《改行表示》29.これは20年ぐらい前の中学の頃、どうしても観たくて、浅草の映画館でリバイバル上映されているのをぴあで発見。独りで観にいった記憶がある。(レンタルビデオがあまり普及していないこの頃はリバイバル上映のために毎週ぴあをチェックしていた・・・)西村寿行原作で、「新幹線大爆破」と同じ佐藤監督&高倉健コンビのサスペンスアクション。これだけで十分期待できる。「逃亡者」的な展開なのだが、中野良子とのちょっとした恋愛要素もあり楽しめる。 <追記>25年ぶりぐらいに再見。大人になってから見ると、中野良子の魅力を再認識。美人ではないんだが、しっかりしているようで危うく、強気なようで弱気なところがなんとも言えない。中学時代にコレみて中野良子が好きになってしまい、それ以来自分の中ではいい女=中野良子だったような。原田芳雄も大滝秀治も元気だったなあと。 【東京50km圏道路地図】さん [映画館(邦画)] 10点(2004-02-15 14:43:16) (良:2票) |
28.《ネタバレ》 しかしすごい題名である、、そしてこんな映画があったことを私は今まで知らなかったのである。まきこまれ型サスペンスである。高倉健が逃げる、、そして原田芳雄が追跡する、、この二人だけでも充分濃いのだが、健さんいきなりセスナの操縦をしたり、新宿のど真ん中を何頭もの馬を走らせ逃走したりかなりむちゃくちゃやってくれております。もうこの際、逃亡中流れる妙な音楽(これは【第三の男】を意識したものなのか?)、森の中で出没する、まるでぬいぐるみじゃないのかと思える熊ちゃん、馬たちはどこへ行ったのか、セスナごと海に突っ込んで健さん平気だったのか、、などあらゆる突っ込み所は大目にみてあげましょう。逃亡中はシブい健さんの事を中野良子や倍賞美津子などが助けてあげてます。そして超キザ野郎の原田芳雄(トレンチコートにグラサンそして長すぎるモミアゲ・・でもかっこいいのダ)との男同士の友情、、何か妙ながらもなかなか楽しく見れたのでした。まあスケールは大きいといえば大きい、、のか!?でも主役の二人が男臭くてよかったです。ちなみにこの映画は日本より中国で大ヒットしたらしいですね。 【fujico】さん 7点(2004-02-15 14:11:51) (良:2票) |
27.《ネタバレ》 いきなり見知らぬ女と警察が現れて、指を指されて、アンタ私の体をムチャにしたじゃないケダモノ!とか言われて、主人公の高倉健が逮捕されてしまいます。(レイプとか強姦より、体をムチャにしたの方が断然エロいですね。昭和的なエロさです。)一旦は逮捕されたものの、検察官という自分の立場が証明され、濡れ衣を晴らすためにも、自宅の家宅捜索に同意し同行することとなります。そこで、あるはずもない盗んだ指輪などが発見されてしまいます。自分が何者かにはめられてると気付くと同時に、もはや自分の主張が通らないことにも気付き、トイレの窓から逃亡。その後、自分への容疑を晴らすために、真犯人探しをするというサスペンスです。いや~、メチャクチャ面白い。シリアスを基調としているのですが、突拍子もないトンデモ展開が巧みに混ぜ込まれていて、大笑いしてしまいました。緩急が素晴らしいです。特に馬のシーンは驚愕と爆笑でした。終盤の病院の展開は、ありがちな題材を取って付けたような感じがしてしまいましたが、他の作品では見られないような高倉健の演技が見られたのでよしです。高倉健、原田芳雄、池部亮、大滝修二、中野良子、倍賞美津子 役者がすべてすばらしいです。中野良子はまったく美人じゃないのに、大人びていて芯の強い色気があるのですよね。比べると倍賞美津子は、当時は若くてアイドルのよう。顔の巾が広めのカワイさです。中森明菜的な。音楽は、シーンに合っていないところが散見されましたが、それはそれで時代の雰囲気が感じられました。 【camuson】さん [DVD(字幕)] 7点(2023-03-03 20:06:20) |
《改行表示》26.《ネタバレ》 -憤怒- 原作小説は“ふんぬ”、でも映画は“ふんど”・・・なんで?? 街中で女が叫ぶ「あの男が犯人よ!」無実の男の逃亡劇。顔見知りの刑事にも疑われ、手錠のまま靴を履かされる屈辱。展開はとってもスピーディで、グイグイ引き込まれる。葬儀会場で靴を変えるなど描写が細かく、サスペンスとして期待大。 アパートの管理人を筆頭に、逃亡先で出会う不自然なくらい優しい人々。早い段階で被害者の2人が怪しいことが解り、観てる側も杜丘の逃亡を応援出来るのは親切。偽名を使う必要がないくらい、みんなに正体がバレてる杜丘。 逃亡から真実の追求へ。だけどずいぶんと軽快で作風とミスマッチな音楽を挟んでくるのが気になって…テッテレッテレ~ン♪旅情あふれる場面だけでなく、加代の死体の場面でもこの音楽。ケキョッケキョッケキョ♪ 変なトラップで楽々ライフルをゲットした杜丘。女の悲鳴と襲うクマ。まさか健さんがクマちゃんと戦う映画だとは。だんだん味付けが大雑把になってきた。 杜丘「どうして俺を助けるんだ!」真由美「あなたが好きだから!」これまた突飛。だけど恋愛映画じゃないからその辺さらっと。音楽とかもぶつ切り。 初めて乗るセスナでF-104戦闘機の追跡を低空飛行でかわす杜丘。あ、結構何でもアリな映画なんだな。矢村の説明で不時着できるタイプのセスナだって解るし、安心だ。 新宿のど真ん中で簡単に連絡が取れる杜丘と真由美。夜の新宿でサラブレッドが走り回る映像は突然で開いた口が塞がらない。いや悪い意味でなく無茶苦茶で面白い。あんな映像、思いついても実際撮らないよ。 サスペンスかと思いきやアクション要素も多く、舞台が日本だけに現実離れしてるようにも思えるけど、後のハリウッド大作アクションでは、結構そのまんまなこと(初めて乗る飛行機で逃走、街中で乗馬)をやっている事を思うと、この時代の邦画で、凄い頑張ってると思う。誰でも思いつくカーチェイス、銃の撃ち合いを入れないのも、新しい映像を観せたい気持ちが感じられて好感が持てる。 執拗に杜丘を追う矢村警部が徐々に味方になる展開も良い。このあたりTVドラマ『逃亡者』のリチャード・キンブルとジェラード警部の関係みたいでアツい。先々で杜丘を助ける善意の人たちも同様。 キチガイ病院ってあんた…でもホント、キチガイ製造病院だった。田中邦衛の演技は慣れたモノだけど、薬飲まされる健さんの可愛いこと。 最後、悪の親玉長岡にバンバン銃撃ち込んで「正当防衛だ」この何でもアリな感じがカッコいい。 主人公に都合よく話が進みすぎるけど、一本の映画としてまとまりも良く、満足度も高い。でもあの音楽がなぁ…ちょっとイジればビバヒルの“アクセルF”くらいに豹変しそうな気がするんだけど… 【K&K】さん [インターネット(邦画)] 6点(2022-03-16 14:45:46) |
《改行表示》25.《ネタバレ》 この映画「君よ憤怒の河を渉れ」は、高倉健が長年専属だった東映から独立、退社後の記念すべき第一作目の作品で、「新幹線大爆破」の佐藤純彌監督による永田プロ=大映映画製作のサスペンス・アクション大作だ。 高倉健は、この映画の後、「幸福の黄色いハンカチ」「八甲田山」と立て続けに名作へ出演し続け、名実ともに日本を代表する俳優へと昇り詰めていくのです。 西村寿行の原作を出版しているのが、大映の親会社の徳間書店で、いわば、その後の角川映画のメディアミックス戦略を先取りしていたとも言える。 ストーリーは、巨大な権力の陰謀によって無実の罪を着せられた、健さん演じる現職のエリート検事が、無実の罪を晴らすために逃走、見えない敵を追って、東京から北陸、北海道、そして再び東京へと逃亡しながら、巨悪を追い詰めていくという、スケールの大きな復讐の旅を描く、一大エンターテインメント作品だ。 彼を追う警部に原田芳雄、恋人役に中野良子が脇を固め、大滝秀治、西村晃、倍賞美津子などの個性派俳優が、出演場面は少ないながらも、いい味を出して映画を引き締めていると思う。 そして、この映画を何よりも盛り上げているのは、危機一髪でのセスナ機での脱出、新宿の街頭での裸馬の大暴走などのダイナミックな見せ場と中野良子とのラブシーンだ。 いささか大味な展開を澱みないストーリー運びでグイグイと引っ張っていく演出は、さすがに百戦錬磨の佐藤純彌監督だと思う。 ただ、非常に残念だったのは、音楽の青山八郎が、キャロル・リード監督の名作「第三の男」のアントン・カラスのテーマ曲を完全に意識した曲作りが、恐らく日本映画史上、最大のミスマッチ映画音楽として歴史に残る程の大失敗をもたらした事だ。 こんなにも、映像の緊迫感と間の抜けたような音楽の組み合わせも、非常に珍しい。 そして、この映画は中国の文化大革命以後、初めて公開された外国映画として、中国では知らぬ人がない程の大ヒットをしたのは有名な話だ。 そのため、その後の中国では、日本人俳優の中では、いまだに高倉健のみならず中野良子の人気が高いという事だ。 【dreamer】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2021-05-31 08:39:05) |
《改行表示》24.《ネタバレ》 確か去年ぐらいにジョン・ウーが福山でリメイクしているとのことからも日本よりも中国で大ヒットしていたことが分かる本作です。ただ僕が好きそうな感じの作品と思いつつも何かが違う…音楽や演出など軽い為、違和感を感じてしまいます。それに同じ佐藤純彌監督の「北京原人」の時にも言いましたが、僕はムダにおっぱいが出てくる日本映画の演出は嫌いです。小学生の時に夜中にテレビのチャンネルでたまたまやらしいシーンがある映画を見て、そのまま親に隠れながら、またエロいシーンがないかと期待と股間を膨らませながら見ていたのに、結局エロいのはそのシーンだけの普通のハードボイルドなB級映画ということが多くありました…この映画はそんな感じです(笑) いや、その時見ていた映画より健さんが出てるということもあり、比べ物にならないぐらい豪華で、それに原田芳雄は松田優作が影響を受けたということしか知りませんでしたが良かったです。原田芳雄がオリジナルとはいえ、本当に松田優作みたいと思いました。もう少し重厚な感じで仕上げてくれれば(古い作品なので荒唐無稽なシーンは目を瞑れば)娯楽作としてもっと良い作品になったのではないでしょうか。 【追記】DVD(邦画)を選んでましたが、U-NEXTで見ました。 【映画の夢】さん [インターネット(邦画)] 4点(2018-05-21 20:32:29) |
《改行表示》23.《ネタバレ》 逃げる。逃げる。逃げる。 とても証拠があるとは思えない犯罪の濡れ衣を着せられた男の逃亡劇はとにかく長い。2時間半逃げまくり。 そんな中で芽生える愛。友情。そして明かされる真実は役者の力も相まってかとても力強い…が長い。 しかし見所沢山。北海道では熊と対峙し(細いヒグマ!)、セスナで逃げれば戦闘機に追われ(特撮!)、新宿では馬に乗って逃走を計る(一匹こけたぞ!)、なんとも無茶な面白さが詰まっている。そして最終的な真実もなんとも「悪」な描かれ方をしているのも大変素晴らしい。今なら出来ぬ無茶な病院設定だ。 そして最後は怒りの鉄槌!それでいいのか!?いや、いいんだ…きっと…正直もうよくわかんねぇ。 もちろん細かい所をつつけば粗は沢山出てくるけれど、まぁここは高倉健と原田芳雄のコンビを見れただけなんだか満足でした。まぁ長いですが。 【えすえふ】さん [DVD(邦画)] 5点(2018-01-25 15:55:29) |
22.《ネタバレ》 これはあまりのも酷い、酷すぎます。突然、熊に襲われている中野良子が出てきて、健さんが猟銃で助けたり、馬で街中を逃走したり、操縦したことないのに飛行機を飛ばしたり、荒唐無稽な出来事の連続。真面目な顔して演技している役者さんまで滑稽に見えてきました。そして、場違いな音楽が更なる笑いを誘います。ラストは黒幕の西村晃を丸腰なのに射殺して正当防衛をでっちあげるとはもう何がなんだか無茶苦茶です。ただ、多くの名優さんたちが出ていて、彼らの若い頃の姿が見れるのでそれは良かったです。 【ぽじっこ】さん [CS・衛星(邦画)] 2点(2017-11-14 15:48:24) |
《改行表示》21.《ネタバレ》 結構面白かったですねぇ。 え!?いきなりでっけぇ熊に襲われてるやん!え!?操縦したことないのに、単身プロペラ機で逃げるん!?え!?いきなり馬の大群だしてきたやん! その数々のシュールさが個人的にツボでした。話の展開自体はよくあるサスペンスアクションだと思うけど、 そういう元気の良いシュールさがいいわけですよ。ダーンラダーンラダーンラダーンララララララって唐突に始まるギターの音楽が 頻繁に挿入されるんですけど、なんか耳にこびりついちゃった(笑)。そういう挿入音楽もいい味出してる。 真由美の熱く一途な想いもいい。この時代の元気の良さがそのまま出てる作品。 そして昔の俳優さんは、ダンディな人が多かったなと改めて思いました。 高倉健、原田芳雄、池部良。ほんと渋くてかっこいい。 【あろえりーな】さん [地上波(邦画)] 8点(2016-12-18 23:45:18) |
《改行表示》20.「この場面、いくらなんでもおかしくないですか?」とか現場で監督に進言するスタッフや役者はいなかったのでしょうか。原田芳雄のシーンは終始マトモなのに、高倉健が出てくると妙なことをしはじめる。いくらフィクションとはいえ、あまりに現実離れしていて唖然・茫然の連続です。 それに多くの方が指摘しているとおり、音楽も変。下品でうるさくて、センスのカケラも感じられません。この佐藤という監督、自身も呆れるほどの非才ぶりを逆手に取って、西村晃に負けず劣らず高倉健を徹底的に貶めてやろうと画策したんじゃないかと疑いたくなります。 【眉山】さん [CS・衛星(邦画)] 2点(2015-12-30 03:27:19) |
|
19.健さんのカッコよさは想定内でしたが、原田芳雄のシブイことといったら。個人的には主役を食っていたと感じましたね。ストーリや演出が破天荒でまるでマンガでありましたが、原田芳雄が画面に登場するたけで引き締まりました。個人的ついでに、このころの中野良子は好みであります。すみません。 【la_spagna】さん [地上波(邦画)] 6点(2015-11-12 00:08:13) |
18.《ネタバレ》 片腕の男を追う「逃亡者」を見ているような感覚。出だしの濡れ衣からの逮捕、熊から救った娘との恋物語、ど素人のセスナ操縦、馬群の新宿暴走、精神病院での嘘っぽい駆け引き等々、全編不自然さで統一したような基調に唖然。予想外のクールな結末と主人公の最後の言葉「法律だけで裁いてはいけない罪と法律では裁けない悪がある」にプラス2点。 【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2015-09-08 18:21:53) |
17.《ネタバレ》 あれ、あれ、アレ、あれ、あれ、ちょ!ちょ!ちょっとおかしいって!!あ、あんた!そこでそんな"BGM!"流す、ふつう???!ぼげー!どわー!がきょー!ムキョーワーレー!!!!きゃー!ky-!キャー!うーーーーん!超!スーパー!エクセレント!トリプル!ウルトラ!B!G!M!!!!ビバ!B!G!M!!!、、、、、、、またの名を"バック!グラウンド!ミュージック!!!!ビッグ!ビッガー!ビッゲスト!ーーーんう^ん!!超天才的ーー!、、、、、、(鬱)、、、、、、なになに?ホレホレ?監督は、、、と、、、、だーれーだ、ーーー?(仕事中断して。というか仕事どころじゃなくなった)"!!!!!!"とわーーー!?!??!ぼぎゃーーん!ずがーーん!さとうのじゅんちゃんね!さすがは、その後の"なんとか原人"の超才能を垣間見るというもの。の割に、ラストのBGMは意外とマトモなのでした。、、、、、、、、しっつ!しかああしtっつっつ!!!ラスト!の、高倉!池部!原田!のそろいぶみ!考えてみてくれ!爺さんの時代、親父の時代、俺の時代、そしてこれからの子、孫の時代。どんなに、喚こうが、叫ぼうが、絶望しようが、身もだえしようが、例えば、この、たった3人!この3人だけ見たって、今現在、そしてこれからも、この3人を超える"俳優"がいようか??!これから、生まれようか!?その、答えは日本国国民のほとんどだれもが、わかっている通りだ。いまはもう、、、だあれもいない。そう!誰一人として"俺が認める"俳優がいない。、、、、、そうか!なんとなくだが、わかった気がする。"マスごみ"がしょっちゅう巷に吐き散らしている、"閉塞感"なんてのは、きっとこういうことなのかもなあ、、、、と自分なりに解釈する。(!???!)まあ、自分だけは"閉塞"せずにいきてゆけばいいんだけどね。 (ああ・。。、、明日やばいかも、、、、)んん、シュールだ。佐藤じゅんや。と、岡田英次のサル芝居。、、、というか、みんな全員、チョットづつ"変!"この映画。あっ、あ、あおやま、ハチロウ?青山八郎さんに5点 【男ザンパノ】さん [地上波(邦画)] 5点(2015-09-07 23:40:47) |
《改行表示》16.《ネタバレ》 とても勢いのある映画だ。謎あり、アクションありで、疾風、怒涛が駆け抜けていく感じ。二度も熊に襲われたり、猟銃で狙われたり、免許なして飛行機を運転したり、夜の新宿を馬で疾走したりと、意表を突く展開の連続で、映画の醍醐味をあじわうことができる。評価したい。ただ強引な展開に不審を抱きながらの鑑賞となるので、爽快感を得るまでには至らないが、最後まで見届けたい気持ちにさせられる。 無実の罪を着せられた者が、無実を証明するために逃走し、真犯人を突き止めるという主題は、とても感情移入しやすく、大衆好みだ。しかしミスキャストなのは残念。主人公杜丘役の役者は、脂ぎって日焼けした親父顔、ぎょろつく目玉、短髪、どすの利いた声で、謹厳実直な検察官には見えない。それに高年齢すぎて、若いヒロインが一瞬で恋に落ちるという設定に無理が生じている。実際に、中年で脂ぎった殺人逃走犯がいたとして、それを助けるホステスがいるとも思えない。常に演技がかった、やさぐれ刑事も鼻につかないではないが、叩き上げの刑事なら、いてもおかしくないと思わせるものがある。後半に杜丘との奇妙な「友情」を結ぶことを思えば、これぐらい個性があった方が適格だろう。 ほとんどが逃走場面だが、鑑賞しながら、どうして家族や親友に連絡しないのかという疑問にとらわれていた。緊急時に助けとなるのは、家族か親友で、真っ先に連絡するだろう。警察やマスコミだって家族や親友を追及するに違いない。それが一切姿を見せないという不自然さ。同僚の上司が登場するのみだ。逃走犯を一匹狼にしたいのはわかるが、孤児育ちであるなど、一定の説明が必要だろう。 事件の真相は、人格を喪失させる新薬を使っての犯罪という荒唐無稽なもの。犯人が杜丘に罪をなすりつける手法も稚拙で、あれではすぐに夫婦での共謀偽証と知れる。杜丘は逃げる必要などなかった。偽証の妻を殺したすぐあとに杜丘が来て指紋を残して、犯人にとって都合がよすぎる。刑事が偽証の夫の居場所を教えてくれて、杜丘にとって都合がよすぎる。精神病院の院長が自殺し、製薬会社の社長も自殺して、ラスボス政治家にとって都合がよすぎる。政治家を射殺しても正当防衛が成立して、刑事と杜丘にとって都合がよすぎる。少し荒を削り、整合性をもたせれば傑作になりえただろう。役者の熱演が光っただけに残念である。 【よしのぶ】さん [DVD(邦画)] 6点(2013-06-12 16:14:05) |
15.《ネタバレ》 すげーーー、、、いきなり唐突に女が叫ぶ。あんたが犯人よ!! …は!?何のことすか??(苦笑) もう出だしから主導権取られましたよ(笑) とにかく突っ込みどころ満点。熊のシーンは、かなり切ない。いきなりセスナの操縦無理っしょ。緊迫感のない音楽は、せっかくいい場面なのに正直台無し。でもしかーし!何とも言えないものを感じる…当時の日本のパワーを見た気が今しています。キャスティングの濃さ=原田さんのハードボイルドさ(!)&ものすごく倍賞さんが美人!でしたね。 なんだかんだいいつつ健さんのカッコよさは十分満喫イタシマシタ 【Kaname】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-12-15 21:31:03) |
《改行表示》14. 見ながら何かに似てるな、と思ったら「野性の証明」の証明でした。年代からするとこちらのほうが先ですが。 本気なのか、ギャグなのか、判然としないまま最後まで見ましたが、結局本気だということがわかりました。他のことはともかく、あの冗談のような音楽だけは切っておいてほしかった気がします。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2012-11-11 18:10:52) |
13.《ネタバレ》 また熊かよ!!! 分裂症になった健さんには驚いた。かわいいです。 【reitengo】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-10-23 13:43:54) |
12.《ネタバレ》 これは2時間半もあるけど、もっともっと削ってスピーディーな展開にすべきだったと思う。BGMにも違和感があって、一部は旅番組風になってる。濡れ衣を着せられた主人公の逃亡は東京から北海道、そしてまた東京へと。その中でセスナ操縦とか、新宿を馬で駆けるとか、いろいろ大胆なことをやってるけど、どうもイマイチ…。ついでだけど熊は最悪。あれはやめておくべきだった。やたら濃い原田芳雄や、黒幕か?とも思わせる池部良など俳優陣はわりと好みで、特に岡田英次、西村晃といったあたりが目立ち始めてからは結構楽しめた。この胡散臭さがイイ。 【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-09-04 20:02:00) |
11.《ネタバレ》 「単騎、千里を走る。」で健さんを主役に起用したチャン・イーモウ監督が健さんのファンとなったきっかけになった作品として挙げている映画。「逃亡者」を思わせるストーリーでそこそこ面白かったが、緊迫してるシーンのハズなのに妙に音楽が明るいのはかなりのミスマッチを感じるし、着ぐるみまる出しの熊はまだしも、新宿を疾走する馬はいくらなんでもやり過ぎに思う。(一瞬「トゥルーライズ」を思い出してしまった。)健さんは無実の罪を着せられた主人公をシリアスに演じているのだが、後半、薬を飲まされ、それをトイレに吐くシーンはどう見てもギャグにしか思えず、のどかで明るいBGMとも相まってつい脱力して大笑いしてしまった。それでも健さんと原田芳雄のツーショットはカッコよかったし、なんだかんだ言って突っ込み所の多いバカっぽい映画ではあるが、娯楽映画としてはそれなりに見ごたえのある映画にはなっていると思う。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 5点(2011-01-06 14:36:48) |
10.《ネタバレ》 初見。予備知識なし。テーマ曲を始めとするチープさプンプンの音楽の効果で、安っぽく見えてしまった、007も真っ青の強引な展開における仰天シーンの数々。極めつけが、健さん、まさかキスなんてしないよね・・・えっ・・・まさかその先はないよね・・・え~っ・・・存在しないと思っていたシーンの相手が中野良子だなんて・・他に誰かいなかったのか!・・・もう、仰天の150分間でした。唯一、本作に向ける視線と通ずるものを感じた原田芳雄のニヒルさに好印象を持ちました。バスルームに向かっての「早く出てきてやれよ」は実に的を得た台詞です。 |