92.年間の自殺者数は約32000人。一日約、87人の方が自らの命を絶っている。人知れず、約15分に一人のペースで今この瞬間も日本のどこかで、見知らぬ誰かが自分を殺している。作中で無垢な子どもが言っていたが、「自殺クラブ」なんて存在していないのに、毎日それだけの人たちが死んでいく。「ここがプラットホーム」という言葉の通り、日本中のいたるところがプラットホームのように、次々と身を投げ出して命を絶っていく。同時に54人の高校生がプラットホームから身を投げれば、あれだけ話題にもなるが、一人一人が別々の場所で身を投げても話題に上がることがない。また、自殺は法律で罰することができない。結局、誰にも止めることは出来ない。するのもやめるのも、自分の判断でしかない。だから、あなたはあなたの関係者ですか?や、勝手にしろという台詞が重く胸に圧し掛かってくる。ぼくはこの問題を覆う、多くの物事に無関心だった。園子温監督の想いがヒシヒシと鑑賞後に伝わってきました。やはり、映画は鑑賞後にしかないのだと改めて学ばせていただいたように思います。 【ボビー】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-06-24 19:20:15) (良:4票) |
《改行表示》91.《ネタバレ》 さすが園子温映画だけあって、ジャンルを超えている。 最初はホラーで、病院のシーンとか観客を脅かそうとしてくるので結構怖い。笑顔で集まって何の躊躇いもなく電車に飛び込む女子高生達も怖いが、学生達が昼休み、屋上でふざけて自殺の真似をして本当に自殺してしまう場面が1番怖く、狂気を感じた。 その後も不安を煽るようなシーンの連続だが、突然のローリーの登場によって映画は急にコメディヘと変貌を遂げる。今までの緊迫感は一体。観客を嘲笑うかのようにローリーの独壇場が続く。ここで騙された!と思ったら、完全に園子温の勝ちなので、ここはグッと堪えて大人しく観るのがよろしいだろう。 そして、映画は事もあろうに終わる15分くらい前になってから急に謎解きミステリーの様相になり、なんだかわからないけど解決へと向かう。いや、全然解決になっていないんだけど。最後は哲学的になって観客に色々意見を押し付けて終了するという一番ダメなパターン。ちゃんとパズルのピースを全部はめてから終わりにしようよ。じゃないと死んだ方がいいってデザートも歌っているよ?というわけでこの映画は完全に死にました。あははは。 【ヴレア】さん [DVD(邦画)] 4点(2014-10-03 20:21:39) (良:1票) |
90.《ネタバレ》 さすが園子温、凄い映画だと思うが何が何だかわけがわからない 冒頭から「いっせーのーせっ!」で女子高生が手をつないで電車に跳び込む凄まじいシーンでいやおう無く映画に引き込まれる 途中からは、これではストーリーが破綻無く終わるのは到底無理だと思ったのでそれなりの覚悟を持って見ていたが、ローリーが出て来るあたりで破綻具合が中途半端なリアル感を伴って、むしろつまらない印象になって来た むしろローリーのエピソードは要らなかったんじゃなかろうか ローリーの回りのクソガキの取り巻き達も、ただイライラさせるだけのノイズとなっているだけでこの部分でかなりテンションがダウンした この映画をまともなミステリーとかホラーだと思って見ると見ていられないだろう しかし黒沢映画のように解けないメタファーを並べるだけの映画にはなっていないので、見ていて引っ掛けられた嫌らしさは感じない 黒沢映画は解けないメタファーを明らかに伏線のように描くので見ていてイライラする ならば整合性のあるストーリーじゃなきゃいけない理由は無いわけで、インパクトのみで押し切ったこの映画の存在価値はあると思った しかしオチはメチャメチャである この展開でちゃんと納得出来るオチがあれば傑作になっただろうな この後で「紀子の食卓」である程度解明するが、自分にとっては「紀子~」のオチにはさほど意外性が無く、むしろこのままのSFやホラー的な設定で誰かリメイクしてもらえないかなと思った作品だった 【にょろぞう】さん [DVD(邦画)] 7点(2014-04-09 11:44:56) (良:1票) |
《改行表示》89.《ネタバレ》 この時点でソノシオンテイストは完成されていたのだ。だとすると、あいまいな哲学的な表現とかにはさして深い意味を求める必要がないことがわかる。つまり「かっこよさ」を求めているだけな気がする。 冒頭の集団自殺の「かっこよさ」ありきで、そこから後付で作られた映画、ごてごてとつけたしつけたしで作られた映画は、あの皮膚のベルトのようでもある。 【no_the_war】さん [DVD(邦画)] 6点(2013-10-29 18:34:34) (良:1票) |
《改行表示》88.《ネタバレ》 冒頭シーンのように画としてのインパクトだけで、それ以外は何も残らない。 なぜ死ぬのか、剥がされた皮膚は何なのか、自殺クラブとは、電話の子供の正体は? 謎を次々と提示しておきながら、結局なんじゃそれ状態で終わる。 こういう思わせぶりで、収拾できずに放り出しているような映画は大嫌い。 後半は失笑の連続で、ストーリーは破綻しているし意味不明。 テーマや哲学の輪郭は断片的にわかるが、ストーリーの構築がデタラメなために線としてつながらず。 【飛鳥】さん [インターネット(字幕)] 1点(2013-01-09 00:10:45) (良:1票) |
87.《ネタバレ》 初っ端の「せーの」以降はうーん・・・ 屋上からの飛び降りはまぁインパクトはあったけど、でもそれだけかな。意味ありげな子供の問いかけとか、終始咳き込んでたりとか、謎のアイドル集団とか、結局監督の意図するところは「悪趣味な映像を見せたい」ってのが落ち着くところのような。丸の増えるタイミングも不明だし。 【悲喜こもごも】さん [DVD(邦画)] 4点(2011-04-09 23:20:51) (良:1票) |
《改行表示》86.《ネタバレ》 出オチ映画。 最初の集団で地下鉄に飛び込むシーンが撮りたかっただけでしょ。 絶対深い意味もメッセージも隠されて無いわ。深読みしすぎw。 【バニーボーイ】さん [DVD(邦画)] 0点(2009-03-18 14:04:59) (良:1票) |
85.《ネタバレ》 【ショッキングな画+そぐわない明るい音楽+意味深な台詞=混乱と戸惑い≒深い恐怖】という図式が成り立ちます。冒頭の集団自殺は凄まじいし、後味のモヤモヤ感は深い余韻に繋がっています。おそらく監督が撮りたかったのは、集団自殺や、自分の手を切り刻む奥さん等、キャッチーでインパクトある恐ろしい画。目指したのは“得体の知れない恐怖”と推測します。ですから“自殺”そのものに対しての主張はありません。この作品を通じて社会に問題提起する気など、そもそも監督には無い。デザートの最後のメッセージ「勝手に生きろ」は、そのままの意味。本作をキッカケに自殺なんかしてもらったら迷惑ですよ、ということ。「あなたとあなたの関係は?」等、一連の不可解な問いかけも、意味が判らなくて正解。この事は、唯一自殺クラブの核心にまでたどり着いた女子高生(蝶の刺青をしている娘)の印象的な表情に表れています。自殺を止めようとした永瀬に対して、最後に向けた表情“はぁ?”は、“見当違いですよ”ということ。それは一連の事象を合理的に理解しようとしている観客に向けたものでもある。そう言えば、子供たちも言っています。「自殺クラブは存在しない」と。石橋も「彼らは敵ではない」と言っている。(←死に行く人間の言葉に嘘が無いのはお約束です。)裏読みする必要はありません。言葉そのままに受け取ればいい。意味を求めようとするから判らなくなる。それが自分の解釈です。個人的には不条理作品が難解作品を装うのは好きじゃない。それらしい台詞を並べることに技術はいらないから。それに監督の思惑を超えて評価されるとしたら、ちょっとズルイ気もするし。もっとも、作品から何らかのメッセージを受け取るのは各人の自由です。出された料理の食し方は、食べる人に任されている。豚肉でも牛肉だと思って食べれば、ビーフの味がするもの。むしろちょっと得しているかもしれない。自分の映画の楽しみ方もそういう感じです。 【目隠シスト】さん [DVD(邦画)] 5点(2007-08-19 17:39:33) (良:1票) |
《改行表示》84.《ネタバレ》 すごい映画です。「呪怨」だの「輪廻」だの見ても、まったく怖いと思わない僕が、怖くて眠れなくなりました。外部からの恐怖じゃなくて、自分自身が怖くなる。こういう怖さって初めてかも。 あり得ないほど血が飛び散りますが、それはこの映画のテーマと密接に結びついていて、だから、あの血のりの量は必要不可欠なのです。 かるーい気持ちで自殺するという「行為」との対比が重要だからです。 そしてこの作品はサスペンス映画としての完成度も恐ろしく高い。ずっと心拍数あがりっぱなしでしたよ。 見終わったあとも、いろんなことを考えさせられる映画です。考えれば考えるほど、この映画の事が見えてくる。そんなわけで、鑑賞直後に書いたレビューを書き直しました。点数も8点から9点に。更にその後、10点に変更! どんどん自分の中での評価が高くなります。 【コウモリ】さん [DVD(邦画)] 10点(2007-07-09 12:37:46) (良:1票) |
《改行表示》83.《ネタバレ》 ホラーは好きなのでよく見る。ホラーというのは概して「意味」を求めてはいけない。ホラーのほとんどは意味がないのだ。ミステリーのように「殺人の動機」が明確でなくちゃいけない訳でも、歴史物のように時代考証がしっかりなされていなきゃならない訳でもない。アンフェア上等。意味不明・理解不能はある意味誉め言葉。 その点リングのようなホラーは、ある意味別格で、この自殺サークルのようなただ単に見る者を不快にさせ、嫌悪感を持たせる手法はスタンダートなのかもしれないと思う。見る者が「気色悪い」と眉をひそめればそれでOKなのだろう。それで成功なのだ。 ・・・・と擁護してみても、やはりこれは普通につまらない。映画としてもホラーとしてもね。冒頭の飛び込みシーンは秀逸。OKだと思う。 ただ終盤から意味不明になった。 あのアイドルグループって何?生意気な子供の存在意義は?人の皮を繋げるその意味って何よ? 何なのよ? 意味は求めてはいけないのは分るのだが、それにしても、意味分んないよ。 【カナン】さん 3点(2004-01-09 16:03:17) (良:1票) |
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《改行表示》82.なぁ~んだあれ。スズキムネオの足の組み換えに1点。スチャッ! 【40円】さん 1点(2003-12-11 01:08:49) (笑:1票) |
【ken】さん 2点(2003-11-28 18:40:03) (笑:1票) |
80.グロいグロいグロい~!!しかもワケわからん!!最悪!! 【Ronny】さん 0点(2003-11-16 17:39:55) (良:1票) |
《改行表示》79.《ネタバレ》 序盤のインパクトや雰囲気は最高。病院でのエピソードまでなら傑作と言っても良い。 しかし、その後ローリーが歌を歌い始めたところから様子がおかしくなる(笑)。一瞬、「すわ、「発狂する唇」の再来か!?」と身構えた。まあ、あそこまでデタラメではなかったが、結果的に破綻する事に違いはない。 安易な自殺を通して、現代の若者の病理を描いたつもりだろうが、スタイルだけで中身がスカスカ。ミステリーっぽい伏線も、まともな説明がないまま放り出してある。ラストの子供達も露骨に「エヴァンゲリオン」のパクリ。こういう上っ面だけをパクるから、エヴァまで同列に見られてしまう。ファンとして迷惑。「破綻していそうで、破綻していない」のがエヴァ。「破綻していそうで、やっぱり破綻している」のがこの作品。似て非なるもの。 とりあえずテーマだけは深いので、もう少しまともな撮り方をすれば傑作になった可能性があるだけに惜しい。 【FSS】さん [ビデオ(邦画)] 4点(2003-10-21 12:59:27) (良:1票) |
78.傑作な事は傑作です!この意味不明さがとってもよかったです!幽霊感覚とは違う自分の中の怖さを引き立たせてくれる映画でした!現代のすべての人の中にあるなにかを映し出していました。そこが怖かったし最後まで食いついてみてしまいました。ただ勧められる映画ではなかったです(笑)でも自分の中ではある意味この点数 【ヨーヨ】さん 9点(2003-07-05 03:39:50) (良:1票) |
77.<ネタバレあります>冒頭のつかみは素晴らしいです。こういう破綻の効いた始まり方は好きですね。事件発生前後の変化の差の激しさは、そうやすやすと表現できない。前半はかなりぶっ飛んでいるというか、和風サイコホラー独特の狂気がにじみ出てます。これが全編までよかったら『バトル・ロワイアル』よりヤバイって言えるんですが、後半から息切れしてくるのが残念。自殺サークルの首謀者役としてROLLYが出てくる辺りから下降線をたどっていっちゃった。ボクが監督だったら、自殺サークルには首謀者はいないって設定にしますね。もともと、誰かが自殺した事で自殺ブームを引き起こした。それで十分だと思うんです。どう見てもROLLYは小物でしょ。もちろん『真の首謀者』が存在しているんだけれど、ボクから言わせると、そいつも小物。見えない力ほど恐ろしいものはないです。ラストがハッキリしないので、イマイチ。見所が、若者たちがパタパタ自殺していくところだけというのも寂しい。前半のインパクトから4点。 |
《改行表示》76.《ネタバレ》 なんかこー、観念に訴えかけようとするのはわかりますけど、自分のアンテナがそっちに向いてないので、よくわかりませんでした。 &わかろうとする気がいまいち起きなかったなぁ。 いっせーのーで いっせーのーで 【ろにまさ】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2022-07-14 22:11:49) |
75.《ネタバレ》 園子温さん、すごいなぁ~ 台所で大根?切ってるお母さんが、にこやかに指を切っていくのが印象深かった。内心、さとう珠緒ちゃんが主人公かと思って見ていたら、早速死んでしまったのか!ってびっくりさせていただきました。「あなたと~の関係」は確かにわかります、「あなたとあなたの関係」・・・深いなぁ~と思ったんですが。。。でもみんなこれを聞いて自殺するんですよね、私的には自殺をするなんて意味がないよって感じたのに石橋凌さんがあっさり自殺したので意味がわからなくなってしまいました。つまりみなさまがおっしゃる通り、深い意味はないんですね。 【新しい生物】さん [インターネット(字幕)] 6点(2015-07-11 23:02:59) |
《改行表示》74.《ネタバレ》 最初に見たのは公開の数年後だったと思うが、その時は劇中のアイドルグループの印象が強烈だった。今ならともかく当時としてはダンスのスキルと外見的な年齢との間にギャップを感じ、それが何やら正体不明の連中という印象を生んだものと思われる。これに加えて劇中の事件との関連を疑わせるような扱いをされていたために、外見だけは人に見えても実は人の心など持ち合わせていない不気味な新生物のように感じられ、21世紀にはこういうのが世界中に蔓延していく予兆のようで空恐ろしい気がした。 今回新たに見直して思ったのは、終盤で数字や指の形に意味を見出そうとするのが陰謀論的で、かつある種の病気のように見えるということである。劇中ではそれで実際にコンタクトの道が開き、登場人物にとって何らかの結果をもたらしていたようだが、恐らくそれはカルトの世界でしかなく、普通人が入り込めるようなところではない。現実にはこの世界で起きることに客観的な意味などないのであって、逆にそれが世の中の真実だということが何気に表現されている気もしなくはなかった。 以上、映画全体を論理整合的に解釈するどころでないので断片的な印象だけである。再度見直すとまた違うことが見えるのかも知れないが、そう何度も見たいようなものでもなく、どちらかというと嫌いな映画である。 なお劇中の「デザート」の綴りが場面によって違っているが(DESSART/Desert/DESSRET)、ネット上にこれを解説したサイトがあって一応納得した。 【かっぱ堰】さん [DVD(邦画)] 3点(2015-04-30 23:48:18) |
73.冒頭の集団飛び込み自殺シーンで一気に引き込まれる。この掴みからどう展開させるか見どころだけど、中盤のライブから雲行きが怪しくなって、ラストで「ハアッ!?」と叫んでしまった。謎を残したまま終わった映画は数あれど、これはただ意味不明なだけで、それすら投げ出して崇高な芸術と自画自賛しているあたり、かなりタチが悪い。 |