キッスで殺せ!のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

Menu
 > 映画作品情報
 > 映画作品情報 キ行
 > キッスで殺せ!の口コミ・評価
 > (レビュー・クチコミ)

キッスで殺せ!

[キッスデコロセ]
Kiss Me Deadly
1955年上映時間:105分
平均点:7.22 / 10(Review 9人) (点数分布表示)
公開開始日(1955-10-29)
アクションサスペンスモノクロ映画小説の映画化
新規登録(2003-10-22)【へちょちょ】さん
タイトル情報更新(2024-08-14)【Olias】さん
Amazonにて検索Googleにて検索Yahooにて検索
Twitterにて検索
ブログに映画情報を貼り付け
監督ロバート・アルドリッチ
キャストラルフ・ミーカー(男優)
クロリス・リーチマン(女優)
ウェズリー・アディ(男優)
ポール・スチュアート(男優)
ジャック・イーラム(男優)
ストローザー・マーティン(男優)
アルバート・デッカー(男優)
原作ミッキー・スピレーン
音楽フランク・デ・ヴォール
撮影アーネスト・ラズロ
製作ロバート・アルドリッチ
製作総指揮ヴィクター・サヴィル
美術ハワード・ブリストル(セット装飾)
編集マイケル・ルチアーノ〔編集〕
録音ジャック・ソロモン
ネタバレは禁止していませんので
未見の方は注意願います!
(ネタバレを非表示にする)

【クチコミ・感想】

別のページへ
【新規登録順】 / 【変更順】 / 【投票順
1
>> お気に入りレビュワーのみ表示
>> 全レビュー表示

>> 改行なし表示
※ 「改行」や「ネタバレ」のデフォルト表示のカスタマイズは「カスタマイズ画面」でどうぞ
9.誰もまともに内容を理解できないおかげで傑作扱いされているという恐るべき映画。しかし好意的なこじつけなしではとてもじゃないが評価できる代物とは思えません。批評家の深読みをひとまず無視して純粋に作品内のみからまともに内容を読み取ろうとすると、神話の時代からパンドラのような愚かな女のせいで人類に不幸がもたらされた、核戦争の引き金を引くのも女だろうというオチ、男に従順だった女は生き延びられる、凄まじい女性蔑視作品である、こういう読み解き方も可能なわけです。原作が元々マッチョイズム全開の作品だったようなので全部が全部映画スタッフの責任とは言えないまでも、あのトランク関係は明らかに映画版で追加した要素ですからね。マンハッタン計画に台詞で言及しているだけでそれへの批判になるというのも無理があります、ただ煽情的なテーマを軽々しく扱ってるだけです。マッカーシズムへの批判だという監督の発言は後出しじゃんけんとしか思えません。当時はただ仕事で興味のない原作をいやいや映画化した結果珍妙なものが出来上がったというのが真相だったりはしないでしょうか。今は公開当時の米国での酷評こそ実は正しいのかもしれないという再々評価が必要な作品かもしれません。
Сакурай Тосиоさん [DVD(字幕)] 0点(2023-06-29 23:39:54)
8.《ネタバレ》 アルドリッチ、大好きなのですよ。彼我の双方が死力を尽くす、正に死闘と言うべき争い。そしてそれがもたらす重厚なスリルの素晴らしさたるや。本作もずっと観たいと思っていた所、微妙に中古DVDの価格が下がっていたので、世知辛い昨今、少しでもテンションを上げてゆくために思い切って購入してしまった。

ただ、本作に関して言えば展開運びは決して巧みとも言えず、かなり終盤までグダグダと、かつ率直にイマイチよく分からない展開が続くのも事実。しかしながら、随所で冴え渡るお得意のヴァイオレンス描写に加え、非常に個性的なその他のシーンも多く(ヴァ・ヴァ・ブーンとか)、観ていて決して飽きが来るとかいう訳ではない。そして件のラストはこれまた非常に独特な一種のショックシーンになっており、これは確かに「名作というよりはむしろカルト」という類いの映画と言って間違いは無い。普通にそこそこ面白くもあるが、だいぶんマニア向けな作品かと思う。
Yuki2Invyさん [DVD(字幕)] 7点(2020-04-04 23:00:37)
7.《ネタバレ》 「Remember Me(私を忘れないで)」だって?忘れたくても忘れらんねえよって傑作。
ロバート・アルドリッチはフィルム・ノワールでも多くの傑作があるが、コレは「何がジェーンに起ったか?」と並んで最高傑作の一つ。
ファースト・シーン、初っ端から路上を走る女。
ワケ有り女を拾って車が走り出すと同時にクレジットがズラズラ画面を上っていく。強烈なオープニングだ。
女の荒い吐息は、まるで性向でよがるような荒さすらある。

ミッキー・スピレインの原作「燃える接吻を」のセックスと暴力を盛り込んだハードボイルドの世界観を、アルドリッチ流の“えげつなさ”で描かれる。
SF的な要素を持ったフィル・ノワールは「アルファビル」や「ブレードランナー」等も該当するだろうか。
とにかくこの映画はよく壊す、よく歌う(クラシック)、よく叫ぶ、よく殴る(後ビンタ)、よく死ぬ。取り合えず酔ったまま運転すんなよ。
ヒッチコックの「汚名」も酔いどれイングリッド・バーグマンがぶっ飛ばしてたな。
「三つ数えろ」張りに女性がウジャウジャ出てくる。ドイツもコイツも謎を秘めて。 女性じゃないけど“va-va-voom(ババブーン)”ことニックのオッチャンも癒し。
そんな女たちを主人公のマイク・ハマーは、常に冷めた眼で見届けていく。
ハマーは「Remember Me」というメッセージだけを頼りに黙々と仕事に取り掛かる。だが、たらしだ。
探偵の武器は銃弾の代わりに鉄拳が飛ぶ。
ポップコーンと鉄拳を3発打ち込む、階段での“追い討ち”は本当えげつない。
地道な調査の影でうごめく暗殺者たち。

次々に“人生から”ノックアウトされていく敵や知人、そしてハマーが追う“ヤバ過ぎる”探し物。
ボクシング場に立ち寄るシーンすら、この映画の鉄拳の飛びようを象徴する。
浜辺でのシーンは「アハハ待てよコイツ~(バキドカ)」という風にしか見えねえ。あーあ手錠にしないから・・・片手で何したんだよハマー。
ベッドでのやり取りは最高だったぜ。だから悲鳴(爆)
ところであの“黙秘”のシーンも笑っちまったよ。
終盤の演出は完全にホラー映画というか、SFというかとにかく怖い。そんな場面すら冷めた眼差しで見届けられるハマーは何なんだよ。
ともあれ、衝撃的なクライマックスが拝める映画だった。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-03-21 18:03:02)
6.《ネタバレ》 カルトムービーとして世界中に愛され、尚且つ様々な映画作家にオマージュを捧げられているこの映画。とはいえ現代の観客目線で再見すると正直粗ばかり目立つのは仕方がない。話の流れが(字幕だけで情報を得る困難もあるのだが)多少わかりづらいし、主演級・とくに女優は魅力に欠ける。にも関わらず私が好きなのは、50年代のアメリカ映画がマッカーシズムとヘイズコードによって規制が多かった中で、監督アルドリッチが「初めてやりたい事が出来た」と述べている=微笑ましいほどのフィルムから溢れる「若さ」なのだと思う。妙にいやらしい・とことん暴力をもりこみショット(=特に階段の上り下り)にこだわりを持ち、奇人変人を愛する。単なる雇われ監督作品「アパッチ」「ヴェラクルス」(共に54年)と比べ、ワクワクぶりが滲み出ているではないか。現在では結末が補完されたプリントがソフト化されているがこの作品に関しては昔の結末が欠けたバージョン(DVDでは特別映像として見る事が出来る)の方がなんじゃぁぁぁ、そりゃぁー!的な感じがして好きなのでマイナス1点。
Nbu2さん [映画館(字幕)] 7点(2013-02-24 18:27:18)
5.《ネタバレ》 フィルム・ノワールのきわめて切れ味鋭いタイプと言おうか、暗く淀んではいない。核爆発で終わる映画の「The End」のマークは、まさに「一巻の終わり」。私は映画館の中で「被曝」して、この恐怖をしっかり味わった。公開当時「原爆で殺すな、キッスで殺せ」という標語も生まれたそうだが、いまや、「原爆」のかわりに「原発」で、「原発で殺すな、キッスで殺せ」。
ひと3さん [映画館(字幕)] 10点(2011-03-18 13:34:56)
4.《ネタバレ》 もうこの映画は狂ってますね。ほとんどトンデモ映画と言って良いほど。探偵マイク・ハマーものという形式にはなっていますが、そんなこと全然関係なしで突っ走る暴走振りです。ハリウッド産のハードボイルド探偵ものにはやたら登場人物が複雑な関係でセリフでストーリー進行させる傾向がありますが、アルドリッチはそこを逆手にとって極端な省略と暴力描写に驚かされます。そして時代を感じさせないB級ならではの扇情的な描写のエグさで、拷問される女のもがく膝から下だけを映したり、バレエを練習するハマーの女助手の汗にまみれた肢体を強調したり(そもそもバレエをする必然性がないのですが)、ある意味シュールなショットが満載されています。そしてグチャグチャでさっぱりわけの判らないストーリーを吹っ飛ばす、あの驚愕のラスト! はっきり言って公開時に酷評されたのも当然かもしれませんが、ゴダールやリンチに多大な影響を与えたパワーは本作の非凡さを証明しているでしょう。
S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2010-10-24 09:57:09)
3.《ネタバレ》 リンチの『マルホランド・ドライブ』は間違いなくこの映画の冒頭シーンを引用してますね。探偵マイク・ハマーが活躍するハードボイルドものなのですが、40年代に代表されるハードボイルド探偵ものとの差異は暴力描写でしょうか。強烈なインパクトをもって登場する女との出会いから映画は始まるが、その鮮烈な印象が消える間もなく女は殺されてしまう。尋常ではない金の匂いと好奇心から、真相に迫ろうとする主人公とそのまわりの人間に容赦ない暴力が降り注ぐ。そしてその暴力の頂点ともいえる「マンハッタン計画」「ロスアラモス」「三位一体」から連想されるものを前にして、なんと主人公は真相追及を放棄する。探偵映画なのに探偵が事件を解決せずに逃げるのである。斬新であるとともに、人間の力の及ばないものが存在するという衝撃がそこにある。そして暴力を超えた暴力によってこの映画は終わらされる。より緊張感のあるハードボイルドにバイオレンスとポリティカル・アクションとSFを混ぜ合わせたら、とんでもないフィルム・ノワールが出来上がってしまった。
R&Aさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-08-10 16:32:20)
2.《ネタバレ》 うにゃあ、僕はリンチの事は良く分からないけど、異様な迫力のある映画でしたねー(僕も、あの階段のシーンは印象的でした)。あの放射性物質についての描写は、多分科学的に見たらデタラメなんだと思うけれど、この頃(冷戦が始まり、ソ連でも原爆が開発され、人々が核の恐怖に打ち震えていた頃。この辺は「アトミック・カフェ」を観ると良く分かります)の「核」というのは、世間的には「何か得体の知れないもの」だった訳で、これは、そういう「得体の知れないもの」に対する不安と恐怖を描いた作品なのだと思いました(つまり「アレ」は隠喩でもあり直喩でもあったんだな、きっと)。俳優さん達も、僕の知らない人ばっかだったけど良かったな(特に被害者の友達のリリー役の女優さん、怖ぇ~)。
ぐるぐるさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-06-08 22:32:13)
1.《ネタバレ》 冒頭、いきなり夜のハイウェイをトレンチコート姿(その下は全裸っぽい)が逃げ、と思えばアッという間に殺される。このあたり、ほとんどデヴィッド・リンチの『マルホランド・ドライブ』のノリです。その後も、1950年代のハードボイルド私立探偵ものにしてはやたらファナティックな人物や描写(夜の階段を撮る、あのカメラアングル!)が連続し、息つくヒマもないまま、原爆ドカンの驚天動地なラストへ…。す、凄い。あれって、つまりは開けると地上に災いをもたらす”パンドラの箱”だってこと? 実はこの映画、核への脅威を訴えた「社会派ドラマ」だったの? …そういったあらゆる解釈だの疑問だのをうっちゃったまま、観客を取り残して映画は唐突(にもほどがある…)に終わっていく。こんなところに、リンチのルーツがあったとは!
やましんの巻さん 8点(2003-11-13 15:50:22)(良:1票)
別のページへ
【新規登録順】 / 【変更順】 / 【投票順
1
マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 9人
平均点数 7.22点
0111.11%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
600.00%
7333.33%
8222.22%
9222.22%
10111.11%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 7.50点 Review2人
2 ストーリー評価 8.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 9.00点 Review2人
4 音楽評価 10.00点 Review1人
5 感泣評価 10.00点 Review1人
chart

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS