9.原作を読んだ方ならば不満をもたれるとおもいます。『そのまんま撮りました』という印象が強くて、中村監督は現代サスペンスは苦手なのかと思ってしまいます。検事役の津川雅彦の演技もイマイチ。なにか一本調子で、時折見せるはずの陰鬱な部分であったり、有馬への愛といった部分も見えなかった。原作自体がサスペンス的要素が他の松本作品に比べれば弱いだけに、映画として脚色を加えても良かったのでは個人的に思いました。総花的な部分はやはり尺の問題もあるのだろうか。 【サーファローザ】さん [DVD(邦画)] 4点(2013-04-01 11:20:02) |
《改行表示》8.松本清張お得意の、一つの事件を中心に人間模様を描く内容なのだが、 殺人絡みはいっさいなし。新任の独身検事=人妻の許されぬ関係という設定に、 単にホレたハレたでは終わらない中盤以降の展開はいいんだけど、人間模様が描かれている? と聞かれれば・・・ちょっと微妙。津川雅彦のこの役も、ガラじゃないかなという印象。 総体的に地味といえば地味な作品で、やや暗めの映像に有馬稲子の美しさだけが映えていた。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 4点(2011-11-30 07:58:09) |
7.こんな古い日本映画は(黒澤作品、ゴジラ以外)観たことはなかったので、内容如何に関わらず(街中走っている自動車、ファッション、女優のヘアースタイル、風景)何もかもが新鮮でした。それに加え、女優達の言葉遣いの丁寧なこと。家の主人が帰宅した時は、頭を下げながら「おかえりなさいませ」。人に物を尋ねる時は「失礼ですが、~ではございませんか?」等、いやもう丁寧語のマニュアル本のようです。それとは相反するようなラブシーン(キスシーン)の熱烈さ、WOWってなもんです。それと、現在でもお馴染みのベテラン俳優達の、若い頃の姿が見られるのも一つの楽しみ。津川雅彦、岸田今日子が若い若い。岸田今日子はチャームポイント?の唇で、もしやと思ったらやはりそう。彼女、こんなにキュートだったのか。それに弁護士役の人は後に「水戸黄門」で知られる西村晃じゃないですか!今気づきました。古い日本映画を、今だからこそテレビのゴールデンで放送すれば、視聴率取れると思うんだけどなあ。 【LORETTO】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-05-26 15:50:03) |
《改行表示》6.《ネタバレ》 原作は過去七度もテレビドラマ化された松本清張の代表的長編小説である。政財界に纏わる汚職事件を描きながら、それに絡む人妻と青年検事の許されぬ愛を描くという松本清張にとっては甚だ異色とも言うべき作品である。 しかしながらこの映画は、テレビのメロドラマの枠を超えているとは思えない。原作にほぼ忠実であり、大切な要素は網羅されていると思われるのに、なぜ・・・。 ひとつはミスキャスト、有馬稲子のヒロインはともかくとして、津川雅彦の検事はあまりにも若すぎて未熟だと思う。それに映画の展開、あまりにも原作をなぞっているだけで平坦すぎ、感動も何もない。これでは・・・。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 3点(2011-04-08 16:35:01) |
5.なんと半世紀も前から不倫をやっていた津川雅彦、はどうでも良くって、有馬稲子の映画ですね。髪をあげて暗い顔をした和服姿はあまり似合うと思わなかったが、何度か見せた切ないまなざしには背筋がゾクゾクした。あれには、ほとんどの男はイチコロじゃなかろうか。個人的には、それ以外は観るところが無かったです。このサイトのレビューでは出来るだけ使わないようにしている形容だけど、典型的な「テレビで充分」な映画。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2010-03-02 10:27:08) |
4.原作は清張作品で三番目に好きであり期待が大きかったのですが、感情を表せないロボットのような津川雅彦がぶち壊しています。結城夫妻の方から男女の機微を感じるようではいけません。 |
3.汚職事件を担当する検事が容疑者の妻と不倫関係になるというサスペンスメロドラマ。監督は岩下志麻主演の「古都」で京都をこれでもかと言わんばかりに美しく撮り上げ、格調高い傑作に仕上げていた中村登なのだが、本作はそつなくまとまったプログラムピクチャーという感じ。主演の有馬稲子は確かに魅力的で演技もうまいと思うものの、なにかしっくり来ない感じがしたのも事実だし、個人的にはどちらかと言えば助演の桑野みゆきの方が好みだ。検事役の津川雅彦の演技ははっきり言って下手で、今もそんなに好きな俳優ではないが、それでも今のほうがいいと思える。ストーリーはどちらかと言えば汚職事件の絡んだサスペンスよりも、主役二人のメロドラマに焦点があてられてる感じであるが、深みはあまり感じられず、普通に昼ドラでやってそうなレベルなので正直見ていても退屈。しかし、ラストシーンは印象的だった。 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 5点(2009-06-25 13:36:38) |
《改行表示》2.《ネタバレ》 この映画の有馬稲子は出てくる全ての人を不幸のドン底へと導いていく、正に「死神ヒロイン」ですね。終始辛気臭い表情で画面を占領しているので、観てるこちらまで気が滅入ってくる事確実。彼女の明るい美貌はこういう暗めのサスペンスメロドラマでは生かさせていなかったような気がするなあ。映画界に見切りをつけ、さっさと舞台女優として活躍の場を移された理由もなんとなく解る気がします。 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(邦画)] 5点(2006-06-16 13:50:22) |
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