13.《ネタバレ》 ロメールが恋バナから離れた珍しい一本。好いた惚れたでなく、政治信条が今作人物らをして熱く語らせるテーマ。 ネタは違えど「人間というのはこういうもの」と遠巻きに眺めるようなロメール視線は相変わらずです。批判もせず絶望もせず。正直で雄弁なのはいつも通り。まあ今作も皆よくしゃべります。それ受け答えになってるの?と思うような自己意識中心なディベートっぷり。フランス人てめんどくさいな。 田舎の街での箱もの建設を廻って賛成派と反対派の主張が繰り広げられるけれど、この手につきもののリベート・汚職とかの生臭さは皆無。長々と論争してもケンカにはならない。そこはフランスの大人の流儀でしょうか。市長、記事に不満だったのに当事者の美人記者と仲良くなってるし笑。 いかんせん政治の話なのでいつものロメール恋愛譚の軽快さが無いのはやっぱりちょっと物足りなく感じます。 【tottoko】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2021-09-23 11:48:19) |
12.ロメール監督作を観るチャンス。 張り切って観ましたが、セリフが長くてちょっと辛かった(笑) 理屈っぽいところが、くどく感じました。 そんな本作の見どころは、ふわーとして幸せなフランスの地方の雰囲気。 そしてフランス人の誇り高く、議論好きで、品格があるところでしょうか。 フランス語は抑揚があり、詩を聞いているよう。 聞くだけでうっとり眠くなる。 監督の意図は私には高尚すぎて分からなかったけれど、雰囲気は素敵。 他国への憧れと異文化の驚きを感じさせて貰えました。 【たんぽぽ】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2019-02-03 14:36:17) |
11.ドキュメンタリーかと思うほど、自然で饒舌な会話の繰り返し。7つの「章タイトル」も、長文で格調高い(妙な)仮定形で、意味がわかるようなわからないような…。こういうのを「芸術映画」と呼ぶのかなぁと思いつつ、後学のためにガマンして最後まで見続けました。まあ丸く収まったようで、よろしかったんじゃないでしょうか。 この手の話なら、個人的には汚職と利権と色と裏切りと憎悪にまみれたドロドロ設定のほうが好物です。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-11-03 01:24:03) |
10.《ネタバレ》 まさにフランス映画という感じですね。 そうだなぁ、先生の娘さんと市長のやりとりが一番印象深かったかな。 10歳であんなにディスカッションできる。議論好きのフランス人らしさが出てました。 【あろえりーな】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-10-29 19:49:21) (良:1票) |
9.出だしでそそっておいてどんどん盛り下がっていくパターンが多い中、真逆の展開はなかなか貴重でした。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-10-01 22:25:21) |
8.全体の構成に関する着想は面白いんだけど、この制作陣は、脚本ができあがった時点ですでに目的を達した気になっていたのか?と思うくらい、登場人物が、ただ喋っているだけ、というか喋らされているだけなのです。理屈だけでぐいぐい押してくる感じで、頭が痛くなります。 【Olias】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2018-09-20 01:58:00) |
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7.90年代のロメールと言えば、四季の物語シリーズに取り組んでいた頃。 それを一旦中断して撮られた本作は、あのロメールが政治に言及する異色作です。 しかし変わらず登場人物は誰もが饒舌、ロメール節は本作でもすこぶる快調。 左派を自称するある田舎町の市長。緑が豊富で農業が主要産業。他にこれといった特色が無い小さな町に、 総合文化会館を建設する市長の計画に端を発する騒動、というほどのこともないですが、様々な人々の主張が面白おかしく繰り広げられる。 作品は7つの章に分かれていて、これが邦題にある「7つの偶然」となっています。 理屈っぽいそれぞれの主義主張が繰り広げれますが、結局は偶然の連続、偶然の積み重ねで世の中は回っていくということか。 軽いタッチの中に風刺や皮肉も効いている。汚職も無く箱物建設の利権に群がるような者も出てこないロメール流政治モノ。楽しい映画でした。 【とらや】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-09-16 23:21:53) |
6.《ネタバレ》 とにかくいつものように人々が喋りあう。対立してはいるんだが非難には至らず、グツグツ煮込んでいるような楽しさに転じていくところが、この監督の人柄か、けっきょく庭を開放してのルノワール的パーティーでのミュージカルになってしまう。こうくるとは思わなかった。ドキュメンタリー的なインタビューシーンの対極のよう。それぞれが自分の主張を歌い、何も本当の解決にはなっていないんだけど、人の世の楽しさを遠望するような位置に監督は退いていく。これ少しズルいなあって気もしたが、少女によって導かれた夢として見るべきなんだろう。ぜんぜんカドがない世界。登場人物のすべての出会いが実になごやかなんだ。市長と教師の娘との出会いに至るまで。どこでも市長ってものは文化施設を造りたがるのか。もっとも建設業界からのリベートのために建ててるんではないらしいところは違う。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-11-27 09:59:28) |
5.《ネタバレ》 文化会館建設にまつわる意見交換であっても、ロメールのいつもの恋する男女のたわいなく、どうでもいいような内容の会話同様に、どうでもいい会話なのだった。ただし大人、しかも政治がからんでるのでいつも以上に理屈っぽい。こんなどうでもいい会話を延々と聞いていたってちっとも面白くない。ところがラストシーンでひっくり返される。子供によって。 <超ネタバレ注意> 小さな女の子が大人顔負けの政治的見解を述べる。文化会館よりもみんなが楽しめる公園を。みんなが歌いだす。笑顔で楽しそうに。このラスト数分にはまいった。全てはこのエンディングのための「フリ」だったのだ。ちょっと長かったけど。 【R&A】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-05-12 13:48:54) |
4.言うまでもないことでしょうが、本当にこの監督は女性の魅力をひきだすのが巧いですね。一番、魅力的に思えたのは、教師の娘のゾネちゃんでした。(ロリコンではないです) 【トント】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-04-16 02:06:54) |
3.この映画、正直言って、面白さがさっぱり解らなかったので、皆様のご意見伺いたく、登録をお願いしたのですが・・・↓ウヲー!ダブルでフルマーク! この後に私みたいなポンコツ君が何かを書こうというのは、申し訳なくもあり、スリルもあり、また恥ずかしくもあり、そちらからは見えないでしょうが、今私は頭を抱えているのです。ああ困った。各セクションが、ドリフ大爆笑の「もしものコーナー」みたいなフリで始まって、期待してたら、何だか無意味な会話がずーっと続いて、別にコレだったらわざわざ映画観ないでも、その辺の人の会話を聞いててもいいんじゃないの、とか思えてきて(これぞジョン・ケージ的思想!ウソですごめんなさい)。そうそう、市長と少女の会話のクダリはなかなか面白かったですよ、ウンウン。というわけで、さすがに100人が観て100人ともが面白いと感じる種類の映画ではないと思いますので、恥を忍んで書かせていただきました。さようなら、修行してきます(そうだ旅に出よう)。 【鱗歌】さん 4点(2003-12-13 01:15:47) (笑:1票) |
★2.《ネタバレ》 まぶぜたろうさん↓は、フォードとホークスとルビッチとヒッチコックをステアでなくシェイクするとロメールというカクテルができるとたぶん言いたいのだろうけど(ちがいます?)、もちろん、ルノワールやロッセリーニといったヨーロッパ映画の伝統的なエッセンスが基本になってるからこそできる芸当なのだと思う。市長と少女がベンチで交わす会話のシーンなんて、もう、これを味わえただけでも、ずーっと映画観てきて良かったなあって思っちゃうくらい絶妙っすよ! 実はさ、これ女房と初めて観た映画なんだよ。今は亡き六本木シネ・ヴィヴァンで。ロメールに感謝。 【なるせたろう】さん 10点(2003-12-08 20:55:48) |
1.ロメールで一本を選べ、そんなこと言ったって…。今日の気分ではこの映画です。たわいない政治談義を適当に撮ったのに、どういうわけか、カメラはここに置き、この台詞でカットを割るのが唯一の正解に思える。映画史がそうしなさい、と言ってるかのように思えるのがロメールの凄さです。しかもミュージカル映画だっつうんだから、何だか、黄金時代のハリウッドはロメールにしか継承されてないみたいです。 【まぶぜたろう】さん 10点(2003-12-03 22:00:41) (良:1票) |