104.《ネタバレ》 なんか汚い映像だった。
バレエもので、しかも「白鳥の湖」なんだから、もう少し綺麗な映像を期待していたのに、残念。
ナタリー・ポートマンは、ニナを、せめて5才若い時に演じるべきだった。演技がどうとか綺麗とか言われてますが、これ、若いバレリーナの体じゃないよ…。
痩せてりゃいいってモンじゃないし、衣装で隠せない部分はひどい…。若くて絶頂期のバレリーナには全然見えない(涙)。
そーゆうところは、アメリカ人は寛容ね。肌のキメとかたるみとか、筋肉と脂肪のバランスとか、気にしないんだろうか。
ストーリーもこじんまりとまとまって、言っちゃなんだが少女漫画よりスケールが小さい。いいとこ、レディコミの読み切り漫画。
頭の中はバレエだけの世間知のないガチガチ優等生の娘、娘で自分の人生をリベンジしようとするステージママ、主役と正反対のタイプのフェロモン系のライバル、男とチャラチャラ遊んでセックスすれば女の色気が出るハズと考える浅知恵の監督。
ステレオタイプな登場人物たちが、安っぽいセオリーにのっとってストーリーは進行していくのですが、そのストーリーもご多分に漏れずよくある主役の妄想物語。
そして、妄想の果てに見せてくれたのは、CGに補完された黒鳥の踊り。
か、勘弁して~~(涙)。
なんか、下北沢の小屋で、必要以上に気合いが入った小作品を見せられたみたいなのデスが…ホントにアカデミー賞ノミネートいっぱいされた作品なの?コレが???
よっぽど他にいい作品がなかったのでは…。
まあね、題材が元々ちっこいスケールだから、仕方がナイ部分もある。
稽古場と家と舞台と酒場しか出てこない、ヒロインの頭の中の閉じられたインナーワールドの話だから。
だからこそ、最後の舞台はもっとすばらしいものを用意してほしかったな。
あんな稽古場みたいな古くて小汚い小劇場なんかじゃなくって、華やかで近代的な大舞台と大観衆を用意して、そこでニナを踊らせてくれたら、最後の「パーフェクト」というセリフも、もう少し迫力を持ったのかもしれない、と思う。
ナタリー・ポートマンが頑張ったとかとは別の話で、もっと美しい白鳥と黒鳥のバレエを観たかった。それにつきる。残念です。