《改行表示》68.ユダヤ人迫害だとか、反戦映画ってのはわかる。 話としては淡々として、冗長さを感じる。 娯楽映画に漬かりすぎたのか、良さがよくわからなかった。 【愛野弾丸】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2021-06-30 20:12:23) |
《改行表示》67.《ネタバレ》 この作品は、あの大戦のホロコーストに関心があるかどうかで、 見る人それぞれに評価も分かれてくるかと思う。 当時12歳のルイ・マル監督が幼少時代に経験した出来事を描いた自伝的映画。 この作品では主人公が疎開先のカトリックの寄宿学校に向かうところから始まり、学校で知り合った友がナチスに連行される場面までを描いている。 ゲシュタポが摘発に訪れるその瞬間まで、 戦時下でありながらも学園内にはごく普通の日常の生活があった。 平和なはずの学校にまで忍び込んでくるナチス=戦争の恐怖と愚かしさ。 それを極力BGMを用いずに終始淡々と、しかししっかりと、この作品は描いている。 さよならと言い残すこともなく去っていったユダヤ人のボネ。 生徒を保健室のベッドで寝かせ、自分は戸棚に隠れ、 生徒を残して自分はひとり姿を消した男性教師。 「これが戦争さ」と吐き捨てるようにつぶやく用務員の少年。 ユダヤの子を匿い、最終的に命を奪われた神父。 いつだって戦争を起こすのは人間で、またその戦争が 人間を狂わせるのだということを改めて考えさせられる。 そしてあの少年が、静かに連行される場面、 初回も、2度目でも、彼のその後の運命を思うと 見るたびに涙がにじみ出る。 その後のラストのあの場面。 ユダヤの子とともに、逮捕され連行されていく校長先生。 「さよなら ジャン神父さん」 子供たちのその声に、校長として 「さよなら子供たち」と最後の言葉をかける。 連行される者達に、近寄ることも、抱き合うことも許されない。 唯一できることは互いに、別れの言葉を投げかけるのみであった。 同じ人間同士であるはずの彼らを分け隔てた、 捕われる側と傍観する側が対比する場の描写が、あまりにも悲しい。 【☆Tiffany☆】さん [地上波(字幕)] 9点(2018-05-24 17:37:57) (良:3票) |
66.数あるユダヤ人迫害を題材にした映画の中では、それほど感情を動かされるものではなかった。 【noji】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2016-03-28 00:23:30) |
65.《ネタバレ》 中盤過ぎまで、特にどうということもない生徒同士の日常会話と日常生活が延々と繰り返されているだけにしか見えず、たいへん眠く感じました。ラストの容赦なさがもたらすインパクトだけで作品としての価値を保っているような・・・。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 5点(2015-07-22 01:07:10) |
《改行表示》64.《ネタバレ》 ルイ・マルの自伝的要素がこもった傑作。 この映画は、銃弾を1発も撃つことなく戦争の悲劇を伝える。 電車、駅、別れの挨拶を交わす母と子。クリスマス休暇を終えて寄宿学校に戻っていく子供の姿から、この映画は始まる。 学校では、人々の合唱が校内を包む。 寝静まる前のベッド、子供たちは新しい生徒への“挨拶”も忘れない。 窓の外で睨みを効かす軍人が、戦争を静かに物語る。 竹馬での遊び、空襲警報が続く中も防空壕で勉強を続ける熱心な教師。爆撃音が遠くで響く様子が怖い。 ピアノのレッスンでは、美しい女性が優しく教えてくれる。 空襲が続こうとも、ピアノの音色は度々響き渡る。 時々出入りする若い軍人たちもまた、寄宿生と年齢が少ししか違わない“子供”たちでもあるのだ。 森の中でのおにごっこは、まるで戦場を行くように描写される。今軍人として殺しあっている兵士もまた、彼らの様に遊びまわる子供時代があっただろう。 フランソワ・トリュフォーの「あこがれ」でも、そんな事をふと思ってしまうシーンがあった。 おにごっこの果て、洞窟の中に隠された探し物。 不安定な足場、徐々に暗くなる空の色が不安を煽る。 仲間と再会し一安心したのも束の間、薄暗い森の中には猪以上の獣も潜んでいるだろう。 そんな獣のように眼光を光らせる軍人に助けられるシーンは面白い。 食事の席で軍人たちが交わすやり取りが怖い。戦争はまだ終わらない。 劇中で流される「チャップリンの移民」でゲラゲラ笑う子供たち。俺もついツラれて笑ってしまう。 ピアノのカップルも口付けを交わす。 少年たちは戦争もなんのそので友情を深めていたが、その平和な日々は突然終わりを迎えてしまう。 ユダヤ人というだけで“別れ”なければならない悲しさ。 神父たちが「さよなら子供たち」と言い、壁の向こうに消えていくシーンが忘れられない。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2015-04-22 09:22:52) |
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62.ルイ・マルの自伝的作品だそうで・・・。やるせないですね、これは。ナチ映画は色々ありますが、これは、かなり私的にはキツかったです。少年たちのささやかな楽しみのある日常が一転する、その描写が、なんというかもの凄く切れ味鋭い刃物でいきなりバッサリ切られたみたいな(そんな経験もちろんないけど)感じで・・・。厳しい印象ばかりだった校長が、その厳しさ故に、自分の信念に基づいた行動を暴かれるという皮肉。去り際にボネが振り返るシーンは、涙も出ません。、、、あぁ、どんな言葉も薄っぺらくしか思えない。ルイ・マルがこれを撮るために監督業に就いたというのも納得の作品でした。 【すねこすり】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-02-16 01:04:13) |
61.《ネタバレ》 とても抑えめな演出が、少しずつ、しかし確実に迫ってくる当時の状況の緊迫感を伝えていますね。基本的にはまだまだみんな子ども。そりゃー喧嘩もすればおねしょもする。しかしそんな友情も戦争にあっさり引き裂かれる。最後の別れのシーンは悲しいね。とても切ない物語でゴザイマシタ 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-01-31 09:07:58) |
《改行表示》60.《ネタバレ》 ある映画サイトの紹介で、「新入生がユダヤ人」とか「悲劇の結末」とかを見てしまった後での鑑賞だったので、あまり驚きはしなかった…何も知らずに見たかった、残念。 理由なく迫害されるユダヤ人と、人より身体的に不自由という理由があり迫害されるジョセフ…ジョセフ自身は不当な扱いから守ってもらえないのに、ユダヤ人は保護する学校、そんな環境に彼が不満を抱いても不思議ではない。解雇というきっかけがあったから、その不満が表面に出ただけで。難しい問題だなぁ。 人間の「優しさ」の難しさを感じた。優しさは、偽善と紙一重。 ラストシーンの少年のまなざしが印象的であった。 |
《改行表示》59.《ネタバレ》 ルイ・マルが、表現者として、また、その時代を体験した者の義務としておそらく心の傷を抉るような思いで撮ったであろう作品。ルイ・マルの筆致は実に淡々と、日記をつけるように日常を語る。好きな本の話をしたり、相手の家庭に興味を持ったり、ケンカもしながら友情を育むカンタンとボネが微笑ましい。その日常を突如として切り裂く戦争の爪、静かに筆記具を片付けて従容としてゲシュタポに従うボネ。チャップリンの映画に笑い、ピアノが上手で博識で、つややかな頬の少年を待ち受ける苛烈な運命を思うと、胸が潰れそうだ。 【tottoko】さん [映画館(字幕)] 9点(2013-07-14 00:53:44) (良:1票) |
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《改行表示》58.「シンドラーのリスト」や「アンネの日記」などユダヤ人を扱った映画は数多くあれど、これはこれでまた良い。ルイ・マル監督の思いが込められたすばらしい作品だと思う。映画は途中までは学園ものかと思わせるほどの、微笑ましい日常生活が続くが、ドイツ占領軍のユダヤ人狩りは少しずつ迫ってくる。そしてひとつの密告から急展開に。 監督自身の少年時代の忘れられないできごとが基になっているため、とても説得力があるように思う。連行されるユダヤ人らを見送るラストシーンは、私自身も忘れることができない。なおピアノ演奏されるシューベルトの「楽興の時」第2番は、この映画に実によく合っていて、これまた心に深く刻まれる。 【ESPERANZA】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-05-28 08:45:17) |
57.淡々としすぎてラストまで盛り上がりの欠ける作品。なのでラストが思ったほど悲壮感がない。もうちょっと起伏の激しいエピソードが随所に欲しかった。 【とま】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-02-03 13:18:24) |
《改行表示》56.いい映画だなぁ。 夢と冒険、ファンタジー溢れたドラマチックなベタ映画もいいけど、胸をチクリと刺すようなセンスのあるドラマにはなかなかお目にかかれない。 二人の主役のうち、いつも寂しそうな顔をしているユダヤ系の少年が印象的だったが、本作は彼らの交流を淡々と描きながらも、さりげない反戦のメッセージとともに静かな感動と余韻を残してくれる。 いっさいのセリフを排したラストの絵は、彼らの小さな世界で、彼らなりに人生経験を積んでいるんだな、という思いがひしひしと伝わってきた。 言葉など必要ない。映像だけでも、十分心情を表現できる。 久しぶりに映画らしい映画を観たな、という満足感を与えてくれた作品だった。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 8点(2012-12-24 20:50:30) |
《改行表示》55.悪い映画ではないけれど、むしろ良質な作品だとは思いますが、もしシナリオ段階でハリウッドや日本映画界に持ち込まれたら、全面書き直しになっていたことでしょう。あまりにも描き方が平坦で、微妙で、観る側に“読解力”を強いるから。「古文」の授業で短歌や俳句の解釈をやらされているような感覚です。 けっして米日の映画が優れていると思っているわけではありません。要は「文化の違い」かなと。それはちょうど、あの竹馬の妙な乗り方を見て感じた違和感と重なります。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-09-02 02:44:07) |
54.子どもたちの顔と名前が一致するあたりから、引き込まれる。最後の落とし方も、ルイ・マルらしい。子どもたちの顔と名前が一致したところで、もう一度最初から見たいと思う映画だが、実際見るかというと、そこまでではない。 【みんな嫌い】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-03-09 06:59:11) |
《改行表示》53.《ネタバレ》 終盤まで起伏が全くないので好き嫌いが分かれる作品だが、ドキュメンタリーとしてみれば過剰な演出がないと言えるが、個人的には客観的に感情移入できる描写がなかったたのが惜しい。 同じ子供からの視点で描いた『イノセントボイス~12歳の戦場~』と違い、日常を中心に見せている。最後の最後に監督の実体験を基にしたトラウマとも言うべきナレーションが印象に残る。結局のところ、最後のシーンにおける状況や大人から子供への台詞がタイトルの全てである。 【シバラク・オバマ】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-12-25 15:06:06) |
《改行表示》52.《ネタバレ》 子供たちの無邪気な日常に、大人たちの世界が理不尽さ残酷さと共に侵食していく様を、淡々としたタッチでありながら無駄の無い演出で描いている作品です。 ナチスドイツ占領下のフランスの人々の動きも、親独・反独がいろんな事情で入り混じっていて切なかったですね。まあ生きていくための選択ですから今の感覚で批難はできませんが・・・・・・。 【TM】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2011-07-31 10:59:19) |
《改行表示》51.《ネタバレ》 正直に言ってしまうと、この映画のような起伏のないストーリーというのが苦手で、少なくとも上映時間のラスト20~15分くらいの間に盛り上げ所がある映画でないと観終わってからの充実感がほとんどなくなってしまいます。 ラストがこの映画の主題であるだけに、少年たちのストーリーの中に余計に興味を引くような出来事を入れてしまうと、かえってラストが引き立たなくなってしまうために、このような変化のないストーリーになってしまったと推測できるので、まぁこれはただ単に自分とは相性が悪かっただけだと諦めることにします。 そんな中でも興味を引いたのが、宿舎でみんなが寝静まったときの真っ暗なシーンなのですが、静寂が部屋全体を包む時のあの独特の緊張感が良い味を出していたと思います。 遊んでいる時も食事の時も腕白さ全開の子供たちが唯一静かになる瞬間がその時なわけで、普通に考えて何の出来事も起こりそうにない瞬間を敢えて撮るのが逆に不気味で、実際に、ユダヤの子が蝋燭を立てて祈りを捧げている(?)シーンがあり、それ以降は何かが起こるんじゃないかとドキドキして観てしまいました。 【もっつぁれら】さん [映画館(字幕)] 6点(2011-01-29 18:05:42) |
50.なかなかお目にかかれませんよね あちこち時間をかけて探してもなかなか見つからない 買うとしたなら中古市場でもウゲゲな値段になってるし、それに某ツタヤディスカスのDVD宅配レンタル在庫はたったの一枚しかないというのに、一位予約希望者が今では40名越えなんですよね これではラチあかない だから必死で探しましたさ 福岡県内を。でも置いてない見つからない何でないんだ だめじゃん福岡って諦めかけた時、幸いにも見つけてしまったんですよね ツタヤ老司店で。ありがとうツタヤ ナイス老司店 ナイス自分。観れてよかった 長年のまだ見ぬ恋人的存在だったんですよね さよなら子供たち。 残念ながらレンタル物件なんで手元には残らないんですが、7日間のあいだで十分3回観ました 堪能出来ました。 見方としては一度目フルに流して(子供たちの名前はどれが誰なんやら案外わからないまんま) 二度目は字幕が読めるスピードで中盤まで早送り(正直、前半部分の展開はかなりだるいんで早送りしてしまったのも致し方ないとは思ってる)。そして、子供たちの顔と名前、登場人物、出来事、結末を全て分かりきった上で観直した三度目、 一度目二度目を見終えた時以上に切なくてやるせない思いが沸々と増していた。それと同時に考え込むべき要素が増えていた。そんな自分的見方を参考に申し上げておきたいんですが、これ、一度流す程度に観ただけでは満足出来ませんよ 例え途中のだるい展開を早送りするなりしたとしても とにかく子供たちの顔と名前を一致させてから観る事により、もっと意味がわかってきます 悲しさが増します。 よって、せめて一度以上の鑑賞される事をお勧めしてみたいんですが、余計なお世話になってしまいましょうか どうもすみませんでした。 【3737】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-08-02 22:47:54) |
49.《ネタバレ》 ルイ・マル監督自身の心の叫びのようなものがひしひしと伝わってくる。監督自らの幼かった頃の体験、戦争が親友を引き裂く。子供にとっては戦争なんて、大人達の、また国の身勝手さの前には何もすることが出来ないという叫びが静かに訴えかける作品になっている。二人の少年の友情と別れ、けして、大げさに叫んだり、わめいたりもしない。戦争映画ではあるけど、派手なアクションシーンもない。ラストのジュリアンとボネの別れのシーン、手を振るジュリアンに対して、それをただ眼で追うようにして、別れをする場面の悲しさ、お互い、もっともっと好きなことを語ったり、遊びたかったに違いない。だからこそ余計に心に染みる別れの刹那さ、言葉を交わすことなく別れてしまう二人の心に残るであろう、悲しみ、大人には解らない子供心の刹那さ、色んな意味でこの映画における戦争というものの許せなさ、校長先生の「さよなら子供たち」という言葉が子供たちの心に忘れたくても忘れられない言葉として、一生残るであろう!タイトルの「さよなら子供たち」何とも悲しく切ない子供たちの別れの映画として、ルイ・マル監督の映画の中でも監督自身が忘れられないと言っているそんな作品であって、また監督がチャップリンが好きなんだなあ!あの皆でチャップリンの映画を楽しそうに観ている場面が出てくるのを観るとそう思わずにはいられなくなるし、悲しい映画の中で唯一、楽しい場面であって、あれは戦争中であっても、映画ぐらいは楽しい映画を!何か一つぐらい皆で楽しみたい。という願いが込められているように感じずにはいられなくなります。ルイ・マル監督作品の中で最も好きな、面白い映画は「死刑台のエレベーター」だとすると、最も悲しくてやりきれない怒りが感じられる作品がこの映画です。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2010-06-05 19:57:51) (良:2票) |