134.《ネタバレ》 二十数年ぶりの再見。昔見た時は確かに面白かったんだけど、ちょっと期待しすぎたかなという印象だったのだが、久しぶりに見てみるとこれが以前よりも面白く、いかにも深作欣二監督らしい勢いのある映画になっていて純粋に見ていて楽しい。それに小夏(松坂慶子)、銀ちゃん(風間杜夫)、ヤス(平田満)の主要三人がとても魅力的で、演じる三人もすごくハマっている。銀ちゃんが妊娠した小夏をヤスに押し付けるシーンなんかこちらが考える間もなくテンポよく描かれ、少し戸惑ってしまうのも事実ではあるが、この小夏とヤスが結ばれていく過程がうまく描かれていて面白い。ヤスが身重の小夏のために大部屋俳優としていろんな現場で撮影に臨むシーンはコミカルに描かれていてつい笑ってしまうのだが、同時にきっと実際の大部屋俳優のみなさんもこういう苦労があるのだろうと思えてくる。(深作監督は大部屋俳優をとても気にかける監督だったというのを聞いたことがあるけど、だからこそ本作の監督には打ってつけだったのかもしれない。)もちろん、銀ちゃんも身勝手には見えるが、人間臭い部分をしっかり描いていて、憎めない魅力のある人物になっているのをはじめ、登場人物全員に魅力が感じられ、悪人が一人も出てこないことにも見てて気持ちよさのある映画だ。クライマックスの「新撰組」池田屋事件の撮影シーンは深作監督らしさがもっとも出たところで、劇中劇であることを忘れてしまいそうな迫力があり、目玉のヤスの階段落ちシーンを含めてすごく見ごたえがあった。(ヤスのモデルで本作にも出演している汐路章が階段落ちを演じたという片岡千恵蔵主演の東映映画「新撰組」が見てみたいなあ。)ラストのメタなカーテンコールもけっこう好きだ。でも、じゅうぶん面白い快作なのは間違いないのだが、これは原作からそうなのかもしれないが、やっぱり今見てもこのタイトルの松竹映画で舞台が東映の撮影所というのは少し違和感があり、中身的にも松竹というより東映の映画という気がして、別のタイトルで東映でやっていても良かったのではという疑問は残る。(2024年8月4日更新) 【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 7点(2024-08-23 08:33:49) |
《改行表示》133. カツドウ屋魂あふれる展開でテンポが良く、銀四郎とヤスのはじけっぷりが楽しい。小夏の愛しさ・一途な女心も花を添える。騒々しいのが玉にキズ。 人生においては一瞬であれ長期間であれ誰でも場の主役になる時がある。その意味ではひとつの人生讃歌と言える。階段落ちは見ごたえがあり劇中劇の面白さも味わった。ラストの大団円は爽快で後味が良い。主題歌もいいね。 【風小僧】さん [映画館(邦画)] 7点(2022-12-31 22:07:55) |
《改行表示》132.《ネタバレ》 「コレが、コレなモンで」ってモトはコレだったのか。 とっても勢いがあって、サクサクとスピーディな展開に目が離せない。問答無用で小夏をヤスに押し付ける銀ちゃんの無理やりさに『ちょっ、えぇ!?』ってなりつつも、何だかんだ状況を飲み込んで、2人イイ感じになって行くところが面白い。 身勝手に自分のことだけ考える銀ちゃんだけど、要所々々でみせる気の弱さとか、言葉にはしないヤスへの気持ちとか、憎めないキャラに仕上がっている。 ヤスの地元の大歓迎っぷり。事情を察知してる母の言葉。コレはコレでありなのかもなぁって思えてしまう。大部屋の苦労も笑いに変えて、ヤスがスタントに体を張るごとに増えていく小夏の快適グッズ。 最初っからデーンと構える未完成の大階段が、後の波乱を物語っている。後半シリアスになるけど、散々引っ張っての大階段落ちは大迫力。その後の大団円で一気に緊張していた空気が溶解するのもお見事。 銀ちゃんだけでなく、橘こと原田大二郎、千葉真一、志穂美悦子、真田広之といった銀幕のスターたち。 対するスターを輝かせる名もない大部屋の人々。住む世界の違うスターと大部屋。 この映画は、大部屋のヤスが一瞬だけスターになった映画にも観えるけど、そこを“チャンチャン”として、コレは映画だ!って終わらせる。 撮影所の映画だけに、最後の大合唱が生きてくる。色んな人が関わって、色んな思いがぶつかって、一本の映画が出来てるんだなぁって。コレが映画だ! 【K&K】さん [インターネット(邦画)] 8点(2022-09-17 19:25:28) (良:2票) |
《改行表示》131.《ネタバレ》 GYAOの無料動画で視聴。面白くないわけではないけど、好きかと言われると好きではない。 兄貴やら親分やらへの忠誠のなかで生きることしかできない芸能ゴロツキの破滅型の人生を、つかこうへいの在日パワーと深作欣二のヤクザパワーを掛け合わせながら、ひたすら力業で押し切ってる感じで、最終的には安っぽいメロドラマの域を出ない。 つかこうへいの戯曲が、当初の予定とはちがって、松竹ではなく東映の話になってしまったらしいのだけど、なぜ『銀ちゃんのこと』というタイトルのまま東映で映画化しなかったのかが理解できない。まあ、そんなタイトルじゃヒットしなかったのかもしれないけれど。 和田誠のデザインしたタイトルをバックに「蒲田行進曲」を歌ってみたものの、実際には松竹蒲田とは何の関係もないし、桑田佳祐のお洒落な歌を挿入してみたものの、実際には湘南とは何の関係もないし、どこまでいっても東映京都の芸能ゴロの話だというところに不可解なモヤモヤが残ってしまう。 【まいか】さん [インターネット(邦画)] 7点(2022-08-18 21:23:09) |
《改行表示》130.《ネタバレ》 勢いが命!とゆーか、だからまァ~確かにコテコテにおバカな映画ですよね(そもそも、池田屋にはなんであんなバカみたいな梯子段があんのですかね?)。加えて、実に格好の悪い人たちの映画でもあります(地味に往生際もだいぶん悪かったりで)。人気?俳優の腰巾着で、腹ボテの女を厄介払いに押し付けられても文句のひとつも言えやしない…でも、少し考えると、事情はあれどもその女には実際に惚れてはいるのだから(かつ人間的にはその女性は間違いなく人生を共にする価値のある人なのだから)ソコら辺はグッと飲み込んで受け入れる…てのも、銀ちゃんだって恩人は恩人なのだからソコはバカになって恩返しに一肌脱ぐ…てのも、頭がイイとは言えませんケドも実にとても格好好いコトだとも思うのですよね(=これぞ「漢気」)。ただバカなのはまあ困りますケド、イザって時に「バカに為れる」てのは、人間としては最上位に大事なコトだとも(ずっと前から)心に留めているコトではあります。格好付けてる(orアレコレ損得を考え込んでる)暇があったら、飛び出せ!と言われてる様な気もしますですね(今年はそーいう年にしたいですね)。 今作では松坂慶子だけは、徹底的に美しい・格好好い・善なる存在として描かれている様に思います。ルックスのレベルが(なんか)桁違いに高いコトも相まって、ちょっと神々しい…とすら感じるとゆーか。その意味でもまた、どこかお得感のある映画です。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(邦画)] 9点(2022-01-02 00:35:14) |
《改行表示》129.《ネタバレ》 全体的にガチャガチャと騒々しく、疲れる映画。 決して好きにはなれない。 仕事の為に死ぬなんぞ馬鹿げている。 結果的には死ななかったかもしれないが、パトカーを待機させてまでやるべきではない。 馬鹿な行為だ。 死ぬのが怖かろうと、奥さんに暴力を振るってはいけない。 死ぬ覚悟なら、しのごの言ってないで、潔くさっさと撮影に入るべし。 もたもたするな! 【にじばぶ】さん [インターネット(邦画)] 1点(2021-06-30 01:04:57) |
《改行表示》128.《ネタバレ》 制作年代のせいか、世界観やキャラクター達がどんくさくて好かん。新選組のほうが、ずっとモダンで新鮮だっての。 ※松坂慶子、AV女優にでもなれや。 |
127.《ネタバレ》 松坂慶子がセクシーだった時の映画。おっぱい見れます。ある意味、暑苦しいコメディ。風間杜夫の出世作。ギラギラしています。 【にけ】さん [映画館(邦画)] 8点(2019-01-04 22:27:08) |
《改行表示》126.前半はよかったけどなあ。 後半は、なんだこの茶番。 【MARTEL1906】さん [インターネット(邦画)] 3点(2018-10-19 05:59:20) |
【へまち】さん [DVD(邦画)] 8点(2017-12-01 23:56:44) |
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124.松坂慶子がきれいすぎて、あとのことはもうどうでもいい。 |
123.物語として良く出来ているし、舞台となった撮影所の、ドタバタ エピソードがとても面白い..決してコメディではないし、シリアスなところは、ちゃんと真面目に創ってある..笑いあり、涙あり..風間杜夫 と 平田満 のハマリ具合が実にすばらしい~ 「銀ちゃ~ん」 て泣く ヤス がイイんですよね~ 松坂慶子 も好演..今に思えば、低迷していた日本映画の中で、突如現れた名作! 当時大ヒットしたのも納得..今でも十分堪能出来ると思います... 【コナンが一番】さん [地上波(邦画)] 8点(2015-03-14 17:48:36) |
《改行表示》122.《ネタバレ》 深作欣二の最高傑作は「軍旗はためく下に」や「代理戦争」「暴走パニック 大激突」辺りだと思うが、この映画も初めて深作ワールドを味わった思い出深い作品だ。 映画ではなく「映画」を劇中で演じるシステムの人情劇。 「嘘の世界をいかに本物に魅せる」かが堪能できる。 冒頭の“夜”を創り、幕末の志士達が殺し合う戦場を再現する場面。 舞台の上を駆けるようにノビノビと演技する俳優陣。 日本映画の斜陽化が顕著と言われた時代だったらしいが、登場人物たちの顔つきを見ているとそんな暗いイメージが湧いて来ない。役者魂とやらが全力で伝わって来る。 軽妙なリズムに合わせて青春、性交、ヴァイオレンスにストーリーを進めるやり方は流石。 ピカピカの汚しも何も無い衣装に身を包む主役、 ボロを被りながらも、主役を盛り上げようと必死に食らいつく脇役やモブ。 そこにスポットを当て対比させる話が面白い。 ジェームズ・ディーンをDisりにかかるシーン。さすが深作怖いもの知らず(褒めてる)。 「人一人殺すぞ~!」と子供のように眼をキラキラ輝かせる監督。 この映画の時代設定は、日本映画が黄金期だった1950年代~60年代だろうか? この頃はこういう事サラッと言える監督がいっぱいいたんだろうなあ・・・。 そして命懸けの「階段落ち」。 それを実際にやり遂げた俳優の伝説を元に作られたそうだ。 それをやれば生きるか死ぬか。だけど女房食わせるためなら死んでやらあ!そんな覚悟が伝わる迫真の演技! ちょっと気合の入りすぎた雄叫びも多々あるが、そこが「これ映画だから!」と全力で唄うこの映画の魅力であろう。 だって「仁義なき戦い」の監督だし。 「マジに受け取ってんじゃねーよバーカ!」と監督が問いかけているような気がする。 【すかあふえいす】さん [DVD(邦画)] 9点(2014-12-20 22:05:30) |
121.《ネタバレ》 最後の撮影にヤスが臨むシークエンス、完全にこれはヤクザの下っ端が単身で殴り込みに行くノリの作り方ではないの。そのたった1つのシーンに作品の全部を持っていく仰々しい執念深さに脱帽です。俳優陣のわざとらしいテンションの高さには少々辟易しましたが、そうでもしないと、わずか2分間の登場でとてつもなく格好良かった志穂美悦子に食われちゃうもんな・・・。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-10-29 01:19:42) |
120.《ネタバレ》 時代劇「新撰組」撮影秘話を笑いと涙で賑やかに表現した80年代邦画の代表作。主演の若き松坂慶子が歌う主題歌は高校野球などに使われてあまりにも有名。「池田屋階段オチ」は命を張ったまさに一世一代の大仕事。派手な演出でムチャクチャな事もやってますが、古き良き時代のニッポンを写し出した快作。 【獅子-平常心】さん [DVD(邦画)] 7点(2014-05-25 22:26:57) |
119.ウチの子供たち(小学生と幼稚園児)が、この作品、やたら好きなんですけどね。一体、何考えてんですかね。本作、いかにも“舞台”なんです、と言わんばかりに、オーバーな演技が目立ってしまうのですが、これはきっと、舞台ならではの役者の熱っぽさを、映画にそのまま、取り入れようとしたものでしょう。“役者バカ”を描いた作品なのだから。これに呼応して、映画の描写もまた負けじとコミカルでオーバーな演出となっていて、滑稽でどこか哀しいバカ騒ぎ。何よりも魅力なのはやはり、登場人物たちの愚かしいまでの一途さ、ひたむきさ、ですね。物語の中心にいる3人もさることながら、蟹江敬三監督や清川虹子ママの存在も、負けず劣らず忘れ難い。みな一途、素敵なまでにバカ。それにしても、蒲田行進曲、なのに東映京都。なのにやっぱり松竹。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2014-04-23 23:05:32) |
118.好きですよ。ラストもあれはあれで呆気にとられて好きです。ヤスの「これがこれなもんで」は名言w 松坂慶子さんの美しさはピークでしょうかね、綺麗ったら。 【movie海馬】さん [映画館(邦画)] 8点(2013-09-19 15:33:22) |
117.《ネタバレ》 過去に何回か観ているけど、途中からだったりのツギハギ鑑賞だったので、冒頭だけ見直そうと思ったら引き込まれて全部観てしまいました。今さら言うまでもないけどなんともエネルギッシュな作品ですね。これほどまでのパワーが伝わってくる作品も珍しいですよね。 【ないとれいん】さん [地上波(邦画)] 8点(2013-05-22 11:47:54) (良:1票) |
《改行表示》116.松坂慶子の全盛期で、そのいい女っぷりにグッとくる。 作品においてヒロインの占める割合は当然ながら大きい。 銀四郎とヤスに愛されるに足る魅力がないと成立しない話だが、松坂慶子には十分その魅力があった。 銀四郎ほど身勝手な男は虫唾が走るが、そんな男に惹かれる小夏にもじれったい思い。 舞台のようなセリフ回しとハイテンションが、あのラストにつながってなんとなくスッキリ。 ちょっと臭いところもあるけれど、作品全体に勢いがあってパワーで押し切られた感じ。 【飛鳥】さん [ビデオ(邦画)] 8点(2013-02-05 20:04:53) |
《改行表示》115.《ネタバレ》 観るたびに複雑な気持ちになる。 ヤスや銀ちゃんを非難するのは簡単やけど、やっぱだれしもこんな気持ち抱いたことはあるのでは。 いいか悪いかは別として。 つかこうへいは日本の底の底の土着の心が描きたかったんだろうなぁ~。 ベタな人情モノとはかなり趣が違う。 それをギャグだか本気だか分からないけど、とりあえずすごい勢いで撮った深作監督がすげぇ。 たまに映画撮影の素晴らしさを描いた映画って文句で宣伝してたり、優良映画に指定されてたりするけど大きな間違い。 オチはアレなんでそんな深刻ぶることもないのかもしれませんが。 【CBパークビュー】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-10-12 17:52:02) |