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ウォー・マシーン:戦争は話術だ!

[ウォーマシーンセンジョウハワジュツダ]
War Machine
2017年上映時間:121分
平均点:8.00 / 10(Review 2人) (点数分布表示)
ドラマコメディ戦争もの配信もの
新規登録(2017-05-30)【ザ・チャンバラ】さん
タイトル情報更新(2023-03-28)【TOSHI】さん
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監督デヴィッド・ミショッド
キャストブラッド・ピット(男優)グレン・マクマホン大将
エモリー・コーエン(男優)ウィリー・ダン
トファー・グレイス(男優)マット・リトル
アンソニー・マイケル・ホール(男優)グレッグ・パルバー
ウィル・ポールター〔男優〕(男優)リッキー・オルテガ
アラン・ラック(男優)パット・マッキノン
ラキース・スタンフィールド(男優)ビリー・コール伍長
グリフィン・ダン(男優)レイ・カヌッチ
ベン・キングズレー(男優)ハーミド・カルザイ元アフガニスタン大統領
メグ・ティリー(女優)ジーニー・マクマホン
スクート・マクネイリー(男優)ショーン・カレン
キック・ガリー(男優)トム・ハワード
ジャン=ピエール・ロリ(男優)ピエール・ギタウ
ティルダ・スウィントン(女優)ドイツの政治家
ジョシュ・スチュワート(男優)ディック・ノース
ラッセル・クロウ(男優)ボブ(ノンクレジット)
堀内賢雄グレン・マクマホン大将(日本語吹き替え版)
小松史法マット・リトル(日本語吹き替え版)
加藤亮夫(日本語吹き替え版)
脚本デヴィッド・ミショッド
音楽ニック・ケイヴ
ウォーレン・エリス
撮影ダリウス・ウォルスキー〔撮影〕
製作イアン・ブライス
ブラッド・ピット
製作総指揮ジェームズ・W・スコッチドポール
制作東北新社(日本語吹き替え版)
配給ネットフリックス
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2.《ネタバレ》 2009年、対テロから始まったはずの戦争がいつしか目的を見失い、もはや泥沼化していたアフガニスタン。事態を打開するためにアメリカ政府が送り込んだのは、イラクでの極秘作戦を成功させたグレン・マクマーン陸軍大将だった。絶対的な自信と正義感に溢れる彼は、自らを信奉する部下たちとともに戦争を早期に終結させるためにあらゆる手を尽くすのだが……。実話を基に、アメリカの対テロ戦争の内幕を皮肉たっぷりに描いた政治ドラマ。正義感に燃え、必要とあれば本国政府との対立も辞さない男気溢れる陸軍大将を演じるのは人気俳優ブラッド・ピット、他に一癖も二癖もあるアフガニスタンのカルザイ大統領を名優ベン・キングズレーが怪演しております。ともすれば地味で退屈なお話になりそうな題材なのに、全編に渡ってシニカルな笑いを散りばめたことで最後までなかなか興味深く観ることが出来ました。テロ撲滅から始まった正義の戦争なのに、いつしかそれは文明の対立へと変貌を遂げ、いつまで経っても出口が見えない泥沼へと引きずり込まれたアメリカの実情を巧く突いている。特に、正義感から出発したはずの主人公の陸軍大将がいつしか、女性ジャーナリストの素朴な正論にうまく反論できなくなるシーンは象徴的。終始軽いノリで描きながら、けっこう深いテーマをも扱った作品に仕上がっていたんじゃないでしょうか。欲を言えば、もう少しブラックな笑いがあっても良かったんじゃないかな。コメディとしてはちょっと突き抜け方が足りない気がしなくもない。とはいえ、実際に戦場で戦う兵士と体面ばかり気にする政府、そのはざまで振り回される指揮官のジレンマをスラップスティックに描くことに成功している。うん、なかなか面白かった。7点!
かたゆきさん [インターネット(字幕)] 7点(2020-07-01 00:18:13)
《改行表示》
1.主人公の米軍エリート大将は、ストイックな男。 毎朝の11kmのランニングを欠かさず、食事は一日一回、4時間しか眠らない。 劇中何度も描写される彼の絶妙に滑稽なランニングフォームが可笑しい。 そこには、この「戦争についての映画」におけるシニカルな悪意が凝縮されているように思えた。  さて、この映画は、「戦争映画」だろうか。 勿論、「9・11」に端を発した「アフガニスタン紛争」の“現場”を描いている以上、風刺とコメディがふんだんに盛り込まれてはいるが、「戦争映画」だと認識することが正しかろう。 しかし、この映画の作り手は、描かれていることが「戦争」であるということを絶妙なさじ加減で終始ぼかし続ける。  冒頭、国際空港の便所で用を足した後、意気揚々と闊歩し、「勝ちに行くぞ!」と兵士たちに発破をかける主人公の陸軍大将の姿は、まるでやる気のないスポーツチームを率いる少々間の抜けたコーチのようだ。 その後駐留地を目の当たりにした大将は、「ここの連中は戦争だということを忘れている」と嘆く。 それは米軍の兵士に限ったことではない。連合諸国の兵士は勿論、大使をはじめとする米国政府の面々も、現地のアフガニスタン兵や国家元首すら、それが「戦争」であることの意識が希薄になっている……ように見える。  それでも熱い大将は、あらゆる場所で「熱弁」をふるう。 この「戦争」の意味と価値を、各所で、兵士、政治家、民衆、記者、様々な人に説いて回る。 どの場面でも、大将の演説はとても情熱的だ。 劇中、ティルダ・スウィントン演じるドイツ人議員の指摘にも含まれていたように、「大将は善い人」だと思う。この人物が本当に信念をもって任務に臨んでいることは誰の目にも明らかだ。  しかし、悲しきかな彼の言葉に、説得力を伴う「中身」は無い。 それは、彼が己の人生を通して信念を懸ける「戦争」そのものに、中身がないからだ。 そして、逆説的に彼の存在そのものが、この「戦争」の空虚さとイコールであることが、徐々に確実に露わになってくる。  熱き大将は、嘆く。戦争であることを認識していない本国、そして世界に対しての壮絶なジレンマに苛まれる。 でも、現実はそうではないのだ。 「戦争」というものに、彼が求める「理想」が本来はあったのだとしても、そんなものはとうの昔に無くなっている。  そんな“今”の「空虚な戦争」において、古ぼけた理想を掲げる軍人がいくら熱弁を振るおうとも、何かが伝わるはずもない。 何処から来て、何処へ行くのかすら伝わらない。 そこには、巨大な虚無感が横たわっているようだった。   ブラッド・ピットがあらゆる意味で素晴らしい。 製作者としてネット配信限定の映画製作を担うにあたり、その性質を最大限に活かした題材と手法と作品規模で、オリジナリティに溢れる作品を仕上げてみせたと思う。 そして同時に、スター俳優としてベストパフォーマンスを見せている。時期的にアカデミー賞ノミネートは狙えないのかもしれないが、間違いなくそのレベルであり、少なくともこのスター俳優の新たな代表作の一つとなったことは確かだろう。   空虚な戦争を続ける空虚な大国は反省などしない。 では何をするのか?クビにして後任を送るのだ。 後任として送られてきたまさかの「ボブ」の闊歩を目の当たりにして、最後の最後までブラックな笑いと虚無感の増大が止まらなかった。  それにしても、このレベルの戦争映画がネット配信限定で公開される時代か。 作品内容に対する邦題の的外れ感は罪だが、映画の在り方は今後益々多様化していくのだろうな。
鉄腕麗人さん [インターネット(字幕)] 9点(2017-05-31 23:00:44)
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【点数情報】

Review人数 2人
平均点数 8.00点
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100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
600.00%
7150.00%
800.00%
9150.00%
1000.00%

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