《改行表示》25.ジャズと大名がどう結びつくのか、だけが唯一の興味だったのですが、早々に判明します。そこから先は、ただ惰性で見続けました。映画と呼んでいいのかどうかもわからないほど、いい加減な作品だったので。 言ってみれば、たまたま入った居酒屋で、周囲の迷惑も顧みずに大騒ぎしている大集団に出くわしたような感覚です。「自分たちさえ楽しめればいい」「どう? 羨ましいでしょ」と訴えかけられているようで、一見すると開放的ですが、実はきわめて狭量で閉鎖的。このイヤ~な感じ、見た人の多くが抱くんじゃないでしょうか。 ついでに言えば、ヒロインがブサイクすぎて萎えます。 【眉山】さん [CS・衛星(邦画)] 2点(2018-06-03 14:34:45) (良:1票) |
《改行表示》24.《ネタバレ》 音楽は世界共通で時代も超越する。 後半30分はずっと音楽が流れ続け、ひたすらみんなが踊るシーンが続く。 そこに至るまでの内容も決して濃くもなく、全体的にみても非常に内容の薄い映画。 だけどこの薄味こそがこの作品の持ち味かも。 小難しい真面目な内容ではなく、気楽に見ることのできる作品だ。 疲れている時に見ると良い気分転換になる。 (P.S.) 確かにお姫様はブサイク過ぎた。 【にじばぶ】さん [インターネット(邦画)] 4点(2023-03-08 20:40:00) |
《改行表示》23.《ネタバレ》 岡本喜八さんのコメディ。 明治維新の頃、アメリカではジャズが生まれてきてた。 もしそれが日本に上陸したら、どうなるかを面白く描いた映画。 日本の音楽、祭りのノリ、それらが全部ジャズになっていくラストは、圧巻である。 文明論的、知的コメディの傑作。 実際のジャズの日本への影響は、阪本順治監督の「クラブ進駐軍」に詳しい。 【トント】さん [DVD(邦画)] 7点(2022-06-26 10:27:05) |
《改行表示》22.はぐらかすように、映画の進行をギクシャクさせて、それが何だか気になる「ひっかかり」にはなる反面、正直なかなか気分が乗ってこない。なーんて思ってたら、何が何やらわかったようなわからないようなまま、怒涛のどんちゃん騒ぎに突入して圧倒されたまま映画が終わってしまう、という心臓に悪い映画。エンドクレジットに至っても狂乱は続き、まさに尻尾の先までアンコ状態。 江戸時代の終焉から明治時代の始まりを、一大セッションで迎えるという、ゆく年くる年みたいなオハナシですが(お話なんて無いも同然だけど)、それにとどまらず、「このお祭り、今でもどこかで続いてるんじゃないか」と思わせるのがミソ。 もう誰にも、止められない。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2018-06-16 04:28:23) |
21.《ネタバレ》 天下国家やお家の一大事をよそにジャズに興じるというあたり、原作者や監督の反骨精神を感じさせて楽しい。城が近道になっていてみんなが通っていくという設定もいいです。妹姫役の岡本真実さん(監督の娘さんらしい)が、なかなか利発で存在感がありました。ただし個人的にジャズは好みではないので、後半のセッションはちょっと飽きてしまいました。間にはさまれる上の騒動は、じゅうぶん面白かったですが。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2017-08-08 09:52:29) |
《改行表示》20.たまたまBSで見てそれから原作を読んだ。 あの短編をここまでつまらなくさせるかというのが率直な感想。 元ネタが分からないパロディやオマージュを見る薄気味の悪さに似ている。 【michell】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2017-08-03 12:31:23) |
19.コメディセンスやシニカル感が合わないのか、途中で何度も瞼が重くなる映画。繰り返されるメロディだけが耳に残る。 【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2017-07-24 22:59:04) |
《改行表示》18.風変わりな映画。 ジャズのリズムは心地よいが、物語としては変な感じ。ハマればハマる、という作品かもしれない。 【simple】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2017-07-23 11:52:22) |
17.《ネタバレ》 大政奉還から薩摩藩邸焼き討ちそして戊辰戦争。藩主は尾張から来ているというのもポイント。そんな中、尾張の徳川慶勝は西軍についてしまう。駿河の小藩の運命や如何に。という時代背景や地理的条件が理解できていないと、作品のオモシロさがわからないかもしれない。南北戦争に疲れた楽隊が混乱の幕末日本に流れ着く。世直し・信仰としての「ええじゃないか」と倒幕としての西軍の進軍ラッパ。そして非武装中立としてのジャズ演奏の見事な対比構造。刀・鉄砲の代わりに楽器を手にし、地下に篭って「勝手に戦争してろ!俺たちにはカンケーネー!」とばかりになんでもアリアリのドンチャン騒ぎ。これぞまさに「THE・自由」。結果、戦禍に巻き込まれる事なくメデタシ・メデタシ?ならジャズ大名は名君ってことに・・・。ずいぶん皮肉の効いた作品だなと思ったら、エンドロールで原作:筒井康隆とわかり納得。 |
16.何がしたかった作品なのか、さっぱり分かりませんでした・・・。「ジャズ」と「大名」という異なる要素が、対立するでも融合するでもなく、ただ結合している(させられている)だけなので、無理矢理感だけが残ってしまうのです。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 2点(2017-02-16 01:03:01) |
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《改行表示》15.《ネタバレ》 空気感は非常に好み。邦画にしかだせない、いや、岡本喜八ならではのおとぼけ節はさすが。 セットや衣装、キャストも大変よい。 ただ、レパートリーが少ないのと、やっぱり進行が冗長…。 流し見するには再考の邦画だった。 【よこやまゆうき】さん [インターネット(字幕)] 6点(2015-11-23 18:59:31) |
14.《ネタバレ》 なんともヘンテコな映画です。そしてもの凄くフリーダムなんです。類似のものが見当たらない、唯一無二のコメディ映画。テンポ、展開、そしてストーリーそのどれもが独特なんです。いや、そもそもストーリーもあってないような気もするし。終盤20分なんて、みんなでどんちゃん騒ぎしてるだけだし(笑)。でもなんか、そのフリーダムすぎる内容に、楽天性となんともいえない可笑しさを感じます。 【あろえりーな】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-03-03 23:21:50) |
13.《ネタバレ》 江戸時代の日本に外国人が漂流というと「おろしや国酔夢譚」の逆パターンのような話になってしまいそうなところを、それがきっかけである潘の殿様(古谷一行)と家来たちがジャズにはまっていく姿を勢いよく描いていて、岡本喜八監督らしい実に軽快な映画に仕上がっていて面白かった。とにかくひたすら陽気でテンションが高くエネルギーに満ち溢れていて、1986年制作と喜八監督の映画としてはけっこう後年の作品にもかかわらず、衰えというものをまったく感じさせないようなパワーがあるのはすごい。そして何よりもこの映画を喜八監督本人が楽しんで演出しているのがよく分かるし、見ている人に対しても肩の凝らない映画をという思いもよく伝わってきて本当に何も考えずに気楽に見ていられる映画だ。ラスト20分の狂乱のジャズセッションのシーンはなんとも強烈で印象に残る。その狂乱の中でいつの間にか明治になっても「俺たちにはそんなこと関係ないぜ」とばかりに狂乱のセッションを続けるエンディングに喜八監督らしい反骨精神のようなものを感じることができた。「ああ爆弾」ほどではないがシュールなシーンも多く、中でもそろばんをスケボー代わりにして城の中を移動する姫には笑わされたし、ほかにも殿様をはじめとしておかしくて個性的な登場人物たちも面白い。喜八監督の映画を見るのはかなり久しぶりで、それもあってか見る前はちょっと不安な面もあったが、そんな不安は見ているうちに吹き飛び最後まで楽しく見ることができて良かったと思う。最後にもう一言、矢口史靖監督の「スウィング・ガールズ」はあんがいこの映画の影響を受けてる部分もあるのかもしれないと少し思った。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 8点(2014-02-13 18:29:13) |
12.いやあ、これは古さを感じさせない、斬新な映画ですね。ちょっと演奏シーンが冗長な気はしますが、徐々にトランス状態になっていくのも面白い。 【noji】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-10-13 17:12:21) |
11.《ネタバレ》 まさに岡本喜八と筒井康隆、夢のコラボレーションですな。この時期岡本喜八は映画がなかなか撮れない苦境の時期だったけど、初期の喜八映画に立ち返った様なアヴァンギャルドぶりはファンとしてはもう感涙です。おかげで数ある喜八ムーヴィーの中でもとびっきりのカルトとしてその名を轟かせています。 いつもの富士御殿場でロケしているのが見え見えの脱走黒人たちの珍道中パートはちょっとモタモタしているのですが、あのウナギの寝床みたいなお城で殿様に楽器を教え始めると、もうストーリーなんてどっかにぶっ飛んでしまい、後は狂乱のジャズ・セッションが延々と続くんですから観ている方も頭の中トランス状態ですよ。ブレイク前のタモリを始め当時のサブカル界から大挙出演者を引っ張ってきてるのは壮観でもあります。 ちょっと毛色の変わった映画をお探しのあなた、ぜひ一度ご覧あれ! 【S&S】さん [ビデオ(邦画)] 7点(2012-05-22 00:07:27) |
10.《ネタバレ》 監督本来のリズムが感じられた作品はこれが最後だったかな。十字架が東西南北を示すようなどうでもいい細工が、画面を生き生きさせる。不意に岩陰から現われる「ええじゃないか」の絶妙なカット割り。何と言ってもこの映画最大のアイデアは城の設定で、ただ横に長いってだけで後はどうなってるのかよく分からない、というすごいセット。ソロバンに乗って滑っていけるんだもんね。この妹が唐十郎の後ろにじっと控えているあたりのおかしさ(喜八先生の娘とか)。ヤケクソ気味のジャムセッションは筒井好みだが、ドンツクドンドンツクツクは間違いなく喜八先生の世界。おかげ参りも官軍もなぜかなだれ込んできて、地上の戦闘とは無関係に、明治になってもジャズは続くのでした。『肉弾』も戦争の終わりをドラム缶に閉じ籠もって通過させる男が主人公だったけど、こっちのはもっと積極的な拒否みたいなもんだ。筒井のアナーキーが、いいふうに喜八先生のアナーキーと共鳴した。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 8点(2011-01-30 12:09:05) |
《改行表示》9.《ネタバレ》 筒井康隆の不条理文学の世界観と岡本喜八監督のポップな娯楽志向が合体した怪作。 昔、筒井康隆にどっぷり浸かった身としては、日本映画界で娯楽映画の第一人者の岡本監督を持ってしても、小説の筒井康隆のぶっ飛びブリには今一歩足りなかったかという感じは否めない。 演出や映像へのこだわりは、岡本監督の作風そのものなのだが、私の中の筒井康隆の小説のイメージはもっと強烈で奇抜で、映画では表現不能ということなのかもしれない。 しかし、原作(「ジャズ大名」の他の短編小説の要素も入っているようだが)を読んだことのない人にとっては、岡本監督ならではのポップさを満喫出来る映画かもしれない。 【nobo7】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2010-05-09 23:54:16) |
《改行表示》8.《ネタバレ》 日本語の方言で吹きかえられた黒人達の旅路が描かれる序盤は、この映画大丈夫かよ、と笑いながらも心配してしまいました。しかし、彼らと日本のとぼけた大名が出会うと、そんな心配とストーリーは放り投げられました。 身の回りの全てのものは楽器になり、後はひたすら演奏会。発表会だとか、自己実現だとか、夢だとか、金だとか、町おこしだとか、映画につきものの動機付けなんか必要ない。「演奏は楽しい」、それだけでええじゃないかというコンセプトだけで作られているような、ある意味至極誠実な音楽バカ映画。決してジャズ映画ではないな。 【すべから】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2008-12-01 15:11:49) |
7.何ともハチャメチャで陽気で相変わらず岡本喜八監督の描く人間たちはおかしな奴が多い。時代劇とジャズとは普通では考えられないようなその発想の面白さ、デタラメなこの面白さこそこの映画の一番の見所ではないかと思うぐらい本当に作品としてはデタラメではあるが、作品全体に見られるエネルギー、あの外国人達の何とも下手くそなジャズの演奏が何だか可笑しい。殿山泰司の変てこな坊さんも笑える。何も考えずに肩の力を抜いて楽しんでもらいたいという岡本喜八監督の思いが伝わる作品になってます。欲を言えば時代劇にしては殺気というものが少し足りなく思えるものの、それでも今の時代劇よりはずっと良い。少なくとも最近のNHKの大河ドラマよりはマシだと思います。 【青観】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2008-05-25 11:56:12) |
6.《ネタバレ》 アニメ『ぜんまいざむらい』を観てたら、無性にこの映画が観たくなりました。徐々にジャズにはまっていく家来のたちの姿が可笑しかったです。音楽はジャズ奏者の山下洋輔さんと原作者の筒井康隆さんが担当。劇中、何度も繰り返すフレーズがしばらく頭から離れませんでした。 【上野若宮深】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2007-12-06 00:53:06) |