75.《ネタバレ》 ちっとも話が前に進まないのに苛々したり、肝心の男の妻と女の夫が全然画面に出てこないのに苛々したり、最後の急すぎる展開に唖然としたりなど、見ているときは文句が多かったのですが、終わった後に醸し出される切ない雰囲気はやはり捨てがたいので甘めの点数。心の中で振り返ったロマンスの回想などというのはああいうブツ切りのものなのかもしれません。ただし、マギー・チャンのチャイナドレス七変化は、不倫ドラマの大前提である「生活感」を削いでいるような気がして、やっぱり疑問。●再見して、全編でマギーのお顔とお姿を、しかもひたすら美しく撮っているのに、今さらながらびっくり。もしかしたらそれこそが創作動機だったのかも。 【Olias】さん [映画館(字幕)] 6点(2024-09-05 00:17:35) |
《改行表示》74.2046はみようと思わなかったが、絵も音楽も幻想的で、大人の恋愛と感じた。 追記 久しぶりに再見。時代とともに自分の感じ方が変わってきた。 【HRM36】さん [DVD(字幕)] 8点(2024-05-06 23:04:05) |
73.《ネタバレ》 言ってしまえば、ストーリーはありがちなメロドラマのように思う。しかし、この映画の何という美しさ、そこに尽きる。赤ではなく、紅い色彩を基調とした映像に、雨がこんなにもよく似合うとは。 そして主演二人の、どこから撮っても「絵」になること。特に、張曼玉 (マギー・チャン) の真紅のチャイナドレス姿は、お人形さんかい? って本気で思うほど。トニー・レオンは、やはりウォン・カーウァイと相性がいいようだ。 その二人を一層華やかに際立たせた衣装、当時の香港を完璧に再現した街並み、画面の細部まで拘りが行き届いた美術、、本作は衣装や照明といった美術スタッフ、そして撮影の素晴らしい仕事にも拍手を送るべきだろう。 「花様年華」とは、花のようなきれいな時期、人生で最も美しい瞬間と言われる。本作で言うなら、香港における1960年代という「時代」のことだろう。 1960年代、香港、そこに確かに存在した一人の女、、それは記憶の中で永遠に美しい花として咲き誇るのだ。 【タケノコ】さん [DVD(字幕)] 8点(2021-05-06 20:41:51) |
《改行表示》72."女は顔を伏せ近づく機会を男に与えるが 男には勇気がなく女は去る" この映画冒頭に登場する一節だが、まず、嘘つけ!と言いたい。 勇気がないどころかトニー・レオンてばマギー・チャンを口説きまくり、え?そんなにグイグイ行っちゃうの?と思わず笑っちゃうほどの押しの強さ。 互いの配偶者が浮気?ならこっちもしちゃうもんねと開き直り、一緒にタクシーに乗ればすかさず手を繋ごうとするし、小説を書くから手伝って欲しいと、事あるごとに部屋に呼ぶというね。「2046」でも同じキャラが出てくるがこちらは終始ニヤケ顔でさらに色男になってるので要注意! たびたび流れる夢二のテーマがとにかくこの映画の雰囲気にあってて良い。特に意味の無いシーンでも、取り敢えずこの曲を流してスローモーションにしとけば格好いい画が出来上がるので大変便利だ。この時代の雰囲気は良く再現されていたんじゃないかと思う。 【ヴレア】さん [映画館(字幕)] 9点(2019-08-16 20:56:58) |
71.《ネタバレ》 ウォンカーウェイの頂点。全編、スタイリッシュな映像。トニーレオンの倦怠感のある演技。ストーリーは、? 【にけ】さん [映画館(字幕)] 8点(2019-02-01 15:59:47) |
《改行表示》70.《ネタバレ》 ウォンカーウォイは目のつけどころが面白い。 この人のもつ「映画らしさ」がとてもユニーク。 共に伴侶に裏切られた男女の微妙な関係を、センスある音楽とともに描く。 「花様年華」という言葉は、満開の花のように、成熟した女性が、一番輝いてる時、のことらしい。 つまり、タイトルからして、マギーチャンを描いた映画なのだ。 難攻不落の女性が、ふと心がゆらぐ瞬間を描きたいがために、一本の映画を創っちゃうカーウォイの「映画らしさ」が興味深い。 不倫映画といえば、デニーロの「恋に落ちて」が僕なんかすぐ浮かぶ。 でもこっちの映画は、最後男性が彷徨い(さまよい)人になっちゃうとこが、そしてその役者が トニーレオンだというとこが、なんか説得力あって、面白い。 う~ん、カーウォイ面白いな。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2018-06-24 20:56:55) |
69.《ネタバレ》 展開が無さすぎる。。実質30分くらいで済む内容。常々書いていることですが、直接的であれ、間接的であれ、性描写を恋愛から完全に取り除いちゃダメ。湯豆腐の豆腐抜きみたいに不味くなる。なるべく映画の良いところを探したいが本作品については正直がっかりした。 【なす】さん [インターネット(字幕)] 5点(2018-06-04 01:20:21) |
68.《ネタバレ》 ウォン・カーウァイの映画は評価を付け辛い。'60年代の香港を舞台にしている割にはほとんど室内ロケで、屋外ロケも夜しか映さない。緑色を基調にした画には強烈な赤が差し込み、この非日常的な息苦しさが一線を越えそうで越えない不倫を際立たせている。チョウもチャン夫人も「面倒臭い」の一言に尽きる。結婚すれば身動きできなくなることは分かるのに、それでも刺激欲しさに惹かれあう遊戯にも思えなくない。チャン夫人の夫がリクエストした曲「花様的年華」が終わりの始まりだったのかもしれない。冒頭の「女は顔を伏せ近づく機会を男に与えるが 男には勇気がなく女は去る」という一節。ラストはその通りであり、唐突なカンボジアのシーンで、チョウは木の幹代わりにアンコールワットの柱に機会を失った苦しさを吐いた。男は戻れない過去を別に録って現在を生きていくのだろう。手放しで称賛はできないが、『欲望の翼』と『2046』は観なければなるまい。 |
《改行表示》67.ウォン・カーウェイ監督の「恋する惑星」「天使の涙」もダメだった。 オムニバス作品の「愛の神、エロス」はまだマシだったが、この監督とはどうにも相性が悪そう。 W不倫を変に気取って撮っただけに感じられる。 【飛鳥】さん [DVD(吹替)] 3点(2017-08-30 00:19:04) |
66.なんか薄汚くて気持ち悪い。もうちょっとバカやってくれれば楽しめるんだが。 |
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65.《ネタバレ》 巧みな映像であるが、過ぎたるは及ばざるが如し。映画としての充実感がない。単なる自分達の妥協点しか見出せない二人、愛すことが出来ない、不倫モドキの昼メロドラマの内容。監督の自己満足で終わっている。 【cogito】さん [DVD(字幕)] 5点(2016-08-28 17:33:26) |
《改行表示》64.《ネタバレ》 アート的な映像作品に近いぐらいに感じたが、筋立てに頼らず映像美と音楽だけで感覚を揺さぶられる体験は貴重だった。「差し色」を実に上手く使った映画だと感じた。全体として小汚く雑然とした環境のなかに、常に存在しているチェン夫人のドレスや調度品の鮮やかな美しさ。ぼんやりとしたシチュエーションだけが提示していき、ふたりの感情や距離感が掴みきれないなか「リハーサル」で夫人がほんの一時露わにする感情。秘めた悔悟をアンコールワットの小さな穴に託すチョウの哀感。全体が淡々としているからこそ、ビビットに際立つ部分があったように思う。 最後にテーマを明示したことだけが不満と言えば不満だけれど、自分の中ではさほどの瑕疵ではない。久々に拍手をした作品だった。 【C-14219】さん [地上波(字幕)] 10点(2016-05-06 20:56:19) |
63.《ネタバレ》 ストーリーの説明が暗示的なのでちょっとわかりにくいです。小津作品のようなカメラアングルとキスシーンもセックス描写もない恋愛ドラマが印象的ですが、チャン夫人が4年後に子連れでアパートを訪れ、子供の父親がチャウであることを匂わせています。仄めかしが随所に見られるけだるい映画でした。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-03-26 21:12:43) |
《改行表示》62.ああ、こういうことか。ウォンカーウェイにまたしてもやられた。 いっそ最初っから最後までずーっとスローモーションで、あの曲かけてほしいわ。 どちらも間借りしているのでそれほど裕福でもないのでしょうが、 なんだか品があるような気がする。そういう風に撮ってるのか。 最後はカンボジアである理由がよくわからんけど、香港人ならピンといたのかな? これはもう一度みたいと思う映画でした。 |
《改行表示》61.《ネタバレ》 愛は、もうはじまっている。 これ以上のキャッチコピーは考えられないだろう。まさにこの言葉の通り。憂いのあるワルツの中、よくウォン・カーワァイは2人の愛を限界まで留めたものだ。 そう。またもやテーマははじまらない愛。そして観る者誰もがこれは愛だと信じて疑わないだろう。100人がこの映画を観て、80人が退屈だと言ったとしても、私は残りの20人の中にいるのだろう。初めて、一度観た直後にもう一度観た映画。惹かれた、惹かれてしまったんだから仕方がない。 妻に浮気されている男と、妻の浮気相手の女のはじまらないラブストーリー。 わかったことがある。ブエノスアイレスも借りているのに本作から観てしまった。欲望の翼も観ていないのに。でもここにきて、どの作品から観ても構わないことに気づいた。ウォン・カーワァイ作品は時計や人間や様々な者で作品世界を共有する。パラレルワールドのように。ときにオムニバス、ときに本作のようにどっぷりとフィルムを使い撮影したほとんどの映像を捨てながら作品を仕上げる。彼の宇宙を知るのに順序は関係ない。どこから観てもウォン・カーワァイの宇宙だ。 気づいた 【JF】さん [DVD(字幕)] 6点(2015-09-13 23:37:32) |
60.《ネタバレ》 ベタベタな不倫映画を期待して鑑賞しましたが、予想外の展開でした。一線を越えそうで超えない・・・そんなもどかしさを感じる作品ですが、音楽や映像が美しく芸術的な映画でした。 【たけたん】さん [DVD(字幕)] 5点(2015-01-15 05:43:56) |
59.《ネタバレ》 憂い、惑い、迷い、哀しみ……この映画の感情のすべては、マギー・チャンの“腰つき”に映し出される。悩ましげなその曲線美は、秀逸なる官能美と危険な恋の色香に溢れている。マギー・チャン自体ももちろんそうだが、映画全体の艶かしい空気感が圧倒的に美しい。「2046」を観た後に、それが「花様年華」の続編的作品であることを知り、慌てて観たのだけれど、なんだか今作を後に観たほうが、互いの作品の味わい深さをより感じることができるように思う。2作品に渡り、トニー・レオン演じるチャウは一人の女性を想い続けるわけだが、ついに二人は一線を越えることは無かった。そのことが、尚更に切なく、大人の“焦がれ”がじわりと染みわたる。 【鉄腕麗人】さん [DVD(字幕)] 9点(2013-01-13 20:57:15) |
58.雰囲気の良い映画なんだけど、観るのが疲れてしまう。 【afoijw】さん [DVD(字幕)] 5点(2012-01-09 23:41:33) |
《改行表示》57.《ネタバレ》 トニー・レオンとマギー・チャン。見るからに狭く暑苦しいアパートに似つかわしくない2人。互いの妻と夫の顔を徹底的に見せない。それぞれの住む部屋の間取りも見せない。 しかし狭い廊下で何度となくすれ違う2人が印象的です。「最近ご主人を見かけないね」「海外に出張よ」「最近奥さんを見かけないわね」「親の看病で実家にいる」互いの結婚相手の不倫、孤独ということ以外私生活が見えない。赤みがかったクリストファー・ドイルの映像の中の2人は熱っぽくもありますが、一線を踏み越えない2人の関係にはリアリティも感じられます。 暗がりで一人ふかす煙草、一人の夕食、人気の無い夜のオフィスの残業、雨の夜。描かれる孤独な人間模様に、平凡な生活の中にある幸せについて考えてしまった。ただ、まったりとした展開から急激に時の流れが加速する終盤からラストは色んな事を簡略化しすぎている気がします。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-09-15 21:04:07) |
56.《ネタバレ》 寄り映像が観客の見晴らしを奪う。これがいい。それとパラレルなのは、お互いの妻と夫同士の不倫関係を特にきちんと見据えようとはしない男と女の姿勢。階段で出逢うこの二人とせつない音楽。 【ひと3】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-03-28 14:46:39) |