《改行表示》159.《ネタバレ》 金管楽器を演奏する者としていつかちゃんと観ておかなければ、と思いつつやっと(!)観ました。 まず感心したのは本当に吹いてるように見えること。音を当てている奏者が上手すぎる、というかいかにも別録りの「完成品感」があるのが難ではあるが、吹く演技はできている。(運指については自分が知らない調性管や替え指を使っていると思えばよろしい) 『トレインスポッティング』と同じ年のこの映画でのユアン・マクレガーはまだ明らかに演技が下手。なのにスターの輝きがある。なのにまったく普通の若者感。相方(?)のタラ・フィッツジェラルドが妙に上手い演技なので若干のちぐはぐ感はある。 この映画は音楽と社会問題をブラック・コメディの雰囲気に包んでスポーツ映画的サクセス・ストーリーに仕立ててあるので、観終わって何を語ればいいのかいまいち分からないところがある。社会の変化に対する政治の役割を考えさせられたりもするが・・・ 音楽映画としての見た場合の最大の問題は、クライマックスであるロッシーニを練習する場面がまっったく出てこないところ。個人練習とか単なる音出しとかも(映像では)ない。とにかく「練習」という、アマチュアバンドに必須な要素が足りない。その他の演奏も音を外すところ以外はすべて完成品の別撮りなので、なんなの、この人たち全員天才集団なの?という感じになる。それが「大会で優勝して大逆転」というスポーツ映画的カタルシスをもの足りないものにしてしまっている気がする。 全体としてみれば、重さも軽さも派手さも地味さも丁寧さも適当さも全てにバランスが取れた良い映画で、ヒットするのはわかる。ただ自分のように表現の意味や置きどころを探してしまう人間にはどうも咀嚼しきれないところがある。ただ、良い映画だ。音楽というか演奏が良いしね。そして金管楽器やブラスバンドの魅力を世界に知らしめた功績は計り知れない。 【tubird】さん [DVD(字幕)] 7点(2022-04-12 21:17:08) |
158.本日は薄曇り、時々日が差しますって感じの映画 【miso】さん [地上波(吹替)] 4点(2017-06-28 02:27:52) |
《改行表示》157.音楽モノは、それだけで興味深く観てしまう。 炭鉱問題と絡めるのはどうかと思ったが、最後の演説は短いが心に響く。彼らの未来がどうなるかは不安だが、人生はこういった瞬間にあるのかもしれない。 【simple】さん [地上波(吹替)] 6点(2016-06-06 00:21:02) |
《改行表示》156.「天使にラブソングを2」の大人版ですね。「天使にラブソングを2」より比重的に人間ドラマ>音楽、といった印象です。 炭鉱閉鎖を軸に据えながらも、オヤジ達の哀愁・今にも無くなりそうな夢への情熱・現実との葛藤という三位一体を静かにしっとりと、しかし熱く描いた良作かと思います。 【53羽の孔雀】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-08-01 05:06:40) |
《改行表示》155.《ネタバレ》 炭鉱閉鎖と曇天と先行きの見えない状況と。 閉塞感のある中に響きわたる音楽がいい。 こういう音楽映画は大体BGMから良いので耳に心地よい。 そしておじさんが頑張る映画も好きだ。 みんなで一つのものをつくり上げる映画も。 苦しい状況が切なくて、音楽ひとつで何も変わらないという意見もわかる。 だけど何かが少しでも変わる、と信じたい、希望を描いた作品。 【えこー】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2015-03-01 17:51:28) |
154.《ネタバレ》 産業の転換期における負の部分をストレートに描いており、いかにもイギリス映画らしい雰囲気ですね。実直ながら堅実なキャスティングは英国の国民性が表れてるかも、とか思ったりして。まぁしかしユアン・マクレガー若いな~。思っていたものよりシリアスで重い内容だったかな?ひねりは少ないが直球勝負な良い映画だとオモイマスハイ 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2015-02-03 15:30:09) |
《改行表示》153.この手の作品は邦画なら主人公を女子高生にするんでしょうけど、冒頭から汚らしいおっさんのシャワーシーンとか見せられて停止ボタンを押しそうになった。 直ぐに綺麗な女優さんが登場したので停止ボタンは回避されたけど、基本はおっさん中心の物語でしたね。 もうちょっとコメディ色の強い作品を想像してたけど、意外とシリアスな暗い話だったので驚いた。 ジョン・レノンを殺してサッチャーを生かした神への冒涜とか、閉鎖ありきの組合交渉とか、風刺の効いた作風は好みでしたけどね。 炭鉱の閉鎖は当時としては深刻な社会問題だったんでしょうけど、その後のイギリス経済の復活を知ってるだけに複雑な後味の作品となっている。 時代の転換期における炭鉱閉鎖は仕方のないことで、サッチャーを生かした神の判断は正しかったということを予言した作品なのかも知れないと思ったら、なんだか+1点したくなった。 【もとや】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-01-14 16:22:40) |
152.炭鉱閉鎖問題が背景にある、実話に着想を得て作られたそうですが、サッチャリズムで英国病を克服していく過程での副作用が身近に感じられる映画でした。変な自尊心にとらわれず分相応に過ごしていれば餓死することなど殆ど考えられない今の世の中で、改めて個人の価値観を考えてみたくなる映画です。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-09-12 18:35:32) |
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《改行表示》150.《ネタバレ》 全くの予備知識無しで見てしまったために、ダニー(ピート・ポスルスウェイト)が自分勝手に見えて仕方が無かったです。 息子のフィルとその家族が経済的に生活もままならないくらいまで苦境に立たされているにも関わらず、ブラスバンドの話ばかり。自分の要望ばかりを主張するその姿に我慢なりません。あまりにも自己中心的な父親に、まるで感情移入できないのです。もちろん、この映画の見方そのものが間違っていたのには後から気付きましたが、それが見ていたときの正直な感想です。 また、タイトルの「ブラス!」からもっとエンターテイメント性に富んだ青春ものを勝手にイメージしていたのも間違いでした。ですが、そういった爽やかなイメージを連想させてしまうパッケージのほうにだって問題があると思うんです。 大事な問題が何一つ解決しないまま、素晴らしい演奏と力強い演説で無理矢理話を締めくくられてしまったので、見終わったあと何となく消化不良気味になります。「実話」だからと言ってしまえばそれまでですが、実話だってことを知らずに見ちゃったのです。ですので、本当に映画としての感想を述べさせていただくなら、娯楽性にしろドラマ性にしろ、どっちつかずの作品だとしか言えません。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 4点(2014-04-12 04:57:14) |
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《改行表示》149.《ネタバレ》 非常に腹立たしい映画。炭坑の閉鎖問題そっちのけ、バンドのことばかり言っていた指揮者が、最後に「音楽がなんになる」となって金賞も返上してしまう。真剣に音楽と向き合った人なら、苦しい時にも音楽は心の慰めとなること(仲間と演奏するならなおさら)を知っているはず。こんな極端な宗旨替えはおよそ考えられません。結局、炭坑問題とか政治を批判するためだけに音楽を利用したという感じ。その批判にしても、結局イギリス国内の問題に留まっていて、音楽というグローバルな要素に対して狭い。だから音楽の利用のしかたがせこく映ってしまいます。イギリス人ならともかく、日本人である私には他人事にしか思えず、高みから「ああ、可哀相だね」と無責任に同情する気にすらなりません。日本ではの炭坑は完全に過去のものですし。人物描写にしろ最後のダニーの演説にしろ、あまりにも浅くて単純すぎます。 ついでながら、個人的に「ダニー・ボーイ」っていう題名は好きじゃないんですね。この曲はやはり「ロンドンデリー・エア」でしょう。この映画ではグレインジャーの編曲が使われていますから、正確には"Irish Tune from County Derry"とすべきなんでしょうけど。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2013-09-26 22:41:06) |
《改行表示》148.《ネタバレ》 ユアンが脱いでない(笑)鉄の女をこんなに歪みを産んでいたのですね、悲しい物語ですが演奏シーンが見事。その後のことを考えると絶望的に切ないです。 【HRM36】さん [DVD(字幕)] 6点(2013-09-25 16:10:06) |
147.イギリスはこういう労働者階級の味わいのあるドラマ作りが上手いですね。もう少し盛り上がりがあると良かったです。 【noji】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-08-04 15:35:38) |
《改行表示》146.《ネタバレ》 閉鎖に反対する炭鉱夫たちも早期退職なら退職金割り増しという経営陣の切り崩しで分裂状態。 今日こそ退団と決意していた男二人が、若くて美人のグロリアの入部でコロッと決意を翻すのは男の性か。 その下心をグロリアに会っただけであっさり見抜く妻二人の会話がユーモラスでおもしろい。 経営陣の派遣したグロリアは、実話の脚色なのかは知らないが、単調になりがちなストーリーに波紋を呼ぶアイテムとして機能している。 結局、経営陣の目論見が成功して閉鎖が決定、グロリアの報告書など最初から参考にするつもりなどなかったことも明らかに。 経営陣の不誠実さに会社とぶつかって辞めるとか、いかにも王道の青春ものの展開。 経営側が悪としてわかりやすく描かれ、内容は予定調和的でシンプル。 そうした路線が好きなら、安心して楽しめる作品。 フィルにとっては借金で家を失い、炭鉱閉鎖で家族からも見放され、敬愛する父は肺を侵されて末期症状と、踏んだり蹴ったりの八方塞がり。 教会で子供たちを前に何もしてくれない神への怒りをぶちまけるシーンは、その絶望感が胸に迫る。 コンテスト優勝後のダニーの演説は、メッセージ性が強すぎてかえって心に響かなかった嫌いがある。 ストーリーは捻りもなく最後まで予想通りだけれど、実話に基づいている強みでそれなりの感動はあった。 【飛鳥】さん [ビデオ(吹替)] 6点(2013-07-02 22:19:48) |
145.《ネタバレ》 閉鎖されようとするイギリスの小さな炭鉱町に所属する楽団が見事全国制覇してハッピーエンド、ひねりのないわかりやすい優等生的作品。クラシック名曲の競演、美しい音色の“必殺仕事人”英国版。 【獅子-平常心】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2013-06-26 20:47:12) |
144.最後のダニーの演説、胸を打たれました。最後が威風堂々で終わるのも、これからの彼らの未来は暗いだけではない、希望が持てると感じられました。ユアンマクレガーが、若くてかわいいです。やっぱり音楽っていいなと素直に感じられる作品です。 【はちまろ】さん [DVD(吹替)] 9点(2013-06-17 16:49:38) |
143.《ネタバレ》 病院での演奏シーンやラストの力強い指揮者は「炭鉱死すとも魂は死なず」みたいな感じで少し感動しました。でも、途中でラストの展開が見えてしまったり、あちこちに雑な演出が有ったのが残念。 【山椒の実】さん [地上波(吹替)] 5点(2013-06-16 20:47:21) |
142.《ネタバレ》 優等生映画というか王道というか予定調和というか…。とにかく先が見えすぎちゃっててあまり面白くなかった。だいたいNHK-BSの放送で観たけど、番組詳細のところにあらすじではなく結果が書いてあるんだもんなー。「イギリスの名門ブラスバンドの実話を基に、炭坑町のブラスバンドが存続の危機を乗り越えコンクール優勝の栄光をつかむまでを描いた感動作」って、これじゃあ…。音楽については詳しくないけど、初めてグロリアがやってきた日の演奏が一番良かったと思う。90年代中頃のイギリス、特に廃れた炭坑町の湿っぽさと、ピート・ポスルスウェイトをはじめとした俳優陣は味わい深さがあって良い。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2013-06-09 11:02:46) |
【ホットチョコレート】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-06-04 23:04:19) |
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