《改行表示》26.《ネタバレ》 これはストーリーを見せる映画ではないですね。 カティンの森事件が主人公で、その周りにいる人々の描写で見せる映画でした。 最初はこの事件のことを調べずに観たので、ソ連がやったのかドイツがやったのか、 全然分からず、ただ翻弄される奥さんたちをぼ~と観てました。 映画は結局、人物が動くという展開はなかったのものの、出てきた手帳から、事件の模様が語られて終わります。 でも、ラストの事件を観ると、戦争というものが国を制圧するためなら、何でもありなんだというのが、痛烈に伝わります。 恐ろしい史実ですね。現実にあったんですね・・ 【トント】さん [DVD(字幕)] 7点(2018-03-11 20:11:11) |
《改行表示》25.この作品の支持者には、申し訳ないが私には、まったく鑑賞に値しませんでした。 ドキュメンタリーかもしれませんが、テレビのドキュメント番組ではないので もう少し、映画作品としての価値が欲しかったです。 【昭和の代表】さん [DVD(字幕)] 3点(2017-12-07 22:29:21) |
24.残忍なナチスドイツと残忍で厚顔無恥な火事場泥棒ソビエトに踏み躙られたポーランド。ご自身の父上も事件の犠牲となった監督の情念に満ちた遺言に思える作品。家族が帰りを待ちわびる者達の最期があまりにも無残で言葉も無い。 |
《改行表示》23.《ネタバレ》 面白いか否かといえば明らかに後者ですが、ある種の記録映画として一見の価値ありかと。工場のライン作業のように無表情のまま次々と銃殺していくシーンには、ただただ戦慄するばかり。 それにしても、なぜ虐殺する必要があったのか、最後までわかりません。例えばナチスの対ユダヤのように、狂信的なイデオロギーや憎悪があったわけでもないでしょう。捕虜収容所に囲い込んでおくより、コストが安かったということでしょうか。将来的にバレてポーランドや世界から非難されるというリスクは考えなかったのでしょうか。それとも、仮にバレても大国vs小国の問題だからひねり潰せると考えたのでしょうか。そんな冷徹な計算をしていたかと思うと、ますます戦慄します。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-01-31 13:00:38) |
22.2014.07/01 鑑賞。戦争の歴史には平和な時代には想像も出来ない闇の部分があることには驚き、否驚愕する。人間が動物以下の鬼畜と化す。平和な時代しか記憶に無い幸せ。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-08-03 11:43:51) |
21.《ネタバレ》 この素材を対象として選択したということ自体が、ポーランドのプライドとアイデンティティを感じる、志高い作品。ただし、映画としては、視点がやたらあっちこっちにぶれているのと、必要性のよく分からない登場人物が頻出しているのが気になった。あと、軍人も民間人も服装がぴかぴかで、苦闘の跡が見えないのも、何とかしてほしかったかな・・・。しかし、事件を再現したラストの20分はいうまでもなく強烈で(そのまま無音の暗黒につながるフィニッシュも凄い)、このためのそれまでの100分だったということがよく分かる。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-06-09 03:32:36) |
《改行表示》20. メッセージ性が強すぎてあまり上手な映画とも思えないが、題材が題材だけに随分といろいろ考えさせられた。 まず、ポーランドにこのような悲劇を防ぐ方法があったかという点、随分いろいろ考えたが、どうしても思いつけなかった。 国の両側を狂気の独裁者が支配する全体主義的侵略国家に挟まれてて、国力も、軍隊の近代化も全く劣っている国が、いずれかはどちらの国に侵略されるのはほとんど必然と言っていいくらいで。英仏ともっと緊密な同盟関係があればとも思ったが、両国にもそれほどの国力はなく地政学的な問題もある。あるいは他の東欧諸国と同じように最初からドイルの親善国、衛星国化していれば、少なくとも分割という事態はなかったかなとも思うが、その場合もいずれはソ連に「解放」されたわけで。 本当に、悲惨な運命が最初から決まってたのは悲しいとしかいいようがない。 次に、この映画が世界に何をもたらすかというと、実はあまり何ももたらさない。旧ソ連、ロシアの人々が見て何かを感じ、自分たちで徹底的に検証するような姿勢を示してくれれば、少しは世界はいい方に変わるだろうが、まずあり得ない。彼らの大部分にとっては、これは狂気の共産主義独裁者が引き起こした事件で今のロシアとは全く関係ないと考えるだろし、残りは、「またロシアに敵対的なポーランド人が、世界に向かって反露的な捏造宣伝を繰り返してる」くらいにしか思わないだろうから。 (それどころか現在のロシアでは、スターリンを再評価する動きもあるという) 最後に、カティンの森の犯人がソ連だとずっと言えなかったポーランドと、非戦闘員虐殺の立案者カーチス・ルメイに勲章を贈り、原爆の記念碑に「過ちはくりかえしません」とは書いても、「過ちはくりかえさせません」と書けない日本。 どちらがみじめなんだろうね 【rhforever】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-06-02 18:07:59) |
《改行表示》19.《ネタバレ》 ポーランドのトラウマを描き続けるワイダ監督。行方知れずの将校の妻を物語の中心に据えてはいるものの、視点が色々な人物にくるくると移って観賞しづらい。彼のこれまでの作品では一市民のドラマをもっと上手く描いてきたと思うのだけど。もっとも、骨太でリアルで容赦の無い筆致は相変わらず。軍人の大量虐殺はソ連によって行われたと、ソ連統治下では公に口にできない二重の理不尽さ。飲み込む人あり、抵抗する人あり。一筋縄でいかないポーランドの苦悩がべったりと描かれて息苦しい。 ラストの惨殺シーンは正視出来ないほどの酷さだ。人間が壊れている。ワイダ監督が突きつけてくる戦争の狂気、その淡々とした空気が恐ろしい。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-02-16 00:26:37) (良:2票) |
《改行表示》18. ある程度ポーランド周辺の歴史を勉強しないと意味がわからない作品でした。不明な点が多すぎるので見終わった後、ネットでいろいろ調べるハメになりました。もっとも、ネットで調べてわかるような内容でもなさそうです。 もう少しわかりやすい構造になっているといいのですが。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-02-11 21:55:04) |
17.映画の冒頭で、ドイツ軍に追われた人々とソ連軍から逃げてきた人たちが橋の上で遭遇する。第2次世界大戦よりもずっと昔から侵略や分割など、大国にはさまれ苦難の道を歩み続けたポーランドをもの語る象徴的シーンだ。カティンの森の事件は、戦争終結以前に判明していながら、ナチスドイツの宣伝活動に利用されたり、逆にソ連がナチスの起こした事件とごまかしたりして、戦後も醜い争いが続いていたことも知った。脚色を加えず淡々と事実を物語る手法に驚く。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 7点(2013-06-13 21:20:38) |
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16.《ネタバレ》 不勉強なもので歴史背景を知らず肝心なことを見落としているかもしれませんが、やはり本作は伝えたいメッセージ性の強さが〝映画〟を凌駕してしまっています。 早い話し悲惨で恐ろしい出来事ですが、それは史実によるものであって映画によるものではなく、これ自体を見て怖いとは思えませんでした。 ラストの繰り返される機械的な殺戮シーンにしても紋切型ですし、あるいは夫が生存しているかというサスペンスもほとんど機能していません(そんな気もないかもしれないが)。 ただ、若者の男女が屋根の上に逃げるシーンは印象的です。 【ミスター・グレイ】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-08-30 18:46:21) |
《改行表示》15.史実を題材にしたドラマ。 ドキュメントというより、ドラマ色のほうが強く、構成もしっかりしている。 キャスティングもよかったし、演出も悪くない。 わかっていても、やっぱりショッキングな事実だよね。 観ておいて損はない作品。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-08-14 10:08:32) |
14.歴史に疎い私としては、このポーランドの歴史も映画を見るまで全然知りませんでした。そういった意味ではすごい映画ですが、登場人物の誰に感情移入していいのかわからず、ストーリーはすごいんだけど、映画としては楽しめませんでした。元々楽しむための映画ではないと思いますが…でも、みてよかったと思います。 【木村一号】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-08-11 22:48:59) |
《改行表示》13.《ネタバレ》 物語最後のソ連内務人民委員部によるポーランド軍将校殺害シーン息詰まりそうで堪らんです。 ただ どうなんでしょう?全体的に独ソによる分割統治と戦後のソ連支配によるポーランドの悲劇性が強調されすぎでは。 第一次大戦の終結から独ポ開戦への過程でポーランドは決して善良な被害者ではなかった訳なので、ちょっと嫌ですね。。 まぁ、戦争被害者の面ばかりを強調したがる日本の映画、ドラマよりはましかも知れませんが。 生き残ったことに負い目を感じながら親ソの軍に身を置いていることを責められ、ついに自殺してしまうイジェ少佐?は気の毒かな。 |
12.《ネタバレ》 ナチスもソ連もどっちもどっちといったとこでしょうか。ラストに処刑シーンで重みがずしり。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-06-05 11:20:13) |
11.銃殺シーンは直視できないほど怖く、遺体が映し出されるだけの記録映像では伝わらない恐ろしさをこの映画で伝えていくという意志がひしひしと感じられた。それだけに観る者にも救いがなく、どんよりとした感情だけが残る。悲劇を描きつつも、何らかの感動要素があればイメージは違ってくるのだが、この映画にそういった要素は無いので、ちょっときつかった。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-04-16 11:02:08) |
《改行表示》10.《ネタバレ》 カティンの森事件を軸に、物語の多くは残された待っている側の視点で進行する。それにより殺された将校たちの背景が見えてきて、事件の悲惨さは増し、体制に屈することなく生きる人たちが力強く見えました。 そして事件を一番最後に持ってくる構成の妙。 客観的な視点を保ちつつも戦争というものはどういうものなのかということがしっかりと描かれていた気がします。 【ちゃじじ】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-03-14 18:56:30) |
9.《ネタバレ》 重い映画なので、軽い気持ちでは見られません。最後の虐殺シーンの、音もなく、色もあまりないシーンは、衝撃的で、悪夢のようです。主人公がどんな窮地に立っても必ず生き延びる映画を見なれた目には、なすすべもなく射殺されていく人々の姿に、現実の怖ろしさを実感させられます。女主人公と、大将夫人との区別がつかず漫然と見ていると、話がわけわからなくなります。後半から新たな登場人物が出てきて、新たな挿話が始まりますが、校長と大将夫人も似ているので、混乱します。 【エンボ】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-09-25 17:35:19) (良:1票) |
8.《ネタバレ》 ワイダの映画は「長いものに巻かれるな」という強い意志に満ちている。本作では、おもに政治から一歩引いたところに立てる女性に、その意志は託された。夫をナチスに・息子をソビエトに奪われるような、両側からの暴力にさらされてきたポーランドのうめきが聞こえる。しかし長いものに巻かれて生きる生き方を選んだものを見下してはいない。それを選んだことの苦悩も、やはりポーランドの苦悩として、自死する兵によって同等に描かれる。偽証して生き残った彼と、手帳に記録を残しなすすべもなくカティンの森に消えていった男と、その悲劇を比べてはいない。ただ「記録」することによってやがて歴史が裁くだろう、という願いのようなものの分だけ、後者が重い。絶望はたしかに限りなく絶望的なのだが、それを踏まえた上で「やがて誰かが手帳を必ず開くだろう歴史」に対する希望がワイダの映画にはある。ソビエト影響下のポーランドで作られた彼の映画は、この手帳・もしくは手帳の存在を指さすものだった。本作にもワルシャワ蜂起の生き残りという娘が出てきて『地下水道』を思い返させたし(彼女は地下へ消えていく)、『灰とダイヤモンド』のマチェクになっていったかも知れない青年も登場する。私たちがワイダの映画で会ってきた人たちが、破壊され得ない墓碑銘として本作には埋め込まれている。 【なんのかんの】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-09-25 10:14:54) (良:3票) |
7.《ネタバレ》 歴史の闇を描いた作品だけあってトーンは重厚。なんとも言えぬ後味と相まって、まさに映画を観たという余韻に浸れました。アンナと将校の夫のドラマが中心ですが後半、唐突に別のストーリーが絡んできてしまい作品としての軸がややブレ気味に見えてしまったのが残念。 【8bit】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-07-12 13:29:00) (良:1票) |