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《改行表示》25.《ネタバレ》 あたたかな家族の描き方で子ども達が力強く躍動する「運動靴と赤い金魚」のマジディ監督作。 前半は良かったのですが・・・。力強く生きる盲目の少年と優しいおばあちゃんと姉、可愛い妹。イラン映画といえば乾いた風景のイメージが強いですが、緑豊かな森と花が咲きほこる草原、水量の豊かな川が流れている本作の一家が住む土地の風景が綺麗でした。 しかし後半は厳しい作品でしたね。少年が同じ境遇にある木工職人の元に預けられるのですが、ここで少年が厳しい境遇を乗り越え新たな生きる希望を見出す等の特筆すべき展開は無く、結末もどう解釈すべきでしょうか。こういう場合僕はいい方に解釈したいのですが、そうではないんですよね。 父も息子もそれぞれの神への思いが挿入されていますが、イスラムの世界では神は絶対的な存在というイメージがあっただけに、特に父が神に対し思いを爆発させるところは意外に感じられました。 【とらや】さん [映画館(字幕)] 6点(2012-07-15 15:07:30) |
《改行表示》24.《ネタバレ》 テロップに声だけで始まるオープニングは、これは視覚の無い者の物語だと思わせるものであり、作中でも音をよくとらえ、風や水などでモハマド少年が体感しているであろう感覚をしっかりと見せてくれます。…しかしながら、目の見えない者の心の目で見た世界を映し出すのは土台無理な話で、少年の頭に描いている世界を描出しているとは言い難いです。ということで、やっぱりこれは少年を見守る視点からの作品であり、例えば少年が気付くはずのない〝物陰から覗く父親〟の登場のさせ方などが非常に巧みで、観客に不吉さを予感させるものであり、物語にズンズンと引き込まれてしまいます。 個人的には、モハマドたちが授業で点字をうつ姿がとってもパワフルで感動的だと思いますが、「運動靴と赤い金魚」とは違った、あのラストのスローモーションの使い方はあまり上手くいってないように思います。ああいう場面は一気に見せてほしいです(それは父親に一瞬たりとも躊躇してほしくなかったと思ったからかもしれませんが)。 【ミスター・グレイ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2009-06-15 18:35:47) |
23.《ネタバレ》 実は僕はあのラストの意味がよく分からなかった。生き返ったのか、神に召されたのか?でもあのお父さんが再婚の事で嫌らしい人間になってたことに気づいたのは良かったですね。妹の女の子たちが可愛すぎ。さぞかし、綺麗な奥さんだったんでしょうね。そこが納得いかない。あと、川に投げ出された馬さんは、どうなったんでしょう?撮影の時はどうしたんだろう? 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2008-03-12 21:52:22) |
22.緑の木々に囲まれ色とりどりの花に満たされ川のせせらぎが聞こえるイランの大自然は、今までのイランの荒涼としたイメージを完全に覆した。イスラームに限定されずすべての人々に共通する道徳律を示してくれる心地よくてとても美しい映画だと思う。 【こまごま】さん [地上波(字幕)] 9点(2006-12-26 10:36:34) |
21.《ネタバレ》 「運動靴と赤い金魚」のような小さな感動を求める映画ではなく、生の厳しさ、残酷さを訴えかけられる作品。最後の物悲しさは何ともやるせない。天に召されるという言葉を聞くといつもこの映画と「汚れなき悪戯」を思い出す。子供の立場で観ると「むごい親だなあ」と思うけど、父親の立場で観ると判らないでもないような不思議な感覚に陥る。しかし双方の感情を決して観る側に押し付けないマジッド・マジディって本当に実力のある凄い監督さんだなあと痛感しました。 |
《改行表示》20.モハマドの寂しさに涙し、おばあちゃんの愛に感動しました。 前半の丹念な描写が素晴らしかった。 後半はどんどんお話が進んで。 ラストはこういう展開になるとは・・ 自分に覚悟が無かっただけに、映画が終わった時は置いてけぼりにされた感じを受けました。 【たんぽぽ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2006-03-28 21:52:11) |
19.《ネタバレ》 ネタばれっす(注!)。最後ですが・・・触れるまで僕は神様を探すと言ってたんで・・・手に光が宿った イコール 召された・・・その手が動いている、神に触れたと・・・悲しすぎますかね。難しいですね。 【ジマイマ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-01-19 13:22:29) |
18.自分は特に得るものがなかった。期待してたんだけれどもね、まぁこんなものかな?という感じ。 【miso】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2005-12-05 20:58:15) |
17.《ネタバレ》 同じイランの監督でも、盲目の少年の「聴覚」に視点を置いたのが「サイレンス」なら、本作はあくまでも「視覚」にこだわる。それを端的に表しているのが、全くイメージしていなかったイランという国の田園風景の美しさ。溢れる光、色とりどりの花々、瑞々しい緑…。主人公の少年が決して見ることの出来ないそんな自然の美しさを、映画はこれ見よがしに、そして残酷に映し出す。美を創造したのも神ならば、それを取り上げたのも神。ラストの奇跡も救いにはならず、あの世でしか報われない少年が悲しく、この世の無情が切ない。「運動靴と赤い金魚」同様、何故この作品にノスタルジーを感じるのかと言えば、これまたほんの数十年前までの日本の姿だからです。私は少し瞽女さんを思い出しました、6点献上。 【sayzin】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-10-26 00:01:26) (良:1票) |
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16.《ネタバレ》 素晴らしい、ここまで素朴で美しい感性を持った監督がいるなんて。日本人も見習うべし!問題はお金じゃないでしょうに。手で物を見て、音で世界を感じる。「雛か」と気付いた時にはもう既に上手いなぁと思わされている。「世の中は不公平だ」なんて言っている場合じゃありません、この映画を観て久しぶりに神様を信じたくなりました(先生良いこと言うなぁ)。それにしてもこの監督って前作『運動靴と赤い金魚』と言い、クライマックスにハリウッド映画顔負けの一大スペクタクルを持ってくるのが好きみたいですね。スローモーションの多用により緊張感が引き立ちます。内容的には同国の監督マフマルバフの『サイレンス』と被りますが、個人的には断然こちらの方が好みです。 【かんたーた】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-06-06 19:35:35) |
15.舞台がイランじゃなかったら果たしてここまで胸を突かれたか?第四世界と呼ばれる後発発展途上国の映画には、ほとばしるノスタルジーを感じてどうしても視線が甘くなる自分がいる。 【mimi】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-04-12 20:43:23) |
14.おばあちゃんや盲目の子供など素人だというが素晴らしい演技で驚く。予告編を見ただけで涙がとまらず劇場では見られなかった。父の事情もあって家から離れなくてはならない少年が必死で父に訴えるところは涙なしには見られない。これまでイランがこんなに自然が豊かで美しい国だと知らなかった。風習や暮らしとか遠い国の知らないことを映画は教えてくれる。海まで流され死んだかと思われた少年を抱いて号泣する父、でも一筋の希望が見えるラストに救いがあって見た後はジーンとくる。 【キリコ】さん 8点(2004-09-03 17:11:07) |
13.人生の残酷さを、押し付けがましくなく、大袈裟ではなく、変な意図もなく、ただただ滲み出るように淡々と描けるのは、イラン映画など発展途上国の映画の特権でしょう。次々と押し寄せる不幸や不遇にも、変な演出やあざとさを感じない。そこには感動の押し売りも安易なお涙頂戴物語もない。映画自体が実に自然で、むしろこれはイランでは現実的過ぎるくらい現実的なことなのだろう、とすら思う。欧米の映画もいいけれど、こういう映画はやはり絶対的に観なければいけないですよ。人の根っこのことですから。 【ひのと】さん 7点(2004-07-17 22:58:57) |
《改行表示》12.《ネタバレ》 この監督の映画は忘れられないよなぁ。イラン=砂漠ってイメージがあっただけにあの鮮やかな大自然、特に花畑が心に残った。 素人だからこそできる、素晴らしい笑顔。女の子二人のあの可愛さは反則やで! ラストは確かに唐突だが…みなさんはどう解釈したんでしょう? 僕はおばあちゃんが助けてくれたように思えて仕方がないんですが…。 【ふくちゃん】さん 8点(2004-06-15 19:15:36) |
11.イランにもこんなに美しい場所があったんですね、知らなかったです。モハマドが聴覚や触覚を働かして必死に何かを感じようとする姿がとても印象的だった。ただラストがちょっと唐突すぎな感じが…。でもこの監督の作り出す空気感や雰囲気はとても好き。 |
10.非常に感覚(視覚・聴覚・触覚)に訴えてくる作品です。冒頭の、主人公の少年が小鳥の雛を助けるシーン(ここで彼の性格や、どのように世界を捉えているかがわかる)や、色鮮やかな農村の風景、また時折強調される鳥の声に加え、父親に海へ連れてこられた少年が足の裏で波にさらわれる砂を感じる所なんか、かなり良かったです。出演者はほぼ素人ばかりということですが、父親にせよ、祖母にせよ、皆味わいがあります(特に主人公の姉妹が可愛い!丘陵を駆けて行く所なんか、ちょっと「ミツバチのささやき」を彷彿とさせました)。それと、イランにあんなに美しい農村があったというのが驚きでした。恥ずかしながら、「中東=砂漠」という先入観があったもので・・・。行ってみたいなあ、イラン。 【ぐるぐる】さん 8点(2004-01-28 21:39:51) |
9.終生忘れないだろう映画のひとつ。映像と音というものがこれほど美しいものかと、とてつもない衝撃を受けた作品。カットと音のコラボレーションも見事だけど、物語内容とカットの編集センス、演出力にはもう脱帽。役者さんも実にリアリティに溢れ、観終わった後は思考が停止してしまったという佳作。子役が非常に自然で、そしてうまく、あまりにもせつない。大工さんのもとで泣く姿にはブワっときた。誉めても誉めたりないくらい誉めたい。 【DeVante】さん 9点(2003-12-11 04:44:56) |
8.素人さんが演じていただけに、かなりリアリティを感じました。神の存在を感じさせるラストも自分的には良かったです。ただ、中盤で少し「緩んだ」雰囲気があったのが惜しかった。 【wood】さん 6点(2003-11-30 15:08:56) |
7.監督は映画作製にあたり1年間盲学校に取材を続けただけあって盲の子供を取り巻く問題がリアル、どこの国もそうそう変わらないというのが解る。濁流のシーンなど迫力があるし主人公の男の子も良いだけにお涙頂戴のラストはいただけない。賞を意識しすぎ。 【ジェリービーン】さん 6点(2003-02-17 02:27:48) |