11.《ネタバレ》 言わずと知れたルイス・マイルストンの30年版のリメイクで、なんとこの大作がTV映画として製作されてます。『レマゲン鉄橋』と同じようにチェコスロバキアの解体予定の廃村を使ってロケされたそうで、それがTV映画のバジェットで賄えた要因だったのかもしれません。原作のエピソードを巧みにつなげた脚本で、30年版ではカットされた皇帝が閲兵するエピソードもきちんと盛り込まれています。有名なラストも鳥をスケッチしようとして狙撃兵に撃たれるというオリジナルとは違ったエンディングですが、実は原作小説ではパウルがどういう状況で戦死したかについては言及されていませんので、ここは30年版が創造した功績をうまく引き継いだと言えるでしょう。 オリジナルと比較すると、パウルが休暇で帰郷するシークエンスは本作の方が胸を打つところがありました。カントレック先生の描き方が、30年版よりも少し人間味が感じられたところもよかったかと思います。まあここは母を演じるのがパトリシア・ニール、先生役がドナルド・プレザンスというキャスティングの功績かもしれません。逆に穴の中でパウルがフランス兵を刺殺するシークエンスは、オリジナルの異様なまでの迫力には残念ながら及びませんでした。あとアーネスト・ボーグナインは原作のイメージにはまりすぎるほどの好演技だったんですけど、いくら古参兵でも歳とりすぎなのは、如何ともしがたかったです。 劇場映画としても十分に通用するレベルの良作だと思いますが、モノクロ映画で記録フィルムを見せられているような戦闘シーンがいまだにトラウマになっている30年版には、太刀打ちはできなかったという感じです。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-07-07 23:53:46) |
10.《ネタバレ》 テレビ作品ということで少々長いのですが、飽きずに見ることができました。いろいろなエピソードをうまくまとめていると思いますが、とくに印象的だったのは前線にいる主人公たちと、戦争に加わらずあれこれ言っているだけの人々との対比。何事も言うだけなら簡単なんですねぇ。たとえば映画でも、現場で実際に作るのと、作られたものを見てあれこれ言うだけでは、かなり意識の違いが生まれそうです。そのあたりが一番興味深かったです。全体的に淡々としたクールな描写で、内容に比べて重くなりすぎていないところもよかったと思います。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-09-29 19:28:37) |
《改行表示》9.このサイトでは上映時間128分と書かれているが、テレビで録画されたものは158分だった。 私は2時間以上の映画は疲れるので見ないようにしている。 今回、見る前から期待していなかったせいか、意外な出来栄えでよかった。 一つ一つのシチュエーションを丁寧に描いてあり、退屈させない。 終始地獄絵巻を見せている訳ではないので、最後まで見ることができた。 【クロエ】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-05-22 19:07:17) |
《改行表示》8.《ネタバレ》 ルイス・マイルストン版と是非とも見比べて欲しい。 こちらは原作に沿ったカラー版。この作品も素晴らしいんです。スコップの件とか、瓶を割る件とか。マイルストン版になかった描写と見比べられるのが嬉しい。もちろん、どちらも名作です。 それに改めて気づかせてくれたラストシーン! ラストシーンもカラー(TVスペシャル)と白黒(マイルストン)で見比べられるなんて・・・!是非とも見る時は両方。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-03-15 12:06:55) |
《改行表示》7. 1930年の映画がなかなかよかったので見てみました。前作は、見方によってはギャグになってしまいそうな雰囲気もありましたが、その点、こちらのほうはそのようなところもなく、細かい心理描写までできていました。私はこちらのほうが好きです。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2008-02-28 20:10:58) |
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6.最初に見たのは授業時間。。当時はアニメに夢中だった頃、洋画しかも古い戦争映画に中学生の自分が惹きつけられるとは思ってもいませんでした。若い兵士の最後のシーンがあまりにも衝撃的で、タイトルも判らず悶々と記憶に留めるまででしたが、20歳の今になりやっと見つけ出すことができました。下の方と同じく近年の無駄にスケールのデカいフルCG一大スペクタクル物や現実離れした英雄の話より、余程映画史に残すべき作品だと改めて感じます。 【横河フゥ】さん 9点(2003-12-05 06:01:35) |
5.戦争の虚しさを描ききった秀作。様々な修羅場をくぐり抜けるうちに、いつしか「兵士」となってしまった未来有るはずの若者が、命を落とす。そして報告書には「戦線は特に異状なし」。 |
4. コレって…TVムービーじゃんw。エリッヒ・マリア・レマルクの秀抜な原作&オスカー受賞の1930年ルイス・マイルストン版あっての作品であり、ソレ以上でもソレ以下でもナイ。『そこそこに面白い作品。ま、損はしてないかなって感じ。』の定義に従い6点を進呈。悪しからず…w。 【へちょちょ】さん 6点(2003-07-31 01:24:39) |
3.いやあ・・実は戦争映画の最高峰ですよこれ。しかも「ガンダム」の元にもなってます。そう、近代化されていく戦争の兵器と人間模様。ドイツ兵も変な観点から見ることなく実にリアルに描かれていると思います。絶対ありえないような「プライベートライアン」や「プラトーン」などとは比較になりません。 【恥部@研】さん 9点(2002-12-26 15:14:43) |
2.戦争という特殊な環境の中、懸命に生きるポールとその仲間達の日々が強烈な主張をする訳でもなく、涙を引き出させる訳でもなく粛々と展開される。古参兵カチンスキーとポール…年も経歴も違う2人の交流とそして訪れる悲しい別れ‥‥今でも脳裏に焼き付いています。 【幻魔君】さん 10点(2002-04-23 11:26:24) |
1.レマルク『西部戦線異状なし』の2度目の映画化。最初の映画化(1930年)より原作に忠実で、戦場の描写もリアル。ラストシーンは前作以上に衝撃的です。1979年アメリカ映画。 【鐵假面の人】さん 10点(2001-05-16 00:42:48) |