89.本作はコメディ扱いされているようですが、コメディではなく主人公の成長のヒューマンドラマですね。ジョージ・クルーニーはいつも同様安定した演技をしていますし、共演の二人の女性、ヴェラ・ファーミガとアナ・ケンドリックも良い味を出していました。性格もルックスも完璧に思われるクルーニーが演じる主人公が人生に悩む姿が良かったです。 【みるちゃん】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2022-11-09 04:28:05) |
《改行表示》88.さすがアメリカ。解雇代行。こんな仕事にやりがいを見出すのは至難ですね…。 マイライフ。そう、人それぞれ。 結婚が人生の全てではないですが、独身を謳歌している人がふと立ち止まると感じる孤独。 仕事や人との出会いで心境の変化があってもいい。 同じ境遇の人が見たら共感した人も少なからずいるのではないだろうか。 なかなか深みがあっていい映画です。 |
《改行表示》87.《ネタバレ》 正直、残り40分くらいまでは、J・クルーニー演じるライアンがあまりに人物として完成され過ぎていて、これは物語にはなっていない、と感じていたのですね(主人公がナタリーならまだ話は分かるのだけど、くらいに)。しかし、残り30分はある意味怒涛の展開で、ライアンの人生に転機が訪れ?ます。普通に考えれば、1000万マイルを達成することにも、それを達成する程に飛び回ってする人切りの仕事にだって、人生を託すに足る意味があるとは思えません。それに気づいたナタリーは、さっさと仕事を辞めて人生を変えにゆくのです。 しかし、それはナタリーが若いから意味のあることで、50絡みのライアンに可能なこととも思えません。人生の何に意味を見出すか、なんて宗教みたいなもので、万人が共有できる答えなんて無い、とも言えます。ここまで来てしまったら、もはやそこは今までのそれを貫き通してゆくしかないのだ、という様なラストは、悲喜劇的でもあり、教訓である様にも思えます(もちろん、私がライアンよりもまだ多少若いからこの話を教訓と出来る、ということだとは思いますが)。 映画としては一点、ライアンの心変わりにあまり説得力のある必然性が感じられないのが少し痛い所だと思います(まあアレックスがイイ女過ぎた、ということかも知れませんが)。ただ、ラストのほろ苦い感じと、それでいて肝心な所は人・世代によって受け止め方が変わるだろう玉虫の色合いには、中々悪くない旨味がある、とも思いましたが。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(字幕)] 6点(2020-07-19 15:45:36) |
《改行表示》86.《ネタバレ》 なんか皮肉満載の映画。クビにされるのに「これはチャンスだ」なんて言われて真に受ける人はまずいないし、解雇宣告をネットでオペレーター任せにしようとしたナタリーは自身がメールで彼氏から別れを告げられギャン泣き、妹カップルのパネルはスーツケースからいつもはみ出してる。 そして主人公ライアンは何も変わらず解雇宣告というイヤな仕事を続けていく。 でもラストは迷いはないけど空虚で寂しげで、1000万マイル達成も身軽さも行列に並ばなくていいことも荷物検査の全て心得た素早さもライアンには意味のないことになってしまったみたいで、テンポがよくてコメディぽくさらっと観られる映画だけど何気に辛口だなあと。 何かに目覚めてシカゴへ飛んでいくライアンなんですが、そうなる根拠がよくわからなかったですね。ノリはいいけど素性がまったくわからないアレックス、なんでアレックス??どこでそうなるのかと。 この展開が意外だったんですが、オチがあれだったんで納得しました。 観やすいけど個人的に共感できる映画ではなかったです。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2019-04-03 15:15:45) |
《改行表示》85.《ネタバレ》 見ているときは面白い。見ているときは興味をひかれます。でも見終わったあとは、『だから何?』という気持ちでいっぱいになります。 起承転結の『結』の部分が、期待していた着地点ではなかったです。ビンガム(ジョージ・クルーニー)がラストで自分が今求めているものに気付き、アレックスを追いかける。そしてアレックスと結ばれる。安易でも良いので、そっちのほうがよほどスッキリします。アレックスには自分と違って家族がありました。自分と同じだと思っていた人が実は違う人種だったなんてことはよくある話ですが、そんなドラマは見たくないです。 パソコンを使った解雇通告の新方式。採用されれば出張は廃止。出張が生きがいのビンガムにとって、出張の廃止は『クビ』を宣告されるのに等しいのかもしれません。今まで散々人に説いてきた『新しい人生』というのを、今度は自分が考える番がまわってきたわけです。だったらここで、『新しい生き方』『マイレージを貯める以外の幸せ』を劇中で示して欲しいです。 ただ逃げ場所と遊び相手を求めていただけのアレックス。クビにした人間の自殺がショックで退職するナタリー。新方式が凍結され、出張の日々に逆戻りするビンガム。こんな終わり方じゃあ消化不良と指摘されても仕方ありません。 それから、個人的に妹の結婚式のくだりは中だるみしました。退屈で仕方がなかったです。 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2019-03-29 02:58:22) (良:2票) |
84.《ネタバレ》 熟練の首切り職人の主人公の周辺に、対照的な女性二人を配置するという設定の時点で、いかにも観念的で説明的な描写に陥りそうな雰囲気が漂っているのだが、意外にも巧くまとまっていた。随所で徹底して空港シーンを入れ込むこだわりぶりと、首切りの会話を手を抜かずにいろんなパターンで展開する丁寧さが、作品の腰を強めている。最後に「やっぱり家族が大切だよね」に集約していくのは非常に安直という気がしないでもないが、女性二人との関係をあっけなく終わらせる皮肉ぶりが、作品を陳腐に落とす手前で救っている。余談だが、ここぞというところで懐かしのヤングM.C.の"Bust A Move"が、しかも本人登場で(!)炸裂するのは、ちょっと楽しかったりして。●再見して気づいたのですが、この脚本では、主人公の全体を通じての変化が、実に的確に切り取られているのですね。アレックスとの逢瀬、ナタリーへの教育(?)、妹の結婚式(と、義弟との接触)を通じて、徐々に見える世界が変わっていく。だから、悲願を達成した機長との会話シーンの虚しさに説得力がある。そして、それを自然に表現したクルーニー、ファーミガ、ケンドリックの演技も素晴らしい(空港での別れのシーン、すでに破綻を予感しているファーミガの表情!)。●難点は、最後の紹介状が余計なこと(ケンドリックの想像後ろ姿のショットが良かっただけに、関係はそこで終わらせてほしかった)、クルーニーとファーミガが最後に電話で喋るのが余計なこと(留守電メッセージとかで十分だったのでは)。 【Olias】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2019-02-12 00:45:05) (良:1票) |
《改行表示》83.《ネタバレ》 スーツケースに見事に荷造りしていく几帳面さが美しい。 老人は身につける物が多くて余生を無駄にする、とはライアンのセリフだけど、アレックスとの関係を通して、その「荷物」をバックパックに詰めることを決断する。ステータスとは無縁の人生の荷物。 ライアンが飛行機に飛び乗るシーンで、アレックスが既婚者だったら悲劇だよなあと思ったら、予想通りの展開。 50近くなると、恋愛は簡単にはできない。 あんな男前なのに、相手が既婚者かもって思わないなんて、いったいどんな恋愛してきたんだよって話。 結局女性にとっても都合のいい相手としか思われてなかった。 人生で幸せだと思う瞬間は、一人ではなく、誰かと一緒にいる時に訪れる。 そんなセリフも胸に刺さる映画だった。 ハッピーエンドじゃなかったのは残念だけど、それが現実かも。 【roadster316】さん [DVD(字幕)] 8点(2018-12-28 10:32:18) (良:1票) |
82.《ネタバレ》 アメリカ中を飛び回り解雇通告をする仕事のジョージ・クルーニー。一見独身貴族を謳歌しているように見えますが、ところがどっこい…。後半足を踏み入れてはいけないところへ踏み入れてしまって。人生って、結婚って何かを考えされられます。 【ゆっきー】さん [DVD(字幕)] 8点(2018-05-06 09:19:15) |
81.《ネタバレ》 独身貴族で遊び人を気取っていた主人公がちょいとひっかけた女に痛い目にあう話ってとこかな。でもこの女は相当な悪女だね。普通、遊び相手の妹の結婚式に出席するか?百歩譲ってまあそれはよしとしても、自宅の住所はおしえないだろう。この映画のように相手が突然押しかけてもかまわないから住所をおしえるわけで、それで女にコロッとなった主人公には深く共感し、同情する。しかしまあ、温かい家庭もいいかもしれないけどそれは同時に重荷にもなる。突然解雇されても独身なら何とかなるが家族がいたらそれこそ深刻な状況になる。製作者はその辺はどう考えているのか聞いてみたいところだ。たぶん力を合わせて危機を乗り越えて大きな幸せをつかむんだとか言いそうだけど(笑)それにしてもJ・クルーニーはいい男だね。自分はそちらの方面の趣味はないが、ずっと見ているだけで満足できる。 【イサオマン】さん [地上波(吹替)] 4点(2018-01-04 09:11:05) (良:1票) |
《改行表示》80.《ネタバレ》 空港や飛行機が大好きなので、本作の雰囲気に酔いしれた。 アメリカ国内を飛び回る解雇宣告人。なんとクールな設定。 しかし、映画後半は、家族や異性をテーマとした付け焼き刃みたいな人情話が続き、薄っぺらさは否めず。 【カジノ愛】さん [インターネット(字幕)] 6点(2017-03-10 22:33:13) |
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79.《ネタバレ》 ○主人公の生き方は間違っていないし、他者を否定している訳でもないので特段嫌味を感じることもなく、良い塩梅の人物設定。○一方で、そんな彼を人とのかかわりを大事にしていないと否定してくる新入社員の女の子が登場する。そんな彼女が提案するのが、面と向かってではなくテレビ電話で解雇を言い渡す効率的なシステム。主人公が面と向かってやろうという考えを持っている点など、設定の妙がある。○主人公はやがて、結婚に躊躇する妹の婚約者を説得したり、気軽な関係と思っていた女性に惚れてしまったりと現実を目にすることで少しずつ気付き、成長していく。○物語として唐突に感じる部分もややあるが、割とセンシティブな部分をドラマよりのコメディタッチで軽快に進んでいくのは心地よかった。 【TOSHI】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-02-18 22:31:38) |
《改行表示》78.《ネタバレ》 これは、どうなんだろう、、、最後の主人公の気づきは、それはたとえば20代や30代前半の坊やのものであれば、それは気づいてよかったねーって前向きに思えるけど、この映画ではアラフィフでもう先が見え始めているおじさんにとってのそれなもんだから、もう絶望というか、むしろ気づかないほうがよかったんじゃないかとさえ思えてくる。だってさ、それはジョージ・クルーニーみたいな素敵なおじさんだったらもしかしたらそこから人生変わるのかもしれないけど、でもそれだってアレックスの素性を知ってしまうことですでに「そう簡単にいかないよ」って言っちゃってるわけじゃん。ほとんど取り返しがつかないことに気づかせて、しかも別の道は極めて厳しいと教えちゃってる、あまりに残酷な映画だと思った。 でもまあ、そういう風に人生を語る映画ってたぶんあんまりないから、(個々のエピソードがバラバラでまとまりがないという残念さはあるものの、)見る価値のある映画だと思った。 【ぽん太】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2017-01-03 08:33:06) (良:2票) |
77.現実の世界で独身貴族を貫くジョージクルーニーもついに結婚してしまったが、そんな彼の結婚前の姿とこのライアンの姿が重なって見え、リアリティのある映画に思えてしまう。結婚とはなんだろうと考えさせてくれる映画でした。 【シネマファン55号】さん [インターネット(字幕)] 6点(2016-02-09 17:05:10) |
《改行表示》76.《ネタバレ》 もっとコメディ色の強い作品を予想してたけど、仕事や人生について考えさせられるようなヒューマンドラマでした。 哲学を曲げてまで一歩踏み出したのにハッピーエンドにならない辺りが皮肉ですね。 それでも、いい人なのはよく伝わって来たので、幸せになりそうな気はする。 あと、どうでもいいことだけど、ナタリーよりアレックスの方が魅力的に思えたので、僕も見る目がないなぁって落ち込みました。 【もとや】さん [DVD(吹替)] 6点(2016-02-05 14:18:41) |
75.ジョージ・クルーニーがたいして楽しそうにも幸せそうにも見えない。心境の変化も唐突な感じ。 【noji】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-11-15 00:27:56) |
《改行表示》74.《ネタバレ》 オープニングの空のワイプ映像、パッキングの模様やスーツケースを短いカット割りで繋いで行く映像効果に余り魅力を感じられず、同様に魅力の乏しい登場人物が織り成す話にも入り込め切れなかった印象の作品でした。 大学で心理学を専攻し首席で卒業したというナタリーも彼女の会話からそれを感じさせてくれるようなものはないですし、主役のビンガムも独身を謳歌しているやり手のビジネスマンで交渉相手の幸福度と彼への評価の高さが反比例する仕事の内容などで観客の感傷を誘う方法など少し前時代的な古さとありがちとも言える人物設定となっていたと思います。 一般的には副産物でしか無いマイレージをステータスと考え、超一般的とも言える家族や結婚というものを否定的に捉えているビンガムの生き方は価値観は人それぞれなので全然否定はしません。 近親者の結婚やアレックスとの関係の顛末など彼にしてみれば小さなイベントの1つや2つではないかと考えてしまいますし、そうでなければそれ迄培ってきた自由を愛し感情を極力排除してきた彼の生き方という設定に疑問が生じてしまいます。 逆にそれらの事柄が彼のストイックとも言える生き方を変える程の描かれ方をしていたようにも感じられませんでした。 彼の感情や考え方の変化の見せ方や動機付けが弱かったように思います。 仕事と家族の絆との葛藤といったようなハリウッド的なテーマやそれなりの域を出ない映像表現、結末を描かない脚本等、まさにありがちな作品という印象でした。 【しってるねこのち】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-10-14 21:25:21) |
《改行表示》73.《ネタバレ》 J・クルーニーがすっかり家庭の暖かさに目覚めて一件落着かと思いきや、さにあらず。さすがにV・ファーミガのような女性はあまりいないと思いますが、あの〝オチ〟には驚きました。その意味ではけっこう楽しめたと思います。 しかし結局のところ、「仕事のない人生は辛い」「家庭のない人生は寂しい」という、NHKの朝の連ドラレベルの〝常識〟から一歩も踏み出していません。たしかにそのとおりなのですが、どうせフィクションなんだから、「仕事なんてどうにでもなる」「家庭がなくたって人生は楽しい」という結論に導いて、J・クルーニーにもう少し花を持たせてくれても良かったような…。その点、「家庭の幸福は諸悪の元」と看破した太宰治はさすがです。 【眉山】さん [インターネット(字幕)] 6点(2015-08-05 02:18:32) |
《改行表示》72.《ネタバレ》 う~ん良い、良い。原題の「up in the air」、これが本作の全てと思います。テーマ曲もそう、テーマ自体もそう。「宙に浮いたまま」の男ジョージ・クルーニー(役名忘れた)の生き様を主軸に据えて、結論は出さず、投げかけ気味に、まさに「人生」を最後まで描く。 エンドクレジットが流れた時の感想は、「ずるいよ!上手いよ!」です。というのも、え、ここで終わり!?という投げかけっぱなしの終わり方。本作は会話劇としても面白いし、へ~こんな仕事があるんだ、という意味でも面白い。空港という魅力溢れるスタイリッシュな空間を舞台にして、ジョージ・クルーニーのカッコ良さと彼が演出する共感できる感じに入り込む。それだけに単にエンターテインメントとしても面白いので、エンドクレジットは唐突に感じたというか、最後の最後で尻すぼみというか、そんな印象でした。 しかしテーマという視点から考えるとそれが実に上手くて、夢を追った自由な独り者最高!結婚して常に傍に誰かがいる幸せ!の相容れない二者を、どっちが良いとは主張せず、ただ「こういうことです」と締めくくっていく感じ。ずるいです。上手いです。 どんな道を選んだとしたって、結局は「宙に浮いたまま」という意味では皆同じ。そんな希望とも絶望ともいえるテーマを見事なバランスで描いた良作かと思います。 【53羽の孔雀】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-07-27 03:58:32) (良:1票) |
71.【2010-07-04】なんか主人公のああいう生活スタイルはちょっと憧れるなぁ。身軽に空を旅し続けて、たまに家に戻る。ただ、その生活は「家族」を共にした生活と比べるとやっぱり寂しい感じがする。【2015-07-20再レビュー】BSでやっていたのでまた観ました。5年前のレビューの時はこういった空の生活に憧れてたんだなって読み返して思いました。5つ年を取って、ジョージクルーニーの生活はやっぱり寂しいなって改めて思いました。まだ彼に比べれば若いけど、同じ独身という身、自分も早く家庭を持ちたいです。 【珈琲時間】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-07-20 20:43:17) |
《改行表示》70.《ネタバレ》 よくできた中高年自分探しロードムービーである。自由には孤独があり、安定には束縛がある。どちらが良いかに答えはない。この作品も答えの提示はしていない。これは年を取り物事に分別がつくほど考えさせられる問題であり、今の生活に満足しているのか?と己の生き方を肯定したり、否定したりする。好対照な女性2人+自分の姉妹を通じて揺れ動く中高年の姿をジョージ・クルーニーが好演。打算的に男を追いかけて田舎街で就職する妥協を許さない青臭いナタリー、他方家庭に不満を持ち(旦那の稼ぎが悪いか無職?で、高齢で体力なし?)出張先で不倫する中年女のアレックス。この諦めたワリキリ中年女には迷いはなく、逃避してるだけ。そして姉は別居中という中年女は不幸という扱いになっている。妹の相手の男はマイホームがアメリカンドリームであり、旅にも行けないこれまたジョージ・クルーニーとは対照的な男。男が安定と引き換えに自由を失うことを恐れてマリッジブルーに陥るのは中々リアルだが、結構簡単に説得されてしまう。この辺で「やはり家族が大事!」みたいな展開になる事を懸念し、ジョージ・クルーニーが仕事投げ出してアレックスに走った時にはオイオイお前はナタリーかよ?と思ったが、アレックスの現実で結婚の負の部分をしっかりと見せつける。女優2人も好演しており、中盤以降ナタリーの出番がなくなり、人物の掘り下げが弱かった(こっちの自分探しも見たかった)のが残念であるが、若さ溢れる演技は印象に残る(ちなみに失業で自殺するのは圧倒的に男が多く、作中では女性が自殺したという設定になっているのは何故だろう。ここでも中年女を不幸扱いしたかったのだろうか?また、ジョージ・クルーニーも保身の為に自殺の兆候はなかったとウソを付くというサラリーマン的狡さもある。推薦文はその贖罪なのかもしれない。)。 失業の危機や家族の崩壊のリスクを考えると、この世に安定などあるはずもなく、失業の不安は家族が支えになるというのも幻想なのかもしれない。だからと言って自由を求めて孤独を貫くのも寂しくて、シンドイ部分もある。人生の永遠の課題である。両者のバランスの取り方はどうするのか?仕事・結婚・子供・家等々、無数の選択肢がある。それでも人生の行き先を選択していかなければならない。空港の巨大な行き先案内板を前にして呆然と立ちつくすジョージ・クルーニーのラストの姿がそれを表している。(結局サラリーマン続けるのかな?それも自由じゃないと思うが、奴隷の気楽さもあるだろうし?) |