12.《ネタバレ》 ウイラードという名のネズミが街を恐怖に陥れる作品だと長い間思っていました。 アーネスト・ボーグナインは悪辣さに欠け、ブルース・ディヴィソン演じるウイラードに共感出来ず、先が見える安っぽい展開を眺めていました。ソクラテスを白ネズミとしたナイスな演出以外、ネズミ達も烏合の衆でイマイチ盛り上がりません。 しかし、マーティン退場以降の展開に目が覚めました。 「用済みになったら裏切るのか、お前だけ幸せに暮らせると思うなよ」と言いたげなベンの怒りで煮えたぎる表情が凄まじい。よくこんな表情撮れたものだと仰天。 何百匹のネズミを1年かけて調教したという労力に拍手。 |
11.《ネタバレ》 ねずみって、海外でも嫌われ者なんだ。不潔なイメージが無ければ、人気者になれると思うのだが。そこがゴキブリと違うところだ。ねずみをペット用にアレンジした感のあるハムスターはやっぱり人気者だ。 ※ねずみをパニック映画に使うのにはいまいち迫力がないが、ねずみに演技の調教?をした事に敬意を表して、甘めの点数。 |
★10.「いちご白書」のブルース・デヴィッドソンが次の年にネズミと戯れるとは予想外でしたがパニック映画としてみればやや物足りない。ネズミが暴走して無差別に人を襲うのではなくウイラードがいて初めて襲うという感じなので彼が何かをするのがラストだけなのでそれまではアーネスト・ボーグナインのあの顔を見ながら延々とああだこうだとするだけ。怒りがブアッと出てくる着火点までがややながーいように思えるのでまぁruntimeが短いだけまだよかったように思います。話に聞けば体中にアーモンドバター塗りたくってネズミを体に張り付くようにしたらしいけどそこまでして体を張ったボーグナインとデヴィッドソン、お疲れ様でした(笑) |
9.子供の頃は続編の「ベン」のほうが面白くて、大人になってからは、 本作のほうが面白いと感じるようになった。この手のパニック映画は、 ヒッチコックの「鳥」もあったが、純粋な動物パニックものとしてはこれが先駆けかもしれない。 自閉症ぎみの主人公の描写がよく描けており、皮肉なラストもパンチが効いていて、 お話としては中々面白かったのではないかと思う。あのネズミ達はどうやって撮影したのか、 子供のときは結構唸っていたような気がする。映像演出はいかにも昔の映画といった雰囲気。 【MAHITO】さん [地上波(吹替)] 5点(2011-11-28 20:20:03) |
8.ネズミが人を襲うパニック映画を期待すると肩透かしになるかな。映画のほとんどはウィラードとゆう、うだつのあがらない男の日常。彼は知り合いに会社をのっとられ、そこで、社長からネチネチいじめられながら働く男。そんな男が、ひそかに飼っているのがネズミ達。しかも、そのネズミ達は頭がよく、彼の命令に従うようになる。そんな男の風景を淡々と描いている。ネズミが人を襲うのは二人だけ、しかもラスト10分。それまでは、この男の暗い生活を淡々と観ることになる。今、観れば特別印象に残るシーンもなく、話もあまりおもしろくなかった。人を襲うネズミといっても、体に数匹はりついてて、それで人がもがくって表現だし。ウィラードに共感をえられれば嫌な上司に爆発するラストはそれなりのカタルシスが得られるかも。各役者の演技や、どんよりした雰囲気は悪くはない。 【なにわ君】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2009-01-28 20:05:32) |
7.《ネタバレ》 「恨みを晴らす」ことについて、いろいろと考えさせられる映画でした。続編ができるだけのことはある出来映えです。「ソクラテス」が良い白ネズミ役、「ベン」が黒ネズミでちょっと嫌われ役と、わかりやすく上手に描き分けられていたと思います。俳優陣も良いです。続編の「ベン」を先に鑑賞していたので「ウイラード」がてっきりネズミの名前だと思いこんでいました。 【ジャッカルの目】さん [地上波(吹替)] 6点(2008-02-16 22:49:16) |
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6.《ネタバレ》 主演は、「いちご白書」のブルース・デービソン。 上司役に、「ポセイドン・アドベンチャー」のアーネスト・ボーグナインが出演している。 ブルース・デービソンは近年どうしてるのかと思っていたら、「X-メン」の上院議員役などでチラリホラリと見かけました。 ベンを筆頭に無数のネズミたちの演技がいろんな意味で特筆モノ(?)であるし、敵役のアーネスト・ボーグナインにブルース・デービソン扮するウィラードがネズミをけしかける時の復讐劇としてのカタルシスには素晴らしいものがある。 しかし、実は復讐を終えた後に動物パニック作品としての恐怖と本性が現出するのだ。 作品自体はB級なのでネズミの不自然な演技(?)は気にしないように、大きなアラはご愛敬です。 【あむ】さん 9点(2004-05-02 12:25:00) |
5.ヒッチコックの「鳥」がバカ当たりしてから山ほど湧いて出た雨後のタケノコの1つとしては、かなり作り手の誠意が感じられる良い作品であると言える。孤独な青年とネズミとの交流を真剣に描いたあたり、ちょっと最近のサイコホラーブームに影響を与えていると言えるような気がしないでもない。たぶん「鳥」と「サイコ」を同時にやったらどちらかの映画の半分ぐらいの価値は出せるんじゃないのかな?と、世間並みの想像力の人たちがおずおずとやってみたらこうなった、という感じでしょうね。でも凡人ながら分相応に頑張っている、という感じが伝わって来て私は好き。アーネスト・ボーグナインはどこに出て来ても映画が締まりますね。 【anemone】さん 8点(2003-12-07 14:49:26) |
4.実は続編の「ベン」を先に見ていたので、映画としてのあまりの毛色の違いにびっくり。ありがちな少年と怪物(?)の心の交流ものであるベンと、ヒッキーの自業自得的最後を描く本作は、シリーズもの(いやシリーズものじゃないんだろうけど)としてよくもまぁこんなに違うもんだなぁと、ちょっとびっくりでした。 【あばれて万歳】さん 5点(2003-12-06 19:28:37) |
3.かなり子供の頃に見て、ネズミって恐いもんだなぁ…などと思った覚えがある(笑。 気弱で根暗な青年ウィラードがネズミだけを友とし、ネズミを裏切り、ネズミに復讐されると…。ま、悲しいお話だわな。どうでもイイけど、この原作は、もともと「ネズミ男の手記」っつータイトルで、映画の公開に合わせて「ウィラード」に改題されたんだとか。「ネズミ男の手記」じゃ、誰も観ないだろーなぁ…。(笑 ともあれ続編の「ベン」よりは良く出来てると思う。「ベン」のウリはマイケル・ジャクソンが主題曲を歌ってることくらいだからねー。 【TERRA】さん 6点(2003-11-12 19:32:37) |
2.『ベン』『巨大生物の島』と並ぶ、70年代ネズミ映画御三家のひとつ。と勝手に呼ばせてもらいます。『ベン』はコレの続編ですが。ネズミが沢山出てくるんで、スワ、パニック映画かと思いきや、チョットだけサスペンス風味の動物映画でした。残念! まあパニック映画だけが映画じゃない、と気を取り直して。永遠のヒール、ボーグナイン親父がここでもアブラギッシュな悪役&ヤラレ役ぶりを披露、今となってはデジャヴのような光景です。また、この映画は後の『残酷ヘビ地獄』や『燃える昆虫軍団』にも多大なる影響を与えているのではないかと(だからどうした)。で。え?リメイク?? 【鱗歌】さん 6点(2003-10-26 12:13:10) |
1.《ネタバレ》 正直、あんまり怖くないんだが、主人公ウイラードが病身の母親(エルザ・ランチェスター)を抱えた孤独で気弱な青年という設定は結構しみじみしてて割と好印象。ソンドラ・ロックとの不器用な恋愛にもペーソスみたいなものを感じさせる。しかーし、異様に賢い二匹のネズミ「ベン」と「ソクラテス」の存在が(いくらフィクションとは言え)余りに嘘くさ過ぎ!!「アルジャーノン」的に特殊実験でもしたなら兎も角、たかがネズミ如きが人間になつく(飼い主を識別する)なんて…。上役のアーネスト・ボーグナインは憎々しい名演だが、ネズミの大群に襲われる様は何だか一緒に戯れているようで迫力に欠け滑稽でしか無い。ネズミはネズミでもミッキーみたいな「マウス(二十日鼠)」じゃなく「ラット(どぶねずみ)」だったのが運の尽き。動物パニックとしては三流もイイ所だが、先述の侘びしい青春ドラマ風の演出にオマケして6点。 【へちょちょ】さん 6点(2003-10-22 04:36:35) |