5.《ネタバレ》 先にご指摘のあるとおり、確かにこれは「童夢」ですね。公式には「童夢」からインスピレーションを得た作品とされていますが、シチュエーションといい展開といい、まさに「童夢実写版」的な作品という印象です。
ただ、こちらはあくまでも北欧ホラー。容赦なくやって来る悲劇をジトっとさせることなく弱々しいながらも明るい陽光の下で展開させていくという北欧ホラーあるある的雰囲気は好みです。出演者、特に子どもたちの素直な演技も功を奏し、飽きることなく鑑賞することは出来ました。
よくよく考えれば、イーダとアナの家族は、少なからず子どもたちがトラウマに苦しむにしても事件前以上に充実した生活を送れるのかも知れません。がしかし、アイシャとベンとその家族にとっては紛れもない突然の、それも立ち直れないほどの悲報。事件の背景の根本的な解決には程遠いエンディングでもあり、鑑賞後の後味は何とも気持ち悪いの一言に尽きます。
アナは何をボードに描こうとしていたのでしょう?果たしてこれからイーダとアナにはどんな未来が待っているのでしょうか?団地の窓から覗き込み最終決戦に助力した子どもたちの将来は?超能力決戦には昂ぶりましたが、総じて見ればただただダークな物語でした。