18.親子愛、兄弟愛、そして夫婦愛。失われていく思い出へのレクイエム。下町の銭湯での人情溢れる人々たちとの交流を通して、老人や障害者といった様々な問題を孕みながらも、しかし決して深刻にはならず、むしろさり気なくユーモラスに描いてみせる。風呂場では周囲の迷惑も気にせず大声で“♪オー・ソレ・ミオ”を熱唱する青年も、のど自慢のステージでは何故かさっぱり歌えない。が、あるきっかけ(習慣)で堂々と歌えるようになるというエピソードは、本来爆笑ものなのだが、何故か涙が止まらなかった。本年屈指の秀作だと思う。 【ドラえもん】さん 9点(2001-11-18 00:04:24) (良:1票) |
17.《ネタバレ》 主人公の男性(この映画の主人公は、勘違いで帰省してきた兄ですよね?)が、おそらく子供のころからすば抜けて優秀で、たぶん奨学金かなんかもらって一流大学を卒業して、今は一流企業に勤務しているエリートで、奥さんはお嬢様育ちの超美人。ということを一切説明せずにそう思わせてしまうところがすごいです。あと、どなたかも書かれていましたが、映画が始まってからずーっと銭湯が舞台だったのに突然ドキュメンタリータッチの大自然に切り替わり、DVDのエラーかと思い焦りました。銭湯の場面と大自然の場面では絵面がかなり違うので、おそらくカメラマンも違う人のような気がします。それにしても、中国がどんでもなく広いってことをしみじみ思いました。 【la_spagna】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2017-01-18 00:42:05) |
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《改行表示》15.取り壊しの運命にある銭湯が庶民の社交場となっている様子は、昔の日本にも通じるものなのだろう。 マッサージ、四方山話、歌の練習、コオロギ対決など、それぞれが楽しんでいる。 まったりと話が進行するので、観ているうちにこちらもぬるい湯に浸かってうとうとしているような感覚になる。 水がなくて風呂に入るのも大変な思いをしていた回想に、家族の絆、人と人との絆が感じられて心温まるエピソードだった。 【飛鳥】さん [DVD(吹替)] 5点(2013-06-23 00:14:41) |
《改行表示》14.おっさん、じいさんの裸のつきあいほのぼの風呂シーンが楽しい。 親父とお兄ちゃんとの微妙な関係性が自分とだぶりソワソワした。 俺も銭湯行ってこころの垢を流したい! 【すべから】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-07-15 23:45:15) |
13.《ネタバレ》 中国の下町の銭湯を舞台にした中国を代表する名優、朱旭演じる銭湯を経営するお父さんの下町の庶民のおじさんぶりが実にいい味で2人の息子達と銭湯の常連客達の人情がお風呂のお湯のようにとても温かいお話でした。経済発展による都市開発と共に街の表情を変えつつある現代中国。このあたりの事情は日本も同じですね。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-02-04 21:41:15) |
12.個室シャワーのアイデアで始まり、当然その対極としての銭湯の社交場が持ち上げられる。中国でもこういう後ろ向きというか懐古趣味というか、前進的でない映画が堂々と作られるようにいつのまにかなっていて、社会が成熟したあかしであろうか。コオロギを戦わせたり(ちょっと落語の笠碁的展開あり)将棋をさしたりと、人と人とのつきあいはただただなごやかで麗しく、ここにもう少しザラリとしたものを加えられれば薬味として効いただろう。滅びも、静かに諦めとともに受け入れられていく。土地を離れたコオロギは鳴かなくなるそうだ。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 6点(2008-07-31 10:24:40) |
《改行表示》11.しみじみ感がたまりません。特に好きなのは、平原に住む少女の話。涙を流しながら入浴するシーンに、ついもらい泣きしてしまいました。風呂ってすばらしいものなんですね。いきなり画面が平原に切り替わったときは、DVDエラーかと思いましたが…。あとは、あの兄弟の今後の幸福を願うのみです。そう真剣に思わせるほど、いい映画です。ところでこの銭湯、女湯はなさそうでしたが、それが中国銭湯のスタンダードなんでしょうか。 【眉山】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-04-09 01:35:58) |
10.「西洋鏡/映画の夜明け」がタイトル通り西洋からの視点で、変化を正しいこととして捉えていたのに対し、こちらは開放経済によって変容していく北京の下町を舞台に、「温故知新」という東洋的視点で、廃れ行くもの達を愛情たっぷりに描いていく。主人公が新しい中国を体現してるなら、その父親は古い中国、そして弟が、常に時代の変化の犠牲となってきた社会的弱者を体現している。古い中国には居場所のあった弟も、新しい中国では片隅に押しやられるだけ。主人公が古きものの懐の深さを知った時、時代の変化が彼らを追い越していく。これは誰にも止められない。しかし、たぶん主人公は古き中国を内包した新しき中国人として、彼なりに努力していくことと思います。日本人の私にはそれが良く解ります、7点献上。 【sayzin】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2005-07-28 00:08:28) |
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9.いい映画だった。ベタな小さいストーリーが沢山ならべられているだけのようだけど、全てがうまくまとまり、共鳴し、この映画を温かいものとしている。コオロギのおっさんが喧嘩するシーンでも、コオロギおっさん二人をとり囲むまわりの客がクローズドフォームにより非常に温かく見守っているように感じる。監督はとにかくあたたかい映画を撮ろうとしているのだろうなー。このぬくい人間愛を見ていると、僕の心もあったまってきた。 【マイアミバイス】さん 8点(2005-01-14 15:57:38) |
8.《ネタバレ》 文字通り、心の温まる映画でした。ただ、かつての下町風情が日本から失われたように、近代化の進む中国でも庶民の触れ合いや助け合いなどが押し流されつつあるのかと思うと、切ない感じもしました。 【ゴリゴリ】さん 9点(2004-03-29 00:29:12) |
7.こころの湯というタイトルに惹かれました。夜中、温かい布団の中で見ていたら、映像との相乗効果で(?)眠ってしまいました。どっちかっていうと淡々としています。でも湯の話なのにテンポ良くジェットコースター的だったらミスマッチですよね。 【もちもちば】さん 6点(2003-10-27 12:38:28) |
6.冒頭に登場する「全自動体洗浄機」。まず、このインパクトに驚いた。あんなの街中にあったらそりゃあ便利だろうけど、絶対落ち着かないだろうなぁと思った。やっぱりのんびりとした銭湯の方がいいですよね~。この映画を観た後、なんだか久しぶりに銭湯に行きたくなった。 【きのすけ】さん 8点(2003-10-22 11:14:07) |
5.こころの湯・・・・きっといろんな邦題を考え抜いてつけたんだろうなあ~。淡々と進むストーリーに見え隠れする家庭、家族の現実。せつないエピソードとユーモラスな描写の見事なブレンド。素敵。 【SHU】さん 7点(2003-06-09 20:50:02) |
4.予告編見てから見たのですが、そしたら、感動するかなという場面が予想できたというか。。。すべて、素直なお話しなだけに、そこが良くもあるけど、物足りないとも思えた。けど、それでも泣きました。 【メイ】さん 5点(2003-05-28 23:31:14) |
3.あとで考えるとなんてことないようなんだけど、とてもあたたかくて、心に残ります。 【やんいー】さん 9点(2003-01-24 12:48:24) |
2.都市開発で壊されてゆく「下町」の一角。風呂屋を巡る人間関係が実にいい。こおろぎの相撲に興じるじぃちゃんたち、店を閉めた後に息子とやる「ヨーイドン」。心に残るシーンがたくさんある。失われ行くものに対して「ただ泣くだけ」しか回路のない映画ではなく、笑いで包んでいるのがいい。うん、「オーソレミヨ」は本当によかった! 【ぶんばぐん】さん 9点(2002-05-01 15:00:42) |
1.ストーリーの本筋が優れているのみならず、サイドストーリー的に語られる“中国風呂話”がどれも秀逸。最初はくすぐりかと思ったオー・ソレ・ミオがラストで感動を呼ぶ。英語題が「SHOWER」となっているが、西欧式のシャワーでは決して味わえない風呂のぬくもりを感じる作品だった。 【山岳蘭人】さん 8点(2001-10-27 17:51:11) |