5.《ネタバレ》 オープニングで見せる華やかさ。サイゴン到着後から繰り広げられる怒涛のクライマックス級の銃撃戦爆破シーンの連続で場所が変わるだけでいきなり戦争が始まる展開はお見事。スタローンの「ランボー」かよ!と言いたくなるほど俳優にもだし演出もだし無茶苦茶やらせすぎだろーという印象(笑)ジョン・ウーといえば「男たちの挽歌」だけどもそれとは比にもならないぐらいにやらかしてるので迫力と戦争の悲惨さの表現は凄すぎてスゴイ以外の言葉が見当たらない。仲良し3人組が金でどんどん友情崩壊していき香港版「ディア・ハンター」に突入、顔の演技と話が合ってるもんだから余計にのめりこんじゃう自分がいた。サイゴンてこの頃こんなにヤバかったの?という印象ですが、ジャッキー・チュンて「ハイリスク」の時はスーパーおちゃらけ演技でしたが、こんな演技派だったっけ・・? |
4.《ネタバレ》 私にとってのジョン・ウー最高傑作はこれ。ところが彼の作歴上この作品は「ディア・ハンター」どころか「天国の門」ばりの失敗作で、香港人の友達曰く、一時香港映画界における『期待外れ』の代名詞だったそうな。(その珍名声はすぐウォン・カーウェイ「楽園の瑕」にとって代わられた、らしいけど)確かにこの映画はジョン・ウーにありがちな「爽快さ」から程遠い陰惨な話でラスト30分のガンファイトは、カタルシスというよりは友情の破綻・青春の輝きの終結そして人生の破滅を意図している、と観客に思わせるほどの悲壮感溢れたものになっている。ただこの作品はだからこそ一部観客に強い印象を残し、香港映画史に残る一本になり得たのだと思う。更にキャスティングが良い。レイ・チーホン、サイモン・ヤムやファニー・ユンも良いがやはりトニー・レオンとジャッキー・チュンに尽きる。チョウ・ユンファではトニーの悲しみに満ちた佇まいは演じられなかっただろうし、歌手として名の知れたジャッキー・チュンにこんな役者としてのポテンシャルがあったとは。因みに日本語吹替え版=トニー/井上和彦、ジャッキー/石丸博也、レイ/曽我部和恭、サイモン/安原義人も素晴らしい。ちょっと書きすぎたが機会が有れば。 【Nbu2】さん [映画館(字幕)] 8点(2017-12-09 18:48:11) |
《改行表示》3.やるせなくて重ーーい映画です。ある意味「プラトーン」よりも戦争の悲惨さがひしひしと伝わってきます。『よそ者から見たベトナム戦争』という描き方をしているので、日本人の私にとって、リアルに感じられたのかも。 トニー・レオン目当てで見ましたが、サイモン・ヤムの方がかっこよかった。 【そうしょくみ】さん 4点(2003-12-01 23:50:17) |
2.普通のアクション映画のクライマックスが5倍濃縮くらいで詰まっている。香港人の目から見たベトナム戦争は、アメリカ万歳傾向のハリウッド映画とは違って新鮮だった。ベトコンの描写がかなりえげつない。いやーな気分になったのはこの映画と『ディアハンター』くらいかな。ジョン・ウー作品の中でもかなりのお気に入り作品。ジャッキー・チュンがとにかく切なくて良い。 【拇指】さん 9点(2003-11-26 05:35:14) |
1.どんな映画にも緩急というものがある。静の場面、動の場面、その連続により我々を映画に魅入らせてくれるもの。だがこの映画はどうだ?オープニングのダンスシーンからエンドロールまで、131分間の劇中全てが異常なまでのハイテンションで、エンジン全開。全球150キロのストレートVS一か八かのフルスイングだ。休む暇のない展開は猛烈に体力を消耗させるが、濃密なドラマは時間を忘れさせる。友情、戦争、闘争、思想、銃撃、恋。至極のカオスの中で極限まで際立つ友情と本性。激動の時代をハイスピードで通過、流れ時間、流れる血、流れる音楽の切なさは涙を誘う。俳優たちの鬼気迫る演技が手伝い、すべてのシーンが超名場面という、ジョン・ウー監督の奇跡のような最強傑作。 【紅蓮天国】さん 8点(2003-10-14 21:13:20) |