1.《ネタバレ》 これまでにも、大自然の美しい映像を楽しむドキュメンタリー映画はいくつかありましたが、
本作は単に映像美を見せるというよりも、動物の視点に立って「生きる」ということを見つめるという、
そういうスタンスの内容だなと思いましたね。
当然のことながら、地球上に住む500万種それぞれに生き方があり、ドラマがあるわけですよね。
それで、いろんな生き物たちをつぶさに見ていくわけだけど、みんな結局は、我々人間の
生き方に通ずるものがある。雪の降る中、温泉につかるお猿さんたちは、温泉に入れる
強い力を持った家族と、入れない家族がいる。その次に出てくるお猿さんは、石を使い、
固い実を割って食べる。道具を使用するのは、人間だけじゃないんだってのがわかってくる。
そしてイルカは、チームワークや頭脳プレーで魚を追い込んで食べる。
あるいはまた、さまざまな生き物たちが、子供を守り、愛を確かめあう。
捕まえようとする者と、逃げようとする者の闘い。どれも人間に共通していて、
この地球に生きる生命の多種多様さと、繋がり、この両方を感じとる事が出来る。
どうやって撮ったのかしらと関心する映像もあり、実に興味深い。