《改行表示》40.僕が今までに見てきたヴェンダース作品の主人公の多くは心に傷を負っていたり、不器用で要領よく生きていく事が出来ない人間だった。 本作でも主人公のトムトムをはじめ、ミリオンダラーホテルの住人は皆社会に行き場を失った人々だ。本作の主人公である知的障害を抱えるトムトムのエロイーズへの愛はそんなトムトムであるがゆえ純粋で、優しさを感じさせてくれるロマンスでした。そして青を強調した美しい映像と音楽へのこだわり。ヴェンダースらしさが感じられる映画でした。 その一方で本作はミステリーでもあるのですが、こちらの方がいまひとつで、捜査官のメル・ギブソンが作品の中にどうも馴染んでいない。ミステリーの要素を入れるよりも、2人のロマンスとそんな2人に絡むミリオンダラーホテルの人々の人間模様をじっくりとみせるドラマに絞った作品にした方が良かったのではないかと感じました。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-12-29 21:32:42) |
39.なんだかわかったような、わからないような…。不思議なサスペンスだと思います。終始けだるい感じで物語が進んでいきます。大きな展開もないのですが、意外に観られました。ジョン・レノンそっくりさんのI Am The Walrusの演奏がグッときました。 【色鉛筆】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-11-18 07:21:10) |
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37.《ネタバレ》 人はそれぞれ価値観を持っています。生きる上での基準。何が正しくて、何が間違いか。何が大切で、何がどうでもいいことか。ほとんどの人のそれは、社会が許容する範囲に納まるはずです。自分もそう。ホテルに集う人々のそれも、そんなに変わらない。ただ一人の例外を除いては。それがトムトム。彼が他の人々と違うのは、精神的な特徴に所以するのではありません。それはひとえに、彼がエロイーズに恋していたから。恋は価値観を一変させます。「エロイーズと出会って自分は生まれた」という彼の言葉からも、そのことが伺えます。ですから、本作の出来事は万人にとっては悲劇でも、トムトムにとっては違うはずです。イジーを結果的に殺めてしまったことも、あの結末を自ら選んだことも、社会的には許されません。でもエロイーズと過ごした時の重さの前では些細なこと。彼は幸福感に包まれて死んだはずです。人を想う力は世界を変える。そこに自分は、憧れと恐怖そして哀れみと虚しさを感じました。トムトム役のジェレミー・デイビスの演技は抜群でしたが、キーパーソンはエロイーズ。彼女には有無を言わさぬ美しさが必要でした。男が本能的に心を奪われるような。でもそれほどの美人でありながら、ホテルの住人の中に溶け込まなくてはならない。その難しい役どころをミラ・ジョヴォヴィッチは見事に演じていたと思います。普段は生気なく所在なげに。しかし、ふとした仕草や表情は男を虜にするほどに。トムトムと心を通わせるうちに、彼女はどんどん魅力的になっていきました。まるで死者が息を吹き返したかのよう。トムトムの死に客観的な救いがあるとすれば、この一点に尽きると思います。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-05-30 17:58:07) |
36.雰囲気はあるけれど、この世界はちょっとつらい。元気なときなら頑張れるかも。 【小原一馬】さん [地上波(字幕)] 3点(2007-03-22 13:18:13) |
35.オープニングのホテルの屋上のシーンがスローモーションのせいか、U2のPVみたいな映像になってる、と感じたが、ラストに同じシーンが流れたときは主人公の命を長引かせる唯一の手法であるスローモーションがいとおしくも思えた。屋上からのジャンプは『ベルリン・天使の詩』を思い起こさずにはいられない。そうするとメル・ギブソンの背中の傷が翼をもがれた跡のようにも見えてくる。それぞれが傷を持つ住民たち。罪を背負い傷を癒す天使。全てが浄化されたかのような清清しいエンディングが印象的。罪を描き、その罪を許す。やっぱりこれは「ニューヨーク・天使の詩」だ。 【R&A】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2006-01-23 14:36:21) |
34.考えてみたら、私にとって初のヴィム・ヴェンダース作品。「ベルリン・天使の詩」は一度トライしたことがあるけど、未だ通しで観てない。この映画も大挙して有名どころが出てなかったら観てなかったと思う。で、変わり者の集団の中に敵意むき出しの異端者が入り込み、そこに笑えるドラマを紡ぎ出すってのは良くある手ですが、本作のメル・ギブソンは彼ら以上の変わり者。一体、彼の設定の意味は何だったんでしょう? 同様に、この物語で描きたかったことも良く解らない。人生は一夜の夢ってことかな。ま、美しい映像やハリウッド・スターを眺めて飽きはしなかったので、5点献上。 【sayzin】さん 5点(2005-03-08 00:18:57) |
33.ミラョヴォビッチ綺麗。独特な雰囲気、世界観が良い。音楽も淡々としてて作品にマッチしてました。切ない。ナレーションを合間合間に入れて進める流れは好感触。 【HIGEニズム】さん 6点(2005-02-12 18:53:44) |
32.雰囲気と映像とU2を楽しむ映画で、内容はずいぶん浅い。出演しているキャラもどれも魅力がなかったな。知的障害者のピュアな恋愛というのはあまりにも陳腐(もちろん障害のある方を差別しているわけではありません)。痛いカップルのオシャレ映画といったとこでしょうか。ティム・ロスが見れたのは特した気分でした。 【ゼロ】さん 2点(2004-11-23 18:55:37) |
31.この映画を観て、果たして私はエロイーズのような立ち振る舞いで居られたのであろうか、と今までのことを回顧した。真正面から、私の実生活に居たタムタムときちんと、向き合えていただろうか。核心を突かれて、とても痛い映画だった。でもこの映画でタムタムを愛せたことによって、少し救われた気がする。切ない、なんて言葉じゃ言い表せない映画。 |
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30.《ネタバレ》 ああ、ミラジョボに人指し指で呼ばれてみたい・・・。このトムトムは役得しすぎだろ。変な髪型のくせに。くそう。しかし最初というか最後に飛び降りるところは共感できた。死ぬ直前に人生は素晴らしいと思えるってうらやましいことだ。そうなりたいものだ。 【ぷりんぐるしゅ】さん 6点(2004-07-07 13:40:23) |
29.最初、題名見て「ホテルの映画か~、かったるそーやな」って思ってんけど、なぜかレンタルして観た。最初の展開で、いきなり映画の世界にはまってもうた(あーゆう出だしには弱い)。映像も世界観もえーし、キャラも変わってて好き。特にエロイーズとトムが二人で過ごすのはほんま楽しそうーでえーなー。トムの部屋もなんかしゃれてて真似したくなる。ストーリーはせつないけど、トムの悲劇的な状況から世界を肯定する姿勢がなんか説得力あって、がんばって生きようって思える映画やった。 【なにわ君】さん 10点(2004-07-06 01:54:05) |
28.美しい映画だとは思う。お洒落で現代的だとも。だけど映画自体に今までのヴィム・ヴェンダースの作品のような重厚感はあまり感じられなかった。何も知らずに観ていたら多分、期待の若手の監督の作品かな?と思っていたと思う。表層的な美しさと今どき感はあれど、深みはあまりない。でも世界観構築のセンスはやはり良い。「ミリオンダラー・ホテル」という名前でありながら、住むのは富などとは対極の所にある者たちばかり。この人生の皮肉と脱落者たちに見る人生の美学。その視線は相変わらず好きです。内容はずしんと来なかったけれど、やっぱりどうしてもこの世界観が好きなので、8点献上。 【ひのと】さん 8点(2004-06-03 11:53:07) |
27.なんとなく明るく、軽いムードから一転、ラストがあんなに寂しいとは。。切ない。けどトムトムを責めることは自分には出来なかった。エロイーズと幸せになって欲しかった。 【らいぜん】さん 7点(2004-05-09 13:59:21) |
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25.すごくファンタジーチックですね。なんだか、異世界の地と住人といった感じです。お話は、、、、、なんとも言えません。 【あろえりーな】さん 5点(2004-04-24 23:56:07) |
【kasumi】さん 5点(2004-03-30 01:20:52) |
23.映像が暗くて何が起こっているのか全然わからなかったです!!ちょっと変わった人たちのいるホテルにFBI捜査官のメル・ギブソンが混ざっていると浮いてしまうのでは、と思いましたが、案の定浮いてました。。。 【kaneko】さん 3点(2004-03-06 01:57:06) |
22.決して全てに成功しているワケじゃないけど、ここしばらくのヴェンダ-ス作品では最も愛しい、そして美しい映画じゃないでしょうか。あまりにナイーヴな眼差しの中に語られる、「人間とは生きるに値いするか、そんな価値のない罪深き存在か?」という問いは、おいおいそんな恥ずかしいメッセージをわざわざ映画にすんなよ、と赤面させられもする。が、こんな時代であり、こんな世界だからこそそんな“問い”を自問し、本気で考察することも、きっと必要なのだ。ペシミスティックではあっても、決してニヒリズムには陥らないという、まさに『ベルリン・天使の詩』以降のヴェンダースの決意がひしひしと伝わってくる。やっぱり、彼って「天使的存在」なのかもしれないなあ。そして間違いなく「天使」に他ならないこの映画でのミラ・ジョヴォビッチ、最高です。 【やましんの巻】さん 9点(2004-02-16 15:29:48) (良:1票) |
21.独特な世界が凄いと思った。ミラはやっぱりいい女優さんだな。U2のエンディングテーマも映画にあっていてよかった。 【アンナ】さん 6点(2004-01-10 15:30:27) |