《改行表示》304.《ネタバレ》 俺はガキの頃から、地球に実在するのは本当は自分だけで、周りに存在するありとあらゆるものは実はフェイクで、神様が俺の行動を監視して楽しんでいるんだ・・・とマジで思ってて、ふとした瞬間にそれを意識することがある。この映画は設定こそテレビ番組だけど俺の境遇にソックリでビックリ。 多分、このタイミングで俺にこの映画を見せたのも、おそらく俺がなんとなく気づいてしまったことを、馬鹿げた考えだと思わせる為に神様が仕込んだ作戦に違いない。 で、このシネマレビューの中に俺と同じような考えを持って似たような発言をしている人が何人もいるのも「な~んだ。俺だけじゃないんだ。」と思わせる為の作戦・・・ と、俺が今ココに書き込んでいるのも見透かされてるんだろうな。と思うと頭が痛くなってくる。 【ひで】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-11-14 02:29:21) (良:3票)(笑:1票) |
303.《ネタバレ》 キリスト教的メタファーに満ちた映画。最後の場面で、トゥルーマンは、プロデューサーのクリストフの説得を振り切り、一礼してドームの外へ歩み去る。直前の場面では、一瞬、ドームの天井画、雲間から射す陽光と青空を描いた天井のショットが挿入される。そこに「聞いているよ」、「私は創り主だ“I’m the creator . . .”」というエコーのかかったクリストフの声がかぶさる。「クリストフ」は、聖クリストファー(原義「キリストを背負う者」)から来た名前。宗教画みたいなショット、空から響く声、クリエイター(創造主)という名乗り、クリストフという名前。すべてキリスト教の神と人の関係を連想させる。トゥルーマンは、神の支配下で管理されて生きるか、管理を逃れて立ち去るか、どちらかを選ばねばならない。これはアメリカ庶民には今でも切実なテーマだろうけれど、日本の観客には、なんだかなあ、という感じが残る。 【哲学者】さん 8点(2004-06-27 11:11:54) (良:4票) |
302.《ネタバレ》 着眼点が凄い。1回目は10年以上前に見ました。そして3ヶ月ほど前に2回目を見ました。1回目見たときより、あらすじやオチを知っている2回目のほうが、この映画の面白さを満喫できました。最初に照明が天から降ってきたり、自転車から降りた奥さんがさりげなく商品の宣伝をしたり、双子が広告のある壁にわざわざ主人公押し付けて話をしたり、冒頭からネタの宝庫です。おそらく初見では最初の30分くらいは気付かずに見過ごすネタが多いのではないでしょうか。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-07-04 16:21:03) (良:3票) |
《改行表示》301.「生きることは欲すること」 こんなにもわかり易くシチュエーションものだと提示している作品なのに、設定に対して変にリアリズムを求める人が多いんですね。 何故なのでしょうか? 【カラバ侯爵】さん [DVD(吹替)] 9点(2007-03-31 19:11:20) (良:3票) |
《改行表示》300.《ネタバレ》 先ほどイライラしながらやっと見終わりました。 ひと口に言えば酷いです。まったくリアリティーに欠ける。話に成らない。 そもそもこの映画のコンセプトそのものに無理が有る。 まあ、無理を無理押しして作ったからこんな風に成ってしまったんだと思いますけど。 出生から30年以上本人が何も知らず私生活の全てを世界中にテレビで放映する。 それをやるバックボーンとしての世界観や動機付けなどがまったく無い。 突然に裏側で彼を盗み撮る裏方連中が紹介されそのまま何の説明も無いままに物語が進行する。 私は核戦争で人類が全部滅びて人間の皮被ったエイリアン連中が 人類の生き残りであるトゥルーマンを演出し見せ物にしていたっていう事なら納得しますが (実は最後までそれ期待してました。。。) 孤児のトゥルーマンを見世物ショーの為だけに養子縁組しそれを拡大して金儲けしながら 最後は彼自身を巨大な特撮セットの中に閉じ込めて大見世物ショーにする。 そのショーをまたなんの疑問も無く泣き笑いしながらテレビで見てる視聴者。 あるわけ無いでしょう。まったく。 その他唐突に彼に好意を寄せて真意を伝え様とする女性が出てきますが 結局彼女もテレビ見てるだけで自分では何の行動も取らない。 親玉プロデューサーに電話で食って掛かるだけです。 ココら辺の演出の薄っぺらさはどうなってるんでしょうか? まあ、兎も角見終わってドッと疲れました。疲れと共にこのいい様の無いイライラ感。 こんな点数付けるのは久しぶりですが今回は謹んで献上しますね。 おめでとうござます。 【一般人】さん [DVD(字幕)] 2点(2006-04-28 00:21:59) (良:3票) |
299.《ネタバレ》 最大の見所は、E・ハリス扮するプロデューサーの主人公への目線。彼はタレントではなくむしろ息子として主人公を心配し、彼のためにショーの虚構空間を維持し保護したいと必死である。しかし、当の本人は・・・。これは思春期の親子の葛藤を描いた作品であり、ストレートに描くと泥臭くなるところをSFという味付けでさらりと交わした佳作。P・ウィアーらしく現実への皮肉を忘れないラストもいい。 【恭人】さん 9点(2003-11-21 06:37:54) (良:3票) |
298.《ネタバレ》 考えれば考えるほど恐ろしくなる映画です。人間の誕生から三十年間(結果的には終了してしまったけど、もちろん死ぬまで)を24時間TV放映する究極のリアリティ・ショー、隔離されたような離れ島の箱庭みたいな環境で続く平凡な生活、こんな代物を三十年も放映しているという世界観はツッコミどころだらけだけど、これはSFなんだから全然OKです。でもトゥルーマンが自分は造り物の世界を生きているんだと気づいてゆくところは、“統合失調症の男の妄想が実は真実だった”というお話しを見せられているような気がして実存的な不安に陥れられます。実際、この映画がきっかけで“トゥルーマン・ショー妄想”という概念が精神医学界では誕生したそうです。そのトゥルーマンをあのジム・キャリーが陽気に、でも彼としては抑え気味に演じているところが、なんか居心地の悪さを感じてしまうのが不思議です。そしていわば彼の創造主であり彼の人生を設計して運営するクリストフの存在がとても意味深なんです。キリスト教徒の眼で見れば、彼は明らかに全能の唯一神のカリカチュアであるのは明白でしょう。そんな神でもあるクリストフがトゥルーマンに試練を与え、死を賜えようとするけど最後はトゥルーマンを助けるところには彼なりの父性が感じられます。そもそも、“クリストフ”という名前は“キリスト=クライスト”をもじってるんじゃないかな。 脚本を書いたのはアンドリュー・ニコル、本来は監督もする予定だったそうです。彼の初期作『ガタカ』『シモーヌ』と本作は傑出した脚本で、この人はSFを書かせたら天才なのかもしれません。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-10-20 21:37:17) (良:2票) |
《改行表示》297.《ネタバレ》 「自分の人生が誰かにデザインされている」というのは多くの人が一度は考えたことだと思う。私にも覚えがあって懐かしく感じた。その「つくられた人生」を生きるトゥルーマンの姿が全世界に中継されてスポンサーも多くついていること、番組プロデューサーを神に見立てて、その保護と安全な世界から脱出して自分の意志で生きる人間のストーリーにしたことなどは流石ハリウッド、日本の男子中学生のものとは格が違うハイレベルな妄想だと感じた。「神」の部分を会社、仕事、親などに置き換えれば日本人にもグッと身近で理解しやすい話になると思う。 以前私はあまりのつらさに耐えかねて仕事を辞めることを決意、上司にその意思を伝えたことがあった。無職の期間に夢だった日本一周をし、達成後はバイクの整備士にでもなろうと考えていた。あとは期限まで勤め上げるだけという段になったとき、実家の両親に説得された。「お前が新しい仕事に就いてまっとうに働いてる姿は想像できない、引きこもられたら困るから頭を冷やして考え直せ」。確かにそうだと思った私は急に将来が不安になった。すぐに上司に謝罪して辞職を撤回、何事もなかったかのように働き続けて今に至る。私も私の両親同様、自分自身の能力や可能性に何の希望も持つことができなかった。だからなりたい自分や達成したい夢について考えることを放棄して、収入のある安定した今の生活に縋りつくことを決めた。「思い直してくれてよかった」と笑う両親の顔を見て、「本当はやりたいことがあったのに」と一生言い続けながら終わっていくのが私にふさわしい人生だと理解した。 クリストフに一礼して退場するトゥルーマンを見てなんて無謀な、と思うと同時に、それ以上にその姿が眩しい、羨ましいと感じた。思わず置いていかないでと言いたくなったが私にはそれを言う資格がない。なので代わりにトゥルーマンと、それから新しい環境に飛び込むことを決意した人たちに言いたい。 ホント頑張ってください。チャンネルを変えずにあなたを応援している人、自分の踏み出せなかった一歩をあなたに託した人たちがきっと大勢見ています。 【池田屋DIY】さん [DVD(字幕)] 8点(2017-07-07 23:30:59) (良:2票) |
296.《ネタバレ》 朝起きて、食事中に、移動中にも、お風呂の中でも、テレビは私達と共にあります。昨今話題の番組内容捏造を引き合いに出すまでもなく、私達のテレビメディアに対する依存体質は明らかです。それに刺激に対する欲求も強い。くだらない話題でも、テレビ各局右へならえ。そこに良識が存在するのか疑わしい。ゆえに荒唐無稽の設定ながら、本作は驚くほどのリアリティをもって自分の心を捉えました。人権を踏みにじる姿勢に嫌悪しつつも、テレビの前に釘付けになる自分を想像して震えました。自分を主人公に置き換えてみると、更に怖い。彼が絶望したであろうことは想像に難くありません。プライバシーが無かったのも大きい。でも本質的な問題は、“作られた人生を歩んでいたこと”にあると思います。しかしどうでしょう。主人公がトゥルーマンを演じさせられていたように、サラリーマンは“勤勉な”会社員を、母親は“優しい”お母さんを演じているとは言えないか。それに他者に影響されまくって人格を形成するのが人間。そこに他者の恣意的な要素は無かったか。考えれば考えるほど、トゥルーマンも自分も変わらないと思えてくるのです。だからこそ彼に同情し、絶望する。お前は自分の人生を歩いているのか、と問われているようで。トゥルーマンは視聴者に別れを告げ、スタジオを去ります。その一歩は、紛れも無く彼の一歩。ハッキリしているのは、自分の人生に責任を持つのは、自分しかいないということ。彼の後姿が眩しい。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2007-02-02 18:24:16) (良:2票) |
《改行表示》295.《ネタバレ》 すっごく怖い映画でした。本当に怖い映画でした。 ナニが怖いって「おまえはどう?」と云われている感じがして、そして、「そう。私もトゥルーマン・ショーがTVで放映されてたら絶対見るわね」と答えてしまえる所です。 カメラの前で殺される人がいます。さあ。私はそれをTVで見て、目の前で人が殺されるほどの衝撃を感じますか?否。人権が蹂躙され飢えた人がTVに映ります。私はその人たちを救うために立ち上がっていますか?否。じゃあ同じ人権を奪われたトゥルーマンを私は助けるために声を上げますか?否。でしょう。それだけに是と答える程私は子供でも、そして多分大人でもないから… さすがに一日中は見ない。でもダイジェストされた特番は多分見る。そして、空の階段を上るトゥルーマンは絶対生で見たい。感動でガッツポーズして「よくやったトゥルーマン!」と声をかけ、そしてチャンネルを他へ廻す… それが出来る怖い自分を突きつけられる映画でした。怖かった~ 【380】さん [DVD(字幕)] 6点(2006-09-01 09:39:58) (良:2票) |
|
294.コレ観た当時、トゥルー・マンションと思い込んでました。←訳わからん。とんだ勘違い。 |
293.《ネタバレ》 これって、「お父さんの手から離れてゆく息子の映画」だと思いました。あの大きなセットの中は、お父さんの家の象徴でもあるし、母胎の象徴でもあるし、って。狭い世界でメディアに支配されている生活も、与えられた小市民的ユートピアも、「普通の人」を「演じている」人々も、それ見て喜んでいる人達も、今の時代の象徴なのかな。そこから一人の人間として旅立ってゆくトゥルーマンの未来は、だから、必ずしも明るく希望に満ちている訳じゃないだろうけれど、それでも私が旅立つ彼の姿に感動してしまうのは、やっぱり彼に共感してて、そして願望を満たしてくれているからなのかな。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 8点(2003-12-13 01:23:45) (良:2票) |
292.ああいう現実にはありえない設定の上で、誰もが同情せざるを得ない立場にある主人公を作られてもしらけてしまう。それにあんな番組を、みんなして大喜びで見てるっていうのも、人間の知性というか判断能力を馬鹿にしてる。あと、下のほうで誰かが言ってる、イギリスの町中に監視カメラ設置案というのは、都市部ではもう実際に起こってることです。イギリスの街中では、誰もいないからって変なことはしないように気を付けましょうね(密かに見られるのが好きな人は別)! 【羊飼い】さん 0点(2003-09-17 23:38:15) (良:2票) |
《改行表示》291.《ネタバレ》 僕の世界だって、所詮は有限の時間と空間の内側で遮られたもの。ハリボテと演技の集合体。真実なんかは幻想。それでいてわりと満足して生きている。そのホライゾン(地平線)に触れることもない。 でももし、彼のようにホライゾンに触れることができたら。そこからEXITできたら。越えた先に待つものは何か。 他に類を見ないストレンジな映画だけど、描かれているのは僕たちのリアリズムそのもの。名作。 【no_the_war】さん [インターネット(字幕)] 8点(2020-03-23 15:31:44) (良:1票) |
290.《ネタバレ》 まずなんといっても題材が良いですね!これなら面白くなることうけあいですが、それにおごらず世界観をキッチリと作っていましたね。まぁ劇中でも実際世界を創っていましたが。この壮大なドッキリ(っていっちゃぁなんですが)の世界から主人公が旅立つまでの物語。10000日以上トゥルーマンのプライバシーを侵し続けたマスコミは恐ろしいですね。ジム·キャリーの軽いノリとユーモアでコメディタッチの演出が表だっていますが、その実、如何に恣意的な放送というものが恐ろしいものか、切実に訴えてきます。とは言え劇中のトゥルーマンショーは事の顛末をキチンと放送しました。果たして実際のマスコミにかような良識があるのか考えさせられますね。 【ろにまさ】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-03-05 23:45:25) (良:1票) |
289.《ネタバレ》 モニターに映るトゥルーマンの頭を撫でながら、我が子をいとおしむように、年老いたプロデューサーは言う。「君をずっと見てきた。君が生まれた時、最初のヨチヨチ歩き、学校に上がった日、最初の歯が抜けた時。」彼はトゥルーマンにとって創造主でもあり、また父でもあるのだろう。町は大掛かりなベビーサークルだ。その箱庭の中、意のままに息子を操ってきた父にとってたった一つの誤算は、従順な駒として動かし得た息子にもけれどいつしか一個の人間として自発的な恋という感情が芽ばえてしまうということだ。父が選びあらかじめ用意した娘とではなく、父の思惑ではエキストラに過ぎなかったはずの娘とアクシデントのような恋におちるトゥルーマン。それは予定調和の庇護の下、安全に飼い殺されるばかりだった彼に芽ばえるはじめての自我だ。情報はすべてパブリックに管理・操作され、一片のプライベートな秘密すら許されぬ筒抜けのその世界で、それでも彼が胸にひた隠し貫く恋。全てが監視下に置かれているとも知らずこっそりとファッション雑誌を切り抜き、初恋の記憶を辿るままに遥かフィジー島を目指すトゥルーマンの姿が感動的なのは、絶対なる父の手をもってしても決して届かぬ私的なその感情だけが、盤石でありながらすべてが作り物の彼の人生において、ただ一つの、ウソ偽りない「本物」だからなんだろう。そうしてトゥルーマンは絶対的な神の手を、つまりは強大な父の支配を、かいくぐり突き進む。まるで永遠のモラトリアムから脱出を図るように。一方の父は、かつて神が人間にそうしたように、自我を持ち意に背く恩知らずな息子に、罰を下す。巻き起こす天変地異により愛する息子を死の危険に曝してでも、その巣立ちを阻害しようとする。そんなすさまじい父と子の姿から浮かび上がるのは、自立とは決死の闘いであるということ。この一人のいい年をした男の遅咲きの成長譚は、だからこそ意外性に富み、実に感動的だ。ついに遂行されるトゥルーマンの力強い羽ばたき。彼の勇敢なその突破に我々は快哉を叫ぶだろう。だがそんな私たちもまた結局は見世物としてトゥルーマン・ショーを消費しているに過ぎないという痛烈な皮肉が、安直なカタルシスを頑なに拒む。扉の向こうからやってきたトゥルーマンが辿り着くのはハッピーエンドなのか、それとも次なる関門なのか。それを決めるのは、まさに私たち次第なのだ。 【BOWWOW】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-02-27 11:18:25) (良:1票) |
288.《ネタバレ》 前半では、シチュエーション・コメディの様相を保ちつつ、主人公を画面上で見る観衆の姿を入れるメタ構造をさりげなく挿入することによって、この作品を見る側もいつの間にか作品世界の一部に取り込んでいる。この辺では、愛想の良い中にも作り物っぽさ満載の演技を絶妙に繰り広げるローラ・リニーの貢献が大きい。そして後半では、その世界が一気に崩壊するのだが、最後に主人公が外に出て行く扉は、別に何の装飾もガードも施されていない、ただの扉。つまり、そこから一歩を踏み出す意思があるかないかがすべてである、ということ。こうやって後からじわじわと見る側の視座のありようまで浸食していく、実は結構恐ろしい作品。●再見してさらに鳥肌。この全体の構成は何のメタファーなのか、いろんな解釈が可能です。コメディっぽい体裁をとっていながら、これは一流のホラーであり、サスペンス作品です。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-10-26 00:42:32) (良:1票) |
287.《ネタバレ》 土台無理な設定で、面白みは感じませんでした。視聴率を取るためなら何でもするTV業界ですが、人権を無視しては視聴率は取れません。TV会社との養子縁組、覗かれるための作られた人生、30年間も幼友達や母親を演じ続けること、愛情がないのに仕事と割り切って結婚、所詮成立しません。又、保険会社に勤めるサラリーマンの生活を24時間放映しても視聴率はあがらないでしょう。隠しカメラを5000台もあるのに、どうして家を抜け出して、ヨットに乗ったトゥルーマンの姿を映せなかったのか?人の命をもてあそび、金儲けの道具にしたクリエーターに何の罰もないのも不可解です。ジム・キャリーはコメディ出身で、シリアスドラマには向いてないでしょう。「バニラ・スカイ」のトム・クルーズと比較すればわかります。トムなら、恐ろしいと感じる映画になったかもしれません。意図はわかりますが、舞台を広げすぎて失敗しています。リアリティがないので何の風刺にもなっていません。ショーというより、残虐物語です。 【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-10-10 20:11:59) (良:1票) |
286.この作品を通じて監督が言わんとしていることが何なのかはよく分かりませんが、斬新なアイデアであることは認めます。それにしても、彼は30年分の出演料を請求すべき。時給が最低賃金の600円とすれば、600円×24時間×365日×30年=1億5768万円也。意外と安い…。ジム・キャリーのこの映画の出演料より安いんじゃないか…。 【(^o^)y-~~~】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-02-19 22:57:09) (笑:1票) |
285.実は昔からこの映画の内容に近い事を考えていました。自分の周りに存在する人は用意された人達で、いろいろな刺激を与えてみて私がどんな行動を起こすかを誰かが外界から観察しているのではないか。更に進んで、私という存在は本当は箱に入った脳のみであって、脳につけられた何本もの線の先には操作盤があって誰かがいろいろなボタンを押して私にこのような世界を見せているだけなのではないかと。考え様によっては非常に哲学的なこの作品の内容を大変興味深く観ました。作られた世界の謎と矛盾が徐々にあらわになるにつれ、疑いの気持ちを大きくしていくトゥルーマンの心の変化の具合がうまく描かれて物語に引き込まれます。ドアから出て行く主人公に視聴者の歓声で終わるラストに、こんなオチでいいのか?と思ったが、事実をすべて知った後もこの超巨大セットの中で生きていく方を選ぶ筈は無く、トゥルーマンでなく誰であっても外の現実の世界を選択するというごく当たり前のこの終わり方しかなかったのだ。中々の秀作だと思います。 【WEB職人】さん 7点(2005-01-23 16:39:10) (良:1票) |