22.《ネタバレ》 アクションの迫力は59年製作の『ベン・ハー』に遠く及ばず、豪華絢爛を見せつけたパーティのシーンの優雅さはこの作品と同じ年に製作された『山猫』に遠く及ばない。それでもこの作品が異色かつ魅力的なのは、この映画がハリウッドスペクタクルの顔とリアリズム系ヨーロッパ映画の顔を同時に持っているからだと思う。米英の視点から描くストーリーはハリウッド流だが中国側からの視点も無視されていない。チャールトン・ヘストンというスター俳優がスター俳優らしくかっこよく登場しても一人果敢にばったばったと敵を倒してゆくわけでもない。ヒロインの死というドラマチックなプロットが用意されていてもその死を看取るのは医者一人という極めて盛り上がりの欠けるものとなっている。ハリウッドの歴史大作としてソツなく「事件」を描きながら「人間」もしっかりと描かれている。ただ、主人公に偏った物語にせずに多くの人物のドラマを見せようとしているのは好感が持てるが少し散漫に感じた。ラストの連合軍各国行進はTDLの「イッツ・ア・スモールワールド」を思い出した(笑)。 【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2006-05-26 18:19:35) (良:3票) |
21.《ネタバレ》 そうか、1960年代前半には、アメリカは大金をかけて、こんなアメリカ中心の歴史スペクタルものを、さも当然のように制作していたのだな。デヴィッド・ニーヴン演じる英国公使が、愛する息子を反乱勢力に狙撃されて、中国進出を自省するシーンがちらと描かれているけれども、当時のアメリカはといえば、ベトナムにいよいよ本腰いれて介入しつつあったのだ。このあと60年代も末になると、大人たちの偽善ぶりに怒れる若者たちが、強く反抗しはじめる。この映画の主役、戦闘を指揮するアメリカ軍少佐を演じたチャールトン・ヘストンは、その後右派の武器業界全米ライフル協会の表看板となり、彼が応援にたって当選に貢献したというブッシュ政権は、イラク攻撃につっこんでいくことになる。そんな歴史のなりゆきを、今一度調べかえしながら観ると、この映画は皮肉にもそれを予感していたようにも見えてくる。ところで、描かれる1900年当時の新興国で、映画制作時の「敗戦国」であった日本の、なんと影の薄いこと。 【goro】さん [DVD(字幕)] 4点(2008-11-24 15:36:10) (良:1票) |
20.始めのほうで出てくるイギリス女王の誕生パーティーの豪華なこと・・・。西洋づくしの建物でもちろん西洋風に着飾った外交官とその令夫人らが西洋音楽(レコードではなくて生演奏の)にのってダンスを楽しむ光景なんて、見た中国人はさぞかしカチンと来たことでしょう。自分たちの政府がこういう連中の言いなりになっていたら追い出したくなる気持ちもわかります。この作品のリメークですが、中国にとっては恥の時代とは言っても、この後で日本の言いなりになって満州国まで建国した征服王朝のやったことなので、趣旨さえ明確ならわりとすんなりロケの許可なんか出るのではないでしょうか?ただ、日本の軍人代表が真田広之だったりしたら、英語力は抜群ですが、私はちょん髷頭しかスクリーンで見たことがないので笑ってしまうと思います。強い女が大好きなコン・リーが西大后だったりしたらもう笑って笑って・・・ラッセル・クローがアメリカの軍人ではなくて実際、イギリスに次いでもっと大きな影響力を持っていたはずのロシアの軍人だったりしたら「待ってました、グラディエーター!ゲームの理論は任せたぞ!」なんちゃって・・・考えるだけで楽しくなりますが、本当にやったら大真面目でしょうから冗談はここだけにしましょう。ラスト近くのの8カ国連合軍の北京入城のシーンは感動ものですが、これを機会に列強が中国進出を本格化したことを思えば感動してもいいのかなという気もします。清朝政府が間接的かつ明らかな国際法違反だったので、いいのでしょう。製作当時はやりだったスペクタクル映画を中国を舞台にして中国ロケが出来なかった時代によくやったな、とは思いますが建物のセットなんかがやはり古色蒼然としているし、中国の儀式などの時代考証が怪しげなので点数はちょっと辛目です。 【かわまり】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-07-31 11:28:59) (良:1票) |
19.金掛けてるなあって感じですかね。何か歴史教科書を観ているような淡々とした作品に思えました。何故かこの手の作品には必ずと言っていいほど、チャールトン・ヘストンがいますね。もしかすると歴史の教科書には、間違って彼の顔が載せられるってことはないのでしょうか?☆オールキャストに混じって、若き日の伊丹十三氏が出ているのが嬉しい限りです。 【イマジン】さん 8点(2001-10-09 12:43:07) (笑:1票) |
《改行表示》18.《ネタバレ》 冒頭いきなりそれらしく作った城壁や街並みに驚かされるが、その後も巨大な楼閣が炎上して崩壊するなど、こんなものを実物でよく作ったものだと思わされる。壁に「殺」「焼」と大書されていたりするのが殺伐とした雰囲気を出していたが、ほかにも火薬箱に「容易起火」と書いた紙が貼ってあるなどアメリカ人には読めないわけだ。なお清国人を斬首するのに辮髪を掴んでいたのは使い勝手がよさそうだった。 当時の列強の政策自体はほめられたことではないとして、アメリカだけは別に領土的野心はなかったのだとアピールしていたようである。また清国側が民衆運動を都合よく使って示威行動なり破壊活動をさせていたのを見ると、こういうのは昔からあったのだと改めて思わされるが、その制御を誤ると権力が滅ぶというのが最後の西太后の述懐だったらしい。 列強側は11か国といいながら、アメリカ映画なので米英中心なのは当然として、意外に日本もアメリカ寄りで目立つ場所にいる。これは史実というより第二次大戦後の日本の立ち位置の反映かも知れないが、単なる子分というだけでもなく、いきり立つアメリカを宥めて協調を促したように見える場面もあった。敵の警備兵をカラテで倒したのも日本人ではないか。アメリカ人が英独仏伊には各国語で呼びかけておいて、日本語だけ出て来なかったのはナメられているような気もしたが、けっこう親日的というか変になれなれしい映画には見えた。 基本的には、日頃は利害が対立していても有事には協力していこう(アメリカ主導で)という映画だったようで、昔の日本も孤立して世界と戦うばかりでなく、ちゃんと他国と連携しようとしていた時代もあったというのは悪くない。今はそういうお仲間をどれだけ作れるかが問題だろうが、現実問題としてアメリカを当てにしていればいいわけでもなく、まあ前途多難だというしかない。 登場人物では、﨟󠄀たけたロシア婦人が一応ヒロインだったようだが、それはともかく自分としては、昔の夏帆を思わせる可憐な少女が救われてもらいたいとだけ思いながら見ていた。主人公の少佐に対して部下の軍曹や神父までが、この子にまともに向き合え、と強要していたのは笑った。この少女が幸せになりさえすれば、あとは大清帝国がどうなろうがハッピーエンドということだ。 そのようなことで、結果的にはそれなりに面白い娯楽映画だった。 【かっぱ堰】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2020-11-14 09:25:40) |
17.初見。豪華キャストの中で唯一不要に思えたエヴァ・ガードナー、衰えた容姿での覇気のない演技、彼女パートでの深み無い脚本。まるごとカットでよかったかと。鑑賞後に知った製作時での絶え間ないいがみ合いも頷ける、かけたお金に見合わない薄っぺらい娯楽作。 |
16.アメリカの映画だからしょうがないですが、あまりにも欧米寄りの視点でした。もう少し短く出来たかなと思う。 【noji】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2012-03-17 14:25:30) |
《改行表示》15.《ネタバレ》 平成24年10月7日全面改訂。とにかく扱ってる題材はいいのに、台本がつまらない。これだけ大きな歴史的事件として、あるいは絶望的な状況で戦い抜いた少数の人々の姿を描くなど、いくらでも描き方があったのに、実際には凡百の恋愛ものが多くのウェイトを占め、少なくとも「義和団事件」を扱った映画として期待されるものは満たしていないと思う。 是非、リメイク希望。(できたら、日本資本で。冒頭で最近の暴動、破壊行動の実写でも入れれば、100年たってもほとんど進歩の見られない民度の低さとか、あるいは清朝とあまり変わらない現政権の夜郎自大ぶりとか、下手な広告よりよほど効果があると思われw) 【rhforever】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-12-01 11:32:51) |
14.《ネタバレ》 ハリウッドスペクタクルとして観賞したので、史実と異なるところなどは一切気にせずに楽しみました。スケールの大きな撮影、豪華なセットや戦闘場面は見ごたえがありましたが、無駄な場面、無駄な人物が多く、その為に何度も物語が停滞し、尺が伸び、退屈になる場面が多かったかな。この物語にヒロインは不必要では?と個人的には思います。 【いさいさ】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-11-14 12:30:32) |
《改行表示》13.《ネタバレ》 セットが豪華で凄いな~と感心しました。 花火や火薬を使った戦闘シーンも見ごたえがありました。 面白かった。 しかし、伊丹十三さんが出演しているにもかかわらず、白人による白人の為の映画という印象を受けました。 ラストに援軍が来た時は、普通なら良かった♪と思うのでしょうが、あ~あ、東洋人が負けちゃったと感じ、喪失感の方が大きかった。 私は中国人ではありませんけれど。 それから、戦争中だと言うのに女性達のドレスが豪華なのも違和感を覚えました。 【たんぽぽ】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-07-25 21:31:12) |
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12.エヴァ・ガードナーがきれいで、Cヘストンもかっこよかったー。アジア側からみると、清がどのように滅んで行ったかがよくわかった。映画としてはあとひとつ何かがほしいところ。 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-05-06 17:29:38) |
11.《ネタバレ》 歴史考証には疑問はあるにしても、スペクタクル映画としては立派なものです。元祖ロケットの攻撃(別に夜間である必然性はないけれど、怖がらせる効果も狙ってでしょう)に対抗する間に合わせ材料での臼砲(?)での反撃。寄せ集めの大砲と砲弾での射撃がついに暴発を招き覚悟の上だったろうけれど驚愕の表情で倒れた砲兵士官の表情とか映像も芸が細かいです。しかし外国の歴史ではボクサーの乱と言われているような派手なカンフーとかの業の見せ場がなかったのはブルース・リー以前の映画だったためで仕方ありません。 【たいほう】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-07-30 20:40:02) |
10.戦友の残した子供が非常にかわいかった。この映画のヒロインは、主人公の恋人役のあのオバサンではなく、このコだったのであろう。 【ケンジ】さん [DVD(字幕)] 7点(2005-07-30 18:19:54) |
9.是非、現在の技術でリメイクしてもらいたい作品なんですけどね。ラッセルクロウ、オルランドブルーム、真田広之、ジェットリーとか総出演の”お祭り映画”っぽく北京オリンピックに合わせて製作してみる気ハリウッドにないですかね。中国人民には面白くないだろうけど、豪華絢爛の素晴らしい作品になると思う。 【Waffe】さん 8点(2004-11-14 20:04:55) |
8.さすが、則天武后と並んで中国史きっての悪女と称される西太后だけあって物凄く強引ですね。しかし、中国人にとっては自宅に土足で上がりこまれて好き勝手やられてるも同じなので「てめぇら人ん家で何やってんじゃコラァ!」となるのも当然といえば当然ですね。この映画、製作がアメリカだけに列強というよりは世界の覇者であったアメリカ、イギリスの視点で描かれてますが、史実じゃ連合軍の主力になったのは日本とロシアで、中国政府軍も最終的には連合軍側について義和団を鎮圧させたので、そこのところをもう少し忠実に描いて欲しかったんですけど、チャールトン・へストンファンなので、そのことをあまり気にしないで充分に楽しめました。 |
7.《ネタバレ》 ラスト、戦友の遺した娘を馬に乗せていくところは爽やかで後味が良かった。伊丹十三の出番が少なかったのがちょっと残念。 【チャールストン】さん 7点(2004-01-07 17:03:02) |
6.うん、なんだかんだいって楽しめました。歴史事件をここまでアクション大作にしてしまうアメリカに脱帽です。無論ヘストンファンとして拝見したので、大変楽しかったです。 【あつお】さん 8点(2003-12-31 17:41:17) |
5.はい皆さん、”義和団事件”というのを世界史・日本史の教科書で調べてみましょう。その解決に派遣された八カ国連合軍の活躍を描いた史劇です。ただ、製作がアメリカであるため、アメリカ軍を中心に描かれチャールトン・ヘストンばかりが目立った印象が強いですね。実際の事件では、日本とロシアがいちばん軍隊を出し、その中でも日本軍の活躍は素晴らしいモノがあったそうです。まあその結果、4年後の日露戦争へと発展していくのは歴史のお勉強ですね(微笑)。 【オオカミ】さん 7点(2003-12-03 23:48:09) |
4.投稿数,もう少しあるかと思ったら少ないですね~。父のコレクション『世界映画音楽』というレコードにあった「北京の55日」を,小さい時によく聞いていたので,ストーリーを早く理解できるようになりたいと願っていた思いで深い作品。英語も知らないのに「♪fifty five days at peking!」なんて唄っていたな~。内容的には,時代背景を押さえていないと理解できないと思うが,ラストは切なくてカッコいい(と思ってしまった)。 【ロウル】さん 6点(2003-11-27 01:42:17) |
3.歴史の勉強をした後だったのでかなり理解でき、感情移入することができました。日本の代表(?)柴さんもなかなかのみどころだと思います。 【京太】さん 8点(2003-07-17 17:36:49) |