6.《ネタバレ》 イ・ジョンジェは、この映画でもしっかりと脱いでいるし、シム・ウナのダンスシーンも美しかったので、このふたりのファンであれば、悪くない映画だろう。
こういう時系列を入れ替えたり、同じシーンを視点を変えて何度か見せたり、という映画だと、見ている方は、だんだん薄紙がはがれていくように真実に近づき、最後に「ああ、そういうことだったのね」というカタルシスがあるものだが、肝心のその効果が弱く、くどく感じる。イ・ジョンジェがどこでシム・ウナのウソに気づいたか、はっきり描かれていないからかなぁ。
「愛について」という、見ようによっては青臭くこっぱずかしいインタビューが延々と続くのだが、そんな中で、チョ・ジェヒョンの俗物ぶりがアクセントになっている。
こわれかけていたカップルが、この映画のインタビュイーになることによって結婚に至る、というシーンから、主役ふたりのデートのシーンに続くラストは、自然な明るさが感じられてよかった。