7.《ネタバレ》 みなさんのあまりに低い評価には驚きます。当時映画館で観たときには「乱調の美」に魅了されました。いまさらいうまでもなくDVDで観るのは映画の「内容」を正確に「知る」には適しているでしょうが、映画を「体験する」のにはほど遠いですから、ロングヴァージョンとかのDVDを私はこれからも観ることはないでしょう。 【ひと3】さん [映画館(邦画)] 9点(2011-03-16 18:04:06) |
6.216分のロングバージョンを鑑賞・・辛かった。退屈だった。疲れた。大杉栄の生きた明治時代と1970年当時の現代を交互に描いているが思いっきり乖離してるように見える。特に現代の描写は何?良く言えば当時、先進的な実験映像とでも言えるのでしょうが、まるで意味が分からないし、面白くもない。他でも書かれている通り大杉栄と女達の描写に絞るべきだった。大杉栄達の描写はとにかく冗長・・有名な刺傷事件では小一時間、刺すのか?刺したのか?やっぱり刺してない?と迷宮に入ったようなシーンはキツかった。やたら小難しいセリフを終始垂れ流して、途中から『ハッ勝手にしろ!』と何度も停止ボタンを押そうかと思った。でも細川俊之の大杉栄の存在感は素晴らしいし、モノクロの映像は美しい、音楽も心に残る秀逸なものではあった。ただこれが名作と評価されてるのは理解出来ないなぁ・・1970年当時を生きた人達ならこの映画の登場人物やシーンに共感を覚えるのかもしれないけど私には無理なようです。 【まりん】さん [DVD(邦画)] 3点(2008-11-02 19:12:08) |
《改行表示》5.アートなだけで、面白くもないし、感動もしないし、心も洗われないし、共感もできないし、なんも得られない作品。 ATG作品ってのは、得てしてこんなもん。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(邦画)] 1点(2008-10-04 01:34:39) |
4.DVDがロングバージョンで収録されてると知らなかった。すぐに借りて見た。216分。6の3乗! 前半の方に記憶にないシーンが多かった気がするが、公開版より49分(7の2乗!)も増えている感じはなかった。野枝が大杉の家を訪れ妻と会う傘のシーンの陶酔はそのままだし、日蔭茶屋事件の緊張の充実も変わらず味わえる。そして全体としての評価に戸惑うのも、スクリーンで見たときと同じ。大正篇は重厚な悲劇としてほとんど完璧に出来上がっていると思う。自由を望みつつも嫉妬に囚われてしまうというモチーフは、単なる痴話を越えた大きなテーマだ。でも多分そういった悲劇として閉じてしまわないために、現代篇がくっついてるんだろう。この映画今回で3回見ているが、この現代篇をどう見ていいのか分からない。フリーラヴの昔と今の対比とか、持続する革命の困難とか、理屈は浮かぶが、どうにも面白くない。一柳慧の音楽が、流麗なメロディに、バキッとかガガガなんて雑音が混ざる仕掛けになってて、おそらくこの映画の大正と現代との対比にもなってるんだと思うんだけど、この雑音ほどの効果が現代篇にあっただろうか(こういう音楽の使い方は、数年後、篠田正浩の『沈黙』で武満徹もやった、あっちは西洋と東洋のぶつかり合い)。その時代の先鋭的なポーズは、時代が終わるとただの滑稽な気取りにしか見えない。かえって現代篇で一番興味深いのは、新宿副都心開発中の姿が見られる記録としてだろう。もっともそれも、カラー・普通の露出で見られる梶芽衣子の『野良猫ロック』のほうがいいのだが。というわけでこの映画を見ると、大正篇だけだったらなあ、という気持ちにどうしてもなってしまうのだ。閉じた悲劇を完璧に作るのだって、現代的な意味はあったと思う。 【なんのかんの】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-03-10 12:24:29) |
3.《ネタバレ》 難解にして実に手強い作品。細川俊之演じる大杉栄は社会運動家。岡田茉莉子演じる伊藤野枝は女性解放運動家。二人は1923年、関東大震災後まもなく憲兵に連れ去られ、惨殺される(甘粕事件)。この歴史的事実を核に、二人を巡る人間の愛憎を描いている。良い点;(1)撮影。モノクロ作品だが、光の使い方、構図、どのシーンもまるでスチール写真であるかのように、考えられ、作り込まれている。これが吉田喜重作品が高く評価される一つの理由だと思う。(2)細川俊之の存在感。彼の演技が、作品を一本筋の通ったものとしている。悪い点;(1)二重構造。現代の若者が過去を検証する形で話が展開する。ねらったものだろうが、これが奇異にして珍妙。現代編を無くし、大杉・伊藤にエピソードを絞り、描くべきだった。(2)タイトルに偽りあり;秀逸なタイトルだと思うが、エロスも虐殺もしっかり描かれていないので肩すかしを食らう。大杉・伊藤の情事すら描写無し。関東大震災、連行・取り調べも映像はなく、実に消化不良だ。総じて、観念的セリフの飛び交う前衛的舞台劇を映画で見せられた感じで、監督の意図がまことに伝わりづらい。3時間半にわたるロングバージョンの鑑賞には多大なエネルギーが必要だった。 【ジャッカルの目】さん [DVD(邦画)] 4点(2007-12-22 14:28:14) |
2.和風ヌーベルバーグ的な狙いなんでしょうか?訳わかんねえ。大杉栄が生きた時代や彼の思想を学生運動盛んな頃の若者あたりとかぶせ、2つの時空を巧く?見せているのかな。絵的には好きな部分もあったんですが、話自体が無理やり難解にして、狙い道理、手淫的映画にしているのがバカバカしい。 【亜流派 十五郎】さん 1点(2004-11-30 19:21:08) |
《改行表示》1.日本の監督は、志し高く思想も高邁なのに、作る映画はつまらない、という人が多すぎ。本作も、欲張りすぎてからまわり、の感あり。タイトルはかっこいいんだけどねえ・・。 【おばちゃん】さん 5点(2004-04-17 21:25:40) |