75.《ネタバレ》 仕立て屋のハゲ親父で覗きが趣味。さすがにこれに恋してしまう美女はそうはいないでしょう。自分勝手な妄想で相思相愛だと思ってしまうのは救えない。哀しい最後というか、呆れてしまう最後ですね。 【SUPISUTA】さん [インターネット(字幕)] 6点(2023-08-27 00:01:11) |
《改行表示》74.《ネタバレ》 窓の向こうで女性がカーテンも閉めないで着替えていたら、男性なら当然のぞき見してしまいますよね。のぞきやストーキング、残り香を嗅ぐなど一連の行動が「変態行為」に見えてしまうのは、社交性ゼロで外見的にも冴えない中年男性だから。主人公を、恋愛慣れしてないアスペルガー的キャラに設定にすることで、主人公の一途な思い・純愛度を際立たせようという狙い、嫌いじゃないです。 巧いなと思ったのは、殺人事件を絡ませることで、アリスがイールに近づき最後は裏切る理由がしっかりと描けていること。また、スケート場での転倒とラストシーンとのリンク、のぞきシーンで流れるブラームス、落下中に見る窓の向こうのアリスなど、センスのある演出によって、映画としてのクオリティはかなり高いです。 ただ、切な過ぎる救いようのない話なので、鑑賞のタイミングには気を付けた方がいいと思います。 【ramo】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-08-08 16:06:31) |
《改行表示》73.《ネタバレ》 こんな気持ちの悪い覗き魔を好きになる美女なんているわけないだろうに。と思ってたら、やっぱりワケありで。 嫌われ者で孤立するのももっともだと思える主人公だが、恋する女性への一途な思いは伝わってくる。利用され裏切られて殺人事件の濡れ衣を着せられても、なお慕い続ける姿が哀れ。 一途な恋心っていうのはいいんだけど、主人公が変人すぎたので。愛すべき変人っていうのもいるんだけど、そういうタイプではなかった。 【飛鳥】さん [DVD(字幕)] 5点(2017-02-27 19:56:47) |
72.《ネタバレ》 とある殺人事件と他人の部屋をのぞく男の、この物語の意外な展開が面白かったですが、あの女性のやった行為はひどいんじゃないでしょうか。。 【珈琲時間】さん [DVD(字幕)] 6点(2017-02-04 15:37:00) |
71.凡庸なストーリーで幅もない。でも漂うせつなさは一級品。 【JF】さん [DVD(字幕)] 5点(2015-07-03 17:24:23) |
70.《ネタバレ》 恋に殉じた孤独な中年男の悲恋物語。男は孤独を友としている。世間との接触は最低限にかぎり、仕立屋の仕事を事務的にこなす毎日だ。人づきあいの下手さ故に隣人からは嫌われ、子供達からはからかわれるが意に介さない。趣味はボウリングで、慰みとして二十日鼠を飼っている。ある日転機が訪れた。隣の集合住宅に美女が引っ越して来たのだ。忽ち恋に落ちた男は、女の部屋を覗き見するのが習慣となる。甘美な音楽をかけながら女に見惚れるのが、彼にとっての壺中の天地だった。男はそれだけで満足していた。女に恋人がいるのを知っていたし、何より安寧な心を乱されたくなかった。しかし、殺人事件を契機として、女が積極的に接触してくるようになる。男は戸惑った。偶像であったものが、ギリシア神話で彫像から人間に変身したピグマリオンのガラティアのように肉化した現実の女性として出現したのだから。女の目的はただ一つ。女の恋人が殺人犯で、男がその真相をどこまで知っているかを探るためだ。男は女の意企を十分承知しているが、彼女への愛を堰き止めることはできない。希望は無いと知りつつも、万が一に賭けて、彼女に駈け落ちを持ちかける。失望した男が部屋に戻って知ったのは、彼女の裏切りだった。女は刑事に男を殺人犯として告発していた。このときの男の台詞が泣かせる。「きみを少しも恨んじゃいないよ、ただ死ぬほど切ないだけだ」自死に近い形で男は亡くなるが、その手には女の香水の染みた手巾が握られていた。純情ここに極まれりである。男の一方的な恋だが、それは命をかけて守るほどの価値があるものだった。女の存在は、それほど幸福をもたらしてくれるものだったのだ。次の点で演出が光る。殺人事件を絡めて緊迫感を出した点。鳩を毒殺した老婆の逸話を持ち出して、女の本性を暗示した点。その一方で女が男に惹かれてゆくようにも思わせる演出。氷上で転倒した男の姿と、転落死した姿を重ねた点。女と香りを結びつけた演出。心理描写が多く閉塞的になりがちなのをボクシングなどの運動を持ち出して開放感を出した点。最大の美点は男の愛を濃密に描いた点だ。女を拒絶したり、寝台の残り香を嗅いだり、待ち合わせの女を盗み見たり、墜落中に女の姿を映しだしたりと多種多彩だ。レコード、香水、二十日鼠、隆とした服装などの小道具の使いかたも巧い。残念なのは、男に性犯罪歴があること。これでは純愛が台無しである。 【よしのぶ】さん [映画館(吹替)] 8点(2015-01-12 21:09:58) |
《改行表示》69.《ネタバレ》 最初は変態じみた主人公が好きでなかったけど、こうも一途に愛する姿を見ていると気持ちも揺らいでくる。女の方は犯罪を起こした婚約者をいつまでも思っているのに、それどころか男に罪をなすりつけようとしたのに・・・。最後はとても・・・ ところで、彼が彼女の部屋を覗くときいつも流れる曲、あれはブラームスのピアノ四重奏曲だと思うのだけど、第4楽章のしかも途中の部分なんだよね。レコードの針を落として同じ所から聴けるのは神業なのだけど・・・。 【ESPERANZA】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-05-06 22:27:11) |
68.こういう変質者嫌いじゃないんです。映画においてはですが。 【akila】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-03-02 04:53:27) |
67.《ネタバレ》 ルコントは「イヴォンヌの香り」という作品があるように女性の香りにこだわる。 イールが息絶えるまで握っていたハンカチにも女がつけていたのと同じ香水を染(し)ませてあった。 いってみれば彼は愛した女の一部と共に逝ったのであるが、このイメージは原作にはない付加されたもの。 まだ若いサンドリーヌ・ボネールは孤独な男の心を捉えるアリスを演じるに十分な魅力を放ち、部屋を覗いていた男を最初は畏れながら、いつしか眼差しが快感となり心を赦し、戯れに接吻までしてみせる。 それが純粋な好意からだけではないのをイール自身が熟知しているのがまた哀しくもあり。 アリスが失意の彼が駅から戻る時間を見計らってした行為には慄然とするが、映画では彼女の態度に曖昧さを残しているせいで生じる劇的な効果でもあろうと思う。 「君を恨んではいないよ。 喜びをくれたから」 この感傷的で痛切な台詞も本にはない。 イールが自分を捧げた女の裏切りにそれほど永く苦しまずにすんだのは温情といえるかもしれないが、これは本当に心に痛い。 ルコントがジョルジュ・シムノンの短編小説「イール氏の婚約」から儚い恋を掬い上げ昇華した逸品。 【レイン】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-01-29 23:59:58) (良:1票) |
66.アリスの容姿が好きではなかったのでまったくのめりこめなかった。純愛か変態かといったら後者にとってしまいます。ルコントのエロが出てましたね、今回もやっぱりエロかった。再度見ようと思わない映画でした。 【HRM36】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-03-03 23:39:24) |
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《改行表示》65.純愛なのか変態なのか人によって意見が分かれるかもしれないが、 字が示す通り変った態度ということで後者になると思う。 まぁ、だけど好きか嫌いかで言ったら嫌いではない。 喜びをくれた相手にそれ以上の見返りを求めない。 見返りを求めないというか、それ以上をもめてしまうと 失ってしまうのではないかと自分で抑えてるように思う。 実際、こんな男がいたら女の人は恐怖だろうけど、 これほど人を一途に思えるってのはすごい。 【茶畑】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-01-05 21:22:05) |
64.《ネタバレ》 ○ヨーロッパの乾いた雰囲気、マイケル・ナイマンの素晴らしいスコア、ミシェル・ブランの異色の存在感など雰囲気作りはハリウッドにないものに完成している。覗きシーンの音楽が神がかっている。○僕自身がこういう切なさを映画に求めていないからか、あまり共感できなかった。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-01-01 11:29:26) |
63.《ネタバレ》 演劇はどうしても人間と人間のドラマという要素が強く、言葉の構築物なので、孤独を描くにも不自然なモノローグに頼るしかない。だが映画は人間と世界の関係を描くことができる。縄跳びをしていた少女とのかすかな接触や、飼っていたネズミをレールのそばに放す行為だけで、男の孤独が描ける。映画の利点だ。しかもこの主人公イールそのものが、映画を見るように向かいの娘アリスを見ているのである。スクリーンの中のヒロインへの観客の愛のように、四角い窓枠というスクリーン越しに、自分でBGMを流しながら、ロマンチックなメロドラマを演出する。現実との暖かな交流を断念したイールには、こういう傷のつかない関係しか考えつけなかったのだろう。この造形が見事。しかし覗かれる女が覗かせる女に変わり、スクリーンの境が溶け出して、話は悲痛さを帯びてくるのだが、この作品で面白いのは、静かな映画であるにもかかわらず、スポーツが多く登場することだ。まず競技者が横一列に並ぶボーリング、ランダムに交錯するスケート、そして向かい合うボクシング、と二人が向かい合っていくのにあわせるように、登場するスポーツも変化する。恋とスポーツが相似形を成していく。アリスの態度は最初はフェイントだった。しかしフェイントのつもりだったものが、正確に相手に向けられた強打になっていく。もしかすると彼女は違う相手とするべきではないゲームをしてしまったのかも知れない。決勝の自殺点を入れて途方に暮れている競技者。イールは、ゲームのルールを是認することが出来ないまま、映画を見る観客のつもりで競技場に入ってしまった競技者だ。望んでもいなかったのにいつのまにか走らされ、誰の声援も受けずに死のゴールへ一直線に導かれていった不運な競技者。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-08-18 12:06:43) (良:2票) |
《改行表示》62.なんか純愛モノみたいなことがパッケージに書いてあったけど、要は仕立て屋のおっさんが窓から美人を覗き見するお話。覗き見する時にかかる音楽がまた変態ぶりを加速させる。 しかしただの変態ストーカー映画で終わらせないのが最後の展開とセリフ。 人によっては変態から純愛に昇華したととらえるかもしれない。 【CBパークビュー】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-07-24 22:23:49) |
61.《ネタバレ》 こんなタイトルのフランス映画と来たら、どんなに美しいラブロマンスかと思ってしまうでしょう。蓋を開けてみると、もてないハゲの嫌われ者の覗き男が婚約者のいる訳アリ女性に惚れてしまうというお話。上手く行くわけないし、上手く行ってほしいとも思うわけでもないこの二人の恋路は一番きっつい結末を迎えてしまいます。最低ながら、死ぬほど切ない恋物語でした…。こういう話は下手に長いとうんざりしそうですが、80分足らずとコンパクトなのが良いっす。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-03-28 19:14:16) |
《改行表示》60.喜びをくれた相手にそれ以上見返りを求めず、ひたすら思い続ける。。 「髪結いの亭主」もそうですが、どちらも主人公の愛が、独りでに完成されてる感じがして、だからこそ余計にその純粋さが切ない。 イールを変態だとは全く思いませんでした。 【カモネギ】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-10-09 00:45:54) |
59.かなり巧いです。でもこの世界観は受け入れ難いところがありました。 【色鉛筆】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-08-22 21:55:16) |
【にじばぶ】さん [DVD(字幕)] 4点(2007-09-03 16:26:01) |
57.悲しいラスト。音楽がいいー物悲しさを倍増させる。サントラ欲しい。ほとんどメインの1曲しか使われてないけど。この主人公、何故かこういう変態は嫌いじゃない。 【Michael.K】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-01-19 02:54:23) |
《改行表示》56.《ネタバレ》 非常に痛いところが主人公に全く共感できないままラストに突入してしまう事。 偏屈で隣人にいたらたぶん近づかないでしょう。くそ真面目でおもしろみのない性格。 ・・・が後半の裏切られぶりにはさすがに同情。そしてこの性格だからこそ生きてくるラスト。 このくそ真面目な性格がなければこの切ないラストはなかっただろう。 【とま】さん [地上波(字幕)] 6点(2006-04-08 23:03:00) |