10.《ネタバレ》 血の繋がらない美しい娘が適齢期を迎え、無事お嫁に行くまでの古都奈良を舞台にした人情喜劇。題材だけなら小津でもこしらえることが出来そうな内容。しかし一体なんなんだろう・・・。キャストも新旧豪華でカラーなのに、この古色蒼然とした映画全体の雰囲気は。ホームドラマがお家芸だった松竹という映画会社の体質が、悪い方向の袋小路に入りつつあった時期の典型的な映画というか。1961年といえば、日活じゃ裕次郎「あいつと私」、アキラ、宍戸なんかが出ずっぱりで都会的で洗練された最先端の映画を量産していた頃。僕が当時の観客だったら、きっと松竹ではなく日活の映画館に入り浸ってたと思う。様式化された小津作品が今でも古びた匂いが殆どしないのに、割とキャメラを自由自在に動かしているこの映画がどこか古めかしく感じてしまうのは、監督の腕の差だけではないはず。 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(邦画)] 5点(2024-05-13 20:59:20) |
9.岩下志麻さんがとにかくカワイイ。 現代に出てきてもそのままいける、というか、時代を超えたかわいさがあって、タイムスリップしたくなりました。 【チェブ大王】さん [地上波(邦画)] 6点(2017-04-08 14:53:34) |
8.懐かしい大女優の方々が出演されているそこそこのコメディドラマでした。 【ProPace】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2014-08-07 18:09:05) |
7.笠智衆が数学教授をやるの。数学教授は変人というステレオタイプがあり、やってることはまさにステレオタイプなんだけど、笠さんだといいんだよね。あの喋り方かな。ああいう喋り方を許してしまう状況、っていうか、映画の現場もよかったんだと思う。俗物の作り方もいいのかもしれない。三木のり平に勲章を盗まれて、神道ナントカ会の菅井一郎が「陛下から頂戴した勲章を盗まれるとは何事」といきまくあたり、俗物が対比されている。かつて『勲章』という風刺映画を作った監督の勲章へのこだわりもうかがえる。この菅井一郎って役者さん、どちらかというとこういうクサい芝居する人だと思うんだけど、なぜか小津の『麦秋』ではそれほど気にならないのが不思議。そういえば、笠はあれでは菅井のせがれだったんだ、そして本作には『秋刀魚の味』と同じ娘がいる。 【なんのかんの】さん [地上波(邦画)] 6点(2013-09-14 09:43:26) |
6.《ネタバレ》 ちょっとした知り合いに大学で数学を教えている人が2人います。共通しているのは、よく言えばマイペース、悪く言えば視野狭窄で他人に気を遣わない。本作の尾関先生は、マイペースでちょっと変わっていますが、ちゃんと家族のことを考えているのがよいです。しかしストレートに愛情を示すのはちょっと照れくさい、ということもあるのでしょう。家族間の情愛が素敵でほほ笑ましい。前半は娘の結婚問題、後半は文化勲章をめぐるドタバタが中心ですが、とくに後半は風刺も利いていい感じ。単純なほのぼので終わっていないのもポイントが高いです。これまた隠れた逸品でした。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2013-07-10 09:49:30) |
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5.いかにもほのぼのしてます平和ですって雰囲気を随所で前面に出そうとしていて、それがかえって逆効果なのです。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 3点(2012-07-27 21:12:02) |
4.《ネタバレ》 今住んでる実家の周辺を舞台にした作品と知った父親が興味を持ち、頼まれてネットで購入し鑑賞しました、まさか実家の家の前が、ロケ地になっているとは思いませんでした、当時ウチがあったのかわかりませんが、ウチの玄関あたりにカメラ設置した構図でした。オカンがモデルとなった生前の岡潔さんが散歩しているところをを見たことがあるようで、晴れた日に長靴&傘でちょっと変人に見えたと言っていました(ステレオタイプな頭の良い変人のイメージそのまんまだそうですw) 今はアスファルトなのですが、私が生まれる少し前は砂利道だったんですね。岩下さんが若く美しく驚きました「鬼畜」のイメージが強すぎて。。。全般コメディとして面白かったです(地元がロケ地だと理由もなく嬉しいものですね、しかも家の真ん前w) 【追記】紹介してくれたオトンは亡くなりました。 【ないとれいん】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-11-13 23:10:42) (良:1票) |
3.《ネタバレ》 笠智衆演じる数学のことしか頭にない先生、仇名が変体であるものの、けして、変体という感じではなく、ただ単に一つのことしか頭にないてだけのちょっと変わってはいるけど、どこにでもいるような普通のお父さん、そんな父を持つのがこれまた何という美しくて可愛い岩下志麻、岩下志麻の結婚問題というテーマが背景にありながらもシリアス路線にはならずに喜劇的要素を取れいれて笑いを誘うが、大笑いするほどの可笑しさというものはない。やたらコーヒー、コーヒーと口うるさい笠智衆とそんな笠智衆が表彰を受けてもらった品を泥棒する三木のり平、二人のまるでチグハグな喜劇ぶりは可笑しい。ただ、やはり全体的にぱっとしない印象で、それなりに楽しめはするが、あと、一押し、足りないそんな作品! 【青観】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2008-01-27 17:26:39) |
★2.笠智衆扮するへんてこな数学教授とそれを取り巻く人々とのコメディドラマ。出演者が豪華なのでそれなりに楽しめるけどそれなりです。「畏れ多くも天皇陛下から賜った文化勲章」とかまわりの盛り上がり方なんかが時代を感じるというか理解しにくいコメディ。でも岩下志麻見てるだけでも価値がある作品。当時二十歳の若さ美しさに驚きます...。 【バカ王子】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2005-12-19 23:33:14) |
1.立派な数学者だけど常識にはまるで疎くて貧乏暮らしという変わり者の学者が、文化勲章を受賞しておこる周囲の騒動が明るくコミカルに描かれる。お金や常識に無頓着なこの主人公は、泥棒に入られると騒ぐどころか受賞した勲章をやってしまうし、返しにきたら「泥棒に追い銭」というようなありえないような変人ぶり。こんな破天荒な話もコミカルで面白いが、結婚前の娘(実は戦災孤児)と父の会話や、長年連れ添った妻との描き方などホームドラマとしても心地よい暖かさがある。 笠さんの飄々とした変人ぶりや淡島千景、三木のり平など味わいのあるキャストの他にも、ほんの脇役で高峰三枝子や野川由美子、北林谷栄など多彩なキャストも楽しめる。 コーヒー1杯40円でテレビを見に行く、文化勲章の年金が50万円など世相もうかがえる。小品だけど後味のいい佳作といったところ。 【キリコ】さん 7点(2004-08-09 15:59:40) |