《改行表示》97. 今まで観た数々の映画の中で一番泣けた作品。 若き日の両親は政治的犯罪を起こし家族全員で国内を逃亡し「家族の結束」を護る為に離れる事を許さない決して許さない家族の掟。 その逃亡の悲壮感を出さないように勤める強気で生きる父。 そしてそれを支える母親も、政治犯罪の同志たちの支援で逃亡しながらも、何とか生活してゆけるのだった。 しかし、次第に昔の政治犯罪の仲間たちも捕まりだし、自分たちが信じた正義に葛藤する父と母。 …そんな母親が見たピアニストの夢…母親の両親からも期待され夢見たピアニストの夢を切なくとも息子が心に描き出す。 我が子が夢を叶えようとする…それが家族の別れを意味させ出す。 …大きな愛で我が子を包み、守りながらも次第に変化が現れだす…そして自分の気持ちにも葛藤が現れる。 そして父親は最後に決断する。 そうだ、子供の幸せを願う事ない親なんて居ないのだ。 「旅立ちの時」…そう、これは親から子が旅立つだけではなく、親が子からエゴを捨てて旅立つ映画でもあるのだ。 きっと笑い合えて抱きしめ合える日が来るさ。 そう、太陽の下で家族揃って!…そう応援したくなる映画です。 …やべ、思い出して泣きそう。(汗) 【映画の奴隷】さん [DVD(字幕)] 10点(2023-09-27 22:43:48) |
《改行表示》96.身もフタもないことを言いますと、ラストシーンがファーストシーンでも良かったのではないかと。それだとせいぜい2~3分のショートフィルムにしかなりませんが。 反体制だか反戦だか知りませんが、無垢の他人を巻き添えにして殺しておきながら子供連れで逃げ回るという、夫婦のどこまでもエゴな姿勢が気に入らない。子供の将来を犠牲にして自分の保身を図るというのは、ある種の虐待だと思います。どう言い繕っても、また一見美しそうな涙を流しても正当化できないんじゃないかなぁ。健気なリバー・フェニックスとその彼女が気の毒で気の毒で。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2023-09-18 03:16:16) |
《改行表示》95.《ネタバレ》 ずーっと独善的な父親が気に入らなくて、最後は折れたように息子を尊重したけれど、やっぱりその独善が私には見えてきてしまって次男の将来を憂いてしまいハッピーエンドには程遠く感じたし、長男もピアノの才能が助けてくれただけのように感じた。 全体を通して人物の感情のきっかけになる描写が少なく、終わって振り返って無駄が少なく見やすい一方で雑な印象も残った。 そんな中でも、主人公の母親のアニーが自身の父親と会談した場面は、逆にいろいろと人物の心境変化について想像を膨らませることができるシーンで、作中で最も印象的で感動しました。 【さわき】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-09-14 14:52:43) |
《改行表示》94.《ネタバレ》 美しい話なのだが、その背景にあるのが政治思想的なものなので、いまいち没頭できないし共感もできない。 そもそも親の政治活動のために子供の人生が犠牲になっていいはずがないので、ラストシーンも至極当然の事としか思えなかった。 【にじばぶ】さん [インターネット(字幕)] 6点(2023-07-25 03:15:29) |
《改行表示》93.《ネタバレ》 親の支配から精神的な自立を遂げようとする18歳の苦悩といえば、かのジェームズ・ディーンを想起してしまう。今作のリバーは時代が進んだせいか随分と親に優しいです。ハッキリ言ってこの両親は毒親以外の何者でもないと思うけど。 ちょっとプロットが現実離れし過ぎている感があって、あまり彼らの切迫状況に共感できなかったなあ。 長男が普通に恋をして親離れを望んで、両親もそれを受け入れざるを得なくなる。それだけのお話でした。もう少し山場を作るなり、盛り上げてもらいたかった。けれど若きリバーフェニックスが、その輝きを永遠に留めた一本として記念碑的な意義があります。存命であったなら、どんな役者になっていたかな。弟のように迫力あるクセ強な中年になったでしょうか。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2023-04-08 23:22:05) |
《改行表示》92.《ネタバレ》 主人公家族の設定はなかなかあり得なさげで厳しいものがあるが、父親が自分の家庭環境で得られなかった家族のきずなを第一とする姿勢で子どもたちを縛るという家族第一主義はテロリストの逃亡一家の家庭のありようとしては無理がなく受け留められ、見ていられた。 主人公と彼女のなれそめから恋人関係になる過程も丁寧に描かれており、これだけでも一編の恋愛映画になっている。ドラマのクライマックスは歪みながらも家族を大切にしている父親から離れることができない主人公に対して、彼女が親からの独立を促すところ。彼女の方が彼氏よりも大人びている点など非常に説得力もあり、描かれているのは超普遍的なドラマではあるが、周辺の設定がかなり異常なので、かえってより深く素直に受け止められた。エンディングが先にレビューをみて知っていたせいなのか、皆さんがいうほど感動することができなかった。なんかあまりにあっさりし過ぎで、もうひと踏ん張り尺を取って丁寧に撮ってもよかったような気がする。でも、ストーリーの根幹は18歳の青年の恋と家族からの自立とまた親の子離れであり、それを誠実に描いている良質な後味の良いファミリードラマでした。 【エリア加算】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-03-19 20:43:17) |
91.《ネタバレ》 三代にわたる家族愛を鑑賞者の期待通りに描いてくれる作品。ラストに自立するのは長男だけでなく家族4人全員、弟も健気に兄との別れを受け入れる。長男役は内に秘めるやるせない感情を見事に演じきった。ただ設定に若干無理あるので-1点。 【★★★1/2】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-01-11 22:05:17) |
《改行表示》90.今の時代から考えると少し違和感のある設定だが、物語に飽きることも無く最後まで辿り着く。 彼らの未来が素晴らしいものになるかどうかは分からないが、きっと感情の詰まった生き方になるだろう、とは思う。そして、いつかは本当の幸せに行き着くことを期待する、そんな映画。 【simple】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2022-11-19 20:36:28) |
《改行表示》89.《ネタバレ》 - Running on Empty - “スタミナ切れ” なんか意外なタイトルでした。邦題のイメージとぜんぜん違う。劇中の何を表すタイトルなのかイメージ沸かない失敗した最初にタイトル調べとくんだった~ぁ 生まれ育った環境が特殊な少年の成長物語。FBIに追われ続けて14年。しかも家族4人で…って、そんな生活ってあるのかい?ちょっと想像が追いつかない。身の丈にあった想像に落としたら、交番の前の指名手配犯のポスターを思い出した。あぁ、あんな人が家族連れて逃げてる感じか…アメリカって広いな。 リバー・フェニックス。若くして才能とカリスマ性を開花させていた少年。将来絶対凄い名優になると思った矢先の、突然の死。彼の短かすぎる生涯と、この映画のダニーが被ってしまう。というか、私が勝手に映画の登場人物とリバーの私生活をリンクさせているんだろう。恋人マーサ・プリンプトンとの2度目の共演というのも、銀幕の中のリバーと生身のリバーを同じ人物のように観てしまう。まるでピーター・フォークとコロンボ。渥美清と寅さんのように。 潜伏はあくまでエッセンスであり、焦点は家族愛とダニーの成長。潜伏生活でありながら追われる身のハラハラ感が少ないのは、追うFBI側の視点が出てこないからだろう。ここに来て表に出たダニーの才能。その才が母親から譲り受けたものと解る連弾のシーンはホロリとしてしまった。 自分の足で歩き出そうとする少年と、変わることが出来ない両親。と思いきや、あのエンディングは唐突であり、無計画であり、無責任であり、父親が子に与えられる最大の愛。捨てざるを得なかった夢を子に託す母親の愛。 ダニー=リバーの人生が、これからどんどん良くなる兆しで溢れる、素晴らしいエンディングでした。 【K&K】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-11-11 22:45:58) |
《改行表示》88.《ネタバレ》 静かな雰囲気の中に、いろいろな想いを盛り込んだ良作。 父アーサーは頑固な面もあるが、母親アニーのキャラクターが良いのでバランスが取れている。 ローナも加わった誕生日での一家団欒、さりげないユーモアのシーンがお気に入り。 ニュージャージーの小さな町を舞台にした、自然あふれる環境も素晴らしい。途中の歌も雰囲気を壊していない。 母親アニーとその父親のレストランの再開シーンは、涙なくては見られない。ここでの抑えた演技はそうとう難しいと思われるが、ドキュメンタリーを見ているかのような自然な演技が光る。 全体的に重たいテーマを扱ってはいるが、ローナとの甘い恋やラストシーンの爽快さもあって、後味も悪くない。 【mhiro】さん [DVD(字幕)] 8点(2022-11-02 20:11:14) |
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87.評価の高い本作、やっと観ることに..今では考えられないストーリー設定..家族の絆について、とても丁寧に描かれています..演出がすばらし~ そして、ラストがすごく良かった~ 秀作! 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 8点(2019-01-14 12:19:17) |
86.《ネタバレ》 愛に溢れた作品。作風は地味だけど、地味だからこそシリアスさが際立っています。母親の誕生日会で、皆が歌いながら踊りだすシーンは、映画史上でも指折りの素敵なシーンです。他にも恋人ローナとのシーンはどれも印象的。シドニー・ルメット監督作品は、いくつか観たことがあるけれど、どれも本当に秀逸な作品を作りますね。 【VNTS】さん [インターネット(字幕)] 9点(2018-07-17 18:32:31) |
《改行表示》85.罪を犯したことのある両親。それに巻き込まれる息子。設定から見れば、この作品がもっと暗くたって不思議じゃない。でも、この映画には終始温かい雰囲気が流れている。複雑な家庭環境なのに幸福を感じる。それは家族の愛があるからなのだと思う。 それから思ったことは、親の気持ちは子どもにはわからないってこと。親になったとき初めて分かるものなんだなぁと。ダニーの母が自分の父親と会うシーンが非常にそういう面では印象的でした。 ダニーの親は勝手だし、ローラの親もデリカシーがなかったりする。でも、それは彼らが子どもを愛しているからこそなんだと思います。そして、それが本当に理解できるのはやっぱり彼らが親になった時なのかもしれません。 また、名演技!と思わせるところも多かった。アニーが去る時、父親が泣きそうになる表情。ダニーがローラと別れる時の表情。素晴らしかったです。泣けました。 全体的に完成度が高いし、見ていて爽やかで幸せな気持ちになれる。俳優たちも素晴らしいし、本当に良い映画でした。 そしてリバーフェニックスが若くして亡くなったのが惜しいと改めて実感します。 【うらわっこ】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2018-04-30 20:21:54) |
84.偽名を使い転々と逃亡生活を続ける家族、その中にあって自らの運命と将来を思い悩む主人公の心理描写がすばらしい。青春の旅立ちだが前途洋々の船出とはいかない。親の庇護を離れることにより、これからは今まで以上の困難が待ち受けていることだろう。それでも青年は独り立ちし自らの道を切り開いて行かなければならない。映画はそういった家族の絆とは何か、旅立ちとは何かを考えさせてくれる。また親子と言えば母アニーと祖父との面会シーンも印象に残る。総じて良い映画であり満点をつけてもいいかなと思ったが、一つだけ気になる点がある。ジュリアード音楽院と言えば一流も一流、世界でもトップクラスの音楽大学だ。いくら天性の才能があったにせよ、恵まれた環境と猛練習、どん欲な向上心がなければ入学は不可能だろう。オーディションで聞いただけで推薦できるとは信じられない。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 8点(2018-01-09 11:36:26) |
《改行表示》83.普通に最後まで暇することなく見ることはできるけど 特段印象には残らない映画。 |
82.《ネタバレ》 逃亡者としての生活の描写はあまりない。信頼しあう家族の生活がただ描かれている。「自転車をおろせ」。突然のお別れのシーン。ハッとするけど、遅かれ早かれくる時。FBIの動きが予想以上に速かったにしろ、もう少しこの父母なら息子の別れの準備(過去づくりなど)を、周到にしていたのではないか。そんなオチなら、もう少し胸込みあげたかも知れないなあ。リバー・フェニックスのナイーブな演技がとってもよかった。全体に、是枝裕和監督的。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 6点(2015-03-23 19:45:12) |
81.リヴァーフェニックスのファンなので評価は甘めかもしれません。久々に見たのですがやっぱりいいですね。リヴァーはもちろんの事、他の出演者たちも地味な演技ながら凄くよい。弟役も天真爛漫な少年の役を講演しているが、その後はぱっとしないで英語教師になってしまったようでもったいない。何かが起こる事を期待してみるとがっかりするかもしれない映画ではあるが、信念に生きる両親による、子供の幸せとは何かと、家族の絆を描いた名作である。 【シネマファン55号】さん [インターネット(字幕)] 9点(2015-03-03 16:56:29) |
80.《ネタバレ》 非常に良い秀作の映画だと感じました。リバーフェニックスの演技がすばらしい。最後に彼女と別れる際の一瞬の慟哭など、自然さが光りました。ゴミのような演出を重ねる今時の映画に犯されている人には、物足りない演出でしょうが、そのような演出・ドラマ化を抑えたことが良い映画になった理由と思います。 【cogito】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-08-25 18:58:13) |
《改行表示》79.リバー・フェニックスのスター性が十分にうかがえる。 ただ、ストーリーが少し物足りないので、泣くところまではいかない。 弟があまり出てこなかったが、家族のつながりを出すならもっと絡みがあってもよかった。 【飛鳥】さん [DVD(字幕)] 6点(2014-03-01 10:07:55) |
《改行表示》78.《ネタバレ》 『旅立ちの時』の最大の魅力は、リバー・フェニックスその人に尽きると思います。リバーの演技、特に彼の切ない表情がたまりません。 彼と彼女(マーサ・プリンプトン)の出会いのシーン、何気ない散歩のシーン、初めてのキスシーン、自分の思いを告白するシーンなど、それは全て青春のオンパレードとなります。また、マーサ・プリンプトンがとても魅力的で、自分の愛情に正直な振る舞い、彼を一途に思う気持ちが胸を打ちます。それに対し、両親世代には自分たちの生き方に対するほろ苦さがあり、彼ら自身の親との断絶も描かれて、リバーの境遇を通して繰り返される家族の悲劇が僕らの胸を締め付けます。 リバーはとても従順な男の子で、決して両親に逆らわないのですが、そこには彼なりの葛藤があります。熱い気持ちと諦念が同時にあり、それはもどかしくも彼の中で静かに流れていきます。その描かれ方は、反抗の60-70年代とは違うし、現代的な無根拠で等価交換的な若者の振る舞いとも違います。ある意味で、リバーの姿こそ、僕らの世代(80年代をティーンエイジャーとして過ごした世代)の象徴のような気がして、なんとなく心置けない気持ちになるのです。 この家族は、反体制派であり、反社会的な存在の最たるものなのですが、その中にも「愛」があり、そして今や失われた「青春」があります。そして、大人になるということ。その道筋がしっかりと示され、達成されている。実は、とても真っ当な家族の姿だと僕には思えます。 【onomichi】さん [DVD(字幕)] 10点(2011-06-01 19:20:12) (良:1票) |