11.《ネタバレ》 最初はちょっとすかしてるくらいで珍しくちょっと「好青年」してるなーとか思ってたらとんでもない、後半にいくにつれてどんどんボロが出て挙句トリプルブッキング!男の目線から見ても「お前なんなんんだよ!」とか言いたくなりますが、とにかくマルゴのキュートさと自然の美しさで夏の暑さあに浮かされたような、なんか帳消しになる感じの映画でした(笑) 【クリムゾン・キング】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-08-29 00:07:35) |
《改行表示》10.《ネタバレ》 3人の女性の性格、水着の印象通りでしたね。このフニャフニャなガスパール君に、獰猛な肉食系のソレーヌやレナの相手は無理でしょう(笑) どうにか会話が成り立つマルゴなら多少の望み有ですが、そもそも彼が「モテる」こと自体に違和感を覚えました。 夏のバカンスに若い男女が登場・・・とくれば、いかにもな恋愛ドラマを連想しますが、そこはロメール映画、何か起きるわけでもなく、その代わり「あー、その気持ち、メチャわかるわー!」的な、今も昔も変わらない、若い男女特有のめんどくさい恋愛心理を巧みに表現してくれています。 最後、立て続けに鳴る電話、レナとソレーヌからのお誘い、さあ彼はどちらを選ぶのかと思ったら、選んだのはレコーダーって・・・これには大笑い! でもあの状況ではベストチョイスかも。マルゴに事情を説明して、レナとソレーヌに告げられた時間前に宿を発つ。優柔不断な彼にしては大正解な判断だったと思います。・・・というより、行き詰まった彼の前に「逃げる」という選択肢が突然現れたので、思わず飛びついた、そんな印象でしたね。 長い人生の中で一度は訪れるモテ期。経験ある人ならガスパール君に対してきっとこう思ったはず。「もっとうまくやれ」と(笑)。 【ramo】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2022-06-27 00:58:37) |
《改行表示》9.《ネタバレ》 これぞロメール翁の真骨頂と言いましょうか、よくこんな‶何も起こらないひと月”の話を‶人間を描く”それだけで引っ張って描けるなあ。 ロメール映画はいつでもどの作品でも画が素晴らしく美しい。本作は南仏の碧と紺の二層に分かれた海を背景に、陽射しと容姿端麗な若い男女ですもん。ああ眩しい。 画ヅラは美しいけれど展開している人間模様は少しばかりこじれた(こじれそうな)男女関係。撮り方を間違えたら安っぽい寸劇に堕ちそうな題材です。ロメールはいつもそうだけどさ。 優柔不断な男と彼を振り回す3人の女の子たち。彼女らは皆強気で積極的。フランスの女子ってあんなにガンガン行くのかしら。ガスパールときたらまあ、「どれも選べないわ」とばかり気弱っぽく体の前で腕を組んでああだこうだと理屈を並べる。マルゴにも言われてたけど、恵まれすぎじゃないですかお兄さん。 ロメールの凄いところは若い未熟な恋愛の模様を、今掬い取ってきたばかりのように新鮮な感性で見せること。迷っていじけてこだわって、自意識も強烈。ガスパールのような経験は実際にはなくとも、「たしかにあの頃はこんな感じ」と思い起こさせる力があります。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2022-06-03 00:17:39) (良:1票) |
8.《ネタバレ》 映像の美しさは素晴らしいし、展開も途中までは良かったんですけど、結局煮え切らない主人公に尻すぼみしました。これはこれで一つの表現だと思うんですけど、もっと面白く出来たんじゃないかとどうしても思ってしまいます。島に行ってセックスして欲しかった。 【なす】さん [映画館(字幕)] 7点(2017-06-13 00:15:27) |
7.「モテキ」が来た一匹狼が、3人の女性の中でフラフラしてしまう。この状況、よく分かる。でもこの男の主人公、魅力は無いよね。結局、3人のうち、誰も「彼女」にならないんじゃない?マルゴはあれだけの美人だから、男がほうっておかないでしょう。夏のバカンスでの恋は長続きしないんじゃないですか?それにしてもエリックロメールの話って素敵ですね。色んな恋愛のパターンを描いて、どれも面白い。いずれエリックロメールのDVDボックスは全部揃えたい。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2010-04-05 20:52:38) |
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6.《ネタバレ》 この人の映画は見ていてごく自然に口もとがほころんできて、その気分が好きだな。どう見てもかわいいマルゴから声をかけられても、最初のうちのガスパールはレナのことしか頭にないから焦点を結ばない。お互いに恋人を待っている男女がえんえんと日を待ちつつ、毎日一緒に過ごす。この前半の設定が最高で、つまり口もとがほころぶいい感じ。ソレーヌが絡んできてややこしくなり、さらに不意にレナが訪れ、後半はこのややこしさのコメディになっていく。これはこれで楽しい。優柔不断のゆえによりややこしい状況を選んでしまう男。でもこれは結局ガスパールがマルゴを発見する話と見ていいんだろうな。代役がいつのまにか主役になっていた、って。恋の報告をする相手のほうが大事になっていく、恋のおかしさ。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2009-07-15 11:59:29) |
5.《ネタバレ》 人間観察。本人でも気付かないくらいの微かな心情の移ろいを映画一本全てを使って映し出し、伝える。フェリーニと根本の美学は同じで、一人の人間の全てを誠実にフィルムに焼き付ける。ロメール自身が人に悩み、人について考え、葛藤していなければとても作れない。ロメール自身の投影とも言えるだろう。・・・「僕は愛されなければ、愛すことができない」。存在を強く認めてくれることこそが彼にとっての愛。主導権を握りたいという気持ちも強く持っているのに、愛すため(愛されるため)に下手になり、その過程を愛と錯覚する。だから一人の女を選ぶなんてことできない。けして女たらしでもナルシストでもない。彼はいつだって受け身。合気道みたいなもん。自分に対してのアクションがなければ何もできないから集団行動も無理。距離を保ち続ける女、音楽を受け入れる女、全てを理解してくれようとする女。皆に魅かれ、彼の立場から言えば、翻弄され続けるその姿は愚かしくもあり、彼の独特の腕組み姿は可愛らしく、可笑しく、切なく、優しい。 ロメールの映画は言語的と評される。それはけして台詞の多寡によってではなく、それは例えば『裁かるゝジャンヌ』のように、見た目の言語性を超越した精神性への言及と捉えられなければばならない。より刮目すべきは台詞ではなく彼の腕組み姿なのだと念を押しておきたい。・・・最後に一つだけ、正直言って合気道のことよく知りません。よく知らないくせに合気道乱用すんじゃねーよ、とか言われたら困るので一応言っときます。ごめん。合気道。まじごめん。 【stroheim】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2007-07-25 10:47:46) (良:1票) |
4.《ネタバレ》 ロメール・四季の物語の中ではやっぱこれが一番好きかな。唯一男が主人公の物語。けっこう男前なんだけどキープ君タイプ。バカンスとして割り切っちゃえばいいところを割り切れない。正直なんだけど信念が無い。3人の女に振り回されているようで結局振り回されているのは女のほう。器用で不器用。なんやかんやがあって、そのオチかよ!ってなオチも納得の人間描写。海で始まり海で終わる。けっきょく何も起こらない夏。ロメールのいつもの映画のように何も起こらない。でもちょっとうらやましい夏。若い人の感性をここまで繊細に描ききれるロメールっていったい何歳? 【R&A】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-10-12 15:07:41) |
3.《ネタバレ》 もう何十回観たかわからないくらい大好きな映画。エリック・ロメールのなかでベスト3に確実に入る映画です。ガスパール(メルビル・プポー)がもうどうしようもないダメ男なんだけど、すごくキュートで、ソレーヌといっしょに車に乗っているところを見つけられたときのおどおどした顔がたまらん。しかもマルゴ(アマンダ・ラングレ)は鬼みたいな顔で睨んでるしねぇ。でもこの二人の会話が(ほとんど歩きっぱなしで会話会話の連続)いかにもフランス的でおもしろい。女性3人が3人とも怒って走り出し、ガスパールは必死で追いかける。それにしても性格(ほんと悪いよ)も容姿も一番劣っているはずのマルゴがとても魅力的なのです。歩き方や話し方、雰囲気…わたしがガスパールなら迷わず彼女ですね。ロメール映画ではいつものことだけれど、エンディングが秀逸。 【はちかつぎひめ】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-09-22 09:00:02) |
2.よっ!ダメ男!!主人公のだめっぷりは超リアルです。あっちの女、こっちの女にふらふらしちゃってさ・・・。でも自分の感情に素直に行動してくれているおかげで愛の本質がちょっと見えてくる。主人公が浅はかなおかげで見てる側の思考がひろがる。バカンスの映画なんで流れはたりーなーって思うかもしれませんがフランスっぽくおしゃれだし秀作ではないでしょうか。ラストが好きです。 |
1.さすがフランスの若者。とても恋愛に多感ですねぇ。でもちょっと罪ですよ。こんなにフラフラしちゃって。 【あろえりーな】さん 6点(2004-08-26 03:12:57) |