316.《ネタバレ》 ~Mulholland Drive~実在する通りの名前らしいけど、語源や意味はわからなかった。Mulhol-land? う~ん、解ったら追記します。
劇場で観たとき、チンプンカンプンだった。
ロビーでポスターの『公式10のヒント』を見ていると、知らない女の子に話しかけられた。一緒の回を観ていたんだろう。
「…意味わかりました?」
『青い箱が出てきた辺りから、解らなくなったと思う。』
「青い鍵が出てきて、カタチが違うのも幾つか出てましたよね?」
『殺し屋の鍵とテーブルの鍵は同じように見えたけど…』しばらく話し込んだわ。
パズルのピースの、どれとどれがくっ付くかは、何となく解るんだ。
だけどピースのカタマリ同士がくっつかなくて、一枚の絵に完成しない。こんな感覚は初めてだ。
鑑賞後に謎が解けてないからスッキリ出来ないんだけど面白い。
こういうの、好きか嫌いかで言えば大好きだ。
公開から20年。今でも数年に1度はDVDを引っ張り出して観る。
『来てみたかったんだ』「…ウィンキーズに?」『この、ウィンキーズだ』この映画で最初の意味不明なシーン。
「エスプレッソ」「ナプキン」どんな味がすりゃ、あそこまでの不快感を出せるんだ?
冗談としか思えない殺し屋のピタゴラスイッチ。
穏やかなのに不気味なカウボーイ。上手くやればもう一回会うだろう。間違えたら二回会うことになる。怖い。
そして極めつけがクラブ・シレンシオ。夜中の2時過ぎに繰り広げられる幻想的な謎のステージ。ここに行ってみたい。この雰囲気が堪らなく好きだ。
DVDの特典映像でリンチ監督は「すべて作品の中で語り尽くしているので、後から解説とかはしない」と。そして「迷ったら直感を信じること」だと。
年間に見る映画の本数が減って、パソコンでネットをやるようになり、多くの考察サイトがあることを知り、見てみた。
理解は深まって謎も多く解けた。なるほど、そんな意味があったんだ!と感心した。スゴイな、みんなよく考えるよ。
でも思った。謎解きは楽しいんだけど、この映画は謎が謎のままでも、充分に楽しいんじゃないか?って。
考察サイトを観ていなかったら、今でもチンプンカンプンなまま、時々今までとは違うパズルのピースが繋がったりして、この世界を末永く楽しみ続けていたかもしれない。