23.ポーランドとフランスの二極。ポーランド人の夫はパリへ行ってインポになり、フランス人の妻はワルシャワで拘禁される。そういう「平等」。彼がやったのは復讐だったのかどうか。とにかくこの監督は東と西の「うまくいかなさ」ということをいつも心の底に置いている人で、双眼鏡で覗くこと・つまり「憧れること」でしか関係を持てないのではないか、といった諦観もうかがえる。冒頭、鳩に糞をかけられるのも、冷戦後の世界もそんなにいいものではないぞ、と言ってるよう。全体軽妙な味はあるものの、この時代ポーランドが抱いていた夢のはかなさと通底している。音楽はタンゴ。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 6点(2010-11-05 09:59:07) (良:1票) |
《改行表示》22.《ネタバレ》 そもそもの前提がまちがっているというか、離婚の法廷で性的不能を公言されたからといって、人格を全否定されたことにはならないのではないだろうか。 そういうふうに感じてしまうカロルのほうに問題があるのだと思います。 男性はそんなに性的能力にこだわるのはやめたほうがよくて、「セックスをしてくれない男だから嫌だ」というより「カロルが嫌だ」なので、女は追い払いたいからそう言うのです。 なので私はカロルの絶望は「勘違い」とか「考えすぎ」であるということにします。確かに、放火犯にまでしようとするドミニクはかなりひどいですが、そうでもしなければカロルを追い払えないからでしょう。 すると、その後のカロルのしたことは全部無駄な努力です。そして、ところどころで、ドミニクへの復讐を忘れて楽しく生きるチャンスがあるのになあ…というふうに感じられてとてもバカバカしいですね。 たとえば、ミコワイに空砲を撃ってやって彼の人生を救った時点。彼は他人のためになることができるのです。ここで方向転換したらいいのに。 出発の朝。ちょっとヌケている人のいい兄貴がチェリーのジャムを持たせてくれたとき。家族はありがたいじゃないですか。死んだふりなんかやめたらいいのに。 この話に徹底して欠けているのは「母」的なものです。カロルの母はたぶん死んでいるから出てこないし、ドミニクの母も出てこないし、二人の間に子供もいないから当然ドミニクに母性もない。 乙女の胸像を崇めるカロルは、たぶん結婚相手を偶像化し、セックスできなくなるのです。なおかつ私は、この話のどこにも存在しない「母なるもの」をも、妻に求めていたのだと思う。なおさらセックスなんてできません。 さて、首尾よくドミニクを罠にはめ、「これでイーブンになった(から愛し合える?)」と思っているカロルはドミニクに愛してもらえるのか。根本の原因を反省していない彼はまた追い払われると私は思いますが。 【パブロン中毒】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-12-27 15:40:24) (笑:1票) |
21.カロルの胸中「何で俺だけ泣かなアカンねん、お前も嫌って言う程泣け」に対してドミニクのは分かり辛い。金に魅力を見いだしたのだろうか。what is love ? やるせない結末ながらその奇抜な復讐單に目が離せなかった作品です。 |
20.《ネタバレ》 ジュリー・デルピーが主演と勝手に思い込んでいたので、途中からさっぱり出番がなくて、あれれ?となってしまいました・・・。ただそれはそれとしても、国外脱出にしても、謎の男とのあれこれにしても、土地取引をめぐるどうこうにしても、かなりの危機が発生するものと思いきや、何となく上手くいってしまうのがいい。フランス作品ならではのしんみりとした可笑しさと、そしてペーソスがあります。そう考えると、トリッキーな「作戦」の方がかえって浮いている気がしますが、最後のジュリーの微笑は聖女の雰囲気すら感じさせ、それで丸め込まれるように着地している不思議。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2023-05-16 00:44:17) |
19.《ネタバレ》 この白は平等を意味する…のは大いに理解できますが、個人的にはある種非常にレベルの低い平等にも見えますね。レベルが低いという意味で言えば、少し昔のポーランドとは言えこんな杜撰な企てが成功する様には決して思えないのもまたハナシが低レベルなモノだと思えます(そのうち絶対バレるでしょ、と)。あと、三作目「赤」のオーラスを見るに、結局最後にはこのハナシ自体相当にナアナアに片が付いた…(今二作目中で描かれない時間軸において)…とゆーのが設定上の成り行きのよーで、その意味でもある種ごくごく「しょーもない」ハナシだったんだろーな、とも思いますね。まあだから、今作はそのコメディ面を注視して気楽に観る…とゆーのが正しいアプローチな二作目、かと思いますね(=だから一作目に比べると随分と「軽いな~」てのが正直なトコロで)。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(字幕)] 5点(2022-05-04 12:05:52) |
《改行表示》18.《ネタバレ》 トリコロール三部作、順番とかあるのかな。 作法がわかんなかったから、とりあえずデルピー様から鑑賞。 やっぱ綺麗だよなあ。色っぽいし。 あのラストは復讐かとも思ったが、ドミニクを独占したい情けない男のしでかしたつまらんことじゃないかと。 牢獄に入れば誰のものにもならないし。 復讐にしても独占欲にしても、どのみち最低なんだが。 法廷にうっかり入って来るビノシュ様と、相変わらず脱ぎっぷりのいいデルピー様に加点。 |
《改行表示》17.《ネタバレ》 いや、こんな展開を見せるとは。ああびっくりした。女もヒドイけど、男もねちっこくて逆ギレ気味の復讐をしました、というこれのどこに”愛”があるんすか? これは、あれだ、”ローズ家の戦争”ヨーロッパバージョンだ。アメリカ人が男女で諍うと派手だけど、ヨーロッパの人はじとーっと陰湿なのね。男女どちらにも共感はできずじまいだったなあ。 共感はしないけど話のオチに驚いたので、気持ちプラス1点くらい。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-02-14 23:25:24) |
16.《ネタバレ》 女性不振におちいりそうな展開に、コミカルな展開でラストはハッピーエンド。デルビーがキツそうで、カワイイ女性をうまく演じてた。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2014-02-03 21:47:00) |
《改行表示》15.シリーズ三部作の二作目。性的不能の冴えないおっちゃんが主人公。 おっちゃんの惨めさがよく表現されているけど、 白の愛とは何事にも染まらない色ということなのかな? 映像はやはり白を基調としていて、青や赤と比べると、映像的にはやっぱり地味。 皮肉めいた、ちょっと思わせぶりなラストが後を引いて、なかなか面白い作品だった。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-08-16 12:39:15) |
14.フランスからいきなりポーランドに飛んでしまって、おやっと思いましたが、ああいう形で終わったのがなんかよかった。本作を最後に観賞しましたが、、一作目より二作目、二作目より三作目が面白い三部作でした。 【色鉛筆】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-10-24 16:27:10) |
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13.《ネタバレ》 話がわからん。コメディタッチだから、あえてなのかわからないが、話の展開が非常にラフな感じがした。死んだ振りするってのはいいアイデア。 |
12.《ネタバレ》 んー、皆さん仰るように少し難解でした。主人公がなぜ金持ちになったのかなど、説明不足で分かりません。でも高い芸術性は感じました。女性って怖いですね。 【mhiro】さん [ビデオ(字幕)] 4点(2006-02-22 20:40:43) |
11.全体的に、薄暗いトーンで、東欧のイメージを醸し出しているのかな、主役の彼女の美しさに、息を呑んでしまいます。ポーランド人の彼のあり方も、素敵だし、夢のように2回みたいような、一回目は、最後まで見れなかった、でも、今回は、ゆっくり最後まで、見てしまいました。ワウワウで放送していたので、フランス人の俳優の区別まで、なかなか、つかないのですが、すてきなかただな、と思いました。映画って本当に素晴らしいです。こういうスタイルのものが、本当の映画、と言う感じがしてなりません、本当なら、映画館で、見たい作品です。良い映画なのですが、ゆっくり時間が、ないと、見れない映画ですね。なんか、急いでいるときは、アメリカ映画のアクションものとか、ヒーローものとか、じっくり、時間があり、ゆったりみれるなら、このタイプの映画を見たいものです。 【yasuto】さん 10点(2004-06-11 01:43:20) |
10.《ネタバレ》 三部作のうち、結局この「白」しか観ていないなあ。ヨーロッパの曇り空が印象に残る映画。私には、うだつの上がらないオジサンが美人妻を振り向かせるために一念発起、故郷でやばい仕事にも手を出して名をはせていく…というお話に見えた。故郷に帰り孤軍奮闘する姿や仲良くなったオジサンとのシーンはたまに笑いも誘ったりする。ジュリー・デルピーは添え物だったような気がする。オジサンの内に秘めた「白」の象徴?ラストは、結局見返した!ってことだろうか。デルピーが手で喋るところは、彼女の持つふわふわとした質感も手伝って、儚げな美しさで溢れていた。 【のはら】さん 5点(2004-03-22 12:38:57) |
9.3部作の中では1番コミカルだった。とにかくジュリー・デルピーは適役だったと思う。本当に白いから。白過ぎる位に白い。トリコロールの白=平等だけれど、そんな堅苦しい作品ではなかった気がする。「おあいこ」とか、「どっちもどっち」そして「やられたらやりかえす」そんな感じでした。 【ひのと】さん 5点(2004-02-16 16:34:41) |
8.難解!私わかりません。「白」=平等 =「おあいこ」?ってことかしらん?と思ったりしました。途中ジュリーが出てこなくなって寂しかったけど、最後にやってくれました、この愛の表現シーンは忘れられなくなりそう。。しかし、「カラダと甲斐性」に傾いたんか?という品のない疑問ももっております、、やはり私には恐れ多かったってことで…すいませんです。 【かーすけ】さん 4点(2003-12-16 23:44:10) |
7.3部作の中の1作目として観たので、「赤」「青」「白」がどのように表現されているのかはわかりませんでしたが、画面を彩る色彩としての「白」は堪能できました。贅沢を言えば、もう少しジュリー・デルピーの「白」と、空を舞う雪の「白」を戯れさせてくれればな、と思いました。ポーランド人俳優のカロルは、最初は観ていて嫌になるくらいダメなヤツに見えるのですが、だんだんカッコ良く見えてくる。これは、彼の演技や監督の演出が素晴らしいんだろうなと思います。ミコワイと氷上で仰向けに寝転ぶシーンなど、観ていてちょっと感動を呼ぶシーンもあり、いいものだと思います。しかしながら、何か足りない気持になるのは何故でしょう?やっぱりジュリーデルピーの魅力を十分に楽しめなかったからかな?ということで5点。 【fero】さん 5点(2003-11-18 13:57:38) |
6.三部作を通して見えてくる、彼にとっての欧州。なかでも赤・青と比べるとポップでコミカルだけどシニカルなこの「白」に彼の「らしさ」が一番よく映像化されている。ベロニカやデカローグシリーズなんかから追いかけてる方には、たまらない一本。是非! 【へもへも】さん 8点(2003-06-21 08:27:29) |
5.ちょっと内容が分かりづらいのか、いまいち話に乗り切れない。妻に手ひどく振られ、行き場を無くした主人公が故郷で錦を飾るんですが、死んだフリかまして元妻の気を引こうとするみたいな内容?白の愛が一体何故どうゆう白なのか?がしっかりと生かされていないのか、はたまた私の読解力が欠乏しているのか、とにかくこの物語の”白”が分かりませんでした。今にも消えそうな結婚式のシーン、ラストで監獄(精神病院?)にいる妻がボディーランゲージ(手話?)で夫に託すメッセージ(私の・心は・あなたの・もの←たぶんそんな感じ)は印象的で良かったんじゃないでしょうか?法廷で一瞬写る「青の愛」のジュリエット・ビノシュには気づきましたが、「赤の愛」のイレーヌ・ジャコブは見つけられませんでした。(出てたのかな?) 【さかQ】さん 4点(2003-04-14 06:39:07) |
4.話としては軽いというか、ポーランド人の男優は良かったかな。でも、デルピーは青、赤に比べて非常に安っぽいし、格下の感が否めないのが哀しいの。まあ、奇跡的に奇麗に撮れてるのが救い。もうちょっと前だったらエマニュエル・ベアールだったかも。更に前ならアジャーニとか。でもクライマックス辺りから失速する感じ。全体的には中途半端なルコント映画って感じ。辛口のコメディならアキ・カウリスマキの方がはるかに上。デルピーは小粒のまま消えて今見ると哀しや。 【愛雀】さん 3点(2003-01-24 16:35:26) |