23.最近ドイツでブルーノ・ガンツ主演の「ウンターガング(『没落』の意)」というヒットラーの最期を描いた作品が反響を呼んでいるらしい。話によるとヒットラーを怪物としてではなく一人の人間として描いているということで、フランスを始めヨーロッパ諸国では非難轟々らしい。作品を観ていないので何とも言えないけれど、ヒットラーの人間的側面を捉える、ということ自体は間違っていないんじゃないかなーと思う。実在の連続殺人犯を主人公にしたシャーリーズ・セロンの「モンスター」もそうだけれど、罪を犯した人間を「人間」として捉えるのと、その行いを肯定するのは別問題だし、むしろその人間性を無視して単なる「怪物」としてしまうのは、むしろその罪を隠蔽してしまう(だって人間じゃなくて怪物ってことは犯罪を犯した精神病患者とかと同じく責任を問えないってことになるから)ことにつながる、と思う。んで、前置きが長くなったけど、この作品もやっぱりヒットラーを人間的に捉えた作品で、製作に関してはかなり苦労したらしいけど、良い作品だと思う。もちろんこの作品はフィクションではあるけれども、ナチのあの大罪を「挫折した人間の肥大下した自己実現」とする解釈は興味深い。ただあえて文句を言うと、ヒットラーに比べてマックス(ジョン・キューザック)の人物像の掘り下げ方が、ちょっと足りなかった気がする。彼も挫折を抱えた人間だったからこそアドルフにある種の共感を抱いたのだと思うのだけれど、そこがちょっとボヤけ気味だったのが惜しいかなー、と思う。 【ぐるぐる】さん 7点(2004-11-23 22:31:52) (良:1票) |
《改行表示》22.若きヒトラーとユダヤ人画廊の交流という着想は素晴らしいのですが、肝心の本編は至って平凡でした。斬新なヒトラー像が提示されることを期待していたのに、本作に登場するヒトラーは誰もが想像するヒトラーそのもの。神経質で、コンプレックスの塊で、自分を否定されると烈火の如く怒り出す。これでは面白くありません。どうせフィクションなのだから(マックス・ロスマンというユダヤ人画廊は実在しません)、純朴な愛国青年がダークサイドに堕ちるスターウォーズのような物語にでもすればよかったのです。。。 なお、ヒトラーの人となりについては「ヒトラー最期の12日間」が正しいようで、普段は穏やかな紳士だったようです。大声でまくしたてる姿はあくまで彼の演説術に過ぎないのですが、そんな演説の姿から個人としてのヒトラー像を作り上げた本作のアプローチは、やはり陳腐であったと言わざるをえません。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 4点(2012-05-30 01:15:27) |
21.長時間みているのが結構苦痛に感じたし、何をいいたいかがよくわからなかったのが残念。内容にはあまり深みを感じなかった。 【将】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-09-28 13:08:47) |
20.《ネタバレ》 ヒトラーに感情移入はやっぱりできなかったです。もちろん彼が犯したユダヤ人迫害があるからだけでなく、客観的に、かれのことを何もしらない人間になったとしても彼には共感できないです。ダメ男ヒトラーみたいなかんじ。この映画のヒトラーが実際のヒトラーに近い表現をされていたとしたらどうしてあんなヒステリーでバカなおとこを崇拝する人々がいたのか、この映画みてるとほんとうにそうおもえてきてしまう。あとマックスの愛人のこ、声ごつい・・!!そして男のマックスがどの女優の肌よりもファンデーションあつぬりなのが気になりました。いや・・ぬりすぎでしょ?かなりはなしそれましたがとにかくこの映画は何をいいたいのかぜんぜんわかりませんでした。ヒトラーは挫折したからユダヤじん迫害に至ったの?演説はアート!?なんかむかつく、ヒトラーをみとめなかったマックスの過失ってこと?とにかくまったく伝わらない、ヒトラーずっと怒鳴ってる。たいどでかい・・ 【ギニュー隊長★】さん [DVD(字幕)] 4点(2006-09-23 14:00:47) |
《改行表示》19.戦争から帰ってきたアドルフ。 仕事もなく家もなく金もない。 町を歩いていると、 パン屋が焼きたてのパンを陳列棚に並べている。 アドルフは画家を目指している。 しかし、絵の流通価値を決めるのは画商である。 そこら辺を見落とすとこの映画はわけわからんと思う。 【アホをどり】さん [DVD(字幕)] 5点(2006-06-15 20:37:38) |
18.本作の一番の目の付け所は、「芸術+政治=権力」という主張(今でこそ「悪」や「全体主義」の象徴に見えますけど、ナチス時代の制服やその他諸々のデザインは、世界的にも突出してカッコ良いですよね)。キャンバスの上で自分を表現することに挫折した芸術家は、現実世界をキャンバスに、政治力を絵の具として、第三帝国という理想の芸術を具現化しようとした訳です。しかし、劇中でその片鱗が見えるのは終盤の一瞬だけ。これは勿体なかった。原題からマックスが主人公であることは重々承知してますが、それにしては彼のキャラクターに中途半端さや弱さが目立つ(あの寸劇の意味も不明)。また、画廊の得体の知れない雰囲気にばかり凝って、その他(特にヒトラーの演説)の演出も弱かったと思います、5点献上。 【sayzin】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-05-13 00:03:17) |
17.《ネタバレ》 結局のところこの物語の芯は何なのかがよく分からない。若き日のヒトラーの姿をじっくり描いているとも思えないし、原題の「MAX」たる画商の心の機微を追っているとも思えない。長い映画は苦手なのだけれど、これに関して言えばもう少し時間を足して作り込んでも良かったと思う。でも役者たちは良かった。灰汁が強すぎて取扱注意的な風貌のN・テイラーがアドルフ・ヒトラー役とはベストマッチ。常に自信も金もない苦悩の男がぴったりだった。またそれをいつも平坦なJ・キューザックが受け皿としてうまく支えている。最後まで画描きになりたがっていたアドルフ、マックスを襲う事件、悲しい運命の螺旋とクリスマスの風景が美しいラストはなかなかの出来だったのでさらに惜しい。 【のはら】さん [DVD(字幕)] 6点(2005-11-13 22:02:10) |
16.私としてはヒトラーがなぜあのような独裁者となったのかが描かれていることを期待したのですが、はっきりと期待ハズレでした。ユダヤ人に対する憎悪がどこから生まれ、彼のあの偏った演説に聴衆がなぜ賛同したのかその背景がはっきりとわからなかったです。これは私が日本人だからなのか??そんな演説をしたあとでユダヤ人である画商のマックスを頼って会いに行くというのも矛盾してないか??しかしマックスとアドルフの人間性の違いというものはよく理解できました。この二人が信頼関係を築けるとは思えなかったです。けれどあの時、マックスがあんなことにならずアドルフと会っていたなら・・・と、人類史上最悪の歴史は無かったかもしれないと思わずにはいられない。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2005-07-21 02:25:35) |
15.マックスはアドルフのどこを見て絵の才能を感じたのだろうか。彼のスケッチなのか、キャラクターなのか。デッサン力はあったとしても、それが絵画の才能として見えるとは思えない。それなのにアドルフに入れ込むマックスの気持ちが、この映画ではすっきり読み取れない。また、ヨタヨタのカンバス(ちゃんと張れよぉ)を前にいきなりパレットに絵の具を絞り出す、筆に付けてカンバスにのせる、それ自体が素人っぽい。普通下塗りくらいするじゃない。そんな絵画の素人に肩入れするマックスって、やっぱり解らない。ノア・テイラーの演技には戦慄さえ覚えたが、主人公のマックスの心理状態が理解できなかったために、今ひとつ納得のいかない作品。ただ、内なるエネルギーを表現する手段に、絵画から政治へと変革していく(というよりも、所詮絵画の才能が見いだせなかったのか)アドルフの、あぶない時代背景や環境は映像に出ていたと思う。 【ソフィーの洗濯物】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-06-07 09:18:13) |
14.《ネタバレ》 これ好きな方には申し訳ないんですが、僕にとってはちょっと退屈に思えました。ただヒトラーが以前画家を目指していたという事実が分かるぐらいで、その後彼がどのようにして20世紀最大の独裁者へと変貌していったかという説明が全くなされていないような気がします。元々そういうことを描いた映画じゃないのもしれないけど、焦点もアドルフ・ヒトラー自身に当てられているわけじゃないし。よくよく考えてみれば原題は「MAX」…(って気付けよ、オイ!)。後半の演説シーンはなかなか迫力があって良かったので、前半もああいうのがもっと見たかったです。ノーギャラで出演したというジョン・キューザックの熱意は買うけど、それでも映画としての面白味には欠けているように思います。やっぱり人間は受け入れられないと反発を生むものなのでしょうかね。ラストのハーケンクロイツは後に現れる独裁者の出現を予感しているかのようで不気味です。 【かんたーた】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-04-28 14:37:49) |
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13.parabenさんの、おっしゃるとおりだと思います。 【永遠】さん [CS・衛星(字幕)] 2点(2005-04-02 03:03:24) |
12.マックスとアドルフの噛み合わない会話を見ているのが辛かった。まったく違う2人を繋げようとするのに無理がある気がする。 【paraben】さん 2点(2005-03-23 00:08:04) |
11.美術の歴史的背景がじんわりと味わえる部分はいいのだけれど、全く展開しないストーリーに気絶しそうになりました。美術マニアの僕でこれほど眠くなった映画、、授業などで見せたら1時間だけで生き残りはゼロでしょう。。美術関連映画で「フランダースの犬」を越えるモノには出会えないかな。 【レンジ】さん 3点(2005-02-28 19:08:40) |
10.うわっびっくり。リーリー・ソビエスキーいつの間にそんな丸顔になっちゃったの。顔のパーツはそのままなの、顔の面積は50%増量サービス中って感じです。特にプニプニしてそうなほっぺのあたりが。美少女から大人の女を通り越して、一気におばさんになってしまったようです。悲しいなあ。ストーリーですが、ヒットラーの誕生を見事に描ききっていて面白いです。 【tantan】さん 7点(2004-10-26 00:59:06) |
9.綺麗にまとめてきた感じがヒトラーの人物像にそぐわない。 【モチキチ】さん 5点(2004-09-21 01:51:53) |
8.ワザワザ登録したのに見逃してしまい、やっと鑑賞した割には拍子抜けしてしまった。まあ勝手に期待していた自分が悪いのだが。アドルフのイメージを勝手に作り上げすぎてしまっていたのかな。ドイツが何故、反ユダヤ主義に向っていくのかも分かりづらい気がする。ネタはもっと面白くなるネタだと思うんだよねえ。 【亜流派 十五郎】さん 4点(2004-09-20 01:39:57) |
《改行表示》7.悪魔はこうして作られた。主演2人は熱演だし、脚本もよくできてる映画ですね。この後ヒトラーが党首,首相になるまでも観たいです。ちなみにヒトラー自身は幼いころ、母の希望で修道院に入れられ煙草を吸って退学になったそうです。 |
6.鉄工所を改造したマックスのアトリエ、室内装飾など、美術はかなり丁寧に時間をかけて製作されているような印象でした。そしてこの時代の不穏な雰囲気に似合う抑制された照明と、それを捉えるカメラも美しく、スタッフ技術の確かさがうかがえました。鷹のオブジェがそびえる屋上から地上にカメラを向け、上を向くアドルフを捉えたシーン、鷹という天上舞う鳥からの視線=神の視座でヒトラーを見せること、これがラストの俯瞰ショットに見事につながっていると感じました。ラストシーンの俯瞰は、柔らかいオレンジの光あふれる大通りと、青白い光に照らされる広場が同時に捉えられ、背中あわせに織り成される皮肉な運命を浮かび上がらせます。しかし、それが神の視座であることを知ると、けっしてこのストーリィがタラ、レバの興味本位なものではなく、ヒトラーという人間をモチーフにしながら、その場面場面の運命を受け入れる力、人間の受容力が晒されたもので、そこから人はどう生きるのかが大事である、という摂理が提示されているのではないかなー、と感じているところであります。 【彦馬】さん 8点(2004-07-10 14:26:12) |
5.若き頃のヒトラーが画家志望だったことは知っていたのでリアルに感じられ、作中の彼に大変感情移入できる映画だった。政治に興味を持ち民族主義者、出征して勲章をもらうなどある面で非常な現実主義者。しかし一方では画家としての素質を持っていても、芸術の前に華開かない自分をリアルに認めきれない孤独なロマンチスト。直情的であれだけのエネルギーを持っていた後の独裁者には、そうなる前に画家としての挫折や苦悩、開眼があったであろうことも容易に想像できる。人類史上あまりに悪名高いこの男の人生の分岐点、画家としての素質が独裁者として開花するまでの過程が本当に分かりやすく、美しく描かれていた。 |
4.ストーリーはよくできてたと思う。ヒトラーの演説もかなり迫力あってよかった。雰囲気とかすごく良くできてたのに、言葉が英語なのが毎度のことながらさぶい。 【aaa】さん 7点(2004-04-20 23:52:54) |