18.《ネタバレ》 メディアが報じない靖国神社参拝者の姿を観ることができたのは良い体験になったんだけど、ドキュメンタリーとしてはしょうもない。刀匠と監督の会話が成立してない時点で土台から崩壊してるんですよね。そこがキモなわけでしょ?本来なら靖国神社で撮影したビデオ映像だけで組み立てられるのに、わざわざ刀匠にインタビューしに行ったわけだから。そこが失敗してる時点で終わり! 某ラジオパーソナリティが指摘していたように、空虚な会話が連続することのほうがよっぽど靖国=日本人を象徴してる。面白い会話シーンが多かっただけに、やっぱり刀匠が邪魔なんだな。終盤の近代日本史と靖国の関係を意図のわからん音楽をバックに示す部分もいらん。会話に重点を置いていれば…。 本作中でハッとしたシーンは、謎のアメリカ人、台湾原住民の抗議、左翼活動家の若者がチョークスリーパーをかけられているシーン3つ。特に台湾原住民の抗議はキてました。通訳の男性の口がどんどん汚くなっていって、終いには自分の意見を語るだけになってしまうという。コメディとも受け取れる素晴らしいシーンだったんだけど、この素晴らしさを監督が意図していたかどうかわからん。ドキュメンタリーなのに監督を信頼できないのは痛すぎるでしょ。 【カニばさみ】さん [DVD(邦画)] 5点(2015-06-04 01:26:38) |
17.昭和の日本を振り返ると、どうしても戦争という歴史を避けるわけにはいかない。その象徴たる「靖国」となるとなおいっそう重苦しい。この映画もいつかは見なければと思いつつ、そこに登場するおかしな人たちの愚かな発言と行動には辟易して何度も見るのを中断した。しかしここであきらめては、映画上映中止を求めた政治家と同じになってしまうと決意し、最後までようやく見た。 靖国神社には多くの戦没者が祀られている。戦争を引き起こした人も戦争に駆り出された人たちも、皆等しく、好むと好まざるに関わらずに。俺はお国のために命を捧げたわけでない、天皇陛下に殺されたのだと言ったとしても。 そういういろいろな側面をこの映画は見せてくれる。そして政治的意図を持たず、ありのままのドキュメントとして。良いか悪いか、何がおかしいのかは、見る側の問題だろう。好きな映画ではないが、だからといって、得点が低くなるものではない。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 7点(2012-03-04 06:22:36) |
16.靖国問題は賛成反対といった単純な二分割で語ることが難しい。例えば遺族が合祀しないでほしいと訴えることと当時の首相が参拝することはなんら相反するものではない。この映画は様々な訴えが映されるが、それらは繋がりを持たず、ただ靖国神社のイビツさを浮かび上がらせてゆく。監督の主張がないという批判があるが、主張はある。反対だ賛成だとはたしかに語っていないが「靖国はイビツだ」ってことはじゅうぶん伝わってくる。合間合間に刀匠のインタビューを挟むことで「靖国は特別」な存在であることもふまえつつ、それ以上のイビツさを備える靖国が映し出されている。浄土真宗の僧侶が「靖国は戦争の頃から全く変わっていない」と言う。時代が変わろうと頑なに変わらないからイビツなのか、とも思った。映画の中で一部とんでもなく気持ち悪い連中が登場する。こういう人たちはそのイビツさの象徴的存在であり、またそういう人たちによって靖国のイビツさは増幅されているに違いない。しかしそのイビツさも含めて戦争の遺物であることを戦争フィルムをモンタージュすることで示している。 【R&A】さん [映画館(邦画)] 6点(2011-11-02 15:10:37) |
15.《ネタバレ》 ドキュメンタリ映画としてはお粗末な印象を拭えない今作ではあるが、シーズン真っ盛りの靖国珍場面集として楽しむ分には、なかなか興味深い映像集だったと思う。 しかし、終盤にかけて流れる「南京大虐殺」の写真は、如何なものか。 一部の識者に「信憑性が薄い」と評されている「レイプオブ南京」に掲載されていた写真が流れており、そして、あたかもその写真が「真実を語っている」様に窺える演出には、少し狡猾さを感じた。(別に虐殺が「無かった」とまでは思っていない、ごく私的な意見です。念のため。) 適度に愛国、隠し味程度に憂国という不敬者な私の、戯言で恐縮ですが。 蛇足ですが…某思想系団体のコスプレ参拝していた彼ら、鳥居のど真ん中を通って参拝していたが、あれはあれで不敬なのではないかと感じた。 【aksweet】さん [DVD(字幕)] 4点(2010-07-29 23:42:14) |
14.そうだね、やっぱり監督の意見は聞きたかったね。靖国について、先の戦争について、日本について、どう感じているのか率直な感想を。だって、これだと単に古今東西、”戦争”ってのは愚かな事だから、”人類は皆”反省しましょうね!って言っている”それだけ”ではないでしょう?しかしね、やっぱり現実の生の人間同士の戦いは”外野”としては最高にオモロイ!ただ反面、いろんな登場人物を観ていて、周りの迷惑と、事の”正否”はおいておいて、自分のとある信念のもとに、或る事象に自分の命を賭けてもあたる!ことは”動物、人間”にとっては、とても”エキサイティング!”だろうなあ、ということは痛烈に感じた。そう”マサに動物!”しかし、よう知らんが”靖国問題”とかって、何で、歴史のある一時点に、人間同士の最高度の知性によって、一発氷解!新発明!のごとく”全解決”なされないのだろうか?それができたらさぞ、気持ちイイべなああぁぁー!? 【男ザンパノ】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-05-02 01:06:35) |
13.靖国だから騒ぐだけで、内容としてはNHKスペシャル以下と思います。やはり作り手のメッセージが皆無であること。これが作品の評価を下げています。刀鍛治が終盤(ラスト15分あたり)インタビューアーに「あなたは靖国についてどう思うか?」と問いかける場面があります。ここで製作者は、はっきりと問いから「逃げ」ています。観ていてがっかりです。あと観賞する立場としては、日本の映画ですが「日本語字幕」をつけて欲しい。話の半分程度しか聞き取れないです。しかし日本人で今まで日本がしてきたことに対してメッセージを発する作り手がいないのはどうしてでしょう。 【たかちゃん】さん [DVD(邦画)] 3点(2009-04-27 07:11:33) (良:2票) |
12.そこまで騒がれる作品ではないわな。刀を作ってるところが良かった。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(邦画)] 5点(2009-02-23 21:56:28) |
11.《ネタバレ》 つまらないから観なくてかまわない映画。 なぜつまらないかというと、あえて公平的視線から描こうとしているからだ。 せっかく中国の監督が靖国神社を撮影するんだから、むちゃくちゃ批判的に描いて本気で日本の右翼の人たちをカンカンに怒らせるくらいの映画にしてしまえばいい。映画後半、君が代斉唱に乱入するサカナクンみたいな日本人が、監督による仕込みであるならば評価する。 それと刀匠のおじいさんにはちゃんと許可をとれ。そうしないとまた「これだから大陸の人間は!」って言われちゃうぞ。 【no_the_war】さん [DVD(字幕)] 3点(2009-01-26 00:50:59) (良:1票) |
10.これはドキュメンタリー映画としては最低の映画ですね。中立に描いているかと思えば全然偏ってました。左に・・・ てか監督は日本在住なはずなのに日本語下手すぎでしょ。これは上映中止を語られてもしょうがない出来だと思います。 【のび太】さん [DVD(字幕)] 0点(2009-01-09 21:38:09) |
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9.あまり低い点数はつけない方ですが、何が言いたいのかさっぱりわからない・・靖国参拝する人は変な人ですよ。って言いたいの? 【東京ロッキー】さん [DVD(邦画)] 1点(2008-12-24 23:08:37) |
8.《ネタバレ》 8月15日の靖国神社はこんな感じです、っていう記録。 【ぷー太。】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-11-23 12:35:24) |
7.《ネタバレ》 いろいろ話題になった作品ではありますが、途中までは結構中立的に靖国問題を描いているように感じました。まあ8月15日に靖国神社に集まる人々は右寄りであれ左寄りであれ強い思い入れを持って来ている方が多いですから、その日の光景を撮ることによって「日本人の本音」の一部を引き出すことには成功していると思います。(右寄りであれ左寄りであれ)考え方が完全にファシズム志向に陥っているように見える人たちや、「靖国問題」を利用して現体制批判や自分たちの主義主張の推進を図っていこうとしてるようにしか思えない人たちの言動や行動も生々しく映し出されていて非常に考えさせられました。 しかしながら、後半に突如流れる戦時中の写真やニュース映像の羅列がこの作品を完全にぶち壊してしまっていて非常に残念でなりません。 【TM】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-11-16 22:45:45) |
6.いろいろ話題になったのでかなり期待した。ハズレだね。さらに、カメラワークで画面が動いて、気分が悪くなりました。体調が悪いときに観る映画ではありません。 【じろう】さん [DVD(邦画)] 1点(2008-11-02 00:40:47) |
5.靖国という微妙な取り扱いの映画だけに上映中止とかマスコミに とりあげられどれだけの作品に仕上がっているのだろうとかなり 期待して見始めました。 正直かなり外しました。これは映画というより解説無しのドキュ メンタリ-です。 しかも誰がだれのために作ったかまるで理解できません。 そのうえ、集中して聞かないと日本語さえ聞き取りが怪しいほど 劇中の中の会話が聞き取りにくいです。日本語字幕が必要でしょう。 おなじ系列のゆきゆきて神軍みたときの方が数倍インパクトありました 【K2N2M2】さん [DVD(吹替)] 2点(2008-10-04 17:26:24) |
4.《ネタバレ》 違う意味で面白すぎました。出てくる輩がとにかく自分の主張を叫ぶだけで、他人の話なんか一切聞きやしねぇ!聞く耳を持たないとはまさにこの事かと。「中国帰れ!中国帰れ!」「・・・日本人です」失礼ですけどギャグでやってるとしか思えませんでした。 |
3.右側の女性国会議員さんの発言によって、映画を始めとする表現者たちの表現が奪われようとしている今日。まだ解決していないこの問題。非常に重要な問題だと思う。でも、作品の評価とそれはまったく別問題。この作品はドキュメンタリーであり、それは真実を描きながらも、監督の思想が100時間に渡る画の中から厳選し、構成された約二時間に納まって、詰まっていなければならないと思う。複雑に絡み合う人々と、国とその歴史。それはわかった。しっかり説明されてあったから、まったく知らなかったぼくにとっては非常にためになった。でも、この作品の監督の思想は中途半端だと思う。南京大虐殺はなかったといいたいのか?それぞれに思いはあるといいたいのか?なんだかあやふやでどこを掴めばいいのかわからない。ぼくはこの作品はドキュメンタリーとしてあまりにもお粗末なものだと思う。 【ボビー】さん [映画館(邦画)] 5点(2008-06-05 18:03:24) |
2.これほど悪意に満ちた映画があったであろうか?マイケル・ムーアのように、表面から批判しまくるのはまだいい、胸を張って自分の意見を言っているのだから。この映画は「私は中立ですよ~」と言いながら批判しているのでタチが悪い。 利用された刀匠が可哀想である、まさか自分のシーンが100人切りと同列に扱われるなど、思いもしなかっただろうに…。本人の「私のシーンはカットしてくれ!」と言う意見はスルーですか?映画と呼びたくない。 【ふくちゃん】さん [映画館(字幕)] 0点(2008-06-03 15:14:11) (良:2票) |
★1.《ネタバレ》 結論から言うと、非常に面白かった。観る前に内容に関する情報を色々見聞きしていたのだけれど、それでも面白さが損なわれなかったのは、ひとえに映画の力、作り手の力量だろう。そもそも「靖国」という題材、「靖国」をめぐる状況が(不謹慎と思われるかもしれないが)非常に面白い。例えば、靖国に抗議して式典に乱入する若者が登場する。彼は靖国支持者たちに取り押さえられ、ボコボコにされる。彼は日本人なのだが、中国人と勘違いした中年の支持者は彼に対し延々と「中国へ帰れ、この野郎」と(最初は怒鳴るように、徐々に呪文でも呟くかのように)繰り返す。一方リンチにあった若者は「救急車に乗ったら」という周りの声にも耳を貸さず「こんなの(日本の侵略によって被害国にもたらされた傷に比べれば)大したことない」と激昂しながら叫ぶ。そのような凄惨な状況の中、式典会場の「君が代斉唱」が粛々と鳴り響く・・・というシーンはまるでよく出来た不条理劇のようだし、非常に「映画的」だ。また、この映画に登場する人物の、例えば先に述べた若者、終戦記念日に軍服姿で参拝する右翼風の人々や元軍人と思しき老人たちの姿。彼らはいたって真剣なのだが、一方でその真剣さゆえにどこか滑稽さも漂わせている。■こうした要素だけで映画を作れば、或いはキワモノ的な作品にもなったかもしれない。しかし、そうした靖国神社をめぐる喧騒とは対照的な「靖国刀」を打つ老刀匠の姿を登場させることで、そのような作品になることは回避される。長きに渡って刀を打ち続けた「職人」に監督は静かに語りかけ、カメラはあまり饒舌でない刀匠の姿をじっくりと捉える。彼のいわば「静」的なシーンと、前述の「動」のシーンとが交互に登場することで、映画にメリハリと躍動感を与えている。■そしてこの映画は、靖国神社が「お国の為に戦って」死んだ人々、批判的立場から言えば「侵略戦争に加担した」人々の魂を祀り、顕彰するための神社である、という側面にも当然言及する。それこそが上映前に物議をかもし、一部の人々に「反日映画」と言わしめた部分なのだが、少なくとも自分にはこの作品が「反日」とは思えなかった(そもそも「反日」という表現が多分に恣意的で曖昧だし、仮に「反日」映画であったとしても構わないとは思うが)。確かにこの作品には、遺族の合祀に反対する台湾人や僧侶も登場するが、一方でごくごく普通のおじさん、おばさんが靖国神社や小泉元首相の支持を語るシーンもあり、単純に靖国神社や日本という国を非難し断罪するような作品にはなっていない。■この映画をめぐる議論で「はたして中立的な映画と言えるのか?」という主張が見られたが、そもそも映画(だけでなく様々なジャンルで)が「中立的」である必要はないし、実際厳密な意味で中立的であることは不可能であろう。この作品もその意味において「中立的」ではないが、多面的・重層的な作りになっていると思う。「英霊」を祀る靖国に涙する人がいる一方で、怒りの涙を流す人がいる。刀匠が打つ刀は優れた芸術品であると同時にかつては多くの人々をあやめた道具でもある。こうした様々な側面を捉えたからこそ、この「靖国」は「映画」として素晴らしいし、かつ観た者を「靖国」という、非常に込み入った状況と向かい合わせる、エンタテインメント性と社会性を見事に両立させた稀有なドキュメンタリー映画になり得たのだろう。 【ぐるぐる】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-06-02 19:39:20) (良:4票) |