155.日本の四季のうつろいというものは、ただそれだけで残酷性がある。どの季節にも、あの夏にすら、静かに、深深と迫るものがある。日本人にとって、季節というものは特別だ。日本には、何十と言う季節が在るのだから。それをフィルムに焼き付けた映画を、いつか誰かに撮って欲しかった。北野武なら、なおさら良かった。イタリア人は、こんな映画は分からない、と言った。分かる訳がない。これは、日本人の為の映画だ。だから、日本人がこの映画を分かり、感じなくてどうするんだ、と思う。くさす所もある。映画自体のテンポの悪さや、所詮、過去の映画の焼き直しだろう、という部分も。そういう部分を差し引いても、私は、日本人のDNAに語りかけるような、この映画が好きだ。 【ひのと】さん 10点(2003-12-09 22:09:54) (良:3票) |
154.知らない間に涙がすーっと流れてました。こういう感覚はそうそうめったに味わえない。 【ぽめ】さん 10点(2004-01-09 22:02:19) (良:2票) |
153.1つ1つの愛の物語は、それぞれ冥途の飛脚、春琴抄、アデルの恋の物語、などを下敷きにしていると思われる。語り継がれ、使い古された愛の話(赤い紐で二人が繋がれているのも含めて)であるが、だからといってこの映画がダメだということには決してならない、そこがすごいと思う。画面は淡々と流れ、退屈といえば退屈であるが、そのとき、見る人それぞれが何を思い出すか。人によってその深さ、広がりは違う、思い出すことの多い人はこの映画の時間の流れ方をきっと心地良い、素晴らしいと思うであろう。そしてその画面はあくまで静かで、これでもかというほど美しい。梅川忠兵衛の道行きは雪であるから、最後は当然雪であると予想はついた。しかし、あのラストは確かに心中はご法度、晒し者、という定石を踏んでいるとしても、抵抗が残る。また、主演男優の描き方(親に言われ社長の娘と結婚するような男性が、あのような行動をとる人物か?)に説得力を欠くのが惜しまれる。菅野美穂は大変良く、松原智恵子もはまり役である。 【大木眠魚】さん 8点(2003-12-09 23:45:04) (良:2票) |
152.初めは北野監督らしくない「恋愛モノ」ということで見る気はなかったのですが、何かのインタビューで「今回はバイオレンスでない作品ですが」と聞いたインタビュアーに対して監督が「恋愛=暴力だから、全編バイオレンスみたいなもん」と答えてたのに触発されて見に行きました。普通期待しすぎるとロクなことはないのですが、感想は一言「参った」でした。こんな映画は見たことありません。これは若いカップルで見れるような映画ではありません。久しぶりに見終わった後すぐ席を立てなかったです。愛というものについて深く考えさせられました。自己犠牲での愛も、いい話になるか引かれるか紙一重。尽くすこと、一緒にいること、期待させること、残されること、壊れること・・・。愛はエゴから来て、相手を想っての行動も所詮自分勝手な理論。愚かながらも、恋とはそういう仕方ないもの、どうしようもないもの、という監督の冷めていながら人間というものへ対する暖かい視点が感じられました。 【BR】さん 10点(2002-11-10 00:04:03) (良:2票) |
151.映画はただ観るものではなく、五感で感じる事の出来る最高の芸術なのだという事を改めて、いや今まで以上に感じさせてくれた。素晴らしい官能の境地に立たせてくれ、自分が映画を好きなんだという事を思い出させてくれた。 【Sin】さん 10点(2002-10-27 23:05:52) (良:2票) |
150.ある意味、究極の純愛映画でしょう。「最も危険な性的倒錯は純愛である」と言った作家がいましたが、それを端的に表している。無償であることが愛情の本質だとしても、あまりにもその精神が純化してしまえば狂気と相違ない。映像も綺麗といえば綺麗だが、できすぎた感のある美しさは逆に怖い。自然色にしては色彩が鮮やか過ぎて、美しさを超えてほとんど空恐ろしい気持ちになる。登場人物たちの純粋さもこれと一緒。 ただし、個人的には北野さんの演出があまり好きになれないので低得点に。台詞の抑揚のなさは北野流のリアリズムなのだろうが、やりすぎていて却って不自然だ。「かっこつけない」というポーズをとることが一種の「かっこつけ」であるように、演出も極端に抑制すれば、過剰に演出しているも同然になる。わざとらしく、リアリティが感じられない(フィンランド人から見たカウリスマキなんかもこうなのだろうか? 外国語で聞けば抵抗が薄れるとか……)。とくに肝心の中心となるエピソードに首を傾げるような部分が多く、冒頭で笑う人たちの演技からしてすでに嘘臭さ全開、結末もギャグすれすれ。人形浄瑠璃の映像については知識がないとまったく理解できない。ヤクザネタにもううんざりしているのは自分だけだろうか? なくてもなんとかなったんじゃないかと思えてならない。 映画のテーマは悪くないと思うのだが、その提示の仕方に傷が目立つように思えた。 【no one】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-01-09 10:05:33) (良:1票) |
《改行表示》149.これは純愛を描いているのか・・? 非常に屈折しているように思えてならない。 菅野美穂らの話がメインで、それを含め3つのエピソードが交錯する。 しかしこれら演出がまるで生きていないような気がする。 どれも”個”として浮いてしまっている。 色彩鮮やかな映像だけでも評価に値する、とは言うものの 話に惹きこまれなかったので個人的に鑑賞が辛かった。 【HIGEニズム】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2005-10-09 11:20:29) (良:1票) |
148.《ネタバレ》 10点でもあるし0点でもある。素晴らしいような気もするし、全然ダメなような気もする。というわけで間をとって5点。好きか嫌いかで言えば、たぶん好きなのだが、最後、「つながり乞食」の二人は運命の赤い綱のせいで助かったのか、それともオエっとなって死んでしまったのかが曖昧で、どちらに解釈するかで好きか嫌いかも変わってきそうな気もする。レビューになってないですねははは。 【黒蜥蜴】さん 5点(2005-03-26 15:25:44) (笑:1票) |
147.駄目やった。最後まで見た自分が偉いと思う。 【諸星わたる】さん 1点(2004-11-15 19:56:52) (笑:1票) |
146.《ネタバレ》 ラスト、あれはどういうことでしょう?あの紐のおかげで助かったのか、それとも「グェッ」となって死んじゃったんでしょうか。なんかよくわかんないけど、嫌いじゃないですよ。 【ゆうろう】さん 7点(2003-11-09 10:12:41) (笑:1票) |
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145.観終わってしばらく席から離れられなかったです。泣いてたから恥ずかしくて・・・。細かいところを言い出すときりが無いし、もっと時間と金をかければさらによい作品に仕上がったのではと思います。たけしさんの根っこの柔らかい男女の恋愛感ってこんな感じじゃないかと思います。 【青い地球】さん 9点(2003-05-24 22:41:21) (良:1票) |
144.泣いてしまいました。でも何故かは分かりません。ストーリーが良かったからではないと思います。映像はとてもきれいでした。最初、主役の二人が「つながり乞食」って言われてる所は余計な気がしました。現実の世界から二人を浮き上がらせて見せる必要はないですよね。 【木星】さん 7点(2002-11-02 21:12:54) (良:1票) |
143.映画に0点をつけるのは初めてです。理解できた方には申し訳ないんですが、何が言いたいのか全くわかりませんでした。 【ティティ】さん 0点(2002-10-14 22:34:01) (良:1票) |
142.《ネタバレ》 ボケボケのアタシ、似合わねえロン毛のオレっち。赤い糸で結ばれた二人。3つの物語が同時進行するが、それぞれのエピソードが弱い。恭子ちゃんのお歌、ダサすぎ。最初と最後の人形文楽、何だか不気味だぞ。 【獅子-平常心】さん [DVD(邦画)] 6点(2019-07-27 06:19:06) |
《改行表示》141.《ネタバレ》 幸せ薄いカップルを三組、人形浄瑠璃の悲恋もの「冥途の飛脚」(※自分はよく知らない話です) とかぶせて、現代アートとたけしさんのセンスがブレンドされ、 不思議な映画になっている。 最後の崖にひっかかって陽がさしてるシーンが美しかった。 菅野美穂の最後の方のネックレスを持っての表情が次々変わるシーンが 印象的。 きれいな映像と、それに似合わぬ暴力的なシーンもあり、 そこを久石さんの音楽がつないでるといった感じか。 【トント】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2018-08-26 17:53:53) |
140.これは映画というよりアートなのか。美しくもどこか奇妙なシーンが多くて印象的。だが面白くない。 【もんでんどん】さん [地上波(邦画)] 3点(2017-07-27 14:54:15) |
139.バイオレンスのない北野映画。赤い糸で繋がれた男女の物語と並行して二つの物語が展開するが、そのわざとらしい退屈なオリエンタリズムでは奥行きが出るわけでもなく、特にアイドルのパートは滅茶苦茶浮いていた。心中するラストはもうギャグにしか見えない。ただ、省略によって想起させる痛覚の向き合い方は上手い。 |
【センブリーヌ】さん [DVD(邦画)] 4点(2014-07-22 12:30:38) |
《改行表示》137.《ネタバレ》 アートでしたね。独創的な世界観でしたね。 ただ残念だったのは、話をリードしてゆく主演がもともと好きではない西島秀俊だったこと。そのへんすごく惜しく感じてしまいます。 例えばこれが、主演:西島秀俊ではなく他の誰か (例えば、大森南朋でもいいし、津田寛治でもいいし、西島秀俊じゃなかったならば誰でもいい)、 ついでに、菅野美穂の役が深田恭子だったならば、もしかしたらこれって恐ろしくハマっていたかもしれない いや、きっとハマっていたかと思う(自信あり) そんな意味では、すごく惜しい出来だと感じてしまった メインキャストの好みにマイナス。もしも今後何処かでリメイクされるなり何なりされるのであれば またその時に期待。 【3737】さん [地上波(邦画)] 5点(2014-01-11 21:25:10) |
《改行表示》136.《ネタバレ》 これって純愛映画? 自分が捨てた女が自殺して正気を失ったからって 乞食になるまで連れ添ったって純愛じゃないよね。 だったら最初から捨てるなよって思ってしまう。 ヤクザの話しも思い出の場所に行ったら昔捨てた女が待ってるなんて都合いいなぁ。 アイドルの話しは春琴抄だし。 文楽やら古典のオムニバス? さすが北野映画だけあって見せるところは見せるが 頭に疑問符をつけながら見てたので集中出来ませんでした。 俳優では三橋達也が旨いな~と関心しました。 菅野美穂は気がふれている人には見えませんでした。 彼女がまばたきするたび「あ、この人元気なんだ」って思ってしまった。 細かいようだけどこういうところ大事だと思う。 西島秀俊って人は個性がない所が個性? もやっとしてて輪郭のない人みたい。 北野映画の中ではお勧め出来ません。代表作を全部見てから余裕があればどうぞという内容です。 【仏向】さん [地上波(邦画)] 4点(2014-01-11 10:22:28) |