《改行表示》116.《ネタバレ》 有名なのになぜか今まで見ていなかった作品。第一印象は「あらまあ・・」でしたが、なぜか翌日に再鑑賞。そしてレバーを操作する人と食卓のシーンがもう一度見たくて三日連続の鑑賞に至りました。 難解だと名高いこの作品ですが、解説サイトなどを読み漁ると意外にも伝えていること自体は非常にシンプルで分かり易いことが理解できます。見る側が各場面をきちんと判って鑑賞すればイレイザーヘッド氏が愛らしくも見えてくる。もしかしてこれって案外良い映画じゃない? 個人的には隣人とお戯れになった際のラジエター娘は理解できますが、再登場時のラジエター娘の立ち位置がイマイチ理解できませんでした。同様になぜ首が取れて消しゴム頭になるのかもイマイチ理解不能。最初と最後に出てくるレバーを操作する病んだ人も意味不明ですが、アレはなんだか悪夢を見ているようで個人的には非常に好きなシーンです。 完全に理解しているとは言い難いですが、個人的には高得点としておきます。 【アラジン2014】さん [インターネット(字幕)] 8点(2021-12-31 12:50:11) |
《改行表示》115.《ネタバレ》 よくもまぁここまで気持ち悪いシーンのオンパレードを作れるなと感心してしまうほど、気持ち悪い。 こういう気持ち悪いシーンの絵コンテをひたすた毎日書き溜めてるリンチ、まぢ変態。 一人で脚本も特撮も美術も音楽も監督もやったオナニー作品。 変態オナニープレーを見て興奮できる人と、できない人の差が、評価の分かれ目だろう。 「エレファントマン」が気に入ってリンチを知った人間だが、「イレイザーヘッド」を見ると、エレファントマンという題材を選んだのは、イレイザーヘッドで描いた”奇形”、”皮膚病”という彼好みのモチーフを、万人受けするものに昇華させて、今後の作品の製作費を手に入れるためだったのではと思ってしまう。 「エレファントマン」は人間性とか、死生観とか、偽善と善意とは…とか、考えさせられることが多く滋味深い作品だった。 しかし「イレイザーヘッド」は、ただただキモイ。 あの奇形の赤ちゃんの包帯を切って内蔵をぶちゅぶちゅ潰すシーンとか、ほんと記憶に残っちゃって、慰謝料くださいっていうレベル。 【フィンセント】さん [DVD(字幕)] 0点(2020-08-23 22:35:00) |
《改行表示》114.《ネタバレ》 心に封印した、子どもの頃の小動物を虐待した記憶を 引っ張り出すような映画。 まぁそういうのもアートの役目なのかな。 何してるんだろ、この人、何者だろ、この人、リンチのそういう演出術は もうこの頃から出てきてるね。 SFXを白黒で撮影すると、悪夢みたいな新鮮な映像になるのは、発見だった。 【トント】さん [DVD(字幕)] 6点(2019-09-13 21:00:59) |
113.《ネタバレ》 カルトと知って見た作品。でも、暗い。わからん。冗長。 【にけ】さん [映画館(字幕)] 4点(2019-01-11 21:19:44) |
112.リンチの原点であり頂点。育児に追い詰められた男の心象風景を見せ付けられているよう。未体験から引き起こされる強烈な不安、そして悪夢という原液にどっぷり浸かったような気分が味わえる、唯一無二の質感。観賞後、食欲を失くすこと間違いなし。 |
《改行表示》111.私はあまり賢くないので、ボーっと眺めていても何しているかは理解できることが、その作品に価値を見出そうとする以前に、最低限必要な要素だと思っています。 なので、この手の映画につける点数はありません。。。 【マー君】さん [DVD(字幕)] 0点(2017-01-08 11:26:22) |
《改行表示》110.《ネタバレ》 こんなに「早く終われ」と念じながら観た映画はありません。変態カントクのまさに原点かつ真骨頂。 不景気な面をした超絶クセ毛の主人公と、全編を覆う陰気この上ない画。辛気臭さ全開の婚約者家での夕食。石仏のような婆さんと半生カエル風ソテー。こんなのが序盤で、もう。 異界の赤ん坊から発せられる禍々しいパルスに毒されてゆくような、主人公の脳神経。やられてるのはこっちもなんですけど。 発疹のぶつぶつとか、ミミズ様の生き物がふとんからぼたぼた、とか内臓のズームだとか視覚的に生理的嫌悪感を抱かせるシーンばかり。加えてびっしりと嵐のようなノイズのせいで聴覚も不快だ。 とてもじゃないが、この作品の意味するところを解析できる機能は私には無い。 「圧倒されて」点のつけように困った作品はこれと「時計じかけのオレンジ」である。「オレンジ」には暴力の純度を高めていった先に、何やら美しい凝固があった。ような気がした。しかし「イレイザー」はおぞましい物を並べて突き進んでも、腐敗が進んでゆくばかりで不快度は上がっても脳は痺れなかった。単に受け手の感性の問題であろうけど。 【tottoko】さん [ビデオ(字幕)] 2点(2016-07-07 19:41:32) |
109.《ネタバレ》 レヴューの数がすごいですね。かなり好き嫌いが分かれる映画だと思います。私は好きな方です。何回観てもはっきりした意味は分かりません。正直分かりたくないです。漠然と想像できるのは、人生の変わり目(結婚、子供)に対する不安・恐怖を映像化したのかな、というくらいです。あの赤ん坊も、怪物というよりも内なる不安の具現化ともとれるのかなと思ったりしています。 【金田一耕助】さん [DVD(字幕)] 8点(2015-12-13 21:55:48) |
108.《ネタバレ》 正直なところは「う~む」な印象。かなり意味不明で理解ができないなー、というか気持ち悪い。こういうのを造っちゃうなんて、やっぱリンチさん変ですよ(笑 ほめてます) 深読みするのは苦手なので率直な感想として4点 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 4点(2015-08-18 08:34:51) |
107.《ネタバレ》 気持ち悪すぎるし、怖すぎる!映画を見ながら吐き気を催すなんて、カメラが動きまくるクソ映画を見た時以来ですよ。お話は全く意味不明ですが、個々のビジュアルがあまりにも強烈過ぎて、頭にこびりつきます。白黒映画でしか表現できない恐怖感と想像を掻き立てられるショットの釣瓶撃ちで、鑑賞後はかなりの疲労感がありました。そして音楽もまたとんでもない…。ホラー映画の終盤で流れていそうな、ノイズとも重低音とも言えるような不気味な音楽が冒頭からずーっと流れていて、とても平穏な心境で見てられません。白黒の画面と音楽だけで世界観を構築しているあたり、恐ろしいです。話が難解だとか、カルト映画の王道だからという理由でこの点数を付けているわけじゃないんです。私の場合、音楽がかなりツボに入っての点数です。 【カニばさみ】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-06-26 20:11:50) |
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《改行表示》106.《ネタバレ》 母に捨てられた赤ちゃん。望まれぬ出生。醜い体。でもあの子なりに一生懸命生きようとしている。パパが部屋を出ようとすると泣き出す赤ちゃん。動くことの出来ない赤ちゃん。生きていくために大切な衣服(包帯)を、唯一の生きるすべであるパパによって切り開かれてしまう赤ちゃん。ノイズよりも、ヒーターのなかのアイドルよりも、自分の頭が消しゴムになる悪夢よりも、この子の泣き声が痛々しい。最後の方では、泣き声が笑い声にも聞こえた。「きゃはは、ははは」、何が嬉しかったのだろう?この90分はそういった絶望的な悲しみに満たされている。すげぇ (上の文は2004年のもの。10年経って2014年もう一回観た。)ので追記。 やっぱり感想はそんなに変わらない。ただ、ラジエーターガールが、今でいう2次元美少女のようなものなんだろうなってことは新たな気付きであった。10年後また見てみようかな。 |
《改行表示》105.《ネタバレ》 気持ちの悪い人たちと不気味な画、不快な間がモノクロの映像と相まって独特の世界をつくっている。 実験的なところと未熟な青臭さが入り交じっていて、意味はよくわからない。 【afoijw】さん [DVD(字幕)] 6点(2014-03-17 03:17:50) |
104.《ネタバレ》 わー意味わからん。面白いとかくないとかそんな話じゃない。現実と妄想が入り混じっててわけわかめ。鑑賞しながら「これがリンチ映画なんよなぁ~」って思う映画。あの赤ん坊はなんなんだよ。 【悲喜こもごも】さん [ブルーレイ(字幕)] 5点(2013-08-17 01:30:35) |
103.《ネタバレ》 不気味な映画でした。意味不明だし、気持ちが悪いです。終始耳障りな音がして、不快にさせます。だけど映像は洗練されてます。どこかコミカルさもあります。うまく説明できない作品です。監督は変人だと思います。 【VNTS】さん [インターネット(字幕)] 6点(2013-04-11 19:39:44) |
《改行表示》102.多くの人がそうであるようにデヴィッド・リンチは「エレファントマン」から入りましたが、その前にこんな映画を撮っていたんですね。おそらく本作が彼の原点なのでしょう。 これは全てが心象風景なのだと思います。夢が見せる世界と考えても良い。夢の中を描いた映画は他にもあるけど、ここまで徹底してネガティブ一辺倒な作品は記憶にない。実際に生まれた赤ん坊があの姿かどうかは別にして、家族に願ってもいないモノが加わった状況に対する悲観だけを純化して映画にしたのでしょう。自分の子供を愛せない苦しみ、将来への不安、周囲からの孤立、境遇に対する怒り、そんなことをストーリーや台詞では無く、登場人物の感情描写も入れずに映像化している。映るもの全てが悲観的な感情の反映なのだと思う。 そう割り切って観ると、少しだけ分かり易くなります。上手く言えませんが、陰とか裏とか反対側だけを描いた映画という印象です。とても特異で突き抜けた部分は評価できるけど、これが面白いかどうかは話が別で、観るなら元気な時の方が良さそうです。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-02-03 03:29:53) |
《改行表示》101.決して万人受けするようなエンタテイメントではない。人を不快にさせるよう意図的に演出された、まさに悪夢のような作品。それでも作品に何となく見いってしまうのは、人間の醜い本質をついてるからだろう。それも自己的な部分が強く、実験的かつ特異な視からである。それが、一部のファンにとっては堪らないカルト作品と位置付けられる所以なのかもしれない。 ただ、自分は二度までも観たくないというのが本音である。ここまで久方ぶりに不快、欝な気分にさせられた映画は滅多にない。映像もそうだけど特にノイズにはうんざりさせられた。メジャー、商業的作品が向かない事を実証した「砂の惑星」は大好きだが、これは好きになれない。人にもお勧めできない・・・だろう。 当時、あの奇形児はどうやって撮ったのかと話題になったそうだが、今もリンチ本人以外知らないらしい。嘘かホントか、単なる都市伝説かもしれないけど、話のタネにはなる作品ですね。 【シネマブルク】さん [ブルーレイ(字幕)] 5点(2012-11-20 23:59:11) |
《改行表示》100.《ネタバレ》 非常に暗く生理的にグロテスクなカルト映画です。 精神的に暗いところを見事に形にしています。 まるで心の癌細胞です。 社会的に見てはいけないものがたくさん凝縮されてます。 その中で闇が圧倒的な力を持ってます。 閉鎖的で暗い世界観ですがそれがアートみたいに展開するので、 アンダーグラウンドなのに愉快なところもあります。 畸形児はグロテスクに生々しいですが、不思議と可愛くも見えます。 マジで生きてるみたいです。 この作品の音には迫ってくるような怖さと深さと迫力があります。 映像には質感があります。 この映画を観ていると工場の狭いところにいるか、地底の深いところにいる気持ちになります。 デイビッドリンチの「闇」の世界が最も濃く表れ、圧倒的な暗い世界が広がる素晴らしすぎる作品です。 【ゴシックヘッド】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-09-08 20:52:19) |
99.《ネタバレ》 よく難解だとか言われるけど、これってほとんどリンチ監督の実体験だよね。フィラデルフィアの陰鬱な光景とか、予期せぬ恋人の妊娠と結婚とか、若くして父親になることの不安と苦悩があのようなビジュアルを作り出したのだろう。実際リンチにはあのように見えていたのかもしれない。恋人の実家に行って相手の両親と会う時なんて、大体あんな感じだと思う(かなりカリカチュアされてはいるが)。また、男は自分で子供を産むことが出来ないから、赤ちゃんに対して潜在的な恐怖がある。リンチがここまで自分に正直に映画を作ったことに(製作に4年もかけている!)、何だかホッとさせられた。しかし、こんなカルト映画が一般の人たちの目に触れ、ここまで支持?されているのって、物凄く幸福なことだと思う。同じカルト映画の『エル・トポ』なんかと比べても、レビュー数が半端ないもの。 【フライボーイ】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-06-22 21:40:04) (良:1票) |
98.お金が無くても、否、お金が無いからこそ面白い作品が出来るということをこれでもかといわんばかりに語っている作品。それが証拠に、ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド、悪魔のいけにえ、死霊のはらわた、バッド・テイストなど、名作視されているまたは製作からかなりの年数が経った今でも根強い人気をもってる作品はどれも低予算の映画だった。A級にも、十戒やベン・ハーなど、映画史に燦然と輝く大傑作はあるが、殆どの場合は、途方も無い予算をかけて超有名な役者人をそろえ、最新の技術をふんだんに使えば内容がイマイチでもある程度の興行収入は得られる。それに引き換え、B級は金が無い。なので有名な役者も雇えない、技術もチープである。だからこそ、人々をひきつけるようなストーリーや脚本を作ろうと必死になるのである。それに確かにB級は駄作は多い。しかし、B級で肩透かしを食らうのとA級で肩透かしを食らうのでは明らかにレベルが違う。本作品も、新聞配達をしてセットで寝泊りをしながら完成させたというエピソードを聞けば低予算と一目瞭然。しかし正直な話、ここまで衝撃を受けたのも久しぶりだ。主人公の彼女の家族の異様さ、見るからに不気味な赤ん坊、精神をキリキリと引き裂かれるような不快極まりないサウンド、そして徐々に交差する悪夢と現実など、20年近く経った今でもその衝撃は一向に色あせることは無い。 【クリムゾン・キング】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-03-10 04:56:36) (良:1票) |
97.こういう悪夢ものってのは、非日常の世界に拉致されてそして日常の世界に戻ってきてヤレヤレってなるのが多いと思うんだけど、これ逆ね。日常のほうが悪夢なの。そしてラストで非日常の側に身を投げ出していってしまう。生活・暮らしそのものが悪夢だって言うんだよね。子どもに代表される鬱陶しさ。夜泣き・保護の義務、生活するってことはなんて鬱陶しいことなんだろう、というイメージを繰り返し見せつけてくる。子どもは積極的には主人公を攻めない、ただ弱々しく泣き続けるだけ、これがポイント。『エレファント・マン』でも舞台のイメージを重視していたけど、ここでも理想郷をそれで表現している。非生活の理想郷としての舞台。それと音響効果。スチームの音とか、遠くの工場の音とか、雑音がざわついている。妻がまぶたをグリグリやる音まで聞こえてくる。それとヌルヌルドロドロのイメージ。変な太ったヒルみたいのがピルンピルン動いていく。この人も好きですねえ。首から消しゴムなんて、どういう発想してるのか。コナをさっと払うとこがなんとも残酷・酷薄な感じ。全編を覆ううんざり感はハンパでなかった。D・リンチは日本ではまず『エレファント・マン』のヒューマンな監督として登場したのだが、次にこの処女作が紹介され、すぐに誤解が解けたのだった。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2011-02-22 10:16:18) |