89.《ネタバレ》 女ガンマンのシャロン・ストーンがキレイでカッコいい。
劇画タッチの西部劇なのでリアリティの欠片もないが、キャラが個性的。
早撃ち大会はまるで天下一武道会、ゲームかマンガみたいなノリだ。
頭を銃弾が貫通してウソみたいな風穴が開いたり、派手に一回転して吹っ飛んだり、やられっぷりもチープそのもの。
そんなB級テイスト漂う作品なのに、思わぬ豪華キャストの競演を楽しめる。
ジーン・ハックマン、ラッセル・クロウ、ディカプリオ、脇役にゲイリー・シニーズも。
もっとも、クロウとディカプリオは有名になる前だから成立したのかも。
エレンは食事のテーブルの下で父親の仇であるへロッドに隠し持っていた銃を向けるが、結局果たせない。
エレンの思惑を見透かしたへロッドの威圧感とライターを銃に見せかけたフェイクに制された形。
ここはへロッドの凄みを感じさせるシーンだった。
へロッドの無慈悲な冷酷さはいたるところで感じられるが、極めつけは政府軍に撃たれた傷の手当てもし匿って助けてくれた神父を、相棒のコートに殺させたこと。
コートはその贖罪で牧師になったのに、へロッドに罪の意識は微塵もない。
少女だったエレンは、父の首吊りの縄を撃てば助かると持ちかけられ、誤って父を射殺している。
悲嘆に暮れる少女を尻目に、ヘロッドはゲームを楽しんだかのように笑って去っていく。
それだけやってりゃ復讐の対象にもなろうというもの。
ヘロッドは父親に認められたい一心で決闘に臨むキッドも射殺した。
ただ、この時だけは悪党へロッドにも親子の情がうかがえた。
ストーリーはなんてことないが、キャラの魅力でもっている作品。
特に、敵役のジーン・ハックマンの存在が大きかった。
シャロン・ストーンとラッセル・クロウのラブシーンがカットされていたのは残念。