38.《ネタバレ》 アル・パチーノの「カカシは美しい」を受けて、ジーン・ハックマンが人を笑わせようと振舞うシーンまで見たとき、これは「北風と太陽」(暴力=北風、笑い=太陽)かと思いましたが違いましたね。あとにつづく物語が予想外に切ないです。「カカシは美しい」や、ラスト直前での「一人じゃだめだ」もさることながら、「獄中で欲しかったものは」と聞かれてハックマンが「家庭料理」と答えるシーンがものすごく印象に残りました。ラストもハックマンはピッツバーグに発つも、それで終わりではないということを匂わせており、良かったです。 【虚学図書之介】さん 7点(2004-03-17 20:21:12) |
37.陽の目を見ないもうひとつのアメリカ。華やかな表舞台とは正反対にある、ホコリと手垢にまみれしたたかに生き抜く人々。個人的には、青春ドラマの名作「真夜中のカーボーイ」と比べてしまうわけなんですが(この映画は多分に「真夜中のカーボーイ」を意識して作られていると思う)、ストーリーが平坦なせいか今ひとつ印象に残りませんでしたね。うーん何だろう。主人公達二人に、今ひとつ感情移入出来なかったのが要因なんだろうか。真の友情を感じさせてくれた切ないラストは秀逸でした。 【光りやまねこ】さん 6点(2004-03-16 23:33:21) |
36.《ネタバレ》 「カカシは美しい。なせなら笑う事を覚えたからだよ」ここでハックマンがカカシになるところはグッときますね。人は出会いによって変われるんだなあと思います。でも自分の感情を押し殺してカカシで有り続けようとして悲しみを堪え、壊れてしまうアルパチーノも切なくて、心を揺さぶられます。 <追記>17年ぶりに再見。改めて見ると、ハックマンがカカシになるところはちょっと唐突感はあるが、実は内面的には変わってはいなくて「演じる」ことを覚えただけと解釈できないこともない。それでも十分な成長ではあるが。壊れてしまうアルパチーノもちょっと大げさな感じもしないでもないが、こちらは逆に自分を押し殺して「演じる」人生を送ってきた人間の成れの果てを象徴していると言えなくもない。どっちの生き方がよいのか問われれば、ハックマンのように素直に感情を表に出して、自由に生きる方が楽なのかなって気はする。結果、他人との衝突は避けられないのではあろうが、自分を殺して最後に壊れるよりはマシなのかと。 【東京50km圏道路地図】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2004-03-10 15:13:40) (良:1票) |
35.見終わった直後の後味はあまりよくないのに、しばらく経つとガラリと印象が良くなってくるという不思議な作品でした。「真夜中のカーボーイ」と比べられることが多いようですが、この作品のほうが分かりやすく、かつ明るい要素も含まれ、より万人向けな感じがします。 【K】さん 8点(2004-02-20 01:20:39) |
【ギニュー】さん 5点(2004-01-22 00:57:55) |
33.10年ぶり位で観た。なんかね、昔はパチーノの演技に圧倒され、彼の役の繊細な心のひだに触れて泣きそうになったのに、今はハックマンの役柄に感情移入してる。友情に感動するよりも、すごく大切で絶対に守りたいものを持ってしまった彼の、その無防備さ・真摯さがとてもせつない。二人が寄る辺ない身の上だから、自由で孤独で、そして小利口じゃないから、世間的に見ればだめだめ男達だから、すごくせつない。なんでDVD出てないんだ。ビデオ、買っちゃったじゃないか。いい映画だ‥‥。 【りりらっち】さん 9点(2003-12-22 03:24:27) |
32.うーん、いまいち面白さが伝わらない。それなりにいいけど。妻と息子を捨てたのはなんでだろう?そこにすごい理由が無い限り、最後のパチーノに感情移入することはできない。 【ブチャラティ】さん 5点(2003-12-02 19:17:08) |
31.ジーン・ハックマンがなかなか頼れるアニキぶりだった。男の人はこういうのとても好きだろうなと思う。私も男だったらきっと10点満点付けたでしょ。でもやっぱり私は女なのでね、男は勝手に出て行ってふらりと帰ってこようとし、それでもいいかもしれないが、待っている女はつらいよぉ。やっぱ5年は永い。女も切ないもの。だけど男の友情か、、なかなかいいね。最後靴からお金を出すとこは、ちょっと笑った。道理で靴を枕にしてたわけだって。 【fujico】さん 7点(2003-11-30 22:40:30) |
30.同時期の「さらば冬のカモメ」とついつい比べたくなりますね。方やジャック・ニコルソン、方やジーン・ハックマンというあくの強い役者がいい味を出しているので、甲乙つけがたいのです。進行する病気と男の友情が切ないですね。 【オオカミ】さん 8点(2003-11-17 08:57:16) |
【STYX21】さん 6点(2003-11-13 20:22:12) |
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28.それぞれ違った形での孤独に苛まれる二人の男達を名優二人が鳥肌物の熱演で見事に表現。世界観もやカメラワークも大好きです。ジーンハックマンはもちろんだが、病的な孤独感を抱えながらそれを何かで押さえ込んでいる繊細な青年を見事に演じ切っている。この抑制された哀愁は現在の哀愁の塊のような(もちろん褒め言葉です)パチーノにはない魅力ですね。若かりしパチーノの映画では印象は地味ですが、ゴッドファーザーに並ぶ名作と思っています。 【犬】さん 10点(2003-10-30 02:36:44) |
27.主役の二人は、どちらも怖いくらいの名演。冒頭、枯れ草転がる荒野の真ん中のフリーウェイで、男が二人マッチの火をきっかけに旅を共にする。この場面だけでも名作の匂いが香水のように漂う。タイトルの込められた意味も切なく、切なく、優しい。 【ひろみつ】さん 10点(2003-10-25 00:03:18) |
26.《ネタバレ》 出所したての逞しい男。洗車屋をやってまともな暮らしをしようと決心した芯のある男。でも実は寂しがり屋。そんな男が友を持つ。これから頑張ろう。希望が出てきた。しかし、…。それでも生きていかなければならない…。直感的には、古いなじみのバーに行った、って感じの映画。何かあったらいつでも来い、ってな。 |
25.大学生になりたての頃に観て、すごく衝撃を覚えた作品。最初のマッチ擦り擦りの出会いから最後の靴のシーンまで、ストーリーは淡々としたものだし、派手な展開もないけれど、作品自体がとても「向き合っている」という印象を受ける。その当時、凡百のエンターテイメント作品に飽き飽きしていた僕にとって、この真摯なロードムービーはかなり心に堪えました。人が真っ当に生きていく為に大事なものとは何か? 信じることに疑問が生じ、優しさに裏切られ始めたあの頃。人生って、ちょっとしたボタンの掛け違い、ほんのちょっとした思い違いで取り返しのつかない事態を招いてしまう。それは当たり前のことなんだけど、取り返しのつかなさがあまりにも境遇的なところに因っていて、そのどうしようもなさが辛い。。。 誠実さの行く末とはいつもこんなものなのかなぁ、と。ある意味でそれはアメリカ的な現実で、そんな現実の側面に当時の僕はささやかな衝撃的を受けたのだと今では思う。それは単なるニューシネマ特有の青さかもしれないが、僕にとってものすごく切実だったのです。とても思い入れのある映画、故に大傑作です。 【onomichi】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2003-09-06 16:08:29) (良:1票) |
24.あまりにもせつない物語。情感豊かな淡々とした運び。登場人物から滲み出てくるような生き方の記憶。パチーノさんは勿論ですが、ハックマンさんが素晴らしい。個人的にはパチーノさん出演作の中で一番印象に残った名作です。 【ロバちゃん】さん 10点(2003-07-23 12:36:00) |
23.冒頭の貰い煙草のシーンが好き。それから、ケンタッキーフライドチキンを食べるところも。 【くるみぱぱ】さん 6点(2003-07-15 04:20:09) |
22.ストーリーよりも、主演2人の演技を見せることに集中したかのような映画、という印象を受けた。台詞も多くはないし、展開も淡々としていて感動には結び付かない。それでも、彼らのちょっとした仕種や表情から役柄の人生が滲み出してきて、思わず見入ってしまう。決して傑作ではないだろうけれど、秀作と呼ぶに相応しい深みのある見事な作品。 【nagaru】さん 8点(2003-06-25 11:19:13) |
21.切ない。自由と孤独がイコールで存在する。ジンときたり、なんとなく涙が出てくる作品て好きです♪このあたりのアル・パチーノがやっぱり一番好きだなぁ。 【けい】さん 9点(2003-06-25 00:17:37) |
20.この時代の作品には切なさややりきれなさといった人間の感情がちゃんとありました。そうだからこそ、些細な希望や喜びが大きく印象付けられ感情移入できたのでしょう。スカスカのブロックバスターでは到底味わえない感情です。電話ボックスのライオンの姿は強烈に胸を締め付けられます。 【モートルの玉】さん 10点(2003-06-15 05:42:04) |
★19.ラスト近くでアメリカントップ40のジングルが流れるシーンが大好きで何度か見ました。この時期のアル・パチーノはホモセクシャルターゲットが多いなあ。当時の世相がかいま見られて良い感じです。 【omut】さん 8点(2003-06-03 17:58:54) |