108.役者の演技があまりにも自然で、それだけでも十分見ごたえがありました。レビューを読んでいると、「日本人」の主観が多いなと思います。13歳で教師はどうなの?とありますが、農村では13歳で結婚もできますから、十分に責任を持てる年齢と見られているんでしょう。あの農村が貧しいと見るのも私達の勝手な主観で、彼ら自身が貧しいと思っているかどうかによると思います。自分の民族的感覚で他国と比較するのは、時にとても侮辱的な行為にあたると思います。 【yonyon】さん 8点(2003-07-12 01:23:52) (良:2票) |
107.《ネタバレ》 英語映画と現地語映画以外の上映はめったにしない国に住んでますが、中国の中々面白い映画をやっていると聞き観に行きました(英語の字幕ついてました)。いや、良かったですね。まず13の少女に代替教員をやらせること自体驚きですが、それにしたって「写しなさい!(ぶすっ)」ですからね、お前は金さえもらいりゃいいのか、って。もうぶん殴ってやりたくなるような、無愛想で不熱心なヒロインのキャラに釘付になります(笑)。その上、彼女がホエクーを探しにいく動機が「1人も欠けないことを条件にもらえる報奨金」であり、そのために生徒を働かせて旅費を稼いだりと、「おいおいこりゃあなんだ?恵まれない山村でも、ティーンエイジャーは身勝手で生意気なんだぜって映画か?」などと思ってしまいます。でもそれだけにリアリティがあるんですよね。そしてその後、ヒロインの心境は子供らしい不安に転じていくのですが、これが全く無理がありません。子供の撮り方がすごく上手い。行き当たりばったりの行動力で都会に出たものの、ホエクーは見つからない。引き返すことも出来ない。どこにいるの。何でもいいから出てきてよ。そういう泣きそうな気持ちがすごく伝わってくるんです。見つかればいい。目的がホエクーを見つけることそのものになっている。だからTV放映(まあ、TV放映される経緯はいささかご都合主義ですが)での涙には説得力があります。そしてその放映を観たホエクーの表情がまたいい。小さな子が出稼ぎをするというのも深刻ですが、誰かが自分を気にかけてくれている、それを驚いているのがいじらしかったです。この子は愛嬌があって中々かわいいんですが、こういうヒロインと対照的なキャラの見せ方も上手いなあ、と思いました。そして色とりどりのチョークでヒロインの少女と子供たちが好きな字を黒板に書くラスト。少女が初めて見せる笑顔、“先生”らしい表情。あのぶん殴りたくなった少女は(最初の動機が何であれ)、ああやって生徒を探す旅に出て、こうして成長したんだな、と素直に感心できました。しかし急進の中国も田舎じゃまだこんなんなんだな~ってのは驚きでした。そういう事情を見せたことでも、いい映画だと思います。 【あっかっか】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-04-23 13:07:57) (良:1票) |
106.あの子がどうしてあんなに一生懸命ホエクーを探し回ったのでしょう?それは会いたいのでも、先生としてでも、教育のためでもありません。1人でも生徒を減らしたら、給金を貰えないかもしれない不安があったからでしょう、だからTVに出てもその質問には答え(お金の為なんて?)られなかったと思います。 実にいい映画です。 【白い男】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2008-12-19 22:27:10) (良:1票) |
105.近頃はハリウッドに進出し、CG多様のアクションものなど撮っているチャン・イーモウ監督だけど、この頃までのチャン・イーモウ監督は良い。この作品も中国ならではの作品という雰囲気の中で一人の少女が迷子となった男の子を捜すというだけの話であるけれど、自然体の演技が何か観ていて癒されます。 【青観】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-06-26 19:15:13) (良:1票) |
104.一本のチョークが学校の一番の貴重品という、中国の寒村の学校の子どもたちの表情がなんと生き生きとしていることか。プロの役者を1人も使わず、中国の農村をリアルに表現している。これは多分、終戦直後の日本の状況と似通っているのだろう。戦後60年、日本が、日本人が物質的に豊かになった分、どこかに置き忘れてきたものを思い出させてくれる作品。 |
103.急速な近代化へと突き進む都市部と、その時間の流れに取り残された貧しい村。現代の中国が抱える問題点が描かれています。ウェイ先生の愛嬌を振りまかない仕草が逆に涙を流す場面を引き立ててくれています。おもわず涙腺がグッときて、自分もチョークを送りたいと思っちゃいましたから。素朴で心安らぐ良い映画です。 【tantan】さん 8点(2004-11-14 22:25:29) (良:1票) |
《改行表示》102.中国の農村や街の様子その他の人々も飾ることなく表現されていて、ストーリー以外の部分の情景の映像にもずいぶん心惹かれました。少々常識からかけ離れた考えからの少年の捜索ではありますが、その必死さ真摯さに連れ込まれてしまう感じがありました。テレビに出ての彼女の様子や、もうお腹が空いてしまってしようがないホエクーのあの表情、そしてやっとありついた食事をかき込む様子など、どれをとってもリアルと書けば語弊があるのかも知れませんが、自然さ本当にそうだったらこうなんだろうなぁ ~という様子を映像に映しとってあるところがスゴイ!と感じました。涙をながして訴える先生を見た時のホエクーの表情が印象に強く残っています。彼はこの時あんなに手を焼かせたにもかかわらず、こんなにも心配してくれる人が自分にはいることで、大きな信頼、愛情を強く感じたのではないでしょうか。 【ぱんた】さん 8点(2004-11-07 14:42:03) (良:1票) |
《改行表示》101.いい映画だった。たった13歳の少女が「退学者がでなければ賃金に10元上乗せ」という条件を満たすために、必死で生徒を連れ戻しに行く、という身も蓋もないシチュエーションだが、豊かさが当たり前になってしまった日本と違って、生きるためにお金を切実に必要としているヒロインの行動には、偽善臭さが全くなくて、私にはそれがむしろ健全で爽やかにすら映った。 色とりどりのチョークで黒板に書かれた子供達の文字に、驚異の発展をとげつつあるこの国の大きな希望を見た気がする。 【poppo】さん 8点(2004-08-06 13:50:40) (良:1票) |
100.経験のない若い先生が... 最後のシーンでは、ウェイ先生がすっごく綺麗になってた気がしました。私は泣きました。 【よしふみ】さん 10点(2004-05-15 00:04:00) (良:1票) |
【刹那主義】さん 8点(2004-04-10 01:45:01) (良:1票) |
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《改行表示》98.《ネタバレ》 極度の貧困には無縁の裕福な人から見れば、この作品中の人物達は金の亡者にしか見えないのかも知れませんね。一日の食事にも困るという状況に局面した毎日を送っていれば、当然この作品の中国人の人達のように金に対する執着心が高まるのは当たり前だと思うのですが・・・。この作品はそういう現実を包み隠さず表現した良作だと思います。 初めはお金しか目に入らず、適当に子供をあしらっていたミンジですが、ホエクーが町に出稼ぎに行くという事件以降、生徒達と協力してレンガを運んだりバス代を計算し合ったりと試行錯誤します。結果オーライといった感じで生徒との距離が縮まります。何とか町に行ってホエクーを連れ戻しますが、最後にはすっかり生徒達との間に一つの繋がりが出来ました。ミンジはその後も時々学校に顔を見せるというテロップが最後に流れます。貧困にあえぐ現状を考えるとお金が一番でしょうが、結果的にミンジにとっては生徒と心が通じ合ったということの方が価値有る財産となったのかも知れません。 【おはようジングル】さん 8点(2004-01-23 18:20:23) (良:1票) |
97.チャン・イーモウが私の中で大ブレイクしたきっかけの作品。素人の少年少女をよくもあそこまで演出できると頭が下がる。お涙頂戴でもいいじゃないか。 【如月CUBE】さん 8点(2003-03-24 00:43:34) (良:1票) |
96.それにしても中国人って直球でパワフルだな。日本人は純粋すぎるから、いつか国が貧しくなったら暴力や殺人が増えそう。だいたい日本人が「カネ」を批判してるのがバカじゃないかって思う。 【ポドモーロ】さん 9点(2003-02-05 20:33:27) (良:1票) |
95.私もはじめにフェイ?先生を見てて(お金の事やその他の態度)イライラしましたが、お金にこだわるからこそ、後半のあの素の頑張りになったんだと非常に納得しました。リアリティがあります。大好きです。安易に0点とか付けて欲しくないですね。 【Asann】さん 9点(2003-01-21 17:12:38) (良:1票) |
94.子供達の素朴な演技に涙しました。シンプルなストーリーなのに深みがあって良かったです。 【ぷっきぃ】さん 8点(2002-10-14 23:02:26) (良:1票) |
93.心に響きました。ストーリーもシンプルで面白いし、それでいて色々な人物像、喜怒哀楽、都会と田舎・豊かさと貧しさの対比などバランスの良さがスバラシイです。ラストもジーンとしてしまった。最近は終わり方がしっくりこない映画が多いなと思っていたので、この映画は私にとって貴重な作品です。イーモウ監督ありがとう。 【泣ける映画好き】さん 10点(2002-09-29 23:14:17) (良:1票) |
92.現代人が失いつつある純粋さが良い。あのひたむきさがよい。 【向日葵】さん 9点(2001-02-20 11:24:36) (良:1票) |
《改行表示》91.《ネタバレ》 主演の女の子の執念に敬服しました。 テレビ局長が眼鏡をかけていると聞いて、テレビ局の門から出てくる全ての眼鏡の男に声をかけます。 丸一日、それをやります。 夜には疲れ果てて、路上で寝てしまいます。 でも、翌日もテレビ局の門の前に居ました。 この執念が実り、局長の目にとまり、ハッピーエンドとなる訳です。 この当時の中国の惨状を映画を通して知ることが出来ました。 それだけでも、大変、興味深かったです。 【にじばぶ】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-07-10 20:05:14) |
《改行表示》90.《ネタバレ》 なんか色々たまげました。中国って日本人の尺度では測れない国だなあと圧倒された。 子どもも大人も、あまり相手との距離をとらないのね。にこりともしないヒロインは別に特殊ではなく皆けんか腰(に見える)。 貧困地域の子供らは「金をくれ」と恥じる事無く声高に叫び、対する大人(レンガ工場の責任者とかバス会社の車掌とかテレビ局の受付のおばはんとか)も子ども相手に大人の理性でもって説こうとしない。より一層デカイ声を出して邪険に扱う。この子らが育ったらあんな大人になる。うへえ。 主人公の13才の先生だって「あの子を探しに」来た目的は自分の給料満額確保のためだからね、元々は。 工場でもらえるという賃金、バスの運賃など主人公にもたらされる情報は所詮「コドモの」不確かなものばかり。そして彼女も13才の子どもなんである。意味の無いことに手持ちの金を使い切り、結局は数少ない「情ある」大人の目に留まって事は大団円へと向かう。言ってみりゃ、単なるラッキーですよね。 彼女が一体いつから男の子の身を案じていたのやら、と釈然としないしテレビが解決してくれるまでの展開がミもフタも無くてとても感動話には思えん。 中国、格差がひどすぎる。半世紀以上前、経済が高度成長期だった日本の田舎の小学校はもっとちゃんとしていたし、教員も大人だったよ。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-07-26 00:13:32) |
《改行表示》89.《ネタバレ》 結局、何をポイントにして見ればいいのか、よくわかりませんでした。農村の貧しさか? ミンジが代理教師になるということ自体、なにやら問題をはらんでいるようで、そういう意味では問題提起を果たしているのでしょう。しかし実際に見ていると、「貧困問題」とやらがあまりにも紋切り型であるためか、それほど重要ポイントとは思えないのです。最後も結局「金で解決」といった感じになりますし。 それよりも、お金のためにやる気のない代理教師を引き受けるミンジの方に興味があります。ホエクーを探すために都会へ行くお金を稼ぐため、図らずもマトモな授業を行うあたり、なかなか楽しめます。もしかするとミンジ自身、生徒たちと共に授業をする楽しさを感じたのかもしれません。そう考えると、あれも後半への大切な経過点だったと思えます。ああいった場面があるから、テレビで涙を流すところで説得力が感じられます。それにしたって、この映画を少女の成長物語と見ていいのかどうか、やはりわかりません。つまらないわけではありませんが、なんとなく始まってなんとなく終わった、ようなものでした。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-06-07 05:09:35) |