9.白亜紀末期、巨大隕石の落下を目前にした地球に不時着した宇宙船の乗務員の男と、乗客の少女とのサバイバル。
登場人物が極端に絞られている上に、二人の言語が異なるため殆ど会話が通じないという設定。何やら親切な装置が状況をわざわざ解説してくれたりはするものの、基本的にはセリフも抑え気味となって、そこは良かったかな、と。
徐々に主人公の過去が明らかとなって行き、クライマックスにおける感情の高まりに繋がっていくのも、悪くない。
だけど、大自然の中のサバイバルが、「時たま恐竜が襲ってきます」程度で、いいのかなあ、とも。
例えば、雨が降ったり風が吹いたり、とか、夕闇が迫ってきて「ああ、また不気味な夜が来るなあ」とか、そういう味付けがもうちょっとあってもよかったのでは。なんか淡々と、昼と夜とが繰り返されてるだけ、の印象。
と思ってたら一応、最後は夜明けが描かれて、ああ、これがやりたかったのね。
アダム・ドライバーは、スターウォーズ出演したのは失敗かと思ったけど、スターウォーズが微妙にハズレてくれたお陰で型に嵌ることもなく、しっかりと曲者俳優の道を歩んでいるようで。本作品でも確かな存在感を示していると思います。