ラスト・ショーのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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ラスト・ショー

[ラストショー]
The Last Picture Show
1971年上映時間:118分
平均点:7.00 / 10(Review 27人) (点数分布表示)
公開開始日(1972-07-20)
ドラマシリーズものモノクロ映画青春もの小説の映画化
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2017-07-20)【S&S】さん
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監督ピーター・ボグダノヴィッチ
キャストティモシー・ボトムズ(男優)ソニー
ジェフ・ブリッジス(男優)デュアン
シビル・シェパード(女優)ジェイシー
ベン・ジョンソン〔男優・1918年生〕(男優)サム
クロリス・リーチマン(女優)ルース
エレン・バースティン(女優)ジェイシーの母ルイス
アイリーン・ブレナン(女優)ジュヌヴィエーヴ
クルー・ギャラガー(男優)アビレーン
サム・ボトムズ(男優)ビリー
ランディ・クエイド(男優)レスター
フランク・マーシャル(男優)トミー
ピーター・ボグダノヴィッチDJ
原作ラリー・マクマートリー
脚本ラリー・マクマートリー
ピーター・ボグダノヴィッチ
撮影ロバート・サーティース
製作スティーヴン・J・フリードマン
コロムビア・ピクチャーズ
製作総指揮バート・シュナイダー
配給コロムビア・ピクチャーズ
美術ポリー・プラット(プロダクション・デザイン)
衣装ポリー・プラット(ノンクレジット)
編集ドン・キャンバーン
字幕翻訳高瀬鎮夫
その他フランク・マーシャル(ロケーション・マネージャー)
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【クチコミ・感想】

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27.《ネタバレ》 1952年の米国テキサス州の、何もない片田舎の寂れた町。大戦後の米国は消費ブームで賑わいテキサスはオイルビジネスが活況だったにも関わらず、まるで大不況の30年代からタイムスリップしたような活気のない住民たち。中には近くの油井でひと山あてて裕福な家庭もあるけど、相対的に貧富の差が激しい。そんな町にも高校があって卒業してゆく若者がいるけど、世界一裕福な国の若人とは思えない覇気がないどんよりとした青春を送っている。 これはニューシネマ全盛期に撮られたピーター・ボクダノヴィッチの最高傑作と評価されてますが、明らかにニューシネマとは違った感性の作品だと思います。ジュークボックスやカーラジオからはハンク・ウィリアムズなどの曲が聞こえてきますが、そもそも音楽担当は起用されておらずオリジナルの劇伴音楽は皆無、『ペーパームーン』も同様でしたがこれが当時のボクダノヴィッチ・スタイルです。ジェフ・ブリッジスがティモシー・ボトムズを殴るのとラストでサム・ボトムズがトラックに轢かれて死ぬ以外は、ほんとに何も起こらないストーリーだと言えます。でもこのストーリーは、若者たちと親世代の中年組とにはっきり分かれたストーリーテリングなんだけども、両者のキャスティングと演技が絶妙なバランスを保っているのが上手い演出でもあります。いわば両者の橋渡し役的な存在だったベン・ジョンソンが急死してからはこの田舎町をかろうじて繋いでいた絆が崩れていったような気がします。若者組で唯一大人と親密だったのはコーチの妻と不倫関係だったティモシー・ボトムズも盛りのついた牝猫のようなシビル・シェパードに翻弄された挙句にかけがえのない友を失ってしまいます。最後に不倫相手のもとで許しを与えられる結末には、カタルシスはないけどほのかな光明が感じさせられました。 『アメリカン・グラフィティ』よりも一回り前の世代のお話しですけど、陽気な『アメ・グラ』と似たような題材でありながらも、対照的なテイストの映画でした。
S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2022-12-09 22:39:00)
26.《ネタバレ》 登場人物の何気ない日常生活を追っている中で、まるで一つの街が静かに消滅する断末魔の過程を抽出したかのような、実は壮絶なドラマ。吹きすさぶ風に舞う砂、およそ人通りのまったくない街並みで統一したトーンが、その容赦なさを浮かび上がらせている。それでも最初はそれなりにがやがやといろんな人がいたはずなのに、いつの間にか一人ずついなくなり、最後は気がつけば荒涼とした光景だけが残っている。その中で、若者たちにスポットを当てながら、同時に周辺の大人たちの人生を巧く絡めている周到な重層的構成が、作品の価値を高めている。●最初に見たときは、青春映画のヒロインのくせしてこのジェイシーの最悪さは一体何なんだ、と思っていたのですが、彼女はもともと、このスモールタウンには存在しえない都会の象徴だったのですね(なので、最後に「8月からは戻ってきていない」と語られている)。そう考えると、位置づけや行動原理がぴったり分かってきます。一方で、クロリス・リーチマンの中年の色気はもちろんのこと、まさにジェイシーの血筋はここからだろうと思わせる母親(エレン・バースティン)もよく見ると結構可愛いし、食堂のおばさんにすぎないアイリーン・ブレナンも魅力的に撮られているし、この辺の細部への気遣いが、作品に輝きを与えています。●最後、行くところがなくなった主人公がどこへ行き、そこで何が起こったか。このラストシーンもまた、物語の着地点として、何度見ても秀逸です。
Oliasさん [DVD(字幕)] 9点(2021-07-27 00:47:42)
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25.《ネタバレ》 夢も希望もない1950年代のテキサス。 特にストーリーもないのでダラダラ展開するのですが友人も恋人も失ったソニーが ラスト、関係を持った中年女性のルースにすがるのですが、ルースが自分を裏切ったソニーを許すというのは とても切なく思えました。
クロエさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2019-12-03 12:38:08)
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24.《ネタバレ》 50年代のテキサスが舞台。舞う砂埃。プールバーと映画館だけが娯楽という田舎。そして若者はやっぱり閉塞している。狭い共同体の中でせっせと恋情をもよおし、だけど色恋沙汰では未来は拓けない。お金持ちで美人の女の子は都会へ行くし、友人は軍隊へ。頼れる先人は死んでゆき、澄んだ魂の知的障害の子は無残な最期を迎える。膠着した現実を打破できぬまま、一人取り残されたソニーが向かうのはかつて不倫してたコーチの妻であるオバサン。なんてこった。こんなにやり切れないものか青春て。苦い苦いどこまでも。 この後アメリカはベトナム戦争を経験し、80'バブルもやってくる。ソニーはその頃どうしていただろう。 21世紀の今格差は広がり、アメリカの田舎の若者は車も持てなくなっている。繰り返す時代の流れ。71年当時に20年前の世相を描いたこの作品は全く不変の青春を見事に切り取ってみせ、少しも色褪せていない。
tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-02-16 17:57:25)(良:1票)
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23.《ネタバレ》 題名から映画に関する映画かと思ったら、アテが外れました。  青春映画としてはくっついたり離れたりで、まあありがち。親友とケンカして仲直りするというのも。大人と若者の関係というところに、青春ものとしてはひねりが加えられているようです。時代の流れの寂寥感のようなものは出ていたと思いますが、正直どこがいいのかはよくわかりませんでした。
アングロファイルさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-01-02 15:41:24)
22.《ネタバレ》 どこぞの田舎町を舞台にした人間模様が描かれていて、ストーリーらしいストーリーもないんですが、独特の映像と、赤裸々でありながら微妙な人間関係が、我々を映画に引きこんでくれます。若い人たちがいて、かつて若かった人たちがいて、何だか大してロクなこともしてなくって、田舎町ではずっと前からこういうのが続いていて今後も続いていくんだろうな、と思いつつも、どうやらそうではなくって。劇中、何人かの人物が姿を消していき、そして、決して「町の中心」という程の存在感を主張している訳ではないんだけど、映画館がひっそりと最後を迎えて、この作品も終わりを迎える。静かであるが故に引き返せない流れを、しっかりフィルムに焼き付けておこうとするかのような、そんな切なさを感じさせる映画でもあります。
鱗歌さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-10-01 12:27:06)
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21.《ネタバレ》 ジェイシー役の子がなかなか可愛らしくて、この先どうなっていくのかしらと思って見てたら 全裸プールパーティのシーンで少しずつ脱いでトップレスを披露するもんだから驚きました。 その後も素肌を見せてくれるし、1971年の作品でこれはなかなかの先進性だなと。 そしてアメリカの作品で、こんなにも空虚さ、切なさ、やり切れなさを描いた作品も私はあまり見たことがありません。 なんと言うか、村上春樹の小説の世界に近いものがあるなと思いました。
あろえりーなさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-09-12 19:01:14)
20.アメリカ南部、片田舎の退屈な日常。セックスしか頭に無いかのような描写ですが、本能に忠実な生き方には響くものがあります。映画の中の時代設定と同時期に製作されたのではないかと思わせるようなモノクロ画面が印象的でした。
ProPaceさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-09-07 21:04:41)
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19.《ネタバレ》 モノクロ画面からざらざらした砂粒が顔に当たるような苦い苦い映画でした。 アイリーン・ブレナン、ベン・ジョンソン、サム・ボトムズ皆画面に溶け込んでいましたね。
KINKINさん [DVD(字幕)] 7点(2012-03-31 21:05:01)
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18.《ネタバレ》  シビル・シェパードが最悪で、最強です。あまりにも説得力がありすぎるキャストですが、性格の悪い美少女って異性だけではなくて、同性の運命にも影響を及ぼすんですね。  あと、寂れゆく田舎町の雰囲気が好きです。 
rhforeverさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-02-07 17:51:14)
17.閑散としていて、寒々しい強風が吹き荒れている様子が、人々の心をよくあらわしている気がしました。家庭というもの存在感の薄さが印象的です。
色鉛筆さん [DVD(字幕)] 5点(2010-04-10 16:16:53)
16.テキサスの片田舎でくすぶっている若者たち。同世代との恋はうまくいかず、主人公は人妻との愛欲に走り、友人は戦争に行ってしまう。大人たちも良き時代の記憶にすがるだけで、若者たちを導くことができない。そんな心の寂しさを映したモノトーンの映像はとても切ない。
爆裂ダンゴ虫さん [ビデオ(字幕)] 8点(2010-01-08 20:23:12)
15.前半は当時のウキウキするようなヒットナンバーがちりばめられる中、若者の心のときめきや痛みが描かれるというアメリカ映画の青春群像劇の定番の見せ方とは異なった寂れた田舎町の青春群像が続きますが、作品全体を通して見ると決して楽しい映画ではないですが、それだけでは終わらない非常に奥の深さを感じさせてくれる映画でした。楽しみも無く未来もないどうしようもない寂れた田舎町の若者と彼らを取り囲む大人達のドラマとその演技も非常に見応えのある作品でした。鑑賞後は本作でオスカーを獲ることとなるベン・ジョンソン、クロリス・リーチマンをはじめとする、そんな大人達のドラマとその味わい深い演技が印象に残ります。そんな町と、その人間模様とモノクロの映像が実によく合っている作品でした。
とらやさん [DVD(字幕)] 6点(2009-12-29 15:28:28)
14.映画館があるテキサスの田舎町の弛緩した空気が後半張りつめる。小悪魔シビル・シェパードが男たちに火をつけてあるき、心もとなげなティモシー「ジョニー」ボトムズの常に前景・後景であった実弟サム・ボトムズが終盤で存在を突きつける。50年代の景色に浮かぶ70年代の粒ぞろいの役者の中でもダイナーのアイリーン・ブレナンが印象的。
レインさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2009-10-23 03:31:52)
13.前半はピンク映画と大差ありません。後半も別に心動かされることはありませんでした。
くろゆりさん [ビデオ(字幕)] 5点(2008-03-14 23:36:13)
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12.《ネタバレ》 世界の片隅で、しかも、廃れていく一方の町で、自分の人生、これでいいのかと誰しも悩む。特に青年は悩む。嫌いなんだけど愛しているから辛い。このアンビバレントな気持ちの目盛り上のどこを針が指すかで、飛び出す者、留まる者、が別れる。親の世代は、まだ、栄光のテキサス時代(劇中映画の「赤い河」の有名なヒーホーシーンが示唆している)の名残(サムがその代表)があり、留まる。彼らの世代には、もう引き留める魅力はない。最後の最後の砦、映画館も閉じた。だから、ラスト・ピクチャー・ショー。映画もその閉店の寂しい外観で終わる。一人青年が残るが、母の代役のような、彼女の元に戻る。しかし、その若さですでに、幸福がそこにはないことは知っているかのようだ。 
K-Youngさん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2008-01-21 21:53:17)(良:2票)
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11.《ネタバレ》 何もかも失ったソニーが、最後に帰って行くのが不倫相手のおばちゃん。叩き帰されると思ったら、意外にも… ああ、人を好きになるってこんな感じだったっけと、白黒の画面も手伝って懐かしい気持ちにさせられる作品でした。
カタログさん [DVD(字幕)] 7点(2007-12-29 23:29:24)
10.設定の時代は実際知らなくても、胸の裏側をこすられるように切なくどこか懐かしい。ジェフ・ブリッジスはこの映画からのファン。
mimiさん [映画館(字幕)] 7点(2007-05-08 02:09:06)
9.前半から中盤は、性欲を持て余したハイティーンの行動を、ただ追いかけただけの味のない映画だったが、後半は俄然、切ない。中でも、クロリス・リーチマンの激しくも儚い演技は胸に刺さった。
永遠さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2006-04-01 19:54:20)
8.こら ガキども。明るく健全を装った全裸プールパーティーなんてとんでもないっちゃ 即刻中止をせんかい! 楽しい事の独り占めっちゃ絶対に許せませんぜ どこでやってるんじゃ? ん?テキサスか?
3737さん [DVD(字幕)] 8点(2005-10-20 23:50:55)
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【点数情報】

Review人数 27人
平均点数 7.00点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
5311.11%
6622.22%
7829.63%
8829.63%
927.41%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.50点 Review2人
2 ストーリー評価 9.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 8.00点 Review2人
4 音楽評価 5.50点 Review2人
5 感泣評価 8.00点 Review1人
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【アカデミー賞 情報】

1971年 44回
作品賞 候補(ノミネート) 
助演男優賞ベン・ジョンソン〔男優・1918年生〕受賞 
助演男優賞ジェフ・ブリッジス候補(ノミネート) 
助演女優賞クロリス・リーチマン受賞 
助演女優賞エレン・バースティン候補(ノミネート) 
監督賞ピーター・ボグダノヴィッチ候補(ノミネート) 
撮影賞ロバート・サーティース候補(ノミネート) 
脚色賞ラリー・マクマートリー候補(ノミネート) 
脚色賞ピーター・ボグダノヴィッチ候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1971年 29回
作品賞(ドラマ部門) 候補(ノミネート) 
助演女優賞クロリス・リーチマン候補(ノミネート) 
助演女優賞エレン・バースティン候補(ノミネート) 
助演男優賞ベン・ジョンソン〔男優・1918年生〕受賞 
監督賞ピーター・ボグダノヴィッチ候補(ノミネート) 

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