376.魔法が実在したが、廃れて稀少となった空想世界(科学技術レベルは19世紀?)
を背景として、魔女の娘の成長物語ですね。原作がどうなのかは存じません。
どんな時代だとしても、所詮魔術は非科学的で、ファンタジーでしかないが、ハリーポッターでも
現実社会の中での描写を入れる事で、見てる側との地続き感覚を狙うのが常。
ベースになった背景は、異国南欧のどこかの国と思われますが、これが日本とかだと、どうなったの
だろう。地続き感は増しても、ファンタジー風味は激減ですか?途端に魔術なんて有り得ないという
壁が出現してしまう。やはり異国の地という憧れ世界の中のお話にしておくのが無難なのでしょう。
しかし「おソノ」や「マキ」という名前も使われている。これは原作でそうなっているのかと
興味が出てきました。しかしこの歳で童話本を買うのは抵抗も。
で、少女の大人への修行中に、魔力を失い挫折し、失意の底であがく姿が丁寧に描かれています。
異端のマイノリティへの好奇と差別的な視線と共に、逆に好意的、更には憧れて近づく者もいる。
暖かく接してくれる年配女性により、失意から解放の兆しのタイミングで起きる事件。走り出す
ヒロインが、ついに壁を越える瞬間に、またしてもやられました。上手く出来ています。
結果、宗教とか魔法とかが嫌いな偏屈な自分でも楽しく見ていられました・・。
ハリーポッターとかは絶対見ませんが、これは抵抗有りませんでしたし、かなり好きな作品です・・