《改行表示》82.《ネタバレ》 タイトルがいいですね、このタイトルに惹かれて鑑賞。でも想像してた内容とは全く違ってました。 家が燃えるシーンとあの音楽、オープニングで惹き込まれ悲しい話の予感。渡辺善太郎さんの曲が物悲しいけど優しくて安らぐ。収録曲の全てが良いですね、エンディングまでずっとこれで通してほしかったです。なぜかエンディングだけ「?」と感じる歌い手と曲で終わるなんてことが邦画にはよくあるのよ。 まず、私これ好きです。人物のキャラ設定はしっかりしてますし演じる俳優たちもハマっている。そして肝心なとこをしっかり描き見せていて、奇をてらったようなウケ狙いのような人物や描写が無いのが非常に良いのです。 誰がと言われたらピエロはお父さんかな。穏やかでホワンとしてるけど芯があり強い人って感じ、突然母親が亡くなったそのタイミングで出生の秘密まで言うのはどうなのよとは思ったけど。でもピエロって口は笑っているようなメイクだけど目が笑ってなくてむしろ泣いてるみたいなのよね。 兄弟の方も薄々何か違和感はあったんだろうな、子どもの耳にまで入るほど噂されてたってことだから、両親の方は言うに及ばずでしょうね。心無い人の下衆の勘繰りも受けていたわけね。 何と言ったら童話の世界みたいで、童話ってダークでわりと残酷でしょ。善人は最初悲惨な目にあい、悪者の最期は猛獣に食われるとか焼け死ぬとか、カタキをとられて殺されるとかですし。そしてめでたしめでたしで終わる。普通にクライムサスペンス、アクションものならなんの問題もないことですよね、放火や殺人の是非はここではあまり意味が無いと感じました。 ダーク、ブラックな再生モノ家族の絆モノでラストまで惹き込まれてほっこり見終わりました。 ジンジャーエールと嘘つくときの癖。二階から飛んでしっかり地面に着地する春。遺伝子とストーカーの夏子の存在が良いですね。吉高由里子はやっぱりこういうキャラがいい。 岡田将生はほんとに美しいわね。 最大の難点はやはりセリフが聞き取れないとこ。邦画のいちばんダメなとこですよ、録音、音声技術はどうして向上しないんだろ? 映画は映画館でしか観れない時代はとっくに終わってるのに。 【envy】さん [インターネット(邦画)] 8点(2022-12-26 14:14:11) |
《改行表示》81.1時間32分。着想は悪くないんだが、このもってまわった小細工の羅列が腹立たしい。あらゆる意味で、無能だ。 久しぶりに不愉快極まりない映画を見た。 <- なんだ、既に言われてるじゃん! もうひとつ。 素材のわりにまったくかなしくない。驚異的だ、これを意味の喪失という。 軽妙なタッチや、家族愛はけっこうだが、 かなしくないなら、なぜ復讐(あるいは浄化)する必要があったのかね? まあ、イマドキの日本映画は無駄にニセモノの希望を提示しなければならないものらしい。 そして、だからこそ、今や日本映画は世界中から馬鹿にされているのだ。 【おら、はじめちゃん】さん [DVD(邦画)] 2点(2021-12-16 05:58:41) |
《改行表示》80.《ネタバレ》 『放火犯は春』。なぜかそのオチだけ知っている状態での鑑賞。そのオチをどこで知ってしまったのかは思い出せない。ですが、オチを知っていたとしても、なかなかどうして面白い。面白いと感じるのは、春が放火犯であろうが、そうでなかろうが、そこは重要ではなかったからかもしれません。 その春を演じた岡田将生。今までこの人の演技を良いと思ったことがなかったのですが、これは良かったです。役が岡田将生にぴったりです。 時系列バラバラ系の作品は得意ではありませんが、今作は過去と現在を同時進行で進めていくだけのすっきり展開。母の身に何が起ったのか。春はどのようにして生を授かったのか。それがわかる過去のシーンは重要でした。 過去では被害者。現在では加害者。レイプ、事故死(自殺?)、ガン、放火。奥野一家が背負った運命はあまりにも重く、悲しい。にも関わらず、この映画では奥野家がどれほど素晴らしい家族でどれほど幸せだったかを見せつけてきます。兄弟仲が悪い私にとって、その兄弟の絆、家族の絆は確かに輝いて見えたのです。 『楽しそうに生きていれば、地球の重力なんて消してしまえるんだ。』 幸せであろうとするから、何が起きても幸せなんでしょうね。 春がジンジャーエールを注文するのを絶望的な表情で見つめる兄。・・・だけど春にはもうひとつのクセが。春はウソをつくとき唇を触る。自分と同じクセを持つ春を、嬉しそうに見る正志。実の父の血が流れているという過酷な現実がある一方で、育ての親のクセがうつるという救いも描く。この何とも言えない絶妙なバランス感覚が好きです。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 7点(2020-05-24 01:23:00) (良:1票) |
79.事件そのものは、この作品の核ではなく、家族の絆をしみじみと感じさせられた。 【Yoshi】さん [映画館(邦画)] 6点(2020-03-10 09:58:41) |
《改行表示》78.《ネタバレ》 原作未読。不快極まりない映画。 レイプ犯の父が垂れる講釈が、作家の意見のように聞こえて、小説と言えど良くもそういう発想が思いつくなと、腹立たしい。 レイプシーンが足だけ映すというカット割も、どういう意図があるのか知りたくもないが、生理的に不快でしようがない。 私の思い込みも甚だしいが、作家も監督も、どこかでこういう行為を正当化しあわよくば望んでいるのではないかと感じてしまった。 重力ピエロと言うタイトルに興味を惹かれて見始めたが、後悔と不快さと怒りしか残らない映画だった。見た記憶消したい。 【Luckyo】さん [インターネット(邦画)] 2点(2018-07-13 21:09:36) |
77.サスペンスとしてはいまいちだけど、その他の部分は、よろしかった。 【センブリーヌ】さん [インターネット(邦画)] 6点(2017-04-15 01:48:02) |
76.《ネタバレ》 弟が放火犯であることはかなり早い段階から予知できるものの、それが強姦魔の犯罪現場の浄化であることまでは読みとけなかった。春を産もうと決意した父、母。そして、二段ベッドでの兄弟の「ファンタグレープ」の会話から見える兄の優しさが印象的。父親の『お前は俺に似て嘘が下手だな』のシーンで、うるっときた。 【カジノ愛】さん [インターネット(邦画)] 7点(2017-02-02 22:38:34) |
《改行表示》75.《ネタバレ》 重力をときはなち、一家の幸せを願う母、弟を守りたい長男、兄に気づいてもらいたい次男、息子たちを見抜いている父。皆さんのおっしゃるように突っ込みどころ満載だったが、この深い家族愛が貫かれている以上、何もいうまい。 レイプされて生まれた子供たちは、世界中に星の数ほどいる。彼らが人に愛され、愛することができる人間に、どうか成長してほしい。そう願わずにいられなかった作品。 【tony】さん [インターネット(字幕)] 7点(2016-02-28 00:46:27) |
《改行表示》74.《ネタバレ》 「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ。」春のこのセリフをそのままこの映画に送るべきというか。伊坂作品ってユーモアのオブラートで包まれてはいるものの、実は内容自体は結構エグくって、またそこんトコが妙味なワケなんですが、本作は何故か“伊坂節”をあえて封印したかのような雰囲気。ちょっと“普通のハードなサスペンス映画”になっちゃったなぁ~、と俺はその辺り物足りなく感じました。 それと、原作を読んだ時の実父のイメージは“嫌な感じの色男”(ホメてます)北村一輝だったので、渡部さんはちょっと上品だったなぁ~(苦笑)。とは言え…“夏子さん”を怪演した吉高さんをはじめ、主演の岡田&加瀬兄弟と、ヅラは大笑いだったけど小日向さん鈴木京香さんの好演もあって点数は甘めで…。それと夜中の二段ベッドでの「ファンタグレープ!」のシーン…思わず泣かされちゃいました…。あの子役二人も良かったですね。 (追記)原作と違って最後の事件現場は昔住んでいた家。あれならいくらなんでも警察も気付くわ!というコトは…原作と違ってやはり春は捕まって司法の裁きを受ける…というのが映画版の解釈だと思います。だからこそビジネスホテルの鬼軍曹フロントは、映画には出てこなかったンんだと思います。俺は原作では春が軍曹にシメられるコトで“罪と罰”は終わりだと思っていますから…。 【幻覚@蛇プニョ】さん [地上波(邦画)] 7点(2015-07-19 10:07:57) |
73.《ネタバレ》 若き日の小日向文世の髪型はやはり無理がありますです。画に集中できませんでした。 【la_spagna】さん [DVD(邦画)] 5点(2015-05-17 00:07:26) |
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72.《ネタバレ》 原作を読んでから映画を見ました。原作も見出しの割には全く感動しませんでしかたが、映画を見て改めて駄作だと確信しました。読んでるだけの想像では、もうちょっと威厳のある父親のイメージでしたが、小日向の小物振りで正しい人物像を認識する事が出来ました。実社会でも年に一度くらい遭遇します。背伸びした結婚で勘違いしてる旦那が。テメーだけで納得して決断してるけど、結局は戦う事が出来ないノビタくんタイプ。デキスギくんスマートさも、ジャイアンの勇気も持ってないから、シズカちゃんを幸せに出来るはずなどない。長男も同じようですよね。確認はするけど、戦ってるのはハルだけ。父親と長男の言動にはたびたびヘドが出る思いで見てました。結論として身の程知らずの恋など、余程の覚悟が無ければ成就出来ないし、相手も家族も不幸にしてしまうと言う事。まあ、作者も監督も、そんな意図は全く無くて、感動の家族愛とかで作ったつもりなんだろうけど、伊坂さんは長編で重いテーマはハッキリって向かないと思う。現時点ではその程度の力量だと言う事。 【♯34】さん [DVD(邦画)] 2点(2015-02-20 01:26:41) |
71.《ネタバレ》 暗い。とにかく暗い。その中にも温かさはあるのかもしれないけど。シリアスの中にもどこか軽妙なリズムが特徴的な伊坂作品の中では異端なのかもしれません。 【いっちぃ】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2014-08-24 03:09:50) |
70.レイプ犯と放火犯か、ミステリーとしてはずいぶんこじつけたようなところもあったけど、ドラマとしては結構おもしろかった。遺伝子のA・T・C・Gがどうこうのはちとむずかしかったけど、落書きのアートは芸術的、消すのがもったいない。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 6点(2014-04-09 11:36:33) |
《改行表示》69.《ネタバレ》 もちろん現実社会では私刑は許されませんが、フィクションで私刑を否定していたら大半の物語は成立しないわけで、それはまあよいとして。 やはり、最大の罪人は正志だろうと思います。「最強家族!」と痛々しく常に鼓舞しなければ成り立たない危うい家族関係を作った張本人。レイプの子を生む決断、事件が起きても狭い仙台に留まる決断をし家族を追い詰める、諸々の決断が間違ってます。で、結果的に奥さんは自殺っぽい事故死、息子は実父殺しと、重力ピエロというファンタジーから眼を覚ます事が出来ずに、家族が翻弄され崩壊していく。春が殺したかったのは実は正志ではなかったのではないと思ってしまうぐらい。実父はその身代わりでしょう。リアリズムのない愚かな父の罪深さを痛感しました。 |
68.《ネタバレ》 原作未読。うーん、生理的にイヤな作品だ。究極の独善親父のおかげで妻の強姦被害がその後もずっと尾を引く悲惨極まりないある家族のオハナシ。こういう正志のような男が私は非常に嫌いだ。妻が強姦され妊娠したと分かって「産もう!」ってさぁ、妻の意思は聞かないのかよ、お前。産むのはお前じゃない、妻なんだよ。・・・と言いたい。それに、産んだ後のことを全く考えていない風なのがさらに嫌だねぇ。産む方はともかく、産み落とされた子の気持ち、考えないのかよ、お前。子どもを苦しめ、罪人にするほど追いつめといて「最強の家族だ!」って、お前がピエロなんだよ、って話でしょう。お前は、無邪気に妻を精神的に強姦し続けてんだってこと、分かってないなんて真正バカもいい加減にしとけ、って感じかな。映画としても、最初のうちに放火が春の自作自演だと大体分かってしまうし、夏子の存在はどうにもご都合主義っぽい感じがして白けるし、泉水を演じる加瀬亮の髪型が気持ち悪いし、ってんでどーにもイヤな感じ。伊坂作品は読んだことないけれど、でもって、男だ女だとあんまし言いたくないけど、これは男目線で書かれた話、としか思えない。吉田修一の『さよなら渓谷』もそうだったけど、レイプってどういうことかわかってんですかね、この作者さんたちは。どうも、ゆる~く鈍い気がするんだよね、彼らは。私の知り合いは、ある伊坂作品を読了後、腹が立ってそのまま単行本を駅のごみ箱に捨てたと言っていたが、何となくちょっと分かった気がしてしまった。ま、誤解であってほしいですが。一度、伊坂作品を読んでみようと思いましたね。 【すねこすり】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2013-11-11 22:33:33) |
《改行表示》67.《ネタバレ》 中盤の退屈さと、終盤の詰めの甘すぎる脚本のせいで、「何これ」というのが率直な感想。 「強姦魔の父親の子供は、父を激しく憎み、放火魔になり、父親殺しになりました」って、見ている客に何をどう納得させたいのか、全く意味不明。 父親は、ほめられた人間じゃないが、殺すほどのことはない。 「過去の罪を反省していない」ってのが殺す理由らしいけど、一応、少年院だか刑務所だかに5年間入っていたわけでしょ? そこで反省は終わっているわけで、それで足りないって思うなら、憎むべきは法制度でしょう。 放火に至っては、理由すらろくに説明してないし。 放火って重罪だよー。 不特定多数が死んでしまう可能性があるわけだから。 ちょうどボヤですむような放火なんて、できるわけないし。 これじゃ真面目に生きてきて、死の病に苦しむ育ての親がかわいそすぎる。 最後、この育ての親が、子供を殺しちゃうんじゃないかと思ったよ。 けど、何もおこらず。 子供は放火と殺人の反省すらしてないし。 犯罪者の子供は、どんなに愛情を注いで育てても犯罪者になるって話ですか?違うでしょ。 【まかだ】さん [DVD(邦画)] 2点(2013-10-06 22:16:10) |
《改行表示》66.《ネタバレ》 そこそこかあ……。残念だ。 コインロッカーが原作物としては信じがたいおもしろさだったので異常に期待してしまったのもいけなかった。話としては面白いんだけど、あの軽い記述方法でないと雰囲気がとてもじゃないけどバランスしないようだ。 これに原作があるって言うことを知らずに、社会派映画とか勘違いしてたなら結構面白く観てしまったのだろうけど、やっぱり読んでしまった話を映画でもう一度観てしまうとやはりよほどの好条件でないととんでもなく面白くなるってことは無いんだな。残念。 文字で疎通する兄弟と何人か。これを演技と声と画と画角で表現、出来るわけないものを字面を追って同じ事をしようとしても失敗するような気がする、 原作小説にきちんと読み取れる形で存在していた微妙に狂ってる兄弟と、対象者。これを画で見ても分からない関係に置き換えることで、読者に想像させるっていうのが、あまりに姑息だったように思う。 小説でも映画でも読んでる観てる人間に任せる部分が多少なりともある。それをやたら結末でやろうとすると、そのように議論を前提とした文書的な資料が作中でフォローされているかそうでないかで、決定的に落ちない、もう自力じゃ落ちない.ってことになる。じゃあ面倒くさいから読者にお任せ。で、という消極的なやりかたになって絶対最悪の読後感がまっている。 映画の場合、文字でしっかりその振りとなる資料を混ぜ込めない以上、読者の倫理や正義感、法の力などという文書で抑えておくべきな部分をセリフや状況で読み取らせようとする。 結果として、この映画のように、精神的に近い側の人間にしか共感されないと言う事がおこる。 共感できない人間が、理解できない行為をしてしまったことに気付いてしまった。どのように葛藤したら良いだろうかと言う方法まで楽しめる部分が、ない。 似たような因子がある人が「弟わかるわあ」で終わってしまってはまるで意図しない方にいってしまっている。 【黒猫クック】さん [DVD(邦画)] 6点(2013-07-20 05:55:19) |
《改行表示》65.良く言えば”綺麗”。 けっこうえげつないテーマなのに、毒々しさを感じない。 非現実的といえば映画の大半はそうなんですが、あまりにも非現実的すぎて、まるでプロモーションビデオのような、詩の中にいるような、フワフワした感覚を覚えました。 う~ん、これぞ青春映画!といったところでしょうか? 残虐さを前面に出してインパクトだけで乗り切ろうとする作品よりはマシかと思います(いや、マシじゃないか)。 悪く言えば、非常に”浅い”。 いま書いた、一応の褒め言葉がそっくりそのまま短所になるかと思います。 【午の若丸】さん [DVD(邦画)] 5点(2013-07-20 00:41:13) |
《改行表示》64.《ネタバレ》 他の伊坂原作映画と比べるのは筋違いかもしれませんが、テーマに引っ張られたせいかテンポが少し重い。 ですが、ムリヤリに感動させようとするイヤラシさがないので、印象は悪くない。 蛇足ですが、整形後・夏子の「美麗なビジュアルに反した非モテ女子の口調」が、ギャップ萌えの私としてはツボだった。 【aksweet】さん [DVD(邦画)] 6点(2013-01-05 06:32:06) (良:1票) |
63.《ネタバレ》 いかにもの日本映画。いくら作り話でもそんなに偶然を重ねるのは無理がある。たった1回のレイプで妊娠、出産。その子供の兄はたまたま遺伝子の研究をしている。レイプ犯はなぜかまた地元に戻ってデりヘル経営。ストーカーの女の子とは絶妙のタイミングで出会う…偶然の積み重ねによるストーリーだけど結局何もメッセージは残らない。典型的な日本映画。 【イサオマン】さん [地上波(邦画)] 3点(2013-01-04 23:07:06) |