3.《ネタバレ》 この映画を見ると差別意識に環境が与える影響の大きさを感じる。もちろんアパルトヘイトとは切っても切れないストーリーなのだが、娘と母親の関係が非常に繊細に描かれていて、親子関係という視点で見ても良い映画だ。幼い主人公の少女が様々な出来事を自分なりに消化して行き、黒人活動家の葬儀の場で初めて自らの意思で闘争の拳を高く掲げるラストシーンが印象的。映画を見終わった後私と友人達は帰るに帰れず有楽町駅で延々議論し続けたことを思い出す。この頃はネルソン・マンデラが大統領になる日が来るなんて想像もつかなかった。アパルトヘイト政策は撤廃された。しかし、ラグビーW杯の南ア代表に黒人を入れることで揉めたりすることからも分かるように未だ差別は続いている。