504.まず障害者を「純粋な人間」とするステレオタイプが受け入れられないし,近代アメリカ史の名場面で観客の歓心を買おうとするあざとさにもついていけない。この映画は確か「映画化不可能といわれた原作を,最新CGが可能にしました」みたいな触れ込みだったと思うが,こういう映画は大抵つまらないと相場が決まっている。ゼメキスよ,そうまでしてオスカーが欲しいのか?安直でステレオタイプな安っぽい感動,「当時」最新のCG,アメリカ人だけにウケる筋と演出....無駄だ。映画の出来としてはよいが,「それだけ」というのが私にとって最悪である。八方美人で尺の長い映画ばかりにオスカーを与え,才能を無駄遣いさせるアカデミー賞は本当に罪なものであると思わざるを得ない。 【veryautumn】さん 2点(2004-01-14 11:13:39) (良:5票)(笑:2票) |
503.《ネタバレ》 妻投稿■久しぶりに面白い映画を図書館で観ました。フォレストは滅茶苦茶成功して勲章まで貰って大統領にも何回も会いました。これを「素晴らしい人生」と人は言うのでしょう。でも果たして彼は勲章や名誉に興味があったのでしょうか。もしそうだったら、彼はピッピー会場で暴力沙汰は犯さなかったはずです。彼はジェニーとずっとアラバマの家にいたいという子供のころからの願いをかなえる事が出来ませんでした。ジェニーに何度会えても、ジェニーは様々な理由でいなくなってしまう。やっと会えたと思ったら彼女はエイズに冒されているのです。■私はガンプがマイクに向かっていい事を言う時に警官が妨害して何も聞こえず、ガンプがジェニーと抱き合った時に観衆がワーッというときが、この映画のメッセージだと思います。人は他人の栄典には興味はないけど、愛する人がいつもいることにはとても拘ります。ダン中尉のエピソード、走っている姿に勝手に感動する人々、ラストの寂しそうなガンプ。「感動大作」とよく言われる本作ですが、この映画は作中のアメリカ人がそうしたように「観客をフォレストで感動させるため」に作られたものではありません。観客に愛する人がいる事に感動してもらうために作られたのだと思います■蛇足だけど、知的障害者を映画にするとマスコミから「障害者を出汁に使っている」とか「障害者を差別(あるいは美化)している」という非難がなされるが、知的障害者は全人口の2%いる事を考えると、知的障害者を主人公にした作品は目くじら立てるほど多いわけではないと思います。確かにこの映画は知的障害者をファンタジーにしている傾向がありますが、これは映画そのものがファンタジーなのであって、女の子に天使の羽を生やしたり、目の見えない人に透視能力を持たせたり、片腕のない人に万能サイボーグハンドを装着させるのと同じだと思いますよ^^ 【はち-ご=】さん [レーザーディスク(字幕)] 9点(2009-06-22 23:56:35) (良:5票) |
502.《ネタバレ》 この映画は、今までテレビで何回かやっていたのをチョコチョコ観ていたけど、初めから最後まで観たのは今になって初めてです(^^;フォレストのお母さんの深い愛情や、ダン中尉とのエピソードなど、それらは初めて見たときから感動的だったけど、ジェニーのキャラは私もそんなに好きじゃなかった。でも、今になって印象が変わりました。荒んだ子供時代を過ごして、大人になってもどう生きていいのか分からず、荒れた世界をがむしゃらに進んできたけど、後半フォレストのところに戻ってきてようやく落ち着くのかと思った。でも、今は空家になっている自分の実家に向かって石を投げつけたり、その後またフォレストのもとを去って行き、数年後に彼と再会した時には病気で余命わずかだった(たぶん、エイズだったってことだよね!?)。それを思うと、彼女は、子どもの頃の傷も癒えないまま、ずっと独りで生きる道を模索し続けていって、無垢なフォレストの存在が一服の清涼剤で心の支えにはなったけれど、最後までとても苦しい人生だったんだと思った。でも、それも一人の人間の生き方で、ダン中尉が幸せになったのは、一旦は絶望しても、その後また、自分でいい方向に人生を切り開いて行った結果だからなんだ…。この映画は、人間にはみんな心や意志があって、一人一人に人生があって、それらが偽りや奇麗ごとなく描かれていると思った。また、夢を持っていても突然死んでしまうかもしれないし、絶望していても、希望が戻ってくるかもしれない。そんなことも起こる…。こういう生き方が、いちばん素晴らしいことだとは言われていないように思えて、私自身、一般的に見て決して順調な人生ではないんだけど、なにかとても安心できた。そして、自分の行動については何にも考えてないけど(笑)純真でまっすぐで、知らずと出会った人たちを癒してくれるフォレストも大好きです。この先も、いろんな時にこの映画を思い出すと思うな~。行き当たりばったり風に吹かれながら(^^) 【kiku☆taro】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-06-19 00:49:04) (良:5票) |
501.アメリカ戦後史の陰と陽、表と裏を淡々と描いていく。ガンプが歴史の表舞台を歩き続けるのに対し、ジェニーはHIVで死ぬまで裏街道を歩き続ける。ただ一瞬のみ、お互いの愛情を確認した陰と陽、表と裏が交わったときに誕生したのがジュニア。そんな非常に切ない物語を、感動させるように作っているのがズルイ。でも感動しちゃいました。だから9点献上。 【sayzin】さん 9点(2001-07-03 13:30:40) (良:4票) |
《改行表示》500.《ネタバレ》 前に観た時は、惹き込まれはしたものの良く良さが理解出来ませんでした。10年位年をとってまた観たら、何と良い映画なのか。フォレストの人生、ごちゃごちゃ考えずにその時に与えられた事ごとを一生懸命全力でやる。それでいいんだ。45年生きてやっと私もそれを理解したんですよね。どなたかがこれが人間のあるべき姿かもしれないと仰っていましたが、私もそう思います。白い(天使の)羽がそっとフォレストに寄り添うのも、そうやって 目の前に与えられた事を一心に頑張っていれば、天はみているよ、またはそうであって欲しいという製作側の意思ですよね。 IQが低い故に、単純なフォレストはそれでも自分が賢くない事を分かっていた。息子の存在を知り頭脳を真っ先に心配するフォレストの珍しい苦悩の顔。 観てて泣きそうになりました。 ジェニーは、父親に性的虐待も受けていたんでしょうね。フォレストの回想でわざわざ父親が「触ったりキスをしたり」と付け加えているので そうなのだと思います。ジェニーが性に緩く自分を大切にせずDV彼氏と付き合い幸せから常に逃げるような行動を続けていたのは そのせいでしょうね。周りがフォレストを差別するのにジェニーとババは全く差別しなかった。フォレストはジェニーの心の美しさを知っている。 ダン中尉が壊れた状態から立ちなおる姿も胸を打たれます。 御伽ばなしな映画なんですが、素直に頑張ろうと思える映画です。ハンデがあっても明るくひたむきに頑張る姿は周りの心に勇気を与えてくれます。 【梅干御飯】さん [CS・衛星(字幕なし「原語」)] 9点(2012-12-12 22:50:32) (良:3票) |
《改行表示》499.《ネタバレ》 本作は、インフレ率を考慮すると後の『スパイダーマン』や『ダークナイト』をも超える興行収入を叩き出しているのですが、アニメでもスペクタクルでもないヒューマンドラマがここまでの数字を出した例は後にも先にもこれ一本のみ。今回、十数年ぶりに鑑賞してみたのですが、確かにこれはアメリカ人から熱狂的に支持されて当然の映画だと感じました。。。 本作の舞台となる60年代から70年代にかけて、アメリカはまっぷたつに分裂していました。大統領を含む政治的リーダーはしょっちゅう命を狙われ、公安組織は市民のデモ隊に対して容赦なく暴力を振るうという世相であり、それはもはや内戦状態とも言える有様でした。そんな時代を反映するかの如く、このドラマには二人の人物が登場します。国家に対して従順なフォレスト・ガンプと、反権力に生きるジェニー・カランです。通常の映画であれば反権力に身を置く者が主人公とされるところなのですが、本作では権力に寄り添うフォレスト・ガンプが主人公となっています。そして、ガンプが堅実に生きた結果としてアメリカン・ドリームを手にする様は、あの時代のアメリカ社会の肯定を意味します。これまで真っ暗闇として描かれてきた60年代から70年代のアメリカは、本作によってようやく復権したというわけです。一方、反権力のジェニーはと言えば、ガンプやババが戦場で命を張っている間、仕事も勉強もせずに仲間と遊び呆けて暮らしています。彼女は権利ばかりを主張して義務を果たすつもりはないという身勝手な生き方をするのですが、それは反権力とかプロ市民に対して一般人が持つ反感を見事に具現化したものです。自堕落な人生のツケを払わされるかの如く、彼女がエイズで命を落とす様は、もはや勧善懲悪の世界でした。。。 以上の通り、本作は強烈な政治性を帯びているのですが、コメディを得意とするロバート・ゼメキスの演出によって程よくマイルドに落ち着いており、アメリカ人以外でも楽しめる仕上がりとなっています。あき竹城みたいな東洋人を連れて久しぶりに姿を現したダン中尉が、爽やかな笑顔で「俺にもフィアンセが出来たんだ」と言う場面なんて、涙が出る程笑ってしまいました。また、ノンフィクションものを得意とするエリック・ロスによる脚色も見事であり、歴史的事実とファンタジーとの間で絶妙なバランスをとっています。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 7点(2012-10-17 01:55:08) (良:3票) |
498.《ネタバレ》 社会的なサクセスばかりで、自分の一番望んだものは失った不幸な主人公。時代に翻弄されても、走り続け、そのときを一生懸命生きることの大切さ。それぞれが独自に設定したゴールに向かって走る中、ぶつかり合ったときにどこまで相手を認められるか。あえて邦題を借りるなら、ダン中尉の「(あのとき助けてくれて)ありがとう」が真の一期一会の瞬間だ。目的地(生き方)に正解はないし、残酷な現実の前では意味が無いこともある。でもそこに向かって走り続ける尊さを、それとなく教えてくれる映画だった。 【九寨溝】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 10点(2010-06-27 23:01:03) (良:3票) |
《改行表示》497.評価がいいので2回見ました が理解できません。何をどうこの主人公に共感しろというのか?基本的に障害者が主人公で純粋をうりにしてる映画というのはどうも自分的に好きではない。 世の中そんなうまくいくわけないだろと突っ込みばかりしてしまい主人公の我侭ぶりにいつもイライラさせられてしまう。 【とま】さん 3点(2004-03-13 00:18:55) (良:3票) |
《改行表示》496.《ネタバレ》 この味わいが良い。面白いかどうかと言うと、微妙な感じではあるけれど、ストーリーといえるかどうか微妙なところをストーリー寄りで作った脚本が秀逸。ぼーっと昔のアメリカを眺めて良い時代とか悪い時代とか、良い風景とか悪い風景とか、微妙な味わいのエピソードをぼんやり楽しめる。 彼女の話はいつの時代もスルッと抜けて行ってしまう訳だけど、死因がエイズっていうのも時事ネタだったりして、徹頭徹尾時代を映している感じ。たぶんこの映画は今後どういう時代に観ても回顧ものとしての味わいが全然変わらないんじゃないかと思う。 ゲイリーシニーズが主要キャストででているが、数年前CSINYを観るようになるまではそうそうベトナムの鬼中尉だった。今ではこの人を観るとマックテイラー以外の何者でもない。そういうところが妙に気になってしまうあたり、ドラマって役者のイメージをゴリッと変えてしまうんだなぁとか改めて納得。 それからこの映画の表現に、アメリカの正当化とか政治的な押しつけとかそういうものは特に感じなかった、というか狂乱的アメリカ礼賛を聖書の中からでも見つけ出す的なとらえ方って、むしろ日本の一部に根付いてる文化だと思う。それは置いといて、単にそのまんま的素直な表現だったように思うけど、そういう政府陰謀説のたぐいの映画だったっけ・・・?。 【黒猫クック】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2009-08-30 03:33:41) (良:2票) |
495.これは一見フォレストの自伝のようであり、実はそうではない。フォレストという主観で物を語らない無垢の存在を案内役に、アメリカの社会を、歴史を、客観的視点から見つめ直す映画だ。ヒッピー文化は何だったのか主観で肯定したり批判したりする必要がありますか、彼らは皆1人の人間です。ジョン・レノンや大統領と接することは特別ですか、彼らもまたヒッピー達と同じ1人の人間です。そう語るかのように無名の放浪者だろうと、スーパースターだろうと大統領だろうと誰に接するにも何も変わらない態度で接する彼。何をするにも計算するわけでも人を陥れようとするわけでもなく失敗もするし、大きな成功もつかんでいく彼。世の中色眼鏡をかけずに偽善も悪意もなく生きるとどれだけ穏やかなのか、この映画は語っている。先進的な特撮を次々に導入しこの少し変わった映画を完成度の高いものにしようとしたゼメキスのセンスも光る。 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-02-09 00:41:21) (良:2票) |
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494.この映画が公開された当初、本が出版されて「ガンピズム」なる言葉が流行ったことがある。それがどういう意味だったかは知らないけれど、私にとっての「ガンピズム」、フォレスト・ガンプ主義の意味とは、ひとつのテーマしか考えられない。奇しくもこれと同じ時期に公開され、この映画の影に隠れてアカデミー受賞を逃した映画「ショーシャンクの空に」とこの「フォレスト・ガンプ」。この二つの映画に同じ強烈なテーマを強く通じるものを感じるのは私だけだろうか。……そのテーマとは「人間の本当の強さ」である。私にとっての「ガンピズム」とは、「強さ」の理想的なあり方に他ならないのだ。……人生に背を向けず、全てを受け入れて宿命に愚痴をこぼさずヒステリックに嘆くこともなく、自分の信念に忠実に強い意志を持続し、出会う人々から目の前の困難まで、全ての人生の出来事を「一期一会」として熱意を持って淡々と行動を重ね、ひとつ、またひとつ、人生を歩んで行く。なすがままに、あるがままに、ビートルズの「Let it be」という歌の歌詞も、このふたつの映画に描かれている「人間の本当の強さ」というものを表現しているように思えてならない。……何回観てもジェイミーだけは単に身勝手な女としか思えないのだけれど、それすらも一途に受け入れて人生を歩むガンプ。彼にとっては、幸福も不幸も、出会いも別れも、楽も苦難も、人生に起こるあらゆる物事が、大切に向かい合うべき「一期一会=人生で一度限りの大切な出会い」であり、それ以上でもそれ以下でもない。全ての人生を終える時、彼は胸を張って言えることだろう、「僕の人生は幸せだった」と。……ショーシャンク刑務所にブチ込まれ不幸の中を歩むアンディ、全ての人に愛され幸せの中を歩むガンプ。自分もこんなに強く生きることができたらいいのに!、この映画を観たり語ったりする時、いつもそう思わずには居られないのだ。 【six-coin】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2008-01-06 03:41:42) (良:2票) |
《改行表示》493.《ネタバレ》 アメリカの戦後史をフォレスト・ガンプの人生を通じて描いていて、非常に興味深かったです。(だから、アメリカの戦後史の知識が無いと、多分面白さがあまりわからないと思います。) フォレスト・ガンプと幼馴染のジェニーの人生がアメリカの明と暗の歴史を対称的に表していて、その2つの人生が時折交差していくストーリーが非常に切ないです。おそらく、フォレスト・ガンプとはアメリカの理想を人間化したものなんだと思いました。そして、ジェニーこそが実際のアメリカの姿であって、フォレストに対し尊敬はするものの、ついていけず反発し、そして堕ちていく様は現在のアメリカに通じているような気がします。(まあ、そこまでアメリカの事を知ってはいないのですが。) 【TM】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-04-24 20:16:24) (良:2票) |
《改行表示》492.《ネタバレ》 正に娯楽映画の頂点で、所謂ハリウッドが毛嫌いする「臭さ」は全く感じない。俺の感性からすれば歴代の超VIPとの絡みやジェニーの自己中ぶりはマイナスなのだが、ダン中尉の「バカと言うな!」「ダン中尉は口にはしなかったが神様と仲直りしたようだ」などのエピソードは大好きだ、アメフトのタッチダウン後も走り続けてぶっとばしたのもかなりウケた。本作を知能指数の低い人間を馬鹿にしていて嫌いだと言っている人がいるのも わからないではないが、むしろ彼の純心を素直に愛せない人間がそう感じているのではないのかと思う。 【ジャイロボーラー】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-02-07 10:16:12) (良:2票) |
491.画面を舞う白い鳥の羽とかわいい音楽のオープニングでもうわかってしまいました。これは「おとぎ話」。こんな出だしのホラーやスペクタルは絶対にないのです。この映画を「おとぎ話」として見てくださいよ、という製作者の合図みたいなもんです。そしてアメリカでは「おとぎ話」はサクセス・ストーリーと相場が決まっています。主人公が母子家庭に生まれてIQが特殊学級すれすれの75というのも、「こいつは何かの才能(たとえば数学や音楽の)や環境に恵まれてラッキーだった。」なんて言わせないようにするため、主人公がひたすら走ったり卓球の球を追ったりする才能(?)に恵まれたのは知能が低くて要領が悪いせいだし、誰かが大金をくれたり、嵐の時に自分の船だけが助かったりするのは・・・あまり目くじら立てないでおきましょう。「フィラデルフィア」や「アポロ13号」で知的な役を演じたトム・ハンクスがIQ75の主人公を演じている様は「レインマン」で自閉症の男を演じたダスティン・ホフマンを彷彿とさせます。主人公のセリフに耳をよくすませると私たちが中学校で習うレベルの英文法の間違いがたくさんあります。ご苦労さまでした。 【かわまり】さん 8点(2004-01-29 12:09:11) (良:2票) |
490.この作品はアメリカ人にとってはたまらない面白さがあるんだろうなあと思う。私としてはフォレストと近代アメリカの歴史との関わり方が面白かったです。その発想がいいんですよね。エルヴィスとのエピソード、ウォーターゲート事件が気に入ってます。歴史に残る大スター、事件に実は名もない知的障害者の打算のない自然な行為、行動が深く関わっているなんてドラマチックじゃないですか。スマイリーはちと無理があったかな?トム・ハンクスはハマり役でしょう。でもね、ロビン・ライト・ペン演じるジェニーはちょっとねえ、放浪癖があるのかしら?言い方は悪いけど、知恵遅れのフォレストをなんとなくうまく利用してるような感じを受けました。都合のいい時だけ戻ってきては去っていく。最後は突然呼び寄せて「あなたの子よ」って、いくらあのウィルスに感染したからってちょっとあんた、それはないでしょって感じ。フォレストの純粋さがうれしくもあり、不憫でもありました。自分の子と知らされ「頭はいいの?」と聞いた時はたまらなかったわ。登場人物はそれぞれ重いものをしょって生きているけれど、さらっとテンポよくコメディタッチで描いたところがよいですね。 でも「一期一会」ってサブタイトルはいらないよね。 【envy】さん 8点(2004-01-02 22:23:03) (良:2票) |
《改行表示》489.これを「ザ・ハリウッド映画」と言う。私がかつて見た中でいい意味でも悪い意味でも最もハリウッドな映画だ。 驚くほどのご都合主義の展開で、主人公のことも観客のことも小馬鹿にしているような気がした。ほーら、こうやると感動するでしょう?いい映画でしょう?いいお話でしょう?という感じ。 一番意味不明だと思ったのはワシントン記念塔の前に集まる群衆の前で主人公とヒロインが駆け寄って抱きしめあい、群集がワーッと歓声を上げるシーン。そりゃないだろ? ほーらここは感動するとこだよー、ワ~って歓声上げるとこだよ~とスクリーンの前の人にとてもわかりやすくアピールしている。 でも、そこに感動できるような脈絡は見当たらず、私は逆に白けた。 確かにSFXを駆使した歴史とのこじつけや複線は面白かったし、ラストはしんみりもさせてもらった。 でも、だからといって、この映画を感動作と呼んでしまったら、人の心の機微とそれを感受する可能性が蹂躙されてしまうような気がしてしまう。 【よしの】さん 6点(2003-12-30 20:17:48) (良:2票) |
《改行表示》488.最初から最後まで、ほんとうにつまらなかった。 羽根がふわり、ふわりと落ちてくるのはキレイだったので、1点。 感動を与えようとしている映画ってうざい。 【杏と蛍】さん 1点(2003-12-15 13:43:33) (良:2票) |
487.ベトナム戦争、ヒッピームーブメント、ウォーターゲート事件。率直な感想としては、「自分がアメリカ人だったら少しは感動するかも」です。アメリカの現代史を、純真で無垢な主人公に駆け抜けてさせて、その天使のような主人公とアメリカのイメージを重ね合わせようとしているのでしょう。サブリミナル効果の出来損ないみたいな仕掛けに辟易してしまいました。 |
486.《ネタバレ》 せっかくなので、これを見た後すぐに『ショーシャンクの空に』を鑑賞してみた。それでようやく得心がいった。『フォレスト・ガンプ』は“アメリカ映画史として”大変価値があるからオスカーを取れたのだ。フォレストが米現代史の大きな潮流の中でひたすら道化ている一方で、ポップカルチャーの中に埋没したジェニーは人生の下り坂を転げ落ちる。大きな歴史と小さな歴史。光と影、陰と陽。相反と和合を繰り返す二つの要素が、主役の二人に投影され、スクリーンに交互に浮かんでは消えていく。その巧みな物語の仕掛けが、結果的に私たちに大きな感動を呼び起こすのだろう。ジェニーに魅力を感じない人が多いのは、彼女が時代に翻弄される典型的なアメリカ人の姿の殆どを体現しているからだろう。幼少時に父からDVを受け、大好きなディランを全裸で唄うハメになり、ヒッピー文化に染まり、とうとう麻薬にも手を出し、最後にHIVにかかる。個人で背負うにはあまりにも悲惨な人生だ。多少無理をさせた感は否めない。私は、彼女の背後に沢山のアメリカ人の悲劇があると気づいた瞬間、少しだけ彼女が救われたように感じた。――そういうわけで、ガンプはやはり1994年アカデミー賞に相応しい作品だと思う。後はアメリカという国に対してどんなスタンスを取るか、それで各々の評価が自ずと決まってくるだろう。 【J.B.】さん 10点(2003-12-03 02:47:06) (良:2票) |
《改行表示》485.あまり面白くなかったな。感情移入できないし。 主人公が知的障害者の話は、純朴さを無理やり捻り出そうとしている風に見えてなんかムカムカするんだよね。 途中でもーどうでもいい気持ちになった。 【wlon】さん 4点(2003-11-18 15:35:46) (良:2票) |