1.《ネタバレ》 かなりの長期間に渡って温められ続けた企画…だってコトらしいのですケド、端的にその理由は、想定される「コスパの悪さ」にあったのではねーかな…と(まずは)思われてしまいますかね。第一に、原作どおりにやったら当然「歴史もの」ホラーみたいなコトに為らざるを得ませんし、何よりほぼ全編で「船の上」を舞台にするしか選択肢も無いのですし。モチロン、その上でも、そーいった費用高を補って余りある抜群に面白い脚本が目の前に仕上がっている…とゆーなら話は別なのでしょーケドも、観終わっての結論を先にバラしてしまうのならば、多分そーではなかった…としか言えないって始末なのでございまして……
とは言え、私も(何とか最後まで観切るってーと)マ~~ソコっまでメッチャクチャにポンコツってワケでも(ギリ)ねーかな~~~位には思える程度の重厚な(方の)ホラーだったかな、とも思われますし(⇒前述どおり結局そこそこカネは使ってそーな質感だしで)、そもそもが超の付く名作怪奇小説の映画化で⇒だから根本的にはフツーに相っ当に「恐ろしい話」だとは思われるのですね。ただね~~特に前の半分は如何せん余りにも「状況がガッチガチに固定的=自由度が皆無」みたいな感じでもあって、とにかく「想定外」が一つも起こらない…てのが実に超・退屈な空気感を醸してしまってましたよね。それでも、半分過ぎ位からは映像的にもかなりショッキングな描写が無くもなかったですし、クライマックスは(少しダケ)想定外な展開にも為っていったりもして、だから後半は前半よりは多少好かったかな、とは思うのですケドね。
ただし、もう一点どーにも解せないとゆーか意味不明なのが、例のドラキュラ伯爵のビジュアルなのですよ。別に、怖さが全然無いってワケじゃあない…のですケドも、なんちゅーか『魔界村』のレッドアーリマーみたいな系統のバケモンとゆーか、とりあえず「高貴さ」みたいなモノが全く感じられない(雑魚めの)モンスターにしか見えんのですよね。私なんかそーすると「コレ吸血鬼映画なん?」とどーしたって思ってしまうのは否めませんし、その感覚って結構(逆に残念ながら)共有可能なモノだとも信じて已まれませんですね(彼の伝説の名作『吸血鬼ノスフェラトゥ』を何故にココまで無視出来んのかェ?と)。まあ、オーラスの描写の為にも、ドラキュラをごく自然に「飛び回らせ」たかったのかな…てなコト(なダケ)にも思えちゃったりはするのですケドね。