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大人の見る絵本 生れてはみたけれど

[オトナノミルエホンウマレテハミタケレド]
1932年上映時間:90分
平均点:7.65 / 10(Review 43人) (点数分布表示)
公開開始日(1932-06-03)
ドラマコメディサイレントモノクロ映画
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2016-08-13)【イニシャルK】さん
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監督小津安二郎
助監督原研吉(監督補助)
キャスト斎藤達雄(男優)父(吉井)
吉川満子(女優)
突貫小僧(男優)次男 啓二
坂本武(男優)重役 岩崎
葉山正雄(男優)遊び仲間
小藤田正一(男優)酒屋の小僧
笠智衆(男優)吉井の同僚
倍賞千恵子(音声版)
風間杜夫(音声版)
原作ジェームス槇(原案)
脚本伏見晁
小津安二郎(潤色)(名義:燻屋鯨兵衛)
撮影茂原英雄
厚田雄春(撮影補助)
配給松竹
編集茂原英雄
あらすじ
自分たちの父親は世界で一番偉いと思っている二人の幼い兄弟。だが、ある日、会社で上司にペコペコしている父親の姿を見てしまい・・・。小津安二郎のサイレント期の代表作。
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
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【クチコミ・感想】

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43.日本映画のサイレントを生まれて初めて拝見しました。今まで僕が観て来たサイレント映画はチャップリンだけだったので、観る前は正直期待よりも不安の方が上回っていました。そして映画が始まった途端に僕は戸惑いました。その理由(わけ)は馬鹿らしいのですが、完全な無音無声だったからです。今まで観て来たチャップリンのサイレントにはとりあえず音楽がありました。音楽があるのとないのではこんなにも違うものなのか…と軽くショックをうけました。音楽の全くない部屋の中で、音の流れないテレビと一対一で無言で向き合うのは、何故か気まずさと恥ずかしさがありました。笑)こんな事は初めての経験だったので凄く戸惑いました。しかし、ストーリーが進むに連れて無音無声である事をすっかり忘れていました。そして気付けば画面に釘付けになり、のめり込んで観ている自分がいました。さらに、始めは字幕の出ないボディーランゲージのような演出にあんなに苦戦を強いていたのに、終盤ではしっかり理解できている自分自身にとても驚きました。そして鑑賞後はいつもの小津作品と何ら変わらない気持ちの良さに浸っております。振り返ってみると本当に凄い映画であり、素晴らしい事が身に染みてわかりました。やはり、この小津作品もサイレントだらかと言って、音のある小津作品に一歩も引けをとらない程完成度の高い、素晴らしい作品でした。
ボビーさん 9点(2005-02-16 21:16:37)(良:2票)
42.《ネタバレ》 僕がまだまだ未熟だからなのかも知れませんが、やっぱり僕は戦後の小津作品より、このあたりの作品群の方が断然好きです。フィルム全体にみなぎるエネルギー。溢れんばかりの活力。これぞ活動屋の仕事というやつでしょうか。一体どうしたらこんなに無邪気で可愛く、そして活力のある描写ができるのでしょうか。素晴らしいです。子供同士が作り出す社会はそれはそれでちゃんと存在します。可愛らしくて、単純で、そして滑稽ではある。でも、そんな子供の目から見た大人の社会も、実に奇妙で、馬鹿馬鹿しく、そして子供以上に滑稽なもの。この見事な風刺。しかし、この風刺は恐ろしいまでに真理だと言えるのではないでしょうか。そして、そこには新しいとか、古いとかいう概念は存在しないのかも知れません。いつの時代でも変わらぬ、変えようのない真理。そうゆう意味では、本作が描いているのはあらゆる時代の「今」でしょう。そして、この映画にはそれを受け入れる包容力までもがしっかりと刻み込まれています。それが僕の一番のお気に入りのカット。つまり、二人の息子が情けない父親の姿を見て、「御飯なんかたべてやるもんか!」とささやかな抵抗を見せた後、庭でおにぎりをパクリとやるカット。親子三人同時にパクリとおにぎりを口に運ぶ。このたった一つのカットで、親は子を受け入れ、子は親を受け入れるのです。そして、人間社会の営みというものを受け入れるのです。「心」とは目に見えないもの。だからキャメラに写るわけはありません。でも、このカットにはしっかりと「心」が刻み込まれています。目には見えない「心」がキャメラに写る。映画とはそういうもの。何気ない日常という現実の中で、見逃してしまいそうな「心」をキャメラが写し取る。このカットこそが、いわゆる「小津調」というものではないでしょうか。間違いなく普遍的価値を有した傑作だと思います。
スロウボートさん 9点(2004-12-25 00:19:52)(良:2票)
41.移動ショットを縦横無尽に駆使するリズムの良さ、子供たちを構図の中にスタイリッシュにおさめ、ミュージカルのように、振り付けたごとく、彼らの動きを演出する。小津は大家の域に入ったようだ。一方、子供たちの動きは自由奔放で、いかにも即興風、まさに自然な姿を見せてくれる。それは、まるで新人監督が撮ったかのように瑞々しい。巨匠と新人が共存する魅力と不思議。この映画は、松竹子役オールスターズによる、もはやアクション映画だ。
まぶぜたろうさん 10点(2003-12-14 23:41:25)(良:2票)
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40.《ネタバレ》 再見。やっぱり江戸っ子時代の小津は最高に面白い。活き活きしてるね。  初っ端から桃だか種だか分からないもんから“生まれた”赤ん坊の御挨拶(股間を抑える元気な男の子です)、泥にハマッた車輪の唸り、それを見つめるおとんと息子二人。 サボるな働け押し問答、上着を着こむのは作業が終わったから。  先に行って待っていた母と子の再会。どうやら引越して来る最中だったようだ。 子供と親と態度を変える酒屋、お近づきの印に知恵の輪と“御挨拶”を喰らわせガキを泣かせてスタコラさっさ。酷いもんだ。  父親はお得意先にペコペコ頭を下げ、それをつまんなそうに見上げる子供。友達の呼び掛けに喜んで走り寄る無邪気さ。  “変な奴”とのご対面、バイキン(黴菌)みたいな顔してやがらあ、背中に注意書き貼られてやがらあ、ガキ大将の拳骨vs下駄、パンを拭いて奪うのは思いやっているから。ここの連中は新入りに拳骨でしか挨拶できんのかww けん玉を止める兄弟の泣き声、報復する相手を見つけ歩みを止めるようなキャメラの動き、子供たちだけが知る“おまじない”、「倒れろよこの野郎」とばかりに突き合い取っ組み合い逃げるが勝ち。  喧嘩して学校サボッて怒られて、子供の視点で見つめる「大人の世界」。互いに撮った映像を披露し合う発表会、映写機が映すものを見てしまった衝撃と後悔。醜態(変顔)を晒しても愛想笑いを浮かべ、夜道をトボトボと歩く子供たちの背中が語る失望。 「その夜の妻」の時といい、背中で歩き去る場面が様になりすぎ(褒め言葉)。  昔は子供だった父親も、今では大人の目線でしか子供を見られなくなってしまったのかも知れない。子供に無くて大人に無いもの、大人になって得たものと失ったもの。  ただ、そこから「どう従うか」ではなく「どう付き合うか」という事をこの映画は教えてくれる。  庭先から見える電車の疾走、風が吹き荒ぶ中を椅子に座りつっぱね続ける意地、でも母ちゃんにはちゃんと返事する微笑ましさ。 草を食べズボンの紐で押さえつける空腹、椅子の上へ握り飯を置いて行き、遠くから見守る愛情。椅子を寄せ一緒につまみ、話し合うのは仲直りするために。 食器が置かれた食卓。食器をひっくり返すのは「いつもの通り」に戻ったことを表すため。  戦前は家族の団欒を表わしていた食卓が、戦争を経た「麦秋」「お早う」等では帰らぬ者への鎮魂を現わす場ともなっていく。 列車が通り過ぎた先で見たもの。兄弟は父を見送ることを選び、兄弟の友達もまた“おまじない”で地面に倒れ、起き上がり腕を背中にまわし共に歩いていくことを選ぶ。知恵の輪が結んだもの、知恵の輪が解けてもほころばないもの。挨拶をしに走り行く友達を待ち続けてくれるのだから。
すかあふえいすさん [DVD(邦画)] 10点(2014-01-07 16:35:38)(良:1票)
39.この作品、きっと人によって受け止め方はまちまちで、“だから大人ってイヤなんだ”と思う人もいれば、“なんちゅうムカつくガキどもだ”と思う人もいるかも知れないし、“メガネのお母さんに萌え萌え~”というマニアな人もいるかも知れない(これは私のことですかねはははは)。こういうさまざまな感情を我々に抱かせるのもやはり、この作品がとても見事に、活き活きと子供たちの姿を捉えているからでしょう。特に、親子喧嘩の場面、親父が子供のお尻をペンペンなんていうのは、現実世界でも日常茶飯事の光景(というよりマンガ的な光景)な訳ですが、その光景に我々はハラハラしながら観入って、引き込まれてしまう。他の方もおっしゃっている「サイレントであることを忘れる」シーンのひとつです。それにしても、やっぱり、父親ってのは、息子に超えられるための存在、なんだなあ、と。平凡なサラリーマンになって、外から見れば確かにそりゃ平凡なんだけど、誰しもが時には、耐えがたきを耐え、忍び難きを忍び、お先真っ暗、ああ給料をもらうのっていかに大変なことか、と思いつつも、家に帰って子供の顔を見ると「ま、いいか。要するにもう自分の時代じゃないんだよな、これからはコイツらの時代なんだよな」なーんて思ったり。そんなこと思いつつもやっぱり本能的に「コイツらに簡単に超えられてたまるか」とも思っていて、実際、簡単に超えられちゃいそうなしょうもない駄文をとある映画サイトに書き込んでいることなんかは、家族には秘密だったりする(笑)。世の子供たちよ、お父ちゃんがダメダメに思えたら、多分本当にダメダメなんでしょう、でも、苦労はしているのです。多少はいたわってあげてくださいな。そしてその苦労は、あなたたちもいずれする苦労です。そしてお父ちゃんは、あなたたちの将来を、本当に心配しているのです。
鱗歌さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2013-07-12 23:35:00)(良:1票)
38.小津って本当にセンスいい。この作品ではバスター・キートンと並ぶくらいの小津の笑いのセンスが垣間見える。「おやつを与へないでください」なんて背中に貼らせてしまうあたり、脱帽。前半から中盤まではコメディタッチのほのぼのとしたテンポで進んでいく。それまでならこの作品は小津の笑いのセンスの良さを証明するくらいにしかならないが、後半話の焦点が中期小津お得意の「父-息子」に移るとさすが日本サイレント映画史上最高傑作と言われるだけのことはあって、僕の父親観を大きく変えまでした。斉藤達雄演じる父親が自分の父親とばっちり重なり、またこの子供達が父親に対して抱く蔑みにも似た感情を同じように少年期に抱いていた僕は、自分の家庭をそこに投影するしかなかった。父親の子供に対する愛と、社会に対する葛藤が切ないほどリアルに胸に響く。たまらなくてたまらなくて、ボロボロ泣いた。僕はそのときまで父親を嫌悪していたが、この作品を見たのを機に少し父親側の立場を理解して許せるようになった。自分の家庭を投影できるかできないかでこの作品に対する評価は大きく違ってくるだろう。いい時期に見たなと、我ながら思う。
藤村さん 10点(2004-02-12 21:07:36)(良:1票)
37.『麦秋』の鯉のぼりのカットのように、小津の作品では、一見何の変哲もない挿入カットにドキッとさせられる。ここでは、お兄ちゃんが医者を呼びに自転車を走らせるカット。しかも移動撮影。
なるせたろうさん 10点(2002-11-20 16:57:07)(良:1票)
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36.《ネタバレ》 サザエさんの波平は、この映画の斎藤達男だね。 すると、カツオは突貫小僧なのかな・・  とにかく小津さんのサイレント観てると、デジャブ感がある。 サザエさんで見た原風景がここにある。  「お前たちがお父さんより偉くなればいいじゃないか」の母親のセリフから、 「お父さん、お辞儀したほうがいいよ」と子どもの成長した姿まで 父親の哀愁が、コミカルに描かれる。  子どもが荒れる理由はわかる。 戦争に負けて、学生運動が起きたのも、案外、こういう子ども心なのかもしれないな、と思った。
トントさん [インターネット(邦画)] 7点(2024-11-27 02:16:05)
35.《ネタバレ》 最近“親ガチャ”なる言葉というか概念が流行ったが、この映画のテーマはまさに“昭和初年の親ガチャ”物語と言えるでしょう。これはもうどんな人間にも付きまとう不合理かつ宿命みたいなもんで、子供は自分の名前さえ選べないんだからどうしようもないことでしょう。この映画の時代のようにそりゃ戦前の方が貧乏人と金持ちの差は大きく、一種の階級社会みたいになっていたんじゃないかな。明治時代なら勉学や努力によって偉くなる=立身出世という“坂の上の雲”があったが、国家体制の骨格が固まってしまった昭和の時代には、日本社会に階層の固定化という閉塞感はあったと思います。 そんな金融恐慌が社会につけた傷がまだ癒えない時代の、中流サラリーマン氏の奮闘物語です。勤務先の専務の居住地近くに引っ越してきた吉井氏、上司へのへつらいがが功を奏してやっと課長の座を射止める。劇中頻繁に往来する電車は池上線なんだそうで、となるとあの郊外風景は旗の台とか雪が谷大塚あたりなのかもしれないが、現代の感覚ではまるで奥多摩の奥地みたいな風景です。主人公一家はこの線路脇に住んでいてそれは頻繁に電車が走るところが映りまるで現代の山手線のダイヤの様な錯覚がおこるけど、当時にこんなに電車の本数が多いわけがない。これは小津が意図してフレームに入るようにダイヤに合わせて撮影したみたいで、彼独特の東京的なものへの拘りとして意味があるのかもしれない。前半は吉井氏の二人の男児の日常生活と近所の子供たちとの交遊がメイン、この子役たちがサイレントとは思えない瑞々しい演技を見せるんです。近所のガキ大将グループに一人だけ幼女がくっついて来るが、この子の背中に「食べ物を与えないでください」みたいなことを書いた張り紙が貼ってあるのが面白い。雀の巣から卵をかっぱらって生で食べちゃうのにはびっくりしました、これって健康に害はないんだろうか?そんなガキ大将グループには専務の息子・太郎もいて、太郎の家で観た8ミリ上映会で会社で専務に媚びて完全にピエロとなった父親の姿を観てしまい、兄弟は親ガチャの悲哀に打ちのめされるのでした。 ここからの展開はパターン通りながらもいかにも小津映画らしくて印象に残ります。あれだけ痛いところを突く暴言を浴びせたなら戦前の父親なら例え小学生でも叩きのめしそうですが、せいぜいお尻ペンペンぐらいであとは内省してしまう人物像はいかにも小津作品らしいキャラでした。サイレント映画ですから字幕はそれこそ最小限という感じでしたが、不思議と声は聞こえずとも演者の言っていることが理解できるんですよね。何でもかんでもセリフで説明するストーリーテリングしかできない監督が日本では多いんですから、少しはこういうサイレント映画から学んで欲しいもんです。
S&Sさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2024-10-16 22:40:31)
34.《ネタバレ》 「大人は分かってくれない」のような不条理を感じさせる終わり方ではなく、子供たちが現実にポジティブに向き合っていくのが良かった。泣く演技はひどい。チャップリンのようなサイレントとは分けて考えなければならない。音声台詞がないだけで、基本骨子はトーキー映画のそれ。ゆえに、サイレントならではの見せ方はなく、90分が長く感じた。このときから日本人が持つ普遍的な感覚を表現出来ているのは感心する。
なすさん [インターネット(邦画)] 8点(2019-03-15 15:24:53)
33.《ネタバレ》 走る列車を背にしたシーンが多かったように思います。監督のこだわりかと思いますが、どういう効果を狙ってなんかなあ。「厳しい父の職場での、みっともない姿を見た子どもの心情」より、「見られてしまった父親の心情」の方がドラマがあるように思いますが、そっちはスルーなのですね。不思議な作品です。
なたねさん [DVD(邦画)] 4点(2019-02-13 23:09:51)
32.喜八3部作と比べるとそれほど面白いわけじゃないけど、可愛らしい1作だと思います。戦前の小津らしい風刺が効いていて、飽きることなく見ることができます。
カニばさみさん [DVD(邦画)] 7点(2016-12-13 00:07:17)
31.小津監督らしさ、繊細な映像はまだ見られない。サイレントの良さ(チャップリンなどの映画と比べて)も出ていない。
cogitoさん [DVD(邦画)] 5点(2016-09-10 15:42:59)
30.《ネタバレ》 サイレント映画なのに声が今にも聴こえてきそうなほどに見事な演出でした。小津監督作品のいわゆる「小津調」に比べ、本作はテンポが速く感じました。子供たちは皆、自分の父親が一番偉いのだとアピールします。それほど当時、父親という存在は大きかったのでしょう。私の時代でさえ、友達から自分の悪口を言われる分には平気だったが、父親の悪口を言われるとついカッとなったものです。そんな自慢の父親が職場の上司の機嫌をとるため滑稽な動きをしたり、変な顔をしている映像が写し出されます。これは子供にとってはキツイ。小津監督の作品ってほのぼのしたイメージが強いけど、結構強烈な描写が多いんですよね。この作品もコメディータッチだが内容は厳しい。このような経験から次第に父親や大人社会に対し、嫌悪感や失望感を抱くようになりギクシャクしてきます。これは今も昔も変わらないですね。私自身もこのような体験をし、反発をしていた時期はやはりあったと思います。社会に出て仕事をするようになって、大人の世界の厳しさや理不尽さを知り、父親の苦労を知ることになります。「生活」を撮らせれば、小津監督の右に出るものはいないです
スノーモンキーさん [DVD(邦画)] 8点(2014-12-25 00:16:03)
29.わからない。何が評価を高くしているのかわからない。
aimihcimuimさん [DVD(邦画)] 2点(2014-09-29 22:06:02)
28.山田監督100選で鑑賞しました。戦前の田舎のような東京の風景が新鮮でした。サイレントなので古い映画にありがちな不自然なセリフもないので却ってよかったかも知れません。
ProPaceさん [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-08-27 21:39:11)
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27.《ネタバレ》 1932年公開の小津のサイレント映画。  小津のサイレント映画は初めて鑑賞したが、小津らしい作品であった。  子供ならではの悩みや思いがメインで小津らしく表現されている。  しかしながら「大人の見る絵本」とあるように大人をターゲットに(小津作品は大体そうだろうけど)描いている。  前半は子供同士のいざこざで笑いも交えたほのぼのとした日常。  そして後半、子供が父親自慢をはじめ、主人公の長男次男もうちの父親が一番偉いんだと主張するのだけど、父親が他の子の親に媚を売っていたり変顔で機嫌取りをしたりするのを目撃し、父親に失望して言い争う。  ここからクライマックスにかけてのシーンが私はメインだと思う。  子供にとっての父親とは一番の存在であり、誰よりも偉いと思っている。  だけどそうじゃなかった事を知った時のショックというのは大きいものだろう。  そしてそんな姿を見せてしまった父親も後悔し、自分だってそうはしたくないと思うがどうしようもないんだと酒を飲み、この子たちは自分とちがって誰よりも偉くなって欲しいとそっと呟く。  うーん。流石だ。実に小津らしいテーマ。  一つ疑問なのが子どもたちのやっていたよくわからない遊び。  あれ他の作品でも見たような気がするのだけれど一体何なんだろう。  とにかく小津らしい良い作品であった。
こしちさん [DVD(邦画)] 7点(2014-08-07 21:36:39)
26.これは良い映画です。日本のサイエント映画は初めてで、チャップリンの映画みたいに音楽がないのに戸惑いましたが、見ていくうちに慣れました。子供が大人の現実を見て一歩成長する、というのが主なテーマでしょうが、親の上下関係が子供の人間関係にも影響を及ぼすというのがもう1つのテーマだと思います。このテーマは扱うと重くなりそうだけど、会社の偉い人の子供が威張ってなくて(というか、威張るだけの知恵があるほど大きくない)すっきり見られるのも好印象。昔ほど子供が親の身分や偉さに縛られなくなったという点で、人間関係の希薄化も悪いことばかりではないと思ってしまいました。
川本知佳さん [DVD(邦画)] 9点(2014-06-08 07:24:45)
25.山田監督の選で観賞。サイレントといえばチャップリンなどまだ観るが、日本のサイレントはほとんど観ることはなかった。しかし、そのサイレントが、ここまで表情豊かな表現があったことは感心した。ストーリーも、皮肉や、おかしさ、ああこの場面分かるというような共感する部分、小津安二郎のホームドラマはいい。佳作である。
minさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2013-06-21 21:43:13)
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24.《ネタバレ》 「ユーモアとペーソス」という言葉はこの映画のためにあるんじゃないか、というような内容でした。子供の世界も大人の縮図でしかない、というところがミソでしょうね。生まれた限りはそれから逃れられないという。しかもそれをあえて拒否せず、受け入れてしまうところがすごい。そうした懐の深さがあるからこそ、最後はさわやかな気分にさせられるのでしょう。幼い兄弟が登場するコメディという点では、同じ監督の『お早よう』と共通していますが、こちらの方が見ごたえがありました。 それにしても、今では「偉いことが必ずしもいいとは限らない」という価値観もありますし、いい意味で時代を感じさせます。兄弟が軍人になりたいというのも、当時をよく現していますね。
アングロファイルさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2013-03-03 17:49:34)
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【点数情報】

Review人数 43人
平均点数 7.65点
000.00%
100.00%
224.65%
300.00%
424.65%
536.98%
624.65%
7818.60%
8818.60%
91023.26%
10818.60%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.00点 Review3人
2 ストーリー評価 8.50点 Review6人
3 鑑賞後の後味 8.33点 Review6人
4 音楽評価 10.00点 Review1人
5 感泣評価 8.33点 Review3人
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