《改行表示》89.《ネタバレ》 これね、ルーク役はポール・ニューマンじゃないと思う。 刑務所の中にあってもクサらずめげず明るい根性で場をまとめていくので人気者になっていくけど、基本ルークって馬鹿なんだよな。 根性で二度三度と脱走するけど、本人が言ってるとおり「なんの計画もない」のですぐ捕まって戻される。そして看守からいじめられる。冒頭から公共物破壊で捕まるつーのも馬鹿者のやることだし、二度目の脱走では良い線行ってたのに、潜伏先でトラブル起こして見つかるシマツ。 そこへきて、ポール・ニューマンて俳優はそんな馬鹿に見えないんですよ。何かしらこう、理路のある行動をしてくれるのだろうと期待させてしまうので「あれ?」「おや?」と何度もルーク像を修正しながら鑑賞するはめになり、すっきりしなかったですね。 主演のポール・ニューマンより、助演でオスカーを獲ったジョージ・ケネディの方がはるかに印象強いキャラで心に残ります。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2024-04-12 22:38:24) |
《改行表示》88. 何度も何度も脱出しようと試みる主人公を演じるP・ニューマンは「大脱走」のマックイーンに刺激を受けたか?「ショーシャンクの空に」の監督はこの映画の影響を受けたのでは?という思いが頭をかすめる。 ベトナム戦争や公民権運動などを背景としたアメリカン・ニューシネマ前夜ともいえる時代の物語。反逆をよしとする風潮の中、権力に屈せずひたすら自由を求める主人公の動機付けが弱い。 主人公の名前がルーク(ルカ)だったり十字架にかけられたキリスト風のポーズをとったり、刑務所を舞台に反体制と結びつけて神を語られてもなんだかなあ、キリスト教を語られてもなんだかなあ、という感じ。暗喩としては安易だな。 この種の映画において、罪人の脱獄と戦争捕虜の脱走が同一視されている文章を時折見かけるが、この二つは似て非なるものだと思うよ。 【風小僧】さん [CS・衛星(字幕)] 3点(2023-11-12 11:08:23) |
《改行表示》87.《ネタバレ》 邦題のイメージとは裏腹に、中盤過ぎまで一貫してほのぼの系。ある種の修学旅行のノリで、2泊3日ぐらいなら体験入所してみてもいいかなと思えるレベル。 だからこそ、終盤の主人公の行動がよくわからない。なぜ何度も脱獄を繰り返すのか。自由がどうのこうのと言ってましたが、冤罪ならまだしも、自分から器物損壊しておいてその理屈はおかしいだろうと。しかも微罪で懲役2年とか。獄内もけっこう自由なんだから、それぐらいガマンしろよという印象しかありません。 いくつかの解説によれば、ベトナム戦争の泥沼化で蔓延していた反政府・反権力的な思想を反映しているそうで。しかし仮にそうだとしても、脱獄は正当化されないでしょう。それとも、自暴自棄の末の自傷行為と捉えたほうがいいのかな。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2023-11-05 22:25:36) |
《改行表示》86.《ネタバレ》 なんだかのんびりとした刑務所モノで、見ていて飽きてくる。 ラストは意外な展開だったが、あそこまで言う事を聞かない懲りない脱獄囚となると、あの落としどころしかないのかも。 【にじばぶ】さん [インターネット(字幕)] 5点(2023-08-13 18:50:02) |
85.どちらかと言えば牧歌的な刑務所模様。脱獄したいからするとでも言うような飄々とした行為を、二年の辛抱も出来ないのだろうかと冷めた思いで眺めていました。「計画なんてした事ない」言葉通りの生き様をポール・ニューマン持ち味のカラリとした味わいで示してくれました。脱獄ものというより刑務所ものとしての佳作です。 |
84.久しぶりに見てみた。こういう味のある映画はなくなったなぁ。 【海牛大夫】さん [DVD(字幕)] 8点(2019-11-24 22:19:30) |
《改行表示》83.1967年。ベトナム戦争が泥沼化していくアメリカ。自由で、世界をけん引してきたはずのアメリカは一体どうしてしまったのか。 一気にアメリカに内在していた負の部分が噴出し始めるこの頃に映画の世界ではニューシネマが台頭してきます。 誰からも愛される完全無欠のヒーローはそこにはなく、多くの反体制的なアンチヒーロー像が出現しました。 本作でポール・ニューマンが演じるルークもまさにそれに当てはまります。軍隊では軍曹にまで昇進したのに、二等兵で除隊。 恐らくは上官に逆らってばかりいる、軍隊では歓迎されない人間だったのだろう。 作業中にわざとらしく登場し、作業中の囚人たちの前で洗車する挑発的な女に囚人たちが興奮する様や、 ゆで卵50個一気食いイベントなど、母の死までは刑務所ものにしてはコミカルな空気も漂う。 それだけに囚人たちのヒーローになっていくルークが脱獄を繰り返し、痛めつけられ一旦は弱さをさらけ出す終盤の姿は痛々しくもある。 作品の舞台は刑務所ではありますが権力に屈せず、今自分がいる場所に自由が無ければ自らの力で道を切り開こうと更にもがき続ける。 だからこそ、そんなルークの姿は人々の心を強く掴んだのでしょう。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-12-10 20:35:25) |
82.《ネタバレ》 様々なメタファーを用いて、人間とは、そして神とは何かを描いた作品。私のようにキリスト教の教えに馴染みのない人間にとっては、流石に隠された意味全てを理解することは難しい。しかしこの映画は、たとえ表面的に見たとしても十分に面白い作品であり、だからこそ名画なのだろう。数々の名シーンを通じて個人的に得たメッセージは「どんな逆境にいたとしても、要は自分次第であり、自分の考え方が一番大事」「自分の生き様を通じて自らが光となり、その事を忘れてしまった人々の道を照らすことができる。」といったものだ。そう、人は人の希望になれるのだ。少し抑えめながら美しいラロ・シフリンのスコアもとても印象的だ。 【rain on me】さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2017-05-25 10:14:18) |
81.《ネタバレ》 う~~ん良い作品。邦題に騙されることなかれ。大脱走やアルカトラズからの脱出、パピヨン、あるいはショーシャンク系統の「脱走もの」ではなく、テーマとしてはまず間違いなく「ニューシネマ」です。シーンのほとんどはム所で、確かに主人公は脱走を行うけど、本筋はどう考えても脱走にはありません。「ずっと計画してたのか」に対するポール・ニューマン扮する主人公の答え、「計画などしたことはない」、ここに全てが集約されます。自由が渦巻いていた時代に、管理社会が訪れる。もはやむしろ「自由人」は少数派。自由にあるがままに生きるのがが正解だ!と誰もが心の中では思っていても、容赦ない権力と管理の波が自分をそれに向かわせない。だからこそ、周りの人々は本作主人公のような自由にありのままに生きる人間に憧れを覚える一方で、あと一歩そちらには踏み出せない。もはや自由を支持することは圧倒的少数派になってしまっているから、自分を曲げてでも「管理社会側」につくしかない。この社会で「自由側」につくにはあまりにもリスクが大きい・・・。と、いう一連の描写がとても良かったです。ただターニングポイントで本作の主張を表す露骨な台詞がいくつかあって、いい感じの流れで作品に入り込んでる最中にブレーキがかかる感じが勿体なかった気がします。あと全体的に動きは少なめでテーマありきなので、ニューシネマがあまり好きではない人にとっては若干退屈かもしれません。 【53羽の孔雀】さん [DVD(字幕)] 7点(2015-07-04 01:39:55) |
《改行表示》80.《ネタバレ》 日本の伝統的な文化が仏教と切り離せないように、欧米の文化の根底にはキリスト教があります。当然映画にもそれが反映されることが多いのですが、宗教的な要素がはっきり示された方が、むしろわかりやすいことがままあると思います。本作のように暗喩にとどめたやり方では、かなりわかりづらくなってしまいます。ということで、どうもピリッとしないという印象でした。 収容所ものとしては、ルークが次第に人気者になっていく前半が面白い。母親の死を知らされて脱走を繰り返すのは、生きる目的を見失ったのか、それとも収容所での生活が外よりも幸せだからなのか。いずれにせよ、後半はそれほど楽しめませんでしたし、“神”に語りかけるあたりも、抽象的で私の理解できる範囲ではありませんでした。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-03-02 20:03:08) |
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《改行表示》【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-09-28 17:31:20) |
78.この日本語タイトルはいくらなんでも。母が亡くなってルークの歌うフレーズが印象にのこった。「とにかくプラスチック製のピンクのマリア様が一緒なら、150キロでぶっ飛ばしても怖かない だってマリアは 地獄へ送ったりしないからさ」 【ホットチョコレート】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-04-26 23:03:29) |
《改行表示》77.《ネタバレ》 ベトナム戦争が次第に暗い影を落とし始めていた1967年の作品。戦争で数々の武勲を手にして帰還したルークだが、何を目指して生きたらよいのかわからない。何が真実で、何に反抗したらよいのかさえもわからない。なにかの公共財?を壊したという軽微な罪で強制労働に従事させられる。出発がその軽さだ。収容所の中でも、意味のない賭けや闘いにひたすら自分を犠牲にしてしまう。ところがそんな主人公ルークに次第に周りの囚人たちは引き寄せられてくる。そういう意味のない犯行・抵抗の連続なのに、なぜか観客も引き込まれてしまう。 それはなぜだろう。戦争だ平和だと世間が次第に騒然となっていく時代にあっても、その銃後を含め、それら全体の虚しさ・ウソっぽさ・劇場性をみな感じてしまうからではないか。正しいもの、雨にうたれながら母への追慕の中でルークもそれを叫んでしまう。どこか囲いこまれた虚しさのようなものが60年代にもすでにあった。それを思い出した。分かりにくい、先駆的な、しかし評価の分かれる映画だったろう。 【柚】さん [地上波(字幕)] 7点(2014-04-26 01:02:42) |
76.TVでよく放送していて、その度に観てしまう。なんだろう、男心をくすぐるシーンが多い。 【noji】さん [地上波(吹替)] 7点(2013-08-11 08:31:42) |
75.《ネタバレ》 いつもきれいでおしゃれな役柄なイメージのポール・ニューマン 本作ではどちらかといえば「泥臭い」役を演じてますね 独特な笑顔は確かに人を惹きつける魅力があふれていて、何か意外な一面を観たような気がしています ちょぉっと古い映画なので、テンポが悪くて中だるみあるかとも感じますが、制作年を考慮すれば仕方ないかな(&この変な邦題も、もう少し洒落たタイトルにすれば良かったのにネ) 最後の教会のシーンはかなり印象深い ある意味ポール・ニューマンのベスト作かもシレマセンネ 【Kaname】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-09-05 12:50:14) |
74.クールだね。ホールニューマン。ほんと原題とおりかっこいいルークの作品だ。昔の作品なので前半はちょっとテンポ悪いとは思うけど、最初の脱獄以降後半ドンドン引き込まれた。そのカッコ良さに。また脚本もうまいんだよね。ルークに肩入れしたくなる塩梅が。母親の死とか看守の虐待入れるタイミングとか。ドラッグの友情も良かった。アカデミーの助演男優級じゃないかと思ったら、やっぱり取っていた。こういうキャラって、いろんな作品に引用されてるよね。巨人の星の伴宙太とか男どあほうの左文字とか。男が男に魅せられるって感じ。邦題はちょっと酷い。なんとかならんものだったか。 【タッチッチ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-05-24 23:46:06) |
《改行表示》73.脱獄ものではあるけど、ポール・ニューマンの魅力も存分に楽しめる映画。 底抜けのワルというわけではなく、不条理な刑務官に対してもろ反体制ということでもなく、 一匹狼の異端児で、納得できるものなら従うけど、自分の信念は決して曲げない主人公の役は、 ポールのキャラにぴったり。変に小ずるいところなんかもあったりして、とても人間臭い。 ちょっと斜に構えて、ニヤッと笑う姿がサマになっていてカッコよかった。 囚人仲間との友情をさりげなく絡めたストーリーも悪くはないけど、 やっぱりポールのキャラが一番見所の映画だった。 【MAHITO】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2012-01-10 10:42:34) |
72.《ネタバレ》 脱獄ものにしては、脱獄の手法が稚拙だったり捕まった顛末が省略されていたりして、いまひとつ緊張感に欠ける内容でした。とはいえ、ルークの飄々とした姿にはどこか惹かれる魅力がありましたね。 【もんでんどん】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2011-05-20 14:29:09) |
71.《ネタバレ》 ひどい邦題のせいで長い間自分の中で敬遠してしまった作品だったけれど、観てみるとなかなか一筋縄では行かない面白さに満ちていました。前半は「卵50個食い」に代表されるどこか牧歌的なムード、看守や所長もほとんど暴力を振るわない普通の刑務所ものとは違ったムードには戸惑いを感じたほどです。でもこの作品は、もっとも脱獄したくなる気持ちが伝わってきた刑務所映画でしたね、あの労働作業のつらそうなことと言ったら… ルークが一回目の脱獄をしてからだんだん雰囲気が変わってくるのですが、60年代ニューシネマ全盛期の映画なので、くどい展開には「この映画はどういうオチになるんだろうか?」とちょっといらいらさせられました。結局終わってみれば「ルーク=ニューマンはキリストだった」というわけで、ちょっと肩すかしくらっちゃいました。とは言えポール・ニューマンの演技は軽やかでありながら超絶的で、この時期の彼の最高傑作だったことは間違いないでしょう。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-03-05 01:20:47) (良:1票) |
70.脱獄へのモチベーションと、入獄の理由がよくわからない。ポールニューマンはかっこいいですな 【東京ロッキー】さん [ブルーレイ(吹替)] 5点(2010-09-13 00:48:40) |