8.自分が結婚していたらまた違った視点で見えるのかもしれないが、未婚で大恋愛も経験していない身としては、面白さがわからず。 秋のソナタも楽しめなかったし(あの作品は女性にはウケないようだが)この監督は合わないのかもなー |
7.《ネタバレ》 こうも夫婦間の問題を如実にとらえて表現できるなんて、と驚いています。名セリフもいっぱいありました、「人間は子供の時から自分を演じている」・・・作中、ユーハン(ヨハン)が憎かったり思えたのも男優がうまかったからか、夫婦として迎えられなかった20周年の記念日を祝っているところはもうこちらも「悟り」の境地になっていました。最小限の登場人物、最小限のセットで撮れていました。本編とは無関係ですが、個人的にエンディングロールではなく「ファロ島の風景とともに、スタッフを(口頭で)紹介する」ところもすきです。続編「サラバンド」が楽しみです。 【HRM36】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2010-06-22 13:20:30) |
6.上映時間168分と書いてありますが、実際には50分から60分の6話分のドラマなんです。168分というのは、このドラマを編集して劇場版のようです。私は衛星放送でドラマ版を観ました。第1話から、普通の夫婦の平和な生活が描かれていて何もありません。それが第2話から突然夫の浮気が発覚、第3話、第4話は忘れたけど、密室での二人芝居などがあり、セックスして離婚。ドラマに振幅を与えようとすぐがあまり、登場人物の二人の心境についていけないときもあります。最終回は数年後の話しで、お互い別の人と再婚しているのですが、再会してベッドを共にする。平穏な生活をしていない私には、なかなかセリフのやりとりも面白く、「普通」というものが面白く思えましたが、決して万人ウケする映画ではありません。眠ってしまう方も半分以上いると思います。しかし、この30年後に再び、この夫婦が再会する映画「サラバンド」の存在が、この映画、もしくはドラマをもう一度観賞してみたい理由になりました。 【クロエ】さん [地上波(字幕)] 6点(2010-06-22 01:27:45) (良:1票) |
5.《ネタバレ》 はたから見れば円満そうに見えるけど、それはまさに「問題がないことが問題」という台詞の通り、見えない部分ではしっかりとヒビや溝が生まれていた。夫婦であろうと、それぞれが別々の人格を持った違う人間であることは間違いないわけで、見えていると思っていたことも、実際はまったく見えていない。 夫婦という関係だけを切り取った物語は、二人の長年に渡る変化をしっかりと捉えていた。ヨリの長回しが独特でまさに焦点がそこであるということを暗示しているかのようで、すごく面白かった。特に、最初と最後の二人の距離感は外見上まったく変化していないのに、この作品を三時間しっかり見届けた人にはその変化が歴然としている。それはあまりにも違う。10年間夫婦を続け、あまりにも近いところに居て、ぶつかり合うこともなかった二人は互いのことを何も見えていなかった。だけど、夫婦という枠組みから離れ、別々の人生を歩み始めた二人は、その後の10年間何度も正面から洗いざらいぶつかり合っていた。そんな20年間を過ごした二人が辿り着いたラストシーンでのあの姿は、心が通じていたように見える。深読みしすぎかもしれないが、二人の寄り添いあう無言の姿は一つの物体のようにも思えた。言葉を交わさなくとも互いの考えを理解しあえる。そんな二人の姿がとても魅力的だった。 【ボビー】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2008-08-23 00:56:39) |
4.演劇という芸術を幅広く見てもらうためにベルイマンはテレビという媒体に興味を持つ。資金的な問題もあったとは思いますが。この作品はベルイマン作品の中でテレビ用に作られた最初の作品です。デンマークではこのドラマを見るために渋滞が起こったほどに社会現象化したそうです(内容からしてもちょっと考えられないのですが)。劇場版はテレビのダイジェスト版です。男と女の関係をこれまでコメディやシリアスな心理劇等いろいろな形体を借りて語ってきたベルイマンはテレビ用だからなのか、実に現実的でより身近でより接しやすいドラマにして見せてくれる。男の気持ち、女の気持ち、結婚というシステムに組み込まれることで生まれる惰性とそれぞれのエゴ、離婚してからの再会に見る複雑にして簡単な男女の関係の意味。夫婦という枠を超えて異性が愛しあい、憎みあい、疑い、喧嘩し、それでも惹かれあい、求め合う不思議。大人のドラマです。 【R&A】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-07-25 16:17:38) |
3.何と言うか、気分が軽くなるような作品ではないものの、とても重厚でいて、いかにもイングマール・ベルイマンらしい作品だ。 「夫婦喧嘩は猫も食わない」というが、前半は夫婦喧嘩のシーンばかりで、正直嫌気がさした。 しかし、観進めて行くうちに、そんな単純な内容でないことに気付かされた。 夫婦というより、一組の男女の生き様をあらゆる方向から描いた力作だったのだ。 まさに凄い考察力。 ベルイマンの凄さを再認識した作品となった。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2008-05-18 21:07:12) |
★2.《ネタバレ》 シビアな話でした。結婚して時を重ねて、自分はどんどん年をとっていくのに、自分の結婚、人生はこれでいいのだろうかと迷うのは、ごく自然なことであり、迷わない人よりも幸せを知っている気がします。それでも現実の問題としては、年をとる前に別の人生があるかもと考えてしまう。それを倦怠期と呼ぶのかも知れませんが、ここまでリアルに見せられると圧巻として言えません。世の中、自分が一番に望んだ人としか結ばれないとしたら、結婚する人は激減するであろうし、だからこそ多くの結婚が妥協の産物です。結婚後に悩むか悩まないかは結婚をゴールに決めているか、いないかの違いであり、結婚をゴールに決めて、やっとゴールにたどりつけた人は、たとえ妥協で選んだ相手でも、愛が無くても、離婚したら次がないから、自分からは離婚しないような気がします。この映画を見ていて結婚生活に立ち向かう勇気と苦しみは、不幸なのかも知れないけれど、立ち向かえない人の不幸よりは恵まれていると思いました。 【omut】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-01-03 03:57:33) |
1.《ネタバレ》 倦怠期を迎えた夫婦が紆余曲折を経て離婚。離婚時はいざこざがあって大変だったが、時がたち新しいパートナーを得た二人が再会した時は昔の思い出を落ち着いて話す事が出来ました。文章にすればこれだけの内容だけど、ベルイマンが示した3時間の内容で語られるその実態は身もふたもない。設定としては知識人の家庭で子供もいてという事から理知的な会話をするかと思えば、感情に走っているときのその行動はまさに雄と雌。最初は何らかの妥協点を見出す努力をそれなりに行い、何となく離れがたい振りをしているが、一旦相手に対する嫌悪感があふれだすと、もう止まらない。自分達の性生活に対する思いをあけすけに語り、傷口に塩を塗りゴシゴシとこするような振る舞いや言葉の応酬。主演2人の演技合戦を(特にリブ・ウルマンの存在感)見ていて疲れてしまった。「理想的な夫婦生活」でも起こりうるかもしれない結婚生活の危機と破滅をこれでもか、と見せていただきましてもうお腹満腹っす。マイナス点は子供の存在がありながら、それに関してあまり触れていない事。 【Nbu2】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2006-04-20 02:54:43) |