128.《ネタバレ》 いきなり謎の女性からの電話で指図を受ける
二人の主人公たちの恐怖と混乱の中、序盤から次から次への展開で息つく
暇もなく一気に引き込まれて最後まで見切ってしまいました。さすがスピ
ルバーグが製作指揮した映画だけはあると思います。
コンピュータの暴走というのはやや陳腐化したプロットではありました
が、それなりに臨場感を持って鑑賞できました。
ただ、主人公や周辺の人間たちをいとも容易に操る圧倒的な能力を持つ
背後の“人物”について、果たして結末において合理的な説明をしても
らえるのだろうかという、この手の作品に対するいつもながらの不安も
観ながら感じてしまいました。
ジェリーの方は、なるほどそういうことで必要だったのか、とそれなり
の納得はしましたが、果たしてレイチェルは必要だったのでしょうか。
あんな手の込んだことをせずに、何から何まで自由に意のままに操作で
きるのであれば、軍のトップでも操って核兵器でも議事堂にぶち込めば
それで済む話ではなかったのだろうか、その方がよっぽど簡単ではな
かったのか、などと思ってしまいます。
その点がちょっと残念なところではあります。
追記@2024/09/15:
一度観たのを完全に忘れてしまっていて、再鑑賞しましたが、今回も
結構ハラハラして楽しむことができました。
ただ今回じっくりみてみると、ジェリーをテロリストに仕立てる必要
などなかったと思える。テロリストになってしまったが為にFBIの介入
を招き追われることになり余計な労力がかかってしまった。すんなり
アリアの所に向かわせる命令を出せばよかっただけではないか。
それにしてもこの映画の製作が16年も前なので、当時からはAI技術や
データ解析技術が格段に進歩しており、もしかすると実際にこれに近
いものが既に出来上がっている可能性もあるのではないかと思ったり
してしまいます。